JP2568358B2 - ファルネシル蛋白質トランスフェラーゼの阻害剤 - Google Patents

ファルネシル蛋白質トランスフェラーゼの阻害剤

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】Ras遺伝子は、結腸直腸癌腫、
外分泌性脾臓癌腫、及び骨髄性白血病を含む、ヒトの癌
の多くにおいて活性化されることが発見されている。R
as作用の生物学的及び生化学的研究により、Rasは
G‐調節蛋白質のように機能するとされているが、その
理由は、Rasが原形質膜内に位置している必要があ
り、かつ、細胞を形質転換させるためにGTPと結合す
る必要があるためである(Gibbs、J.他、Mic
robiol. Rev. 53巻、171‐286ペ
ージ、1989年)。癌細胞内におけるRasの形態
は、正常細胞内におけるRasと、蛋白質として区別で
きるような突然変異を有する。
【0002】少なくとも3種類の翻訳後修飾がRasの
膜配置に関与しており、かつ、3種類全ての修飾はRa
sのC末端において生じる。RasのC末端は、「CA
AX」即ち「Cys‐Aaa1 ‐Aaa2 ‐Xaa」ボ
ックス(Aaaは脂肪族アミノ酸であり、Xaaは任意
のアミノ酸である)と呼ばれる配列モチーフを含む(W
illumsen他、Nature 310巻、583
‐586ページ、1984年)。このモチーフを有する
他の蛋白質としては、真菌類の交配因子であるRhoの
ようなRas関連性のGTP結合性蛋白質、核ラミン、
及び、トランスデューシンのガンマーサブユニットが含
まれる。
【0003】イソプレノイドであるファルネシルピロリ
ン酸(FPP)によるRasのファルネシル化は、イン
ビボではCys上で生じ、チオエーテル結合を形成する
(Hancock他、Cell 57巻、1167ペー
ジ、1989年;Casey他、Proc. Nat
l. Acad. Sci. USA 86巻、832
3ページ、1989年)。更に、Ha‐Ras及びN‐
Rasは、C末端のCysファルネシル受容体の近傍に
あるCys上でのチオエステルの形成を通じてパルミト
イル化される(Gutierrez他、EMBO J.
8巻、1093‐1098ページ、1989年;Ha
ncock他、Cell 57巻、1167‐1177
ページ、(1989年)。Ki‐Rasはパルミチン酸
塩受容体のCysを有さない。RasのC末端の最後の
3つのアミノ酸は蛋白質加水分解により除去され、か
つ、メチルエステル化が新しいC末端において生じる
(Hancock他、上述)。真菌類の交配因子及び哺
乳類の核ラミン類は、同一の修飾段階を受ける(And
eregg他、J. Biol. Chem. 263
巻、18236ページ、1988年;Farnswor
th他、J. Biol.Chem. 264巻、20
422ページ、1989年)。
【0004】インビボにおけるRasのファルネシル化
の阻害は、ロバスタチン(メルクアンド カンパニー
社、ローウェイ、ニュージャージー州)、及び、コンパ
クチン(Hancock他、上述;Casey他、上
述;Schafer他、Science 245巻、3
79ページ1989年)で実証されている。これらの薬
剤は、ポリイソプレノイド類及びファルネシルピロリン
酸前駆体の産生のための律速酵素であるHMG‐CoA
レダクターゼを阻害する。基質としてファルネシルピロ
リン酸を使用するファルネシル蛋白質トランスフェラー
ゼが、Rasのファルネシル化の原因となっていること
が示されている(Reiss他、Cell62巻、81
‐88ページ、1990年;Schaber他、J.
Biol. Chem. 265巻、14701‐14
704ページ、1990年;Schafer他、Sci
ence、249巻、1133‐1139ページ、19
90年;Manne他、Proc. Natl. Ac
ad. Sci.USA、87巻、7541‐7545
ページ、1990年)。
【0005】ファルネシル蛋白質トランスフェラーゼの
阻害及びそれによるRas蛋白質のファルネシル化の阻
害は、正常細胞を癌細胞へと形質転換するRasの能力
を遮断する。本発明の化合物はRasのファルネシル化
を阻害し、それにより、後に記載するように、Ras機
能を主として負の方向に阻害する可溶性のRasを産生
する。癌細胞中の可溶性Rasは主として負の方向の阻
害剤になることができる一方、正常細胞中の可溶性Ra
sは阻害剤にはなりえない。
【0006】細胞質ゾル配置性(Cys‐Ass1 ‐A
ss2 ‐Xaaボックス膜領域が存在しない)でありか
つ活性化された(GTPに対する結合を保持していても
GTPアーゼ活性が損なわれている)Rasの形態は、
膜結合性のRas機能の主として負の方向の阻害剤とし
て作用する(Gibbs他、Proc. Natl.A
cad. Sci. USA 86巻、6630‐66
34ページ、1989年)。正常なGTPアーゼ活性を
有する細胞質ゾル配置性のRasの形態は、阻害剤とし
ては作用しない。Gibbs他、上述、は、ゼノパス
(Xenopus)の卵母細胞及び哺乳類の細胞中にお
いてこの効果を示した。
【0007】Rasのファルネシル化を遮断するための
本発明の化合物の投与は、膜内のRasの量を減ずるば
かりでなく、Rasの細胞質ゾルプールを産生する。活
性化されたRasを有する癌細胞内では、この細胞質ゾ
ルプールは、膜結合性のRas機能のもう一つの拮抗剤
として作用する。正常なRasを有する正常細胞内で
は、Rasの細胞質プールは拮抗剤としては作用しな
い。ファルネシル化の完全阻害が存在しない場合でも、
他のファルネシル化蛋白質がそれらの機能で(ファルネ
シル化の阻害を)継続することができる。
【0008】化合物の用量を調節することにより、ファ
ルネシル蛋白質トランスフェラーゼ活性を低減もしくは
完全に阻害することができる。化合物の用量を調節する
ことによるファルネシル蛋白質トランスフェラーゼの酵
素活性の低減は、その酵素を利用する代謝経路の妨害の
ような、起こりうる好ましくない副作用を除去するのに
有効である。
【0009】これらの化合物及びそれらのアナログは、
ファルネシル蛋白質トランスフェラーゼの阻害剤であ
る。ファルネシル蛋白質トランスフェラーゼは、ファル
ネシルピロリン酸を利用して、ファルネシル基でRas
のCAAXボックスのCysのチオール基を共有結合を
介して修飾する。HMG‐CoAレダクターゼを阻害す
ることによるファルネシルピロリン酸の生合成の阻害
は、インビボにおけるRasの膜配置を遮断し、かつ、
Ras機能を阻害する。ファルネシル蛋白質トランスフ
ェラーゼの阻害はより特異的であり、かつ、イソプレン
の生合成の一般的な阻害剤の場合よりも副作用が少な
い。
【0010】
【従来の技術】これまでに、CAAX配列を有するテト
ラペプチドがRasのフェルネシル化を阻害することは
知られている(Schaber他、上述;Reiss
他、上述;Reiss他、PNAS 88巻、732‐
736ページ、1991年)。しかしながら、ファルネ
シルトランスフェラーゼの報告されている阻害剤は、細
胞内では代謝的に不安定であるか、もしくは、不活性で
ある。
【0011】
【発明が解決すべき課題】本発明の新種の化合物は、1
個もしくは複数の還元されたペプチド結合を有し、か
つ、Rasファルネシルトランスフェラーゼの阻害剤で
ある。本発明の化合物内の還元されたアミド結合の存在
は、これらの阻害剤に対して、それらがインビボにおい
てRasのファルネシル化を阻害することができるよう
な代謝安定性を付与する。本発明の化合物内の一定のア
ミド結合の還元は、更に、本質的な酵素阻害活性が予想
外に増すという事実をもたらす。
【0012】そのため、本発明の目的は、ファルネシル
蛋白質トランスフェラーゼ及び癌遺伝子蛋白質Rasの
ファルネシル化を阻害する化合物を開発することであ
る。本発明の更に別の目的は、本発明の化合物を含む化
学療法的組成物、及び、本発明の化合物を産生するため
の方法を開発することである。
【0013】
【発明を解決するための手段】本発明は、ファルネシル
蛋白質トランスフェラーゼ及び癌遺伝子蛋白質Rasの
ファルネシル化を阻害する化合物、本発明の化合物を含
む化学療法的組成物、及び、本発明の化合物を産生する
ための方法を含む。
【0014】本発明の化合物は、ファルネシル蛋白質ト
ランスフェラーゼ及び癌遺伝子蛋白質Rasのファルネ
シル化の阻害に有効である。本発明の化合物は、式:
【0015】
【化5】
【0016】[式中、X、Y及びZは、独立してH2
しくはOであるが、但し、これらのうちの少なくとも一
つがH2 であり、R1 は、H、アルキル基もしくはアシ
ル基であり、この場合アルキル及びアシル基は1ないし
6個の直鎖もしくは枝分れした鎖の炭素原子を含み、R
2 及びR3 は、sec-ブチル、イソプロピル及びベンジル
から成る群から独立に選ばれ、R4 は、2-(メチルチ
オ)エチルであり、R5 は、H、あるいは、直鎖もしく
は枝分れした鎖の脂肪族基であり、この脂肪族基は芳香
族もしくはヘテロ芳香族環で置換されることができる]
を有する化合物、あるいは、その薬剤学的に容認される
塩である。
【0017】本発明の好ましい化合物は以下の示すもの
であり、それらは、N‐(3‐フェニル‐2(S)‐
(メルカプトプロピオニルアミノ)プロプ‐1‐イル)
イソロイシル‐メチオニン、N‐(2(R)‐アミノ‐
3‐メルカプトプロピル)イソロイシル‐フェニルアラ
ニル‐メチオニン、N‐(3‐メルカプトプロピル)イ
ソロイシル‐フェニルアラニル‐メチオニン、N‐(3
‐メルカプトプロピル)バリル‐イソロイシル‐メチオ
ニン、N‐(2(R)‐アミノ‐3‐メルカプトプロピ
ル)バリル‐イソロイシル‐メチオニン、N‐(3‐メ
チル‐2(S)‐(システイニルアミノ)ブト‐1‐イ
ル)フェニルアラニル‐メチオニン、N‐(3‐メチル
‐2(S)‐(メルカプトプロピオニルアミノ)ブト‐
1‐イル)フェニルアラニル‐メチオニン、N‐[2
(S)‐(2(R)‐アミノ‐3‐メルカプトプロピル
アミノ)‐3(S)‐メチルペンチル]フェニルアラニ
ル‐メチオニン、N‐[2(S)‐(3‐メルカプトプ
ロピルアミノ)‐3(S)‐メチルペンチル]フェニル
アラニル‐メチオニン、N‐(2(R)‐アミノ‐3‐
メルカプトプロピル)イソロイシル‐フェニルアラニル
‐(メチオニンスルフォン)、N‐(2(R)‐アミノ
‐3‐メルカプトプロピル)イソロイシル‐(p‐ヨー
ドフェニルアラニル)‐メチオニン、N‐[2(R)‐
(システイニル‐イソロイシルアミノ)‐3(S)‐メ
チル‐ペンチル]メチオニン、N‐[2(R)‐(N′
‐(2(R)‐アミノ‐3‐メルカプトプロピル)‐イ
ソロイシルアミノ)‐3‐フェニル‐プロピル]メチオ
ニン、N‐[2(R)‐(N′‐(2(R)‐アミノ‐
3‐メルカプトプロピル)‐イソロイシルアミノ)‐3
(S)‐メチルペンチル]メチオニン、N‐(3‐メル
カプトプロピル)バリル‐イソロイシル‐メチオニンメ
チルエステル、N‐(2(R)‐アミノ‐3‐メルカプ
トプロピル)イソロイシル‐フェニルアラニル‐メチオ
ニンエチルエステル、もしくは、N‐(2(R)‐アミ
ノ‐3‐メルカプトプロピル)イソロイシル‐フェニル
アラニル‐メチオニンベンジルエステルである。
【0018】本発明の最も好ましい化合物は以下に示す
ものであり、それは、N‐[2(S)‐(2(R)‐ア
ミノ‐3‐メルカプトプロピルアミノ)‐3(S)‐メ
チルペンチル]フェニルアラニル‐メチオニン、
【0019】
【化6】
【0020】N‐(3‐メチル‐2(S)‐(システイ
ニルアミノ)ブト‐1‐イル)フェニルアラニル‐メチ
オニン、
【0021】
【化7】
【0022】もしくは、N‐(2(R)‐アミノ‐3‐
メルカプトプロピル)イソロイシル‐フェニルアラニル
‐メチオニンエチルエステル
【0023】
【化8】
【0024】である。
【0025】本発明においては、以下に示すように、慣
用の3文字表記と単一文字表記の両方で各アミノ酸を示
すものとする。
【0026】 アラニン Ala A アルギニン Arg R アスパラギン Asn N アスパラギン酸 Asp D アスパラギンもしくは アスパラギン酸 Asx B システイン Cys C グルタミン Gln Q グルタミン酸 Glu E グルタミンもしくは グルタミン酸 Glx Z グリシン Gly G ヒスチジン His H イソロイシン Ile I ロイシン Leu L リジン Lys K メチオニン Met M フェニルアラニン Phe F プロリン Pro P セリン Ser S スレオニン Thr T トリプトファン Trp W チロシン Tyr Y バリン Val V 本発明の化合物の薬剤学的に容認される塩は、例えば、
非毒性の無機もしくは有機酸から形成される本発明の化
合物の常用の非毒性の塩を含む。例えば、このような常
用の非毒性塩は、塩酸、臭化水素酸、硫酸、スルファミ
ン酸、リン酸、硝酸等の無機酸から由来し、叉、その塩
は、酢酸、プロピオン酸、コハク酸、グリコール酸、ス
テアリン酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、アス
コルビン酸、パモ酸、マレイン酸、ヒドロキシマレイン
酸、フェニル酢酸、グルタミン酸、安息香酸、サリチル
酸、スルファニル酸、2‐アセトキシ安息香酸、フマル
酸、トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、エタンジ
スルホン酸、シュウ酸、イセチオン酸等の有機酸から調
製される。
【0027】本発明の薬剤学的に容認される塩は、従来
の化学的方法により、塩基性残基を含む本発明の化合物
から合成することができる。一般的には、この塩は、遊
離の塩基を適切な溶媒もしくは溶媒の様々な配合物中に
おいて、希望の塩を形成するための無機もしくは有機酸
の化学量論的な量もしくは過剰量と反応させることによ
り調製される。
【0028】本発明の化合物の薬剤学的に容認される塩
は、更に、例えば、ナトリウム、カリウム、リチウム、
カルシウム、もしくは、マグネシウムである、アルカリ
もしくはアルカリ土類金属のような塩基、あるいは、例
えば、ジベンジルエチレンジアミン、トリメチルアミ
ン、ピペリジン、ピロリジン、ベンジルアミン、及びそ
の類のものであるアミンのような有機塩基、あるいは、
水酸化テトラメチルアンモニウム、及びその類のものの
ような四級の水酸化アンモニウムの適当量で、本発明の
化合物の酸を処理するというような従来の方法により、
簡単に調製される。
【0029】本発明の化合物は、従来のペプチド合成技
術及び以下に記載する追加的な方法により、それらの構
成アミノ酸から合成することができる。ペプチド合成の
標準法は、例えば、以下に記載する著作において発表さ
れている:Schroeder他、「ペプチド」、第1
巻、アカデミック プレス社、1965年、あるいは、
Bodanszky他、「ペプチド合成」、インターサ
イエンス パブリッシャーズ社、1966年、あるい
は、McOmie(編)、「有機化学における保護
基」、プレナム プレス社、1973年、あるいは、B
aranyl他、「ペプチド:分析、合成、生物学」、
第2巻、第1章、アカデミック プレス社、1980
年、あるいは、Stewart他、「固相ペプチド合
成」、第2版、ピアース ケミカル カンパニー社、1
984年。これらの著作の教示は、本明細書中に引用文
献として含めることとする。
【0030】本発明の化合物は、以下の反応図式に従い
調製することができる。
【0031】図式1 反応A. アミド結合を作成するための残基のカップリ
ング
【0032】
【化9】
【0033】図式2 反応B. ペプチドからの還元されたジペプチドの調製
【0034】
【化10】
【0035】図式3 反応C. 還元的アミン化による還元ペプチド単位の調
【0036】
【化11】
【0037】本発明の化合物は、文献において知られて
いるもしくは実施例において説明されているように、ペ
プチド保護基の開裂であるエステル加水分解のような他
の標準的な処理法に加え、先の図式1ないし3において
示されている反応AないしCを利用することにより調製
される。要所である結合形成反応は、以下に示すような
ものである。
【0038】反応A. 標準的な溶液もしくは固相方法
を用いるペプチド結合形成及び保護基の脱離。
【0039】反応B. アミド部分のボラン還元による
還元されたペプチドサブユニットの調製。
【0040】反応C. シアノ水素化ホウ素ナトリウ
ム、水素、及び、触媒もしくは他の還元用試薬を用い
る、アルデヒドによるアミンの還元的アルキル化によ
る、還元されたペプチドサブユニットの調製。
【0041】これらの反応を順次実施して、本発明の化
合物を提供することができ、あるいは、それらを、図式
中に記載されているアルキル化もしくはアシル化反応に
よりその後結合させるペプチド断片の合成に使用するこ
とができる。
【0042】
【作用】本発明の化合物は、ファルネシル蛋白質トラン
スフェラーゼ及び癌遺伝子蛋白質Rasのファルネシル
化を阻害する。これらの化合物は、哺乳類のための、特
にはヒトのための医薬として有用である。これらの化合
物を、癌の治療における用途のために患者に投与するこ
とができる。本発明の化合物で治療することができる癌
の種類の例は、結腸直腸癌腫、外分泌性脾臓癌腫、及
び、骨髄性白血病を含むが、これらのものに限定されな
い。
【0043】本発明の化合物を、哺乳類、好ましくはヒ
トに対して、単独でか、あるいは、好ましくは、標準的
な医薬慣行に従い、薬剤組成物中に、薬剤学的に容認さ
れる担体もしくは希釈剤と、随意に、ミョウバンのよう
な既知のアジュバント(補助剤)と組み合わせて投与す
ることができる。この化合物を、経口的に、あるいは、
静脈中、筋肉内、腹腔内、皮下、肛門内、及び局所投与
を含み非経口的に投与することができる。
【0044】本発明の化学療法化合物の経口的利用につ
いては、選択された化合物を、例えば、錠剤もしくはカ
プセルの形状として、あるいは、水溶液もしくは水性懸
濁液として投与することができる。経口的利用のための
錠剤の場合には、通常使用される担体は乳糖及びトウモ
ロコシ澱粉を含み、かつ、ステアリン酸マグネシウムの
ような潤滑剤を通常は添加する。カプセル形状における
経口投与については、有用な希釈剤は乳糖及び乾燥トウ
モロコシ澱粉を含む。経口利用について水性懸濁液が必
要な場合には、活性成分を乳化用及び懸濁化用試薬と配
合させる。希望であらば、特定の甘味用叉は香料用試薬
を添加することができる。筋肉内、腹腔内、皮下及び静
脈内利用については、活性成分の滅菌溶液を通常調製
し、更に、その溶液のpHを適切に調節しかつ緩衝化す
るべきである。静脈内利用については、溶質の総濃度を
その調製物を等張にするために調節すべきである。
【0045】本発明は更に、薬剤学的に容認される担体
もしくは希釈剤を含むもしくは含まない、本発明の化合
物の薬剤学的有効量の投与を含む、癌の治療に有効な薬
剤学的組成物を含む。本発明の適切な組成物は、本発明
の化合物、及び、例えば、7.4のpH値における、例
えば、生理的食塩水のような、薬剤学的に容認される担
体を含む水溶液を含む。この溶液を、局所的な全量一括
(bolus)注射により、患者の筋肉内の血流内へ導
入することができる。
【0046】本発明に記載の化合物をヒト被験者内に投
与する場合、一日用量は、標準的には、その用量は一般
的には、年令、体重、及び、個々の患者の反応性、並び
に、患者の症状の重篤度により変化するため、処方を書
く担当の医師により決定される。
【0047】一応用例としては、化合物の適当量を、癌
の治療を受けているヒトの患者に投与する。投与は、一
日当たり、約0.1mg/Kg(哺乳類の体重)から約
20mg/Kg(哺乳類の体重)の間、好ましくは、一
日当たり、0.5mg/Kg(哺乳類の体重)から約1
0mg/Kg(哺乳類の体重)の間の量において行われ
る。
【0048】
【実施例】下記実施例は、発明の更に進んだ理解を補助
することを意図している。利用されている特有な物質、
種、及び、条件は、発明を更に詳しく説明することを意
図しており、本発明の正当な範囲の限定ではない。
【0049】実施例1 N‐(3‐メチル‐2(S)‐(システイニルアミノ)
ブト‐1‐イル)フェニルアラニル‐メチオニンの調製 段階A. N‐(3‐メチル‐2(S)‐(t‐ブトキ
シカルボニルアミノ)ブト‐1‐イル)フェニルアラニ
ンメチルエステルの調製 シアノ水素化ホウ素ナトリウム(2.0g、0.03モ
ル)を、少量ずつ(1時間かけて)、メタノール(15
0ml)及び酢酸(1.5ml)中に溶解している既知
の化合物2(S)‐t‐ブトキシカルボニルアミノ‐3
‐メチル‐ブチルアルデヒド(5.8g、0.029モ
ル)と塩酸フェニルアラニンメチルエステル(6.1
g、0.028モル)の溶液に添加した。透明な反応混
合物を、室温でアルゴン下において2時間攪拌し、更
に、吸引下で濃縮した。その残存物を氷浴上で冷却し、
飽和NaHCO3 で中和し、更に、エチルアセテートで
抽出した(3×)。その有機相を脱水(Na2
4 )、濾過し、更に、蒸発させて薄黄色の残存物を生
じ、それをシリカゲルカラムクロマトグラフィーによ
り、20%のエチルアセテート‐ヘキサンを用いて精製
した。標題化合物(8.4g)を薄黄色の油状物として
取得した。
【0050】段階B. N‐(3‐メチル‐2(S)‐
(t‐ブトキシカルボニルアミノ)ブト‐1‐イル)フ
ェニルアラニンの調製 水(70ml)に溶解している水酸化リチウム(1.6
3g、0.068モル)の溶液を、エチレングリコール
ジメチルエーテル(100ml)中に溶解している段階
Aの産物(7.6g、0.021モル)に、氷浴上で冷
却しながら添加した。この反応混合物を、室温でAr下
において2時間攪拌し、吸引下で濃縮し、更に、エチル
アセテートで抽出した(2×)。水相を10%のクエン
酸で中和し、冷却し、更に、濾過して、白色固体(6.
6g)、融点>193℃(分解)、としての産物を生じ
た。
【0051】段階C. N‐(3‐メチル‐2(S)‐
(t‐ブトキシカルボニルアミノ)ブト‐1‐イル)フ
ェニルアラニル‐メチオニンの調製 N‐メチルモルフォリン(4.0ml)及び塩酸1‐エ
チル‐3‐(3‐ジメチルアミノプロピル)カルボジイ
ミド(EDC)(0.96g、0.005モル)を、ジ
メチルフォルムアミド(DMF、30ml)中に溶解し
ている段階Bの産物(1.76g、0.005モル)、
塩酸メチオニンメチルエステル(1.0g、0.005
モル)及び1‐ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物
(HOBT、0.677g、0.005モル)の溶液に
添加し、その反応混合物を、週末を挟んで室温で攪拌
し、吸引下で濃縮し、更に、氷、水、及びエチルアセテ
ート中に吸収させた。10%のクエン酸水溶液を添加
後、そのエチルアセテート溶液を分離し、水(2×)、
NaHCO3 、及びブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム
上で脱水した。そのエチルアセテート溶液の濾過及び蒸
発により薄黄色の残存物を生じ、それを、カラムクロマ
トグラフィー(シリカゲル)により、35%のエチルア
セテート‐ヘキサンを用いて精製した。標題化合物
(1.97g)を白色固体として取得した。
【0052】段階D. 塩酸N‐(3‐メチル‐2
(S)‐アミノブト‐1‐イル)フェニルアラニル‐メ
チオニンの調製 エチルアセテート(25ml)中に溶解している段階C
の産物(0.74g、0.0015モル)を−25℃下
にて30分間、HClガスで処理した。この溶液を室温
で1時間攪拌し、更に、吸引下で濃縮して、標題化合物
を白色固体として得た(〜0.79g)。
【0053】段階E. N‐(3‐メチル‐2(S)‐
((N‐t‐ブトキシカルボニル‐S‐トリフェニルメ
チルシステイニル)アミノ)‐ブト‐1‐イル)フェニ
ルアラニル‐メチオニンメチルエステルの調製 N‐メチルモルフォリン(1.0ml)及びEDC
(0.29g、0.0015モル)を、10mlのDM
F中に溶解しているN‐t‐ブトキシカルボニル‐S‐
トリフェニルメチルシステイン(0.7g、0.001
5モル)、段階Dの未精製産物(0.79g、0.00
15モル)及びHOBT(0.18g、0.0013モ
ル)の溶液に添加した。その反応混合物を、室温で、ア
ルゴン下にて一晩攪拌し、吸引下で濃縮し、更に、氷水
及びエチルアセテート中に吸収させた。10%のクエン
酸水溶液を添加後、そのエチルアセテート水溶液を分離
し、水(2×)、NaHCO3 水溶液及びブラインで洗
浄し、更に、硫酸ナトリウム上で脱水した。このエチル
アセテートの濾過及び蒸発により、薄黄色の残存物を生
じ、これをカラムクロマトグラフィー(シリカゲル)に
より、40%のエチルアセテート/ヘキサンを用いて精
製した。産物を白色泡状物として取得した(1.13
g)。
【0054】段階F. N‐(3‐メチル‐2(S)‐
((N‐t‐ブトキシカルボニル‐S‐トリフェニルメ
チルシステイニル)アミノ)‐ブト‐1‐イル)フェニ
ルアラニル‐メチオニンの調製 メタノール(25ml)中に溶解している段階Eの産物
(0.96g、1.14モル)を、10mlの水に溶解
している水酸化リチウム(0.11g、0.0046モ
ル)の溶液で処理した。この反応混合物を、室温で、A
r下において3時間攪拌し、水で希釈し、更に、濾過し
た。濾過物を10%のクエン酸水溶液で中和し、冷却
し、更に、濾過して、白色固体としての産物を生じた
(0.86g)。
【0055】段階G. N‐(3‐メチル‐2(S)‐
(システイニル‐アミノ)ブチル)‐フェニルアラニル
‐メチオニンの調製 トリエチルシラン(0.4ml、0.025モル)を、
塩化メチレン(15ml)及びトリフルオロ酢酸(7m
l)中に溶解している段階Fの産物(0.86g、0.
001モル)の溶液に添加した。この反応混合物を、室
温で、Ar下において2時間攪拌し、更に、吸引下で濃
縮した。残存物をエーテルで粉砕し、更にその混合物を
濾過して白色固体を取得し、これを、分取逆相HPLC
により、0.1%のトリフルオロ酢酸を含むアセトニト
リル‐水での濃度勾配溶出を用いて精製した。適切な分
画の凍結乾燥により、白色固体としての標題化合物を生
じた。
【0056】1H NMR(CD3 OD) δ 7.3
2(5H、m)、4.45(1H、dd、J=4.7、
9.0Hz)、4.02(2H、m)、3.95(1
H、m)、3.22(1H、dd、J=7.3、14.
0Hz)、3.14(2H、m)、3.03(1H、d
d、J=5.0、15.0Hz)、2.99(m、1
H)、2.94(1H、dd、J=7.3、15.0H
z)、2.47(1H、m)、2.35(1H、m)、
2.15(1H、m)、2.06(3H、s)、1.9
9(1H、m)、1.89(1H、m)、0.95(3
H、d、J=7.0)、0.94(3H、d、J=7.
0Hz)。
【0057】C22364 4 2 ・2CF3 COOH
・H2 Oについての算出分析値: C,42.73;H,5.52;N,7.67. 実測値: C,42.44;H,5.24;N,7.8
0.実施例2 N‐(3‐メチル‐2(S)‐(メルカプトプロピオニ
ルアミノ)ブト‐1‐イル)フェニルアラニル‐メチオ
ニンの調製 段階EにおいてN‐t‐ブトキシカルボニル‐S‐トリ
チルシステインの代わりに3‐トリフェニルメチルメル
カプトプロピオン酸を用いたことを除いては、実施例1
の方法を使用して、標題化合物を取得した。
【0058】1H NMR(CD3 OD) δ 7.3
4(5H、m)、4.48(1H、dd、J=4.7、
9.4Hz)、4.08(1H、t、J=6.8H
z)、3.85(1H、ddd、J=2.6、5.9、
9.0Hz)、3.28(1H、dd、J=6.4、1
3.8Hz)、3.20(1H、dd、J=2.7、1
2.6Hz)、3.13(1H、dd、J=7.2、1
4.0Hz)、2.85(1H、dd、J=9.4、1
2.8Hz)、2.70(2H、m)、2.53(2
H、t、J=6.7Hz)、2.49(1H、m)、
2.39(1H、dt、J=7.8、7.8、13.2
Hz)、2.18(1H、m)、2.07(3H、
s)、1.99(1H、m)、1.82(1H、m)、
0.94(3H、d、J=12.5Hz)、0.93
(3H、d、J=12.5Hz)。
【0059】C22353 4 2 ・1.2CF3 CO
OHについての算出分析値: C,48.32;H,6.02;N,6.93. 実測値: C,48.23;H,6.13;N,7.1
3.実施例3 N‐(3‐メルカプトプロピル)イソロイシル‐フェニ
ルアラニル‐メチオニントリフルオロ酢酸の調製 段階A. 3‐トリフェニルメチルメルカプトプロパナ
ール この化合物は、Goel、Krolls、Stier、
及び、Kesten、Org. Syn. 67巻、6
9‐74ページ、1988年、の方法に従い、3‐トリ
フェニルメチルメルカプトプロピオン酸のN‐メトキシ
‐N‐メチルアミドから合成した。この化合物は白色固
体として取得され、更に、精製せずに次の反応に用い
た。
【0060】1H NMR(CDCl3 ) δ 2.3
8(m、2H)、2.45(m、2H)、7.28
(m、9H)、7.42(m、6H)、9.64(s、
1H)。
【0061】段階B. イソロイシル‐フェニルアラニ
ルメチオニンエチルエステルの調製 このトリペプチドは、メチオニンエチルエステルから出
発し、縮合試薬として、EDCとHOBTもしくはHO
OBTを含むBoc‐保護してあるアミノ酸を添加す
る、標準的なペプチドカップリング法を用いて合成し
た。
【0062】段階C. N‐(3‐トリフェニルメチル
メルカプトプロピル)イソロイシル‐フェニルアラニル
‐メチオニンエチルエステルの調製 段階Aにおいて調製した253mgの3‐トリフェニル
メチルメルカプトプロパナール、及び塩酸イソロイシル
‐フェニルアラニル‐メチオニンエチルエステル(37
5mg)を、テトラヒドロフランとエタノールの混合物
中において調製した。テトラヒドロフラン中の3A(オ
ングストローム)の分子ふるい(508mg)及び40
0μlの1Mシアン水素化ホウ素ナトリウムを添加し
た。5時間後、この反応混合物をセライト(Celit
e)を通して濾過し、更に、その濾過物を吸引下で濃縮
した。残存物である油状物をエチルアセテート中に溶解
し、更に、水及びブラインで洗浄した。シリカゲルクロ
マトグラフィーにより固体としての標題化合物を生じ
た。
【0063】段階D. N‐(3‐メルカプトプロピ
ル)イソロイシル‐フェニルアラニル‐メチオニントリ
フルオロ酢酸の調製 段階Cの産物のトリフェニルメチル保護基を、実施例
1、段階Gの方法を用いて除去した。このエチルエステ
ルをその後、実施例1、段階Fの方法に従い、アルゴン
下で加水分解した。この未精製産物を、逆相分取PLC
を用いて、アセトニトリル/水/0.1%トリフルオロ
酢酸で溶出して精製した。標題化合物を、凍結乾燥後、
白色固体、融点212‐225℃として単離した。
【0064】1H NMR(CD3 OD+DMSO‐d
6 ) δ 0.95(m、6H)、1.23(m、1
H)、1.63(m、1H)、1.78(m、2H)、
1.88(m、1H)、1.98(m、1H)、2.1
0(s、3H)、2.18(m、1H)、2.40‐
2.70(m、6H)、2.90(dd、1H)、3.
25(dd、1H)、3.60(d、1H)、4.58
(m、1H)、4.92(m、1H)、7.25(m、
1H)、7.32(m、4H)。 C23373 4 2 ・1.35CF3 CO2 Hについ
ての算出分析値: C,48.41;H,6.06;N,6.59. 実測値: C,48.39;H,6.13;N,6.5
9.実施例4 N‐(2(R)‐アミノ‐3‐メルカプトプロピル)‐
イソロイシル‐フェニルアラニル‐メチオニンの調製 段階A. N‐(t‐ブトキシカルボニル)‐S‐トリ
チルシステインアルデヒドの調製 この化合物は、Goel、Krolls、Stier、
及び、Kestenの方法を、N‐(t‐ブトキシカル
ボニル)‐S‐トリチルシステインに応用することによ
り合成した。この化合物は白色固体として取得され、こ
れを精製せずに使用した。
【0065】1H NMR(CDCl3 ) δ 9.2
(1H、s)、7.5‐7.1(18H、m)、5.1
(1H、br d)、3.92(1H、m)、2.85
‐2.5(2H、m)、1.4(9H、s)。
【0066】段階B. N‐(2(R)‐アミノ‐3‐
メルカプトプロピル)イソロイシル‐フェニルアラニル
‐メチオニンの調製 段階Cにおける3‐トリフェニルメチルメルカプトプロ
パナールの代わりにN‐(t‐ブトキシカルボニル)‐
S‐トリチルシステインアルデヒドを使用すること以外
は、実施例3の方法を用いて標題化合物を調製した。
【0067】1H NMR(CD3 OD) δ 0.7
0(d、3H)、0.83(t、3H)、1.06
(m、1H)、1.40‐1.58(m、2H)、1.
98(m、1H)、2.08(s、3H)、2.18
(m、1H)、2.48‐2.68(m、5H)、2.
76(dd、1H)、2.88(dd、2H)、3.2
0(m、1H)、3.25(dd、1H)、4.58
(dd、1H)、7.21(m、1H)、7.30
(m、4H)。
【0068】C23384 4 2 ・2CF3 CO2
・1.64H2 Oについての算出分析値: C,42.88;H,5.77;N,7.41. 実測値: C,42.85;H,5.68;N,7.4
8.実施例5 トリペプチドであるバリル‐イソロイシル‐メチオニン
メチルエステルを使用する以外は、実施例3及び4にお
いて記載した方法に従い、以下に示す化合物を調製し
た。
【0069】N‐(3‐メルカプトプロピル)バリル‐
イソロイシル‐メチオニン、融点>250。
【0070】1H NMR(CD3 OD) δ 0.9
4(t、3H)、1.03(m、6H)、1.10
(d、3H)、1.25(m、1H)、1.63(m、
1H)、1.84‐2.03(m、4H)、2.08
(s、3H)、2.18(m、2H)、2.46‐2.
64(m、4H)、3.08(t、2H)、3.72
(d、1H)、4.32(d、1H)、4.58(d
t、1H)。
【0071】C19373 4 2 ・CF3 CO2 Hに
ついての算出分析値: C,45.89;H,6.97;N,7.64. 実測値: C,45.95;H,6.98;N,7.4
2.メチルエステル: C20393 4 2 ・0.5H2 Oについての算出分
析値: C,52.29;H,8.79;N,9.15. 実測値: C,52.33;H,8.67;N,8.9
2.実施例6 トリペプチドであるバリルイソロイシルメチオニンメチ
ルエステルを使用する以外は、実施例3及び4において
記載した方法に従い、以下に示す化合物を調製した。
【0072】N‐(2(R)‐アミノ‐3‐メルカプト
プロピル)バリル‐イソロイシル‐メチオニン。
【0073】1H NMR(CD3 OD) δ 0.9
3(t、3H)、1.0(m、9H)、1.22(m、
1H)、1.60(m、1H)、1.85‐2.03
(m、3H)、2.08(s、3H)、2.14‐2.
22(m、1H)、2.48‐2.64(m、2H)、
2.72‐2.92(m、5H)、4.32(d、1
H)、4.62(m、1H)。
【0074】C19384 4 2 ・2CF3 CO2
についての算出分析値: C,40.70;H,5.94;N,8.25. 実測値: C,40.76;H,6.15;N,8.6
3.実施例7 N‐[2(S)‐2(R)‐アミノ‐3‐メルカプトプ
ロピルアミノ)‐3(S)‐メチル]ペンチル‐フェニ
ルアラニル‐メチオニンの調製 段階A. N‐(t‐ブトキシカルボニル)イソロイシ
ンアルデヒドの調製 この化合物は、Goel、Krolls、Stier、
及び、Kestenの方法を、N‐(t‐ブトキシカル
ボニル)イソロイシン半水和物に応用することにより合
成した。この化合物は油状物として取得され、精製せず
に使用した。
【0075】1H NMR(CDCl3 ) δ 0.9
4‐1.0(m、6H)、1.20‐1.32(m、1
H)、1.40‐1.51(m、1H)、1.45
(s、9H)、2.02(m、1H)、4.28(m、
1H)、5.13(br s、1H)、9.67(s、
1H)。
【0076】段階B. N‐[2(S)‐(t‐ブトキ
シカルボニルアミノ)‐3(S)‐メチル]ペンチル‐
フェニルアラニンメチルエステルの調製 N‐(t‐ブトキシカルボニル)イソロイシンアルデヒ
ド(5.0g)と塩酸フェニルアラニンメチルエステル
(5g)を、無水テトラヒドロフラン(THF、80m
l)、エチルアセテート(10ml)、及び、無水エタ
ノール(20ml)の混合物中に溶解した。3A(オン
グストローム)の分子ふるいを添加し、その後に、3
4.8mlの1Mシアン水素化ホウ素ナトリウムを添加
した。無水エタノール(30ml)及び1.33ml
(1等量)の酢酸を添加した。2.5時間後、この反応
混合物をセライトを通して濾過し、更に、その濾過物を
吸引下で濃縮した。この油状残存物を、エチルアセテー
トと飽和した重炭酸ナトリウム溶液との間で分配した。
有機相をブラインで洗浄し、脱水(Na2 SO4 )、濾
過し、更に、吸引下で油状残存物になるまで濃縮した。
シリカゲルクロマトグラフィーにより、油状物としての
標題化合物を生じた。 1H NMR分析によると、CD
Cl3 中の3.65ppm及び3.68ppmにおける
メチルエステルプロトンについての2つのシングレット
の強度に基づき、光学対掌体の2:1混合物であること
が示された。
【0077】段階C. N‐[2(S)‐(t‐ブトキ
シカルボニルアミノ)‐3(S)‐メチル]ペンチル‐
フェニルアラニンの調製 段階Bの産物を、実施例1、段階Fにおいて記載したよ
うに加水分解した。
【0078】段階D. N‐[2(S)‐(t‐ブトキ
シカルボニルアミノ)‐3(S)‐メチル]ペンチル‐
フェニルアラニル‐メチオニンの調製 段階Cの固体産物を、HOBT(1.07g)を含むジ
メチルフォルムアミド(25ml)中で溶解した。塩酸
メチオニンメチルエステル(1.58g)を添加し、そ
の後に、EDC(1.67g)を添加した。溶液が得ら
れた後、トリエチルアミン(2.3ml)をゆっくりと
添加した。2時間後、溶媒を吸引下で除去し、更に、残
存物をエチルアセテートと飽和した重炭酸ナトリウムと
の間で分配した。その有機相をブラインで洗浄し、脱水
(Na2 SO4 )、濾過し、更に、吸引下で蝋質(ワッ
クス状)固体になるまで濃縮した。シリカゲルクロマト
グラフィーにより、他の立体異性体が混入している標題
化合物を生じた。
【0079】段階E. 塩酸N‐[2(S)アミノ)‐
3(S)‐メチル‐ペンチル]フェニルアラニル‐メチ
オニンの調製 段階Dの産物を、実施例1、段階Dの方法により、標題
化合物に変換した。
【0080】段階F. N‐[2(S)‐(2(R)‐
t‐ブトキシカルボニルアミノ‐3‐トリフェニルメチ
ルメルカプトプロピルアミノ)‐3(S)‐メチルペン
チル]フェニルアラニル‐メチオニンメチルエステルの
調製 段階Eにおいて調製した塩酸塩(195mg)を、無水
エタノール(2ml)中に溶解し、更に、ジイソプロピ
ルエチルアミンを添加して8.0のpHにした。実施例
4、段階Aにおいて調製したN‐(t‐ブトキシカルボ
ニル)‐S‐トリチル‐システインアルデヒドの167
mgの試料をエタノール中に溶解し、先の溶液に、3A
(オングストローム)の分子ふるいと14mgのシアン
水素化ホウ素ナトリウムと共に添加した。16時間後、
この反応混合物を濾過し、この濾過物を吸引下で濃縮
し、分取逆相HPLC(アセトニトリル/水/0.1%
TFA)により部分的に精製した。シリカゲルによる更
に進んだ精製により、白色固体としての標題化合物を生
じた。
【0081】段階G. N‐[2(S)‐(2(R)‐
t‐ブトキシカルボニルアミノ‐3‐トリフェニルメチ
ルメルカプトプロピルアミノ)‐3(S)‐メチルペン
チル]フェニルアラニル‐メチオニンの調製 段階Fの産物を、実施例1、段階Fにおいて記載したよ
うに加水分解した。
【0082】段階H. N‐[2(S)‐(2(R)‐
アミノ‐3‐メルカプトプロピルアミノ)‐3(S)‐
メチル]ペンチル‐フェニルアラニル‐メチオニンの調
製 段階Gの産物を、実施例1、段階Gの方法を使用して、
標題化合物に変換した。
【0083】1H NMR(CDCl3 ) δ 0.8
4(d、3H)、0.95(t、3H)、1.22
(m、1H)、1.34(m、1H)、1.78(m、
1H)、1.98(m、1H)、2.05(s、3
H)、2.12(m、1H)、2.28(m、1H)、
2.42(m、1H)、2.70‐2.90(m、5
H)、3.02(m、2H)、3.22(m、1H)、
4.12(t、1H)、4.41(dd、1H)、7.
30(m、5H)。
【0084】C23404 3 2 ・2.5CF3 CO
2 Hについての算出分析値: C,43.52;H,5.53;N,7.22. 実測値: C,43.58;H,5.45;N,7.0
7.実施例8 N‐[2(S)‐(3‐メルカプトプロピルアミノ‐3
(S)‐メチル]ペンチル‐フェニルアラニル‐メチオ
ニンの調製 標題化合物を、段階Fにおいて使用しているN‐(t‐
ブトキシカルボニル)‐S‐トリチル‐システインアル
デヒドの代わりに3‐トリフェニルメチルチオプロパナ
ールを用いることを除外しては、実施例7の方法を用い
て調製した。
【0085】1H NMR(CDCl3 ) δ 1.1
0(d、3H)、1.18(t、3H)、1.34
(m、1H)、1.65(m、1H)、2.02(m、
1H)、2.08‐2.25(m、3H)、2.30
(s、3H)、2.40(m、1H)、2.62(m、
1H)、2.72(m、1H)、2.78(m、2
H)、2.95(m、1H)、3.11(m、2H)、
3.52(s、1H)、3.80(m、1H)、4.7
2(m、1H)、7.50(m、5H)。
【0086】C23393 3 2 ・1.86CF3
2 Hについての算出分析値: C,47.07;H,6.04;N,6.16. 実測値: C,47.07;H,6.02;N,6.2
9.実施例9 実施例1ないし8の方法を用いて、保護されている適切
なアミノ酸及びアルデヒドを変更して、以下の化合物を
取得した。
【0087】(A) N‐(2(R)‐アミノ‐3‐メ
ルカプトプロピル)イソロイシル‐フェニルアラニル‐
(メチオニンスルフォン)を、N‐(2(R)‐t‐ブ
トキシカルボニルアミノ‐3‐トリフェニルメチルメル
カプトプロピル)‐イソロイシンの、フェニルアラニル
‐メチオニンスルフォンメチルエステルとのカップリン
グにより調製した。融点84‐88。
【0088】C23384 6 2 についての算出分析
値: C,41.27;H,5.52;N,7.13. 実測値: C,41.15;H,5.19;N,7.0
7. (B) N‐(2(R)‐アミノ‐3‐メルカプトプロ
ピル)イソロイシル‐(p‐ヨードフェニルアラニル)
‐メチオニンを、イソロイシル‐(p‐ヨードフェニル
アラニル)メチオニンメチルエステルの還元的アルキル
化により調製した。融点100‐115。
【0089】C2337IN4 4 2 ・1.7CF3
OOHについての算出分析値: C,38.74;H,4.77;N,6.85. 実測値: C,38.69;H,4.72;N,
6.99. (C) N‐[2(R)‐(システイニル‐イソロイシ
ルアミノ)‐3(S)‐メチルペンチル]メチオニン
を、N‐t‐ブトキシカルボニル‐S‐トリフェニルメ
チルシステイニル‐イソロイシンの、N‐[2(R)‐
アミノ‐3(S)‐メチルペンチル]メチオニンメチル
エステルとのカップリングにより調製した。
【0090】C20404 4 2 ・2CF3 COOH
についての算出分析値: C,41,61;H,6.11;N,8.09. 実測値: C,41.38;H,6.18;N,
8.47. (D) N‐[2(R)‐(N′‐(2(R)‐アミノ
‐3‐メルカプトプロピル)イソロイシルアミノ)‐3
‐フェニル‐プロピル]メチオニンを、N‐(2(R)
‐t‐ブトキシカルボニルアミノ‐3‐トリフェニルメ
チルメルカプトプロピル)‐イソロイシンの、N‐[2
(R)‐アミノ‐3‐フェニルプロピル]メチオニンメ
チルエステルとのカップリングにより調製した。
【0091】C23404 3 2 ・2.8CF3 CO
OHについての算出分析値: C,42.72;H,5.37;N,6.97. 実測値: C,42.73;H,5.60;N,
7.27. (E) N‐[2(R)‐(N′‐(2(R)‐アミノ
‐3‐メルカプトプロピル)イソロイシルアミノ)‐3
(S)‐メチル‐ペンチル]メチオニンを、N‐(2
(R)‐t‐ブトキシカルボニルアミノ‐3‐トリフェ
ニルメチルメルカプトプロピル)‐イソロイシンの、N
‐[2(R)‐アミノ‐3(S)‐メチル‐ペンチル]
メチオニンメチルエステルとのカップリングにより調製
した。
【0092】C20424 3 2 ・2.7CF3 CO
OHについての算出分析値: C,40.22;H,5.94;N,7.39. 実測値: C,39.87;H,5.79;N,
7.72. (F) N‐(2(R)‐アミノ‐3‐メルカプトプロ
ピル)イソロイシル‐フェニルアラニル‐メチオニンエ
チルエステルを、イソロイシル‐フェニルアラニル‐メ
チオニンエチルエステルの還元的アルキル化により調製
した。
【0093】C25424 4 2 ・2CF3 COOH
についての算出分析値: C,45.66;H,5.93;N,7.34. 実測値: C,45.69;H,5.71;N,
6.96. (G) N‐(3‐フェニル‐2(S)‐(メルカプト
プロピオニルアミノ)プロプ‐1‐イル)イソロイシル
‐メチオニンを、樹脂に結合してあるメチオニンの、N
‐(3‐フェニル‐2(S)‐t‐ブトキシカルボニル
アミノプロピル)イソロイシンへのカップリング、その
後、脱保護化、保護されているシステインとのカップリ
ング、及び、標準的な固相合成条件における後処理過程
を行うことにより調製した。FAB MS m/z 4
84 (M+1)。
【0094】(H) N‐(2(R)‐アミノ‐3‐メ
ルカプトプロピル)イソロイシル‐フェニルアラニル‐
メチオニンベンジルエステルを、イソロイシル‐フェニ
ルアラニル‐メチオニンベンジルエステルの還元的アル
キル化により調製した。融点71‐78℃。
【0095】C30444 4 2 ・1.6CF3 CO
OHについての算出分析値: C,51.57;H,5.94;N,7.23. 実測値: C,51.52;H,5.86;N,
7.42.実施例10 インビボでのRasフェルネシル化アッセ
このアッセイにおいて使用される細胞株は、ウィルス性
のHa‐ras p21を発現するv‐Rasであっ
た。このアッセイは、主には、DeClue、J.E.
他、Cancer Research 51巻、712
‐717ページ、1991年、に記載されているように
行った。10cmの培養皿中に50から75%の密集性
で撒いてある細胞を、テスト用化合物(溶媒であるメタ
ノールもしくはジメチルスルフォキサイド中での最終濃
度を0.1%にした)で処理した。37℃で4時間おい
た後、その細胞を、10%の通常のDMEM、2%のウ
シ胎児血清及び400μCi[35S]メチオニン(10
00Ci/モル)を補足した、3mlの、メチオニンを
含まないDMEM中でラベル化した。更に20時間後、
その細胞を1mlの溶菌バッファー(1%のNP40、
20mMのHEPES(pH7.5)、5mMのMgC
2 、1mMのDTT、10μg/mlのアポ蛋白質、
2μg/mlのロイペプチン、2μg/mlのアンチパ
イン、0.5mMのPMSF)中で溶菌させ、更に、そ
の溶菌物を、100,000×gでの45分間の遠心に
より清澄化させた。酸で沈殿化することができるカウン
トの同数を含む溶菌物の分注を、IPバッファー(DT
Tを含まない溶菌バッファー)で1mlとし、更に、R
as特異的モノクローナル抗体 Y13‐259(Fu
rth、M.E.他、J. Virol. 43巻、2
94‐304、1982年)で免疫沈降させた。4℃に
おいての2時間の抗体インキュベーションの後、ウサギ
の抗ラットIgGでコートしたプロテインA‐セファロ
ース(Sepharose)の25%懸濁液の200μ
lを45分間に亘り添加した。この免疫沈降物を、IP
洗浄用バッファー(20nMのHEPES(pH7.
5)、1mMのEDTA、1%のTriton X‐1
00、0.5%のデオキシコレート、0.1%のSD
S、0.1MのNaCl)で4回洗浄し、SDS‐PA
GE試料用バッファー中で沸騰させ、更に、13%のア
クリルアミドゲルにかけた。先端染色物が底部に達した
時点でゲルを固定化し、脱染色剤(エンライトニング)
中に浸し、乾燥させ、更に、オートラジオグラフにかけ
た。ファルネシル化されたRas蛋白質とファルネシル
化されなかったras蛋白質に関連するバンドの強度を
比較して、蛋白質に対するファルネシル転換のパーセン
ト阻害率を決定した。
【0096】
【表1】
【0097】実施例11 Rasファルネシルトランスフェラーゼのインビトロに
おける阻害 ウシの脳からのファルネシル蛋白質トランスフェラーゼ
(FTアーゼ)を、DEAE‐セファセル(Sepha
cel)(ファルマシア社、0‐0.8M NaCl濃
度勾配溶出)、N‐オクチルアガロース(シグマ社、0
‐0.6M NaCl濃度勾配溶出)、及び、モノQ
HPLCカラム(ファルマシア社、0‐0.3M Na
Cl濃度勾配溶出)上でクロマトグラフにかけた。3.
5μM、0.25μM[ 3H]FPPにおけるRas‐
CVLS、及び被験化合物を、部分的に精製したこの酵
素調製物と共にインキュベートした。以下に示すFTア
ーゼのデータは、インビトロにおけるRasのファルネ
シル化を阻害する被験化合物の効力の測定値である。
【0098】
【表2】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 エス・ジエン・デソルムス アメリカ合衆国、ペンシルバニア・ 19403、ノリスタウン、ポート・インデ イアン・ロード・735 (72)発明者 ビクター・エム・ガースカイ アメリカ合衆国、ペンシルバニア・ 19422、ブルー・ベル、パーマー・プレ イス・752 (56)参考文献 特開 平5−213992(JP,A)

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フルネシル蛋白質トランスフェラーゼ
    を阻害する化合物であって、式: 【化1】 [式中、X、Y及びZは、独立してH2 もしくはOであ
    るが、但し、これらのうちの少なくとも一つがH2 であ
    り、R1 は、H、アルキル基もしくはアシル基であり、
    この場合アルキル及びアシル基は1ないし6個の直鎖も
    しくは枝分れした鎖の炭素原子を含み、R2 及びR
    3 は、sec-ブチル、イソプロピル及びベンジルから成る
    群から独立に選ばれ、R4 は、2-(メチルチオ)エチル
    であり、R5 は、H、あるいは、直鎖もしくは枝分れし
    た鎖の脂肪族基であり、この脂肪族基は芳香族もしくは
    ヘテロ芳香族基で置換されることができる]を有する化
    合物、あるいは、その薬剤学的に容認される塩。
  2. 【請求項2】N‐(2(R)‐アミノ‐3‐メルカプト
    プロピル)イソロイシル‐フェニルアラニル‐メチオニ
    ン、 N‐(2(R)‐アミノ‐3‐メルカプトプロピル)バ
    リル‐イソロイシル‐メチオニン、 N‐(3‐メチル‐2(S)‐(システイニルアミノ)
    ブト‐1‐イル)フェニルアラニル‐メチオニン、 N‐[2(S)‐(2(R)‐アミノ‐3‐メルカプト
    プロピルアミノ)‐3(S)‐メチルペンチル]フェニ
    ルアラニル‐メチオニン、 N‐[2(R)‐(システイニル‐イソロイシルアミ
    ノ)‐3(S)‐メチル‐ペンチル]メチオニン、 N‐[2(R)‐(N′‐(2(R)‐アミノ‐3‐メ
    ルカプトプロピル)‐イソロイシルアミノ)‐3‐フェ
    ニル‐プロピル]メチオニン、 N‐[2(R)‐(N′‐(2(R)‐アミノ‐3‐メ
    ルカプトプロピル)‐イソロイシルアミノ)‐3(S)
    ‐メチルペンチル]メチオニン、 N‐(3‐メルカプトプロピル)バリル‐イソロイシル
    ‐メチオニンメチルエステル、 N‐(2(R)‐アミノ‐3‐メルカプトプロピル)イ
    ソロイシル‐フェニルアラニル‐メチオニンエチルエス
    テル、もしくは、 N‐(2(R)‐アミノ‐3‐メルカプトプロピル)イ
    ソロイシル‐フェニルアラニル‐メチオニンベンジルエ
    ステル である、請求項1の化合物、あるいは、それらの薬剤学
    的に容認される塩。
  3. 【請求項3】 N‐[2(S)‐(2(R)‐アミノ‐
    3‐メルカプトプロピルアミノ)‐3(S)‐メチルペ
    ンチル]フェニルアラニル‐メチオニン 【化2】 である、請求項1の化合物、あるいは、その薬剤学的に
    容認される塩。
  4. 【請求項4】 N‐(3‐メチル‐2(S)‐(システ
    イニルアミノ)ブト‐1‐イル)フェニルアラニル‐メ
    チオニン 【化3】 である、請求項1の化合物、あるいは、その薬剤学的に
    容認される塩。
  5. 【請求項5】 N‐2(R)‐アミノ‐3‐メルカプ
    トプロピル)イソロイシル‐フェニルアラニル‐メチオ
    ニンエチルエステル 【化4】 である、請求項1の化合物、あるいは、その薬剤学的に
    容認される塩。
  6. 【請求項6】 薬剤学的担体、及び、その中に分散して
    いる請求項1から5のいずれかに記載の化合物の治療有
    効量を含む、癌治療用の組成物。
  7. 【請求項7】 非ヒト哺乳類におけるRas蛋白質のフ
    ァルネシル化を阻害する方法であって、それを必要とす
    る哺乳類に、治療有効量の請求項6の組成物を投与する
    ことから成る方法。
  8. 【請求項8】 非ヒト哺乳類における癌を治療する方法
    であって、それを必要とする哺乳類に、治療有効量の請
    求項6の組成物を投与することから成る方法。
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