JP2521220B2 - ファルネシル蛋白質トランスフェラ―ゼの阻害剤 - Google Patents

ファルネシル蛋白質トランスフェラ―ゼの阻害剤

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JP2521220B2 JP4260009A JP26000992A JP2521220B2 JP 2521220 B2 JP2521220 B2 JP 2521220B2 JP 4260009 A JP4260009 A JP 4260009A JP 26000992 A JP26000992 A JP 26000992A JP 2521220 B2 JP2521220 B2 JP 2521220B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】Ras遺伝子は、結腸直腸癌腫、
外分泌性脾臓癌腫、及び骨髄性白血病を含む、ヒトの癌
の多くにおいて活性化されることが発見されている。R
as作用の生物学的及び生化学的研究により、Ras機
能はG‐調節蛋白質のように機能するとされているが、
その理由は、Rasが原形質膜内に位置している必要が
あり、かつ、細胞を形質転換させるためにGTPと結合
する必要があるためである(Gibbs、J.他、Mi
crobiol. Rev. 53巻、171‐286
ページ、1989年)。癌細胞内におけるRasの形態
は、正常細胞内におけるRasと蛋白質として区別でき
るような突然変異を有する。
【0002】少なくとも3種類の翻訳後修飾がRasの
膜配置に関与しており、かつ、3種類全ての修飾はRa
sのC末端において生じる。RasのC末端は、「CA
AX」もしくは「Cys‐Aaa1 ‐Aaa2 ‐Xa
a」ボックス(Aaaは脂肪族アミノ酸であり、Xaa
は任意のアミノ酸である)と呼ばれる配列モチーフを含
む(Willumsen他、Nature 310巻、
583‐586ページ、1984年)。このモチーフを
有する他の蛋白質としては、真菌類の交配因子であるR
hoのようなRas関連性のGTP結合性蛋白質、核ラ
ミン、及び、トランスデューシンのガンマーサブユニッ
トが含まれる。
【0003】イソプレノイドであるファルネシルピロリ
ン酸(FPP)によるRasのファルネシル化は、イン
ビボではCys上で生じ、チオエーテル結合を形成する
(Hancock他、Cell 57巻、1167ペー
ジ、1989年;Casey他、Proc. Nat
l. Acad. Sci. USA 86巻、832
3ページ、1989年)。更に、Ha‐Ras及びN‐
Rasは、C末端のCysファルネシル受容体の近傍に
あるCys上でのチオエステルの形成を通じてパルミト
イル化される(Gutierrez他、EMBO J.
8巻、1093‐1098ページ、1989年;Ha
ncock他、Cell 57巻、1167‐1177
ページ、(1989年)。Ki‐Rasはパルミチン酸
塩受容体のCysを有さない。RasのC末端の最後の
3つのアミノ酸は蛋白質加水分解により除去され、か
つ、メチルエステル化が新しいC末端において生じる
(Hancock他、上述)。真菌類の交配因子及び哺
乳類の核ラミン類は、同一の修飾段階を受ける(And
eregg他、J. Biol. Chem. 263
巻、18236ページ、1988年;Farnswor
th他、J. Biol.Chem. 264巻、20
422ページ、1989年)。
【0004】インビボにおけるRasのファルネシル化
の阻害は、ロバスタチン(メルクアンド カンパニー
社、ローウェイ、ニュージャージー州)、及び、コンパ
クチン(Hancock他、上述;Casey他、上
述;Schafer他、Science 245巻、3
79ページ1989年)で実証されている。これらの薬
剤は、ポリイソプレノイド類及びファルネシルピロリン
酸前駆体の産生のための律速酵素であるHMG‐CoA
レダクターゼを阻害する。基質としてファルネシルピロ
リン酸を使用するファルネシル蛋白質トランスフェラー
ゼが、Rasのファルネシル化の原因となっていること
が示されている(Reiss他、Cell62巻、81
‐88ページ、1990年;Schaber他、J.
Biol. Chem. 265巻、14701‐14
704ページ、1990年;Schafer他、Sci
ence、249巻、1133‐1139ページ、19
90年;Manne他、Proc. Natl. Ac
ad. Sci.USA、87巻、7541‐7545
ページ、1990年)。
【0005】ファルネシル蛋白質トランスフェラーゼの
阻害及びそれによるRas蛋白質のファルネシル化の阻
害は、正常細胞を癌細胞へと形質転換するRasの能力
を遮断する。本発明の化合物はRasのファルネシル化
を阻害し、それにより、後に記載するように、Ras機
能を主として負の方向に阻害する可溶性のRasを産生
する。癌細胞中の可溶性Rasは主として負の方向の阻
害剤になることができる一方、正常細胞中の可溶性Ra
sは阻害剤にはなりえない。
【0006】細胞質ゾル配置性(Cys‐Ass1‐A
ss2‐Xaaボックス膜領域が存在しない)でありか
つ活性化された(GTPに対する結合を保持していてG
TPアーゼ活性が損なわれている)Rasの形態は、膜
結合性のRas機能の主として負方向の阻害剤として作
用する(Gibbs他、Proc. Natl. Ac
ad. Sci. USA 86巻、6630‐663
4ページ、1989年)。正常なGTPアーゼ活性を有
する細胞質ゾル配置性のRasの形態は、阻害剤として
は作用しない。Gibbs他、上述、は、ゼノパス(X
enopus)の卵母細胞及び哺乳類の細胞中において
この効果を示した。
【0007】Rasのファルネシル化を遮断するための
本発明の化合物の投与は、膜内のRasの量を減ずるば
かりでなく、Rasの細胞質ゾルプールを産生する。活
性化されたRasを有する癌細胞内では、この細胞質ゾ
ルプールは、膜結合性のRas機能のもう一つの拮抗剤
として作用する。正常なRasを有する正常細胞内で
は、Rasの細胞質ゾルプールは拮抗剤としては作用し
ない。ファルネシル化の完全阻害が存在しない場合で
も、他のファルネシル化蛋白質がそれらの機能で(ファ
ルネシル化の阻害を)継続することができる。
【0008】化合物の用量を調節することにより、ファ
ルネシル蛋白質トランスフェラーゼ活性を低減もしくは
完全に阻害することができる。化合物の用量を調節する
ことによるファルネシル蛋白質トランスフェラーゼの酵
素活性の低減は、その酵素を利用する代謝経路の妨害の
ような、起こりうる好ましくない副作用を除去するのに
有効である。
【0009】これらの化合物及びそれらのアナログは、
ファルネシル蛋白質トランスフェラーゼの阻害剤であ
る。ファルネシル蛋白質トランスフェラーゼは、ファル
ネシルピロリン酸を利用して、ファルネシル基でRas
のCAAXボックスのCysのチオール基を共有結合を
介して修飾する。HMG‐CoAレダクターゼを阻害す
ることによるファルネシルピロリン酸の生合成の阻害
は、インビボにおけるRasの膜配置を遮断し、かつ、
Ras機能を阻害する。ファルネシル蛋白質トランスフ
ェラーゼの阻害はより特異的であり、かつ、イソプレン
の生合成の一般的な阻害剤の場合よりも副作用が少な
い。
【0010】
【従来の技術】これまでには、CAAX配列を有するテ
トラペプチドがRasのフェルネシル化を阻害すること
は知られている(Schaber他、上述;Reiss
他、上述;Reiss他、PNAS 88巻、732‐
736ページ、1991年)。しかしながら、ファルネ
シルトランスフェラーゼの報告されている阻害剤は、細
胞内では代謝的に不安定であるか、もしくは、不活性で
ある。
【0011】
【発明が解決すべき課題】1個もしくは複数の還元され
たペプチド結合を含み、かつ、5‐もしくは6‐員環の
ラクトンもしくはチオラクトン環を形成することができ
る、本発明の化合物は、Rasファルネシルトランスフ
ェラーゼの阻害剤である。還元されたアミド結合の存在
は、これらの阻害剤に対して、それらがインビボにおい
てRasのファルネシル化を阻害することができるよう
な代謝安定性を付与する。これらのアミド結合の還元
は、本質的な酵素阻害活性が予想外に増すという事実を
もたらす。更に、これらの阻害剤のラクトン型は、より
活性の高いヒドロキシもしくはメルカプト酸を、Ras
のファルネシル化部位である細胞内分画へと効率的に誘
導する前駆薬剤である。
【0012】そのため、本発明の目的は、ファルネシル
蛋白質トランスフェラーゼ及び癌遺伝子蛋白質Rasの
ファルネシル化を阻害する化合物を開発することであ
る。本発明の更に別の目的は、本発明の化合物を含む化
学療法的組成物、及び、本発明の化合物を産生するため
の方法を開発することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、ファルネシル
蛋白質トランスフェラーゼ及び癌遺伝子蛋白質Rasの
ファルネシル化を阻害する化合物、本発明の化合物を含
む化学療法的組成物、及び、本発明の化合物を産生する
ための方法を含む。
【0014】本発明の化合物は、以下の式により示され
る。
【0015】
【化7】
【0016】、及び、
【0017】
【化8】
【0018】本発明の化合物は、ファルネシル蛋白質ト
ランスフェラーゼ及び癌遺伝子蛋白質Rasのファルネ
シル化の阻害に有効である。本発明の第1実施態様にお
いては、以下の式:
【0019】
【化9】
【0020】[式中、XもしくはYは、独立してH2
しくはOであるが、但し、これらのうちの少なくとも一
つがH2 であり、R1 は、H、アルキル基、アシル基、
アルキルスルフォニル基もしくはアリールスルフォニル
基であり、この場合アルキル及びアシル基は1ないし6
個の炭素原子の直鎖もしくは枝分れした鎖の炭水化物を
含むか、あるいは、その代わりとして、R1 NHが存在
しなくてもよく、R2 及びR3 は、天然に生じるアミノ
酸の側鎖であるか、あるいはアリル、シクロヘキシルも
しくは2ないし8個の炭素原子の飽和鎖から選ばれた、
芳香族もしくはヘテロ芳香族環で置換されたもしくは未
置換の脂肪族基であり、ZはOもしくはSであり、か
つ、nは1もしくは2である]を有する化合物、あるい
は、その薬剤学的に容認される塩である。
【0021】本発明の第2実施態様においては、以下の
式:
【0022】
【化10】
【0023】[式中、XもしくはYは、独立してH2
しくはOであるが、但し、これらのうちの少なくとも一
つがH2 であり、R1 は、H、アルキル基、アシル基、
アルキルスルフォニル基もしくはアリールスルフォニル
基であり、この場合アルキル及びアシル基は1ないし6
個の炭素原子の直鎖もしくは枝分れした鎖の炭水化物を
含むか、あるいは、その代わりとして、R1 NHが存在
しなくてもよく、R2 及びR3 は、天然に生じるアミノ
酸の側鎖であるか、あるいはアリル、シクロヘキシルも
しくは2ないし8個の炭素原子の飽和鎖から選ばれた、
芳香族もしくはヘテロ芳香族環で置換されたもしくは未
置換の脂肪族基であり、ZはOもしくはSであり、か
つ、nは1もしくは2である]を有する化合物、あるい
は、その薬剤学的に容認される塩である。
【0024】本発明の好ましい化合物は、N‐(2
(R)‐アミノ‐3‐メルカプトプロピル)イソロイシ
ル‐フェニルアラニル‐ホモセリン、N‐(2(R)‐
アミノ‐3‐メルカプトプロピル)イソロイシル‐イソ
ロイシル‐ホモセリン、N‐(2(R)‐アミノ‐3‐
メルカプトプロピル)イソロイシル‐フェニルアラニル
‐ホモセリンラクトン、N‐(2(R)‐アミノ‐3‐
メルカプトプロピル)イソロイシル‐イソロイシル‐ホ
モセリンラクトン、N‐(2(R)‐アミノ‐3‐メル
カプトプロピル)イソロイシル‐フェニルアラニル‐ホ
モシステインラクトン、N‐[2(S)‐(2(R)‐
アミノ‐3‐メルカプトプロピルアミノ)‐3(S)‐
メチルペンチル]イソロイシル‐ホモセリンラクトン、
N‐[N′‐(2(R)‐アミノ‐3‐メルカプトプロ
ピル)イソロイシル‐フェニルアラニル]‐3(S)‐
アミノ‐テトラヒドロピラン‐2‐オン、N‐[N′‐
(2(R)‐アミノ‐3‐メルカプトプロピル)イソロ
イシル‐イソロイシル]‐3(S)‐アミノ‐テトラヒ
ドロピラン‐2‐オン、N‐(2(R)‐アミノ‐3‐
メルカプトプロピル)イソロイシル‐イソロイシル‐ホ
モシステインラクトン、N‐[2(S)‐(2(R)‐
アミノ‐3‐メルカプトプロピルアミノ)‐3(S)‐
メチルペンチル]イソロイシル‐ホモセリン、N‐
[N′‐(2(R)‐アミノ‐3‐メルカプトプロピ
ル)イソロイシル‐フェニルアラニル]‐3(S)‐ア
ミノ‐4‐ヒドロキシペンタン酸、もしくは、N‐
[N′‐(2(R)‐アミノ‐3‐メルカプトプロピ
ル)イソロイシル‐イソロイシル]‐3(S)‐アミノ
‐4‐ヒドロキシペンタン酸である。
【0025】本発明の最も好ましい化合物は、N‐[2
(S)‐(2(R)‐アミノ‐3‐メルカプトプロピル
アミノ)‐3(S)‐メチルペンチル]イソロイシル‐
ホモセリン、
【0026】
【化11】
【0027】N‐[2(S)‐(2(R)‐アミノ‐3
‐メルカプトプロピルアミノ)‐3(S)‐メチルペン
チル]イソロイシル‐ホモセリンラクトン、
【0028】
【化12】
【0029】N‐[N′‐(2(R)‐アミノ‐3‐メ
ルカプトプロピル)イソロイシル‐イソロイシル]‐3
(S)‐アミノ‐4‐ヒドロキシ‐ペンタン酸、
【0030】
【化13】
【0031】もしくは、N‐[N′‐(2(R)‐アミ
ノ‐3‐メルカプトプロピル)イソロイシル‐イソロイ
シル]‐3(S)‐アミノテトラヒドロピラン‐2‐オ
【0032】
【化14】
【0033】である。
【0034】本発明においては、以下に示すように、慣
用の3文字表記と単一文字表記の両方で各アミノ酸を示
すものとする。
【0035】アラニン Ala A アルギニン Arg R アスパラギン Asn N アスパラギン酸 Asp D アスパラギンもしくは アスパラギン酸 Asx B システイン Cys C グルタミン Gln Q グルタミン酸 Glu E グルタミンもしくは グルタミン酸 Glx Z グリシン Gly G ヒスチジン His H イソロイシン Ile I ロイシン Leu L リジン Lys K ホモセリン Met M フェニルアラニン Phe F プロリン Pro P セリン Ser S スレオニン Thr T トリプトファン Trp W チロシン Tyr Y バリン Val V 本発明の化合物の薬剤学的に容認される塩は、例えば、
非毒性の無機もしくは有機酸から形成される本発明の化
合物の常用の非毒性の塩を含む。例えば、このような常
用の非毒性塩は、塩酸、臭化水素酸、硫酸、スルファミ
ン酸、リン酸、硝酸等の無機酸から由来し、叉、その塩
は、酢酸、プロピオン酸、コハク酸、グリコール酸、ス
テアリン酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、アス
コルビン酸、パモ酸、マレイン酸、ヒドロキシマレイン
酸、フェニル酢酸、グルタミン酸、安息香酸、サリチル
酸、スルファニル酸、2‐アセトキシ安息香酸、フマル
酸、トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、エタンジ
スルホン酸、シュウ酸、イセチオン酸等の有機酸から調
製される。
【0036】本発明の薬剤学的に容認される塩は、従来
の化学的方法により、塩基性残基を含む本発明の化合物
から合成することができる。一般的には、この塩は、遊
離の塩基を適切な溶媒もしくは溶媒の様々な配合物中に
おいて、希望の塩を形成するための無機もしくは有機酸
の化学量論的な量もしくは過剰量と反応させることによ
り調製される。
【0037】本発明の化合物の薬剤学的に容認される塩
は、更に、例えば、ナトリウム、カリウム、リチウム、
カルシウム、もしくは、マグネシウムである、アルカリ
もしくはアルカリ土類金属のような塩基、あるいは、例
えば、ジベンジルエチレンジアミン、トリメチルアミ
ン、ピペリジン、ピロリジン、ベンジルアミン、及びそ
の類のものであるアミンのような有機塩基、あるいは、
水酸化テトラメチルアンモニウム、及びその類のものの
ような四級の水酸化アンモニウムの適当量で、本発明の
化合物の酸を処理するというような従来の方法により、
簡単に調製される。
【0038】本発明の化合物は、従来のペプチド合成技
術及び以下に記載する追加的な方法により、それらの構
成アミノ酸から合成することができる。ペプチド合成の
標準法は、例えば、以下に記載する著作において発表さ
れている:Schroeder他、「ペプチド」、第1
巻、アカデミック プレス社、1965年、あるいは、
Bodanszky他、「ペプチド合成」、インターサ
イエンス パブリッシャーズ社、1966年、あるい
は、McOmie(編)、「有機化学における保護
基」、プレナム プレス社、1973年、あるいは、B
aranyl他、「ペプチド:分析、合成、生物学」、
第2巻、第1章、アカデミック プレス社、1980
年、あるいは、Stewart他、「固相ペプチド合
成」、第2版、ピアース ケミカル カンパニー社、1
984年。これらの著作の教示は、本明細書中に引用文
献として含めることにする。
【0039】本発明の化合物は、以下に示す反応図式に
従い調製する。
【0040】図式1 反応A. アミド結合を作成するための残基のカップリ
ング
【0041】
【化15】
【0042】図式2 反応B. ペプチドからの還元されたジペプチドの調製
【0043】
【化16】
【0044】図式3 反応C. 還元的アミン化による還元ペプチド単位の調
【0045】
【化17】
【0046】本発明の化合物は、文献において知られて
いるもしくは実施例において説明されているように、ペ
プチド保護基の開裂であるエステル加水分解のような他
の標準的な処理法に加え、先の図式1ないし3において
示されている反応AないしCを利用することにより調製
される。要所である結合形成反応は、以下に示すような
ものである。
【0047】反応A. 標準的な溶液もしくは固相方法
を用いるペプチド結合形成及び保護基の脱離。
【0048】反応B. アミド部分のボラン還元による
還元されたペプチドサブユニットの調製。
【0049】反応C. シアノ水素化ホウ素ナトリウ
ム、水素、及び、触媒もしくは他の還元用試薬を用い
る、アルデヒドによるアミンの還元的アルキル化によ
る、還元されたペプチドサブユニットの調製。
【0050】これらの反応を順次実施して、本発明の化
合物を提供することができ、あるいは、それらを、図式
中に記載されているアルキル化もしくはアシル化反応に
よりその後結合させるペプチド断片の合成に使用するこ
とができる。
【0051】
【作用】本発明の化合物は、ファルネシル蛋白質トラン
スフェラーゼ及び癌遺伝子蛋白質Rasのファルネシル
化を阻害する。これらの化合物は、哺乳類のための、特
にはヒトのための医薬として有用である。これらの化合
物を、癌の治療における用途のために患者に投与するこ
とができる。本発明の化合物で治療することができる癌
の種類の例は、結腸直腸癌腫、外分泌性脾臓癌腫、及
び、骨髄性白血病を含むが、これらのものに限定されな
い。
【0052】本発明の化合物を、哺乳類、好ましくはヒ
トに対して、単独でか、あるいは、好ましくは、標準的
な医薬慣行に従い、薬剤組成物中に、薬剤学的に容認さ
れる担体もしくは希釈剤と、随意に、ミョウバンのよう
な既知のアジュバント(補助剤)と組み合わせて投与す
ることができる。この化合物を、経口的に、あるいは、
静脈中、筋肉内、腹腔内、皮下、肛門内、及び局所投与
を含み非経口的に投与することができる。
【0053】本発明の化学療法化合物の経口的利用につ
いては、選択された化合物を、例えば、錠剤もしくはカ
プセルの形状として、あるいは、水溶液もしくは水性懸
濁液として投与することができる。経口的利用のための
錠剤の場合には、通常使用される担体は乳糖及びトウモ
ロコシ澱粉を含み、かつ、ステアリン酸マグネシウムの
ような潤滑剤を通常は添加する。カプセル形状における
経口投与については、有用な希釈剤は乳糖及び乾燥トウ
モロコシ澱粉を含む。経口利用について水性懸濁液が必
要な場合には、活性成分を乳化用及び懸濁化用試薬と配
合させる。希望であらば、特定の甘味用叉は香料用試薬
を添加することができる。筋肉内、腹腔内、皮下及び静
脈内利用については、活性成分の滅菌溶液を通常調製
し、更に、その溶液のpHを適切に調節しかつ緩衝化す
るべきである。静脈内利用については、溶質の総濃度を
その調製物を等張にするために調節すべきである。
【0054】本発明は更に、薬剤学的に容認される担体
もしくは希釈剤を含むもしくは含まない、本発明の化合
物の薬剤学的有効量の投与を含む、癌の治療に有効な薬
剤学的組成物を含む。本発明の適切な組成物は、本発明
の化合物、及び、例えば、7.4のpH値における、例
えば、生理的食塩水のような、薬剤学的に容認される担
体を含む水溶液を含む。この溶液を、局所的な全量一括
(bolus)注射により、患者の筋肉内の血流内へ導
入することができる。
【0055】本発明に記載の化合物をヒト被験者内に投
与する場合、一日用量は、標準的には、その用量は一般
的には、年令、体重、及び、個々の患者の反応性、並び
に、患者の症状の重篤度により変化するため、処方を書
く担当の医師により決定される。
【0056】一応用例としては、化合物の適当量を、癌
の治療を受けているヒトの患者に投与する。投与は、一
日当たり、約0.1mg/Kg(哺乳類の体重)から約
20mg/Kg(哺乳類の体重)の間、好ましくは、一
日当たり、0.5mg/Kg(哺乳類の体重)から約1
0mg/Kg(哺乳類の体重)の間の量において行われ
る。
【0057】
【実施例】下記実施例は、発明の更に進んだ理解を補助
することを意図している。利用されている特有な物質、
種、及び、条件は、発明を更に詳しく説明することを意
図しており、本発明の正当な範囲の限定ではない。
【0058】実施例1 N‐(2(R)‐アミノ‐3‐メルカプトプロピル)イ
ソロイシル‐フェニルアラニル‐ホモセリンラクトン及
びN‐(2(R)‐アミノ‐3‐メルカプトプロピル)
イソロイシル‐フェニルアラニル‐ホモセリンの調製 段階A. (t‐ブトキシカルボニル)フェニルアラニ
ル‐ホモセリンラクトンの調製 CH2 Cl2 (10ml)及びEtOAc(10ml)
中に溶解しているN‐t‐ブトキシカルボニル‐フェニ
ルアラニン(1.69g、6.39ミリモル)の溶液
に、3,4‐ジヒドロ‐3‐ヒドロキシ‐4‐オキソ‐
1,2,3‐ベンゾトリアジン(HOOBT、1.04
g、6.39ミリモル)及び1‐エチル‐3‐(3‐ジ
メチルアミノ‐プロピル)カルボジイミド(EDC、
1.23g、6.39ミリモル)を添加し、その後、ホ
モセリンラクトンの塩酸塩(0.80g、5.81ミリ
モル)を添加した。pHを、N,N‐ジイソプロピルエ
チルアミン(1.11ml、6.39ミリモル)で6.
5‐7.0に調整し、更に、その混合物を、そのままの
状態の温度で16時間攪拌した。この混合物を濃縮し、
更に、残存物をEtOAc(100ml)とH2 O(5
0ml)との間で分配した。その有機相を10%のクエ
ン酸(1×25ml)、飽和NaHCO3 (1×25m
l)、ブライン(1×25ml)で洗浄し、脱水(Na
2 SO4 )、濾過し、更に、濃縮した。この未精製産物
をクロマトグラフィー(シリカゲル、CH2 Cl2 :M
eOH、98:2)により精製して、1.4gの標題化
合物を生じた。
【0059】段階B. フェニルアラニル‐ホモセリン
ラクトンの塩酸塩 段階Aの産物(1.4g、4.02ミリモル)を、Et
OAc(40ml)中に溶解し、−25℃にまで冷却
し、更に、最初にHClガスで(10分)処理し、次に
は窒素(10分)で処理して余剰なHClを除去した。
溶媒を蒸発させて、1.14gの標題化合物を生じた。
【0060】段階C. N‐(t‐ブトキシカルボニ
ル)‐S‐トリフェニルメチルシステインアルデヒドの
調製の調製 この化合物は、Goel、Krolls、Stier、
及び、Kestenの方法を、N‐(t‐ブトキシカル
ボニル)‐S‐トリチルシステインに応用することによ
り合成した(Org. Synthesis 67巻、
69ページ、1988年)。この化合物は白色固体とし
て取得され、これを精製せずに使用した。
【0061】1H NMR(CDCl3 ) δ 9.2
(1H、s)、7.5‐7.1(18H、m)、5.1
(1H、br d)、3.92(1H、m)、2.85
‐2.5(2H、m)、1.4(9H、s)。
【0062】段階D. N‐[2(R)‐(t‐ブトキ
シカルボニルアミノ)‐3‐トリフェニルメチルメルカ
プトプロピル]イソロイシン イソロイシン(1.97g、0.015モル)を、N‐
t‐ブトキシカルボニル‐S‐トリフェニルメチルシス
テインアルデヒド(6.71g、0.015モル)及び
3A(オングストローム)の分子ふるいと共に、EtO
H(150ml)中に懸濁した。シアン水素化ホウ素ナ
トリウム(0.47g、0.0075モル)を添加し、
更に、その混合物を、そのままの状態の温度で72時間
攪拌した。濾過及び濃縮により油状物を生じ、それをク
ロマトグラフ(シリカゲル、CH2 Cl2 :MeOH、
95:5から9:1)にかけて、2.1gの標題化合
物、融点83‐90℃を生じた。
【0063】1H NMR(CDCl3 ) δ 7.1
9‐7.41(m、15H)、4.98‐5.12
(m、1H)、3.58‐3.70(m、2H)、3.
18(brs、1H)、2.78‐2.81(m、2
H)、2.32‐2.60(m、2H)、1.80‐
1.96(m、1H)、1.40(s、9H)、1.2
0‐1.35(m、1H)、0.84‐0.93(m、
6H)。
【0064】段階E. N‐[2(R)‐(t‐ブトキ
シカルボニル)アミノ‐3‐(トリフェニルメチル)メ
ルカプトプロピル]イソロイシル‐フェニルアラニル‐
ホモセリンラクトンの調製 CH2 Cl2 (10ml)及びEtOAc(10ml)
中に溶解しているN‐[2(R)‐(t‐ブトキシカル
ボニル)アミノ‐3‐(トリフェニルメチル)メルカプ
トプロピル]イソロイシン(0.30g、0.53ミリ
モル)を、HOOBT(96mg、0.59ミリモ
ル)、EDC(0.112g、0.59ミリモル)、及
び、フェニルアラニル‐ホモセリンラクトンの塩酸塩
(0.167g、0.59ミリモル)で処理した。pH
を、N,N‐ジイソプロピルエチルアミン(0.102
ml、0.59ミリモル)で6.5‐7.0に調整し、
更に、その混合物を、そのままの状態の温度で16時間
攪拌した。この混合物を濃縮し、更に、残存物をEtO
Ac(30ml)とH2 O(15ml)との間で分配し
た。その有機相を10%のクエン酸(1×15ml)、
飽和NaHCO3 (1×15ml)、ブライン(1×1
5ml)で洗浄し、脱水(Na2 SO4 )、濾過及び濃
縮により未精製産物を生じ、これをクロマトグラフに2
度かけて(シリカゲル、CH2 Cl2 :MeOH、9
8:2;シリカゲル、EtOAc:ヘキサン、2:
1)、0.115gの標題化合物を生じた。
【0065】段階F. N‐(2(R)アミノ‐3‐メ
ルカプトプロピル)イソロイシル‐フェニルアラニル‐
ホモセリンラクトンの調製 段階Eの産物をCH2 Cl2 (2ml)中に溶解し、ト
リフルオロ酢酸(1ml)を添加し、その後、トリエチ
ルシラン(0.093ml、0.58ミリモル)を添加
した。この混合物を、そのままの温度で1時間攪拌し、
濃縮し、更に、その残存物をEt2 Oで粉砕して、0.
078gの純粋な標題化合物、融点103‐105℃、
を生じた。
【0066】1H NMR(DMSO) δ 8.75
(d、J=9Hz、1H)、7.34‐7.17(m、
5H)、4.75‐4.53(m、2H)、4.43
(t、J=18Hz、1H)、4.28‐4.16
(m、1H)、3.30‐3.16(m、1H)、3.
04(dd、J=12、14Hz、1H)、2.85
(dd、J=12、14Hz、1H)、2.75‐2.
33(m、7H)、2.20‐2.05(m、1H)、
1.66‐1.42(m、2H)、1.16‐1.00
(m、1H)、0.89‐0.70(m、6H)。
【0067】C22344 4 S・2CF3 CO2 Hに
ついての算出分析値: C,46.02;H,5.35;N,8.26. 実測値: C,46.19;H,5.23;N,
8.41.段階G. N‐(2(R)‐アミノ‐3‐メルカプトプ
ロピル)イソロイシル‐フェニルアラニル‐ホモセリン N‐(2(R)‐アミノ‐3‐メルカプトプロピル)イ
ソロイシル‐フェニルアラニル‐ホモセリンラクトン
(0.003g、0.004ミリモル)をMeOH
(0.1ml)中に溶解し、更に、1NのNaOH
(0.013ml)を添加し、その後、MeOH(0.
305ml)を添加した。ラクトンがヒドロキシ酸に変
換されたことは、HPLC分析及び 1H NMR分析に
より証明された。
【0068】実施例2 N‐(2(R)‐アミノ‐3‐メルカプトプロピル)イ
ソロイシル‐イソロイシル‐ホモセリンラクトン及びN
‐(2(R)‐アミノ‐3‐メルカプトプロピル)イソ
ロイシル‐イソロイシル‐ホモセリンの調製 標題化合物を、実施例1の方法に従い、段階Aにおいて
使用したフェニルアラニン誘導体に代えN‐t‐ブトキ
シカルボニル‐イソロイシンを用いて調製した。ラクト
ンを、固体、融点111‐113℃、として取得した。
【0069】1H NMR(DMSO) δ 8.66
(d、J=9Hz、1H)、8.49‐8.28(m、
1H)、4.61(q、J=9Hz、1H)、4.36
(t、J=9Hz、1H)、4.31‐4.15(m、
2H)、3.50‐3.34(m、2H)、3.00‐
2.71(m、4H)、2.45‐2.30(m、1
H)、2.30‐2.17(m、1H)、1.85‐
1.4(m、5H)、1.22‐1.05(m、2
H)、0.97‐0.74(m、12H)。
【0070】C19364 4 S・2CF3 COOHに
ついての算出分析値: C,42.85;H,5.94;N,8.69. 実測値: C,43.00;H,5.69;N,
8.89. ヒドロキシ酸は、実施例1、段階Gに従い、その場で生
成させた。
【0071】実施例3 N‐[N′‐(2(R)‐アミノ‐3‐メルカプトプロ
ピル)イソロイシル‐イソロイシル]‐3(S)‐アミ
ノテトラヒドロピラン‐2オン及びN‐[N′‐(2
(R)‐アミノ‐3‐メルカプトプロピル)イソロイシ
ル‐イソロイシル]‐3(S)‐アミノ‐4‐ヒドロキ
シ‐ペンタン酸の調製 段階A. 3(S)‐アミノテトラヒドロピラン‐2‐
オン Gong及びLynn(J. Org. Chem.
55巻、4763ページ、1990年)の方法を、L‐
グルタミン酸を3(S)‐アミノ‐4‐ヒドロキシ‐ペ
ンタン酸に変換するのに使用した。本反応の未精製産物
を、ジ‐t‐ブチルジカーボネートで処理して3(S)
‐t‐ブトキシカルボニルアミノ‐4‐ヒドロキシ‐ペ
ンタン酸を取得し、これを、EDCとの反応により、標
題化合物に変換した。この化合物を、シリカゲル上での
カラムクロマトグラフィーにより精製した。
【0072】1H NMR(CDCl3 ) δ 5.3
5(1H、br s)、4.40(m、1H)、4.3
5(2H、t、J=6Hz)、2.60(1H、m)、
2.0(2H、m)、1.61(1H、m)、1.47
(9H、s)。
【0073】段階B. N‐[N′‐(2(R)‐アミ
ノ‐3‐メルカプトプロピル)イソロイシル‐イソロイ
シル]‐3(S)‐アミノテトラヒドロピラン‐2‐オ
ンの調製 段階Aの産物を、実施例1、段階Bの方法に従い、HC
lガスで処理することにより、3(S)‐アミノテトラ
ヒドロピラン‐2‐オンへ変換した。この中間体を、更
に、実施例1の方法を使用して標題化合物、融点88‐
93、へと変換した。
【0074】C20384 4 S・2CF3 COOH・
0.5H2 Oについての算出分析値: C,43.17;H,6.19;N,8.39. 実測値: C,43.19;H,6.34;N,
8.59. このラクトンを、実施例1、段階Gの方法により、ヒド
ロキシ酸へと変換した。
【0075】実施例4 N‐[2(S)‐(2(R)‐アミノ‐3‐メルカプト
プロピルアミノ)‐3(S)‐メチルペンチル]イソロ
イシル‐ホモセリンラクトンの調製 段階A. N‐[2(S)‐t‐ブトキシカルボニルア
ミノ‐3(S)‐メチルペンチル]イソロイシル‐ホモ
セリンラクトンの調製 イソロイシルホモセリンを、実施例1、段階Dの方法を
使用して、N‐t‐ブトキシカルボニル‐イソロイシン
アルデヒドで、還元的にアルキル化した。
【0076】段階B. N‐[2(S)‐(2(R)‐
アミノ‐3‐メルカプトプロピルアミノ)‐3(S)‐
メチルペンチル]イソロイシル‐ホモセリンラクトン及
びN‐[2(S)‐(2(R)‐アミノ‐3‐メルカプ
トプロピルアミノ)‐3(S)‐メチルペンチル]イソ
ロイシル‐ホモセリンの調製 段階Aの産物を、実施例1、段階DないしFの方法を使
用して、標題ラクトンへ変換した。この化合物を固体、
融点65‐69℃、として取得した。
【0077】C19384 3 S・3CF3 COOHに
ついての算出分析値: C,39.60;H,5.65;N,7.39. 実測値: C,39.55;H,5.45;N,
7.52. このヒドロキシ酸を、実施例1、段階Gに従い、その場
で生成させた。
【0078】実施例5 N‐[N′‐(2(R)‐アミノ‐3‐メルカプトプロ
ピル)イソロイシル‐フェニルアラニル]‐3(S)‐
アミノ‐テトラヒドロピラン‐2‐オン及びN‐[N′
‐(2(R)‐アミノ‐3‐メルカプトプロピル)イソ
ロイシル‐フェニルアラニル]‐3(S)‐アミノ‐テ
トラヒドロペンタン酸の調製 標題化合物のラクトン型を、実施例3の方法を使用し、
適切な段階においてイソロイシンの代わりにフェニルア
ラニンを利用して調製した。この化合物は、固体、融点
95‐100℃、として単離された。
【0079】C22364 4 S・2CF3 CO2 H・
0.25Et2 Oについての算出分析値: C,47.28;H,5.74;N,7.88. 実測値: C,47.63;H,5.85;N,
8.11. このヒドロキシ酸は、実施例1、段階Gに従い、その場
で生成させた。
【0080】実施例6 N‐(2(R)‐アミノ‐3‐メルカプトプロピル)イ
ソロイシル‐フェニルアラニル‐ホモシステインラクト
ンの調製 段階A. イソロイシル‐フェニルアラニル‐ホモシス
テインラクトンの調製N‐t‐ブトキシカルボニルイソ
ロイシル‐フェニルアラニン(496mg)及び3‐ヒ
ドロキシ‐4‐オキソ‐1,2,3‐ベンゾトリアジン
(320mg)をDMFと塩化メチレンの混合物中に溶
解し、EDC(275mg)を添加した。5分後に、塩
酸ホモシステインチオラクトン(204mg)及びN‐
メチルモルフォリン(310μl)を添加した。この反
応物を室温で16時間攪拌し、更に、溶媒を吸引下で除
去した。その残存物を、エチルアセテートと10%のク
エン酸溶液との間で分配した。その有機相を、飽和重炭
酸ナトリウム溶液及びブラインで洗浄し、脱水(Na2
SO4 )、吸引濃縮した。この固体残存物をシリカゲル
クロマトグラフにかけて、白色固体産物を生じた。この
固体を、冷やした25%のトリフルオロ酢酸:塩化メチ
レン中に溶解した。45分後、この反応混合物を吸引下
で濃縮し、その残存物を、分取逆相HPLCにより精製
した。凍結乾燥することにより、白色固体の標題化合物
を生じた。
【0081】1H NMR(CDCl3 +CD3 OD)
δ 0.86(m、6H)、1.14(m、1H)、
1.45(m、1H)、1.60‐2.12(br
m、7H)、2.18(m、1H)、2.48(m、1
H)、3.05(m、1H)、3.12‐3.34
(m、3H)、3.86(d、1H)、4.35(d
d、1H)、4.60(m、1H)、7.24(m、5
H)、7.71(d、1H)、8.20(d、1H)。
【0082】段階B. N‐[2(R)‐アミノ‐3‐
メルカプトプロピル]イソロイシル‐フェニルアラニル
‐ホモシステインラクトンの調製 実施例1、段階Cにおいて調製したN‐(t‐ブトキシ
カルボニル)‐S‐トリフェニルメチル‐システインア
ルデヒド(188mg)及び段階Aの産物(201.8
mg)を、アルゴン下で無水エタノール(5ml)中に
溶解した。3A(オングストローム)の分子ふるいとT
HF中に溶解している1Mの重炭酸ナトリウムの210
μlとを添加した。この反応混合物を16時間攪拌し、
濾過し、更に、吸引下で濃縮した。その残存物をシリカ
ゲルクロマトグラフにかけて、固体中間体としてのN‐
[2(R)‐(t‐ブトキシカルボニルアミノ)‐3‐
トリフェニルメチルメルカプトプロピル]イソロイシル
‐フェニルアラニル‐ホモシステインラクトンを生じ
た。実施例1、段階Fにおいて記載した方法による後処
理により、白色固体としての標題化合物、融点82‐1
08℃、を生じた。
【0083】1H NMR(CD3 OD) δ 0.7
6(d、3H)、0.86(t、3H)、1.09
(m、1H)、1.48(m、1H)、1.58(m、
1H)、2.20(m、1H)、2.58(m、2
H)、2.68(m、2H)、2.78(dd、1
H)、2.94(m、2H)、3.22(m、2H)、
3.45(m、1H)、4.63(dd、1H)、7.
24(m、1H)、7.30(m、4H)。
【0084】C22344 3 2 ・2CF3 CO2
についての算出分析値: C,44.95;H,5.22;N,8.06. 実測値: C,44.54;H,4.97;N,
8.13.実施例7 N‐(2(R)‐アミノ‐3‐メルカプトプロピル)‐
イソロイシル‐イソロイシル‐ホモシステインラクトン
の調製 実施例2において記載した方法を使用し、ホモセリンの
代わりにホモシステインを使用して、標題化合物を、凍
結乾燥した粉末、融点110‐112.7℃、として取
得した。
【0085】1H NMR(CD3 OD) δ 0.9
4(m、9H)、1.02(d、3H)、1.23
(m、2H)、1.62(m、2H)、1.73(m、
1H)、1.87(m、1H)、2.22(m、1
H)、2.54(m、1H)、2.78(dd、1
H)、2.86(m、3H)、3.08(d、1H)、
3.41(m、1H)、4.30(m、1H)、4.6
2(dd、1H)。
【0086】C19364 3 2 ・2CF3 CO2
・0.8H2 Oについての算出分析値: C,40.92;H,5.91;N,8.30. 実測値: C,40.86;H,5.75;N,
8.49.実施例8 インビボでのRasフェルネシル化アッセイ このアッセイにおいて使用される細胞株は、ウイルス性
のHa‐Ras p21を発現するv‐rasであっ
た。このアッセイは、主には、DeClue、J.E.
他、Cancer Research 51巻、712
‐717ページ、1991年、に記載されているように
行った。10cmの培養皿中に50から75%の密集性
で撒いてある細胞を、テスト用化合物(溶媒であるメタ
ノールもしくはジメチルスルフォキサイド中での最終濃
度を0.1%にした)で処理した。37℃で4時間おい
た後、その細胞を、10%の通常のDMEM、2%のウ
シ胎児血清及び400μCi[35S]メチオニン(10
00Ci/モル)を補足した、3mlの、メチオニンを
含まないDMEM中でラベル化した。更に20時間後、
その細胞を1mlの溶菌バッファー(1%のNP40、
20mMのHEPES(pH7.5)、5mMのMgC
2 、1mMのDTT、10μg/mlのアポ蛋白質、
2μg/mlのロイペプチン、2μg/mlのアンチパ
イン、0.5mMのPMSF)中で溶菌させ、更に、そ
の溶菌物を、100,000×gでの45分間の遠心に
より清澄化させた。酸で沈殿化することができるカウン
トの同数を含む溶菌物の分注を、IPバッファー(DT
Tを含まない溶菌バッファー)で1mlとし、更に、R
as特異的モノクローナル抗体 Y13‐259(Fu
rth、M.E.他、J. Virol. 43巻、2
94‐304、1982年)で免疫沈降させた。4℃に
おいての2時間の抗体インキュベーションの後、ウサギ
の抗ラットIgGでコートしたプロテインA‐セファロ
ース(Sepharose)の25%懸濁液の200μ
lを45分間に亘り添加した。この免疫沈降物を、IP
洗浄用バッファー(20nMのHEPES(pH7.
5)、1mMのEDTA、1%のTriton X‐1
00、0.5%のデオキシコレート、0.1%のSD
S、0.1MのNaCl)で4回洗浄し、SDS‐PA
GE試料用バッファー中で沸騰させ、更に、13%のア
クリルアミドゲルにかけた。先端染色物が底部に達した
時点でゲルを固定化し、脱染色剤(エンライトニング)
中に浸し、乾燥させ、更に、オートラジオグラフにかけ
た。ファルネシル化されたRas蛋白質とファルネシル
化されなかったras蛋白質に関連するバンドの強度を
比較して、蛋白質に対するファルネシル転換のパーセン
ト阻害率を決定した。
【0087】
【表1】
【0088】実施例9 Rasファルネシルトランスフェラーゼのインビトロに
おける阻害 ウシの脳からのファルネシル蛋白質トランスフェラーゼ
(FTアーゼ)を、DEAE‐セファセル(Sepha
cel)(ファルマシア社、0‐0.8M NaCl濃
度勾配溶出)、N‐オクチルアガロース(シグマ社、0
‐0.6M NaCl濃度勾配溶出)、及び、モノQ
HPLCカラム(ファルマシア社、0‐0.3M Na
Cl濃度勾配溶出)上でクロマトグラフにかけた。3.
5μM、0.25μM[ 3H]FPPにおけるRas‐
CVLS、及び被験化合物を、部分的に精製したこの酵
素調製物と共にインキュベートした。以下に示すFTア
ーゼのデータは、インビトロにおけるRasのファルネ
シル化を阻害する被験化合物の効力の測定値である。
【0089】
【表2】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 エス・ジエイン・デイソルムズ アメリカ合衆国、ペンシルバニア・ 19403、ノーリスタウン、ポート・イン デイアン・ロード・735

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フェルネシル蛋白質トランスフェラーゼ
    を阻害する化合物であって、式: 【化1】 [式中、XもしくはYは、独立してH2 もしくはOであ
    るが、但し、これらのうちの少なくとも一つがH2 であ
    り、R1 は、H、アルキル基、アシル基、アルキルスル
    フォニル基もしくはアリールスルフォニル基であり、こ
    の場合アルキル及びアシル基は1ないし6個の炭素原子
    の直鎖もしくは枝分れした鎖の炭水化物を含むか、ある
    いは、その代わりとして、R1 NHが存在しなくてもよ
    く、R2 及びR3 は、天然に生じるアミノ酸の側鎖であ
    るか、あるいはアリル、シクロヘキシルもしくは2ない
    し8個の炭素原子の飽和鎖から選ばれた、芳香族もしく
    はヘテロ芳香族環で置換されたもしくは未置換の脂肪族
    基であり、ZはOもしくはSであり、かつ、nは0、1
    もしくは2である]を有する化合物、あるいは、その薬
    剤学的に容認される塩。
  2. 【請求項2】 フェルネシル蛋白質トランスフェラーゼ
    を阻害する化合物であって、式: 【化2】 [式中、XもしくはYは、独立してH2 もしくはOであ
    るが、但し、これらのうちの少なくとも一つがH2 であ
    り、R1 は、H、アルキル基、アシル基、アルキルスル
    フォニル基もしくはアリールスルフォニル基であり、こ
    の場合アルキル及びアシル基は1ないし6個の炭素原子
    の直鎖もしくは枝分れした鎖の炭水化物を含むか、ある
    いは、その代わりとして、R1 NHが存在しなくてもよ
    く、R2 及びR3 は、天然に生じるアミノ酸の側鎖であ
    るか、あるいはアリル、シクロヘキシルもしくは2ない
    し8個の炭素原子の飽和鎖から選ばれた、芳香族もしく
    はヘテロ芳香族環で置換されたもしくは未置換の脂肪族
    基であり、ZはOもしくはSであり、かつ、nは0、1
    もしくは2である]を有する化合物、あるいは、その薬
    剤学的に容認される塩。
  3. 【請求項3】 ファルネシル蛋白質トランスフェラーゼ
    を阻害する化合物であって、 N‐(2(R)‐アミノ‐3‐メルカプトプロピル)イ
    ソロイシル‐フェニルアラニル‐ホモセリン、 N‐(2(R)‐アミノ‐3‐メルカプトプロピル)イ
    ソロイシル‐イソロイシル‐ホモセリン、 N‐(2(R)‐アミノ‐3‐メルカプトプロピル)イ
    ソロイシル‐フェニルアラニル‐ホモセリンラクトン、 N‐(2(R)‐アミノ‐3‐メルカプトプロピル)イ
    ソロイシル‐イソロイシル‐ホモセリンラクトン、 N‐(2(R)‐アミノ‐3‐メルカプトプロピル)イ
    ソロイシル‐フェニルアラニル‐ホモシステインラクト
    ン、 N‐[2(S)‐(2(R)‐アミノ‐3‐メルカプト
    プロピルアミノ)‐3(S)‐メチルペンチル]イソロ
    イシル‐ホモセリンラクトン、 N‐[N′‐(2(R)‐アミノ‐3‐メルカプトプロ
    ピル)イソロイシル‐フェニルアラニル]‐3(S)‐
    アミノ‐テトラヒドロピラン‐2‐オン、 N‐[N′‐(2(R)‐アミノ‐3‐メルカプトプロ
    ピル)イソロイシル‐イソロイシル]‐3(S)‐アミ
    ノ‐テトラヒドロピラン‐2‐オン、 N‐(2(R)‐アミノ‐3‐メルカプトプロピル)イ
    ソロイシル‐イソロイシル‐ホモシステインラクトン、 N‐[2(S)‐(2(R)‐アミノ‐3‐メルカプト
    プロピルアミノ)‐3(S)‐メチルペンチル]イソロ
    イシル‐ホモセリン、 N‐[N′‐(2(R)‐アミノ‐3‐メルカプトプロ
    ピル)イソロイシル‐フェニルアラニル]‐3(S)‐
    アミノ‐4‐ヒドロキシペンタン酸、もしくは、 N‐[N′‐(2(R)‐アミノ‐3‐メルカプトプロ
    ピル)イソロイシル‐イソロイシル]‐3(S)‐アミ
    ノ‐4‐ヒドロキシペンタン酸 から選択される化合物、あるいは、それらの薬剤学的に
    容認される塩。
  4. 【請求項4】 N‐[2(S)‐(2(R)‐アミノ‐
    3‐メルカプトプロピルアミノ)‐3(S)‐メチルペ
    ンチル]イソロイシル‐ホモセリン 【化3】 である、請求項1の化合物、あるいは、その薬剤学的に
    容認される塩。
  5. 【請求項5】 N‐[2(S)‐(2(R)‐アミノ‐
    3‐メルカプトプロピルアミノ)‐3(S)‐メチルペ
    ンチル]イソロイシル‐ホモセリンラクトン 【化4】 である、請求項2の化合物、あるいは、その薬剤学的に
    容認される塩。
  6. 【請求項6】 N‐[N′‐(2(R)‐アミノ‐3‐
    メルカプトプロピル)イソロイシル‐イソロイシル]‐
    3(S)‐アミノ‐4‐ヒドロキシ‐ペンタン酸 【化5】 である、請求項1の化合物、あるいは、その薬剤学的に
    容認される塩。
  7. 【請求項7】 N‐[N′‐(2(R)‐アミノ‐3‐
    メルカプトプロピル)イソロイシル‐イソロイシル]‐
    3(S)‐アミノテトラヒドロピラン‐2‐オン 【化6】 である、請求項2の化合物、あるいは、その薬剤学的に
    容認される塩。
  8. 【請求項8】 薬剤学的担体、及び、その中に分散して
    いる請求項1から7のいずれかに記載の化合物の治療有
    効量を含む、哺乳類におけるRas蛋白質のファルネシ
    ル化を阻害する医薬組成物。
  9. 【請求項9】 非ヒト哺乳類におけるRas蛋白質のフ
    ァルネシル化を阻害する方法であって、それを必要とす
    る哺乳類に、治療有効量の請求項8の組成物を投与する
    ことから成る方法。
  10. 【請求項10】 非ヒト哺乳類における癌を治療する方
    法であって、それを必要とする哺乳類に、治療有効量の
    請求項8の組成物を投与することから成る方法。
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