JP2567900Y2 - 永久磁石式リターダ - Google Patents

永久磁石式リターダ

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JP2567900Y2
JP2567900Y2 JP9504991U JP9504991U JP2567900Y2 JP 2567900 Y2 JP2567900 Y2 JP 2567900Y2 JP 9504991 U JP9504991 U JP 9504991U JP 9504991 U JP9504991 U JP 9504991U JP 2567900 Y2 JP2567900 Y2 JP 2567900Y2
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JP
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permanent magnet
rotor
magnetic flux
retarder
magnetic
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JP9504991U
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彰宏 白田
研 倉林
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Isuzu Motors Ltd
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Isuzu Motors Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は電磁力を利用して車両に
制動力を与える永久磁石式リターダに関する。
【0002】
【従来の技術】バスやトラックなどの大型の車両では、
その減速や制動のために主ブレーキのフートブレーキや
排気ブレーキの他、電磁力を用いたリターダが配置され
ており、安定した制動力が円滑に得られるため、長い坂
道の降坂時などで使用されている。
【0003】このようなリターダとして永久磁石を用い
た渦電流式のものに、例えば特開平1−234043号
公報に渦電流式減速装置が示されており、この種の渦電
流式では使用する永久磁石に残留磁束密度の大きな値の
ものが近年得られるため渦電流の発生による制動力も十
分に得られ、従来の励磁式に比して外部から給電の必要
がなく実装性に勝るなどの利点を有している。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】上述のような永久磁石
の磁束による渦電流を制動に用いるものでは、車両の制
動時に発生する渦電流の電気エネルギーは熱エネルギー
に変換されて大気中に放散され、回収されないのが現状
である。そして、永久磁石を進退させてリターダを作動
させるものでは、そのストロークが大きくなり勝ちで、
移動の機構のために容積や重量が嵩むという問題があ
る。
【0005】本考案はこのような問題に鑑みてなされた
ものであり、その目的は車両の制動時における永久磁石
による渦電流のエネルギーを電力として回収するととも
に、ストロークを短縮しリターダ本体を小型化しようと
する永久磁石式リターダを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに本考案によれば、永久磁石からの磁束による電磁力
にて車両に制動力を与える永久磁石式リターダにおい
て、車両の走行に応じて回転し永久磁石からの磁束を交
番磁界に変換する変換手段を備えたロータと、該ロータ
からの交番磁界に鎖交して発電する電機子と、前記永久
磁石が取付けられ制動時に該永久磁石からの磁束をロー
タに伝達する位置に駆動される移動ヨークと、該移動ヨ
ークに備えられ制動力の不要位置に転位時には永久磁石
からの磁束をロータ内部の磁路にて短絡させる磁路短絡
手段とを有する永久磁石式リターダが提供される。
【0007】
【作用】永久磁石からの磁束を誘導子となるロータによ
り、交番磁界となるように変換して電機子に印加するた
め、電機子にて発電が行われ、また、制動力の不要位置
に永久磁石が転位時は、永久磁石からの磁束がヨークに
設けた凸部や磁極などにより短絡される。なお、このよ
うな短絡用の凸部をヨークに備えたために制動力の制御
に際しての永久磁石のストロークが大幅に短縮すること
ができる。
【0008】
【実施例】つぎに本考案の実施例について図面を用いて
詳細に説明する。
【0009】図2は本考案にかかる永久磁石式リターダ
の一実施例の構成を示す説明図で、図1(A)は本実施
例における永久磁石や電磁機構の構成を示す断面図、図
1(B)は図1(A)における切断線X−Xに沿った断
面図、図1(C),(D)はそれぞれ本実施例の作動中
の状態を示す断面図である。
【0010】これらの図面において、1は回転軸であ
り、後述する誘導子となるロータ2を備えた回転カップ
21がセンターブレーキドラム11やカップリング12
とともに取付けられ、該回転カップ21は走行時は常に
回転しているものである。
【0011】3はケース部で、リターダ装置の電機子4
を有するとともに、内部に永久磁石の移動機構5を備え
ている。そして、エアシリンダ51、ピストン52、ロ
ッド53などからなる移動機構5はエアシリンダ51へ
圧送される空気の圧力によりピストン52を移動し、ピ
ストン52に連結されたロッド53が永久磁石6と、一
端に凸部62を備えたヨーク61とを右方に移動させる
ように構成されている。なお、図2の状態はエアシリン
ダ51の空気口54から送気してピストン52を右方に
移動させ、リターダ装置を作動させる場合が示されてい
る。
【0012】電機子4はコア41とコイル42を備え、
図1(A)のようにコア41の外周近傍には内側に向け
た多数の凸極43が形成され、これらの凸極43には三
相巻線のコイル42が巻回されている。
【0013】永久磁石6は図1(B)に示すように、リ
ング状に形成されて互いに半径方向の極性が異なるよう
に着磁された磁石素子6N,6Sの組からなり、移動ヨ
ークとなるヨーク61の外周壁には、例えばその凸部
(凸出部)62から磁石素子の半幅程度の間隔をおいて
磁石素子6Sが、また同様な間隔をおき磁石素子6Nが
それぞれ接着されている。そして、ピストン52による
転位時は移動機構5に取付けられた磁極5Nおよび5S
にそれぞれ磁石素子6Nおよび6Sの外面が近接し、磁
極5Nおよび5Sを介して外方に強い磁場を生じさせる
ものである。なお、前述の凸部62の半径方向の高さ
は、磁石素子6N,6Sの半径方向の寸法と同一に形成
されている。
【0014】磁束の誘導子となるロータ2は磁気抵抗の
少ない2組の磁性体2N,2Sからなり、図3に示すよ
うに電機子4に対応する部分は複数の爪部が形成され、
内側部分は磁極5Nまたは5Sに対面し、並んだ両磁極
5N,5Sからの磁束を、電機子4にはN,S,N,S
…と配列変換し、回転時には交番磁界として導くもの
で、恰も周知のオルタネータにおける爪型ポールの極数
を増加したような形状に形成されている。
【0015】つぎに、このように構成された本実施例の
作動を説明すると、制動力を要する場合には、まずエア
シリンダ51の空気口54に空気が圧送されて移動機構
5により永久磁石6とヨーク61が右方に移動される。
【0016】この永久磁石6の移動により磁極5N,5
Sの下面に磁石素子6N,6Sがそれぞれ近接し、これ
らの磁石素子からの磁束が磁極5N,5Sを介して、ロ
ータ2の磁性体2N,2Sにそれぞれ導かれ、図1
(B)に示すように電機子4のコイル42に鎖交する。
【0017】そして、この磁束の鎖交はロータ2の回転
により、それぞれの凸極43に対しては交番磁界とな
り、この誘導によりそれぞれのコイル42には起電力が
生じて、制動力が電気エネルギーに変換されることにな
る。
【0018】このような状態は大きな制動力を要する場
合であるが、中程度の制動力を要する場合には移動機構
5のピストン52の移動を制御して、図1(C)に示す
状態にヨーク61や永久磁石6を移動する。このため、
磁石素子6N,6Sからの磁束の一部はヨーク61に設
けられた凸部62や磁極5N,5Sおよびロータ2によ
り磁路が短絡され、鎖線にて示したような有効磁束のみ
が電機子4に鎖交し、該鎖交による起電力に基づく弱い
制動力が働くことになる。
【0019】図1は(D)はピストン52によるヨーク
61や永久磁石6の駆動を中止した状態を示したもの
で、この場合には磁石素子6N,6Sからの磁束はロー
タ2の内部の磁路にて短絡されて電機子4には到達せ
ず、したがって起電力が生ずることなく制動力も発生し
ないことになる。
【0020】このように、制動力の大きい状態の図1
(B)と、非作動状態の図1(D)とを比較してヨーク
61の移動距離をみると、磁石素子6Sと凸部62との
間隔Dと、凸部62の幅寸法Xとを加え合せたD+Xの
寸法値、すなわち磁石素子6Nまたは6Sの幅寸法の1
個分程度の移動距離にて、制動力が自在に制御できるこ
とになる。
【0021】以上、本考案を上述の実施例により詳細に
説明したが、本考案の主旨の範囲内で種々の変形が可能
であり、これらを本考案の範囲から排除するものではな
い。
【0022】
【考案の効果】上述の実施例のように本考案によれば、
制動時には永久磁石からの磁束をロータにより交番磁界
として電機子に鎖交させ、制動力を電気エネルギーに変
換して回収する効果が得られるとともに、従来は永久磁
石の全体を移動させるような大きなストロークを要した
移動機構を、その半分程度またはそれ以下の移動で済む
ように構成したので、小型の機構のために容積や重量が
軽減できるという利点が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は本考案の一実施例における永久磁石や
電磁機構の構成を示す断面図である。(B)は図1
(A)における切断線X−Xに沿った断面図であり、図
1(C),(D)はそれぞれ作動中の状態を示す断面図
である。
【図2】本実施例の構成を示す説明図である。
【図3】本実施例におけるロータの部分斜視図である。
【符号の説明】
1…回転軸 2…ロータ 4…電機子 5…移動機構 6…永久磁石 61…ヨーク 62…凸部

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】永久磁石からの磁束による電磁力にて車両
    に制動力を与える永久磁石式リターダにおいて、車両の
    走行に応じて回転し永久磁石からの磁束を交番磁界に変
    換する変換手段を備えたロータと、該ロータからの交番
    磁界に鎖交して発電する電機子と、前記永久磁石が取付
    けられ制動時に該永久磁石からの磁束をロータに伝達す
    る位置に駆動される移動ヨークと、該移動ヨークに備え
    られ制動力の不要位置に転位時には永久磁石からの磁束
    をロータ内部の磁路にて短絡させる磁路短絡手段とを有
    することを特徴とする永久磁石式リターダ。
  2. 【請求項2】前記の磁路短絡手段は強磁性体からなる移
    動ヨーク上の永久磁石と同一方向、同一高さに設けら
    れ、さらに永久磁石の移動方向の幅寸法の半幅程度の間
    隔を隔てて突設された凸出部であることを特徴とする請
    求項1記載の永久磁石リターダ。
JP9504991U 1991-10-23 1991-10-23 永久磁石式リターダ Expired - Lifetime JP2567900Y2 (ja)

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