JP2567280B2 - 直線型ラベル貼付機械 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はラベル貼付機械より詳細には円筒状容器の高
速ラベル貼付用の機械に係る。

容器用ラベル貼付機械として非常に有効なものに米国
特許第4,500,386号に記載の装置があり、これによると
前端部と後端部に接着剤を塗布したラベルを真空吸着し
ている真空ドラムへと容器を星形ホイルによって送り、
各容器を真空ドラム上に保持されているラベルの前端部
と接線接触させた後、真空ドラムの円筒表面と真空ドラ
ムと同心的に設けられている所謂「ロールオンパッド」
との間で転動させる。容器がこうして構成された円弧に
沿って移動する間にラベルをその周りに巻付ける。

星形ホイルによる容器送りと真空ドラムおよびロール
オンパッドの制御下で容器が辿る経路はＳ字形であるた
め、星形ホイルから真空ドラムおよびロールオンパッド
への転送点での転換も含めて容器の進行方向を変える必
要がある。

このような方向転換は加速や処理荷重の増大を招き、
ラベル貼付速度を制限する結果となる。

直線型のラベル貼付機械であれば、このような方向転
換の問題がなくなる。（ここで言う「直線型」とは、容
器が直線的にラベル貼付ステーションを通過することを
意味する）。直線型機械はフォン・ホフ（von Hofe）の
米国特許第2,524,945号（再発行特許第24,097号）、ペ
ックマン（Pechman）の米国特許第3,159,521号、バロー
ズ（Burroughs）の米国特許第3,300,363号、ホフラー
（Hoffler）の米国特許第3,367,822号およびハッチンソ
ン（Hutchinson）の米国特許第3,472,722号に記載され
ている。これらの特許ではベルトを用いて容器を移動さ
せると同時に回転させてラベルを貼付する。ペックマン
特許を例にとると、送りねじ兼タイミング器（以下送り
ねじと称する）を用いて容器を真空ドラムに供給し、熱
活性化接着剤を塗布したラベルを真空ドラムによって容
器との接触点まで搬送し、ラベルを貼付した容器を真空
ドラムから解放した後、真空ドラムの駆動も行なう無端
ベルトによって直線移動させると共に回転させる。

しかしこの直線型ラベル貼付機械には欠陥がある。そ
の原因としては、容器が送りねじを離れて無端ベルトと
の接触により回転し始める時に急激に回転速度が変わる
ことが特に挙げられる。このように回転速度が急激に変
化することで容器に大きな加速荷重がかかり、最大の安
定性を要求される個所で安定性を失う結果となるためで
ある。

本発明の目的は、高速動作が可能であり、しかも従来
の直線型機械の欠点を解消または改善した直線型ラベル
貼付機械を提供することである。

また、ラベル貼付サイクルの全体を通じて回転速度お
よび並進速度に全くまたはほとんど変化のない直線型ラ
ベル貼付機械を提供することも本発明の具体的な目的で
ある。

次に本発明のいくつかの実施態様を示した添付図面を
参照しながら、本発明について例示的に説明する。

第１図を参照すると、円筒状容器13に貼付するラベル
片12を載せた真空ドラム11を備えるラベル貼付機械が10
として示されている。容器以外の物品にでもラベル貼付
することは可能である。また、ラベル片12は必ずしもラ
ベルに限らず、ラベル表示以外の装飾用、強化用等の目
的で円筒状物品に巻きつけるフィルムまたはシート材料
でも良い。ラベル12は帯状のラベル素材を連続的に移動
させながらそこから切取っても良いし、あるいは予め切
断して積重ねた中から真空ドラムへ供給するようにして
も良い。ラベルを供給するのに適当な装置（連続送りお
よび積重ね送り）は当該技術分野において周知である。
連続ラベル素材から個々のラベルを切断する切断機構に
ついても周知である。例えば、米国特許第4,108,710号
を参照されたい。この特許に記載のラベル供給兼切断機
構は、連続ラベル素材から個々のラベルに切り分けた
後、連続的に回転する真空ドラム上に各ラベルを載せる
という本発明の目的に適するものである。また、米国特
許第4,181,553号および第4,500,386号も参照されたい。

容器13が自重その他の手段により案内面14に沿って送
りねじ（タイミング装置の働きも兼ねる）15まで移動
し、送りねじがこれを第１図の右方向へ前進させる。同
時にまた容器は無端ベルト16によって第１図の逆時計廻
りの方向に回転も与えられる。無端ベルト16は機械フレ
ームに回転自在に装着されたローラまたはプーリ17、18
の上に装着されている。ローラまたはプーリ17、18の一
方が真空ドラムの表面速度とタイミングをとって駆動さ
れ、容器はラベルが確実に貼付されるまで回転を続け
る。第１図はラベルを容器の周りに完全に巻付けない
「スポットラベル貼付法」を示したものである。ぐるり
と全周にラベル貼付する場合には、ラベルを容器の周り
に完全に巻付けることができる所まで送りねじ15を長く
するのが望ましい。但し、容器が送りねじの出口を出る
までにラベルを完全に貼付するのが望ましいとは言え、
必ずしもそうしなくても良い。ラベルが確実に貼付され
るだけの部分が容器に巻付けてあれば十分である。

ベルト16の駆動は独立した駆動装置によって行なわれ
るが、真空ドラムの速度と整合させて、容器13の表面速
度が真空ドラムの表面速度と等しいか、好適にはやや大
きくなるような速度で容器13を回転させるのが望まし
い。容器の表面速度は、その回転速度と並進速度とを合
成した数値となる。送りねじは容器13と真空ドラム11と
の接触線から、容器が送りねじから解放されるまでラベ
ル12を容器に確実に当接しておけるだけの距離過ぎた所
まで延設される。

ラベル貼付した（または部分的にラベル貼付した）容
器を送りねじから下流側に解放する。下流側にはローラ
またはプーリ21、22の上に装着された第２無端ベルト20
およびロールオンパッド23が含まれる。ベルト20の速度
はベルト16の速度と整合させるか、あるいはそれより大
きくすることができる。整合させる場合は容器の並進速
度が低くなる（下流領域には送りねじが無いため）が、
ベルト20の速度を大きくすることでその効果が最小化さ
れるかあるいは全く無くなる。

ここに示した以外の下流側容器搬送装置を使用するこ
ともできるが、ここに示した装置は簡単である上に容器
が引続き直線経路を辿り、しかも所望の速度で動作でき
るために好んで使用される。ラベル貼付を終えた容器が
最終的に第１図に示すように機械から取出されることは
言うまでもない。

次に第２図と第３図を参照すると、ここに示されるラ
ベル貼付機械10Aの構成部品も大部分が第１図の機械10
の構成部品と同じであり、それらにも同様の参照番号が
付されている。但し第３図の断面図に示したように、送
りねじが15Aと15Bの２つあり、一方が容器13の上端部の
近くに位置し、他方が容器13の下端部の近くに位置して
いる。両送りねじの間に一次ロールオンパッド30が存在
する。一次駆動ベルトが16Aと16Bの２つ存在し、それぞ
れ真空ドラムの上と下に位置している。容器の底部支持
体31も第３図に示されている。この底部支持体は全ての
実施態様で使用されているものであることは言うまでも
ない。

第２図および第３図の構成の利点として、容器が背の
高いものであったり、軽量のプラスチック容器であった
り、あるいはその両方の場合に特に、一次ロールオンパ
ッド30によってより安定して移動できることがある。一
次ロールオンパッド30は第２図に破線で示したように、
実質的に送りねじ15Aおよび15Bと同じ長さだけ延設され
ており、ラベル12上で容器を正しく転動させると共に所
望の移動速度を確保する働きをする。さらに、ロールオ
ンパッドを送りねじの間に嵌合することによって、ラベ
ルの容器への初期巻付けが改善される。

次に第４図を参照すると、ここに示されている機械
も、ベルトと真空ドラムを組合せている点を除いて第１
図の機械と同様である。従って第４図の機械の大部分に
ついても第１図と同じ参照番号を付している。一次容器
駆動ベルト16Aは真空ドラム11Aによって駆動される。ベ
ルト16Aは、ラベル12を載せているドラム表面の部分と
直径が同じであるドラム11Aの表面部分に巻付けても良
く、その場合はベルト16Aと容器13がドラムの表面速度
に等しい直線速度で移動することになる。

次に第５図を参照すると、送りねじを除いて第４図と
同じ参照番号が使用されている。第２図および第３図と
同様に２つの送りねじ15A、15Bと一次ロールオンパッド
30を使用しており、第５図の機械の動作も、上記の第
１、２、３図の説明から明らかであろう。

以上の説明から、新規かつ有効な高速直線型ラベル貼
付機械が獲得されたことは明らかであろう。

【図面の簡単な説明】

第１図は、１つの送りねじと一次容器駆動用ベルトと二
次ベルトとを使用した本発明の一実施態様を概略的に示
す平面図である。 第２図は１対の送りねじを使用した同様の機械を示す平
面図である。 第３図は第２図の３−３線に沿って取った断面図であ
る。 第４図は第１図と同様の平面図であるが、１つの送りね
じとこの送りねじによって駆動される真空ドラムと容器
を回転させる駆動ベルトとを使用した別の実施態様を示
す。 第５図は１対の送りねじを使用した機械を示す同様の平
面図である。 10……ラベル貼付機械、11……真空ドラム、12……シー
ト（フィルム）材料片、13……円筒状容器、15、15A、1
5B……送りねじ、16……無端ベルト。

Claims (11)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】円筒状物品の円筒面にシート材料片または
   フィルム材料片を巻付ける機械であって、 （ａ）円筒形真空ドラムであって、その円筒軸を中心と
   して回転可能であり、回転時に材料片受容ステーション
   において前記材料片をその前端部から取り上げてその円
   筒面に材料片を保持し、該材料片を材料片貼付ステーシ
   ョンまで回転させた後、該材料片貼付ステーションで各
   材料片を解放する上記円筒形真空ドラム、 （ｂ）前記円筒状物品を、その円筒軸と真空ドラムの円
   筒軸を平行にした状態で物品受容ステーションから物品
   解放ステーションまで直線的に搬送し、前記物品受容ス
   テーションと物品解放ステーションの間の両ステーショ
   ンから実質的な距離にある地点において、各円筒状物品
   を前記材料片貼付ステーションで前記真空ドラムの材料
   片と接線接触させるように構成されている搬送装置、及
   び （ｃ）各物品が物品受容ステーションから物品解放ステ
   ーションまで移動する間にその円筒軸を中心とする回転
   運動を与えて前記材料片を前記物品の円筒面に押圧する
   手段であって、前記物品が前記物品解放ステーションを
   通過する前に、前記材料片が前記物品の円筒面に堅固に
   貼付されるように、該回転運動が前記接線接触地点より
   実質的に手前の地点で始まり前記接線接触地点より実質
   的に後の地点まで継続する上記手段 を含む上記機械。
2. 【請求項２】回転可能な円筒形真空ドラムであって、そ
   の円筒表面にシート材料片またはフィルム材料片を受容
   し、回転している間その表面に各材料片を保持し、円筒
   状物品が該真空ドラムの円筒表面を接線接触して通過す
   るとき、その物品の円筒表面に各材料片を解放する上記
   真空ドラム を含んだ、円筒状物品の円筒表面にシート材料片または
   フィルム材料片を貼付する機械であって、改良として、 （ａ）前記物品が真空ドラムを通過する時に真空ドラム
   上の材料片に該物品を押圧して接線接触させるように、
   前記物品の円筒軸と真空ドラムの円筒軸を平行にした状
   態で真空ドラムの円筒表面から距離をあけた所を通る直
   線経路に沿って前記物品を搬送するよう構成されている
   螺旋状容器送り手段、 （ｂ）前記螺旋状送り手段と接触する側と反対側の前記
   物品の表面に接触し、前記物品をその円筒軸に対して回
   転させて前記物品の円筒表面に前記材料片を巻付けるよ
   うに構成されている無端ベルト手段 を含み、 （ｃ）前記螺旋状送り手段、及び無端ベルトが、前記接
   線接触ラインより実質的に前方にある受容ステーション
   で始まり、該ラインより実質的に後方にある解放ステー
   ションで終わる容器移動路を形成し、 前記物品が前記解放ステーションを通過する前に、前記
   材料片を前記物品の円筒表面に堅固に貼付されるよう
   に、前記螺旋状送り手段、及び無端ベルトが、選択され
   た直線方向速度で前記物品を移動し、選択された回転速
   度で前記物品を回転し、 それにより、前記材料片が堅固に円筒状物品に貼付され
   るまで、実質的な加速又は減速することなく、各物品が
   所望の速度で直線的に移動し、且つ所望の速度でその円
   筒軸に対して回転する、上記機械。
3. 【請求項３】各容器の表面速度が真空ドラムの表面速度
   を上回るような速度で無端ベルトが移動する請求項２に
   記載の機械。
4. 【請求項４】無端ベルトと真空ドラムがそれぞれ独立し
   て駆動される請求項２に記載の機械。
5. 【請求項５】無端ベルトと真空ドラムの駆動装置が共通
   である請求項２に記載の機械。
6. 【請求項６】無端ベルトが真空ドラムによって駆動され
   る請求項５に記載の機械。
7. 【請求項７】前記螺旋状駆動手段が１つの送り兼タイミ
   ングねじである請求項２に記載の機械。
8. 【請求項８】螺旋状駆動手段が１対の送り兼タイミング
   ねじの形をとり、その一方が物品上部の近傍に位置し、
   他方が物品底部の近傍に位置する請求項２に記載の機
   械。
9. 【請求項９】２つの送りねじの間にロールオンパッドを
   設け、無端ベルト手段と反対側の容器表面に該ロールオ
   ンパッドが接触する請求項８に記載の機械。
10. 【請求項１０】円筒状物品の円筒表面にフィルム材料片
    またはシート材料片を貼付する方法であって、 （ａ）円筒形真空ドラムであって、材料片受容ステーシ
    ョンにおいて前記材料片を順次受容し、各材料片をその
    円筒表面に保持し、その円筒軸を中心として回転するこ
    とにより保持している材料片を材料貼付ステーションま
    で搬送することのできる該円筒形真空ドラムを設ける段
    階、 （ｂ）前記真空ドラムを上記のように動作させる段階、 （ｃ）前記円筒状物品の円筒軸と真空ドラムの円筒軸を
    平行にした状態で前記円筒状物品を順次第１場所から第
    ２場所まで直線経路を通って搬送する段階であって、第
    １場所と第２場所の間で各容器が真空ドラム上の材料片
    の前端部と接線接触し、且つこの接線接触は前記第１場
    所および第２場所から実質的な距離をおいた所で行われ
    るように前記経路が配置される段階、及び （ｄ）各物品が前記第１場所から第２場所へ搬送される
    間に各物品にその円筒軸を中心とする回転を与え、前記
    物品が前記第２場所を通過する前に前記材料片を前記物
    品の円筒表面に巻付ける段階 を含み、 それにより、物品が直線運動と回転運動を同時に行う間
    に、各材料片が真空ドラムから解放され、物品によって
    取上げられ、そして物品の周りに巻付けられる、上記方
    法。
11. 【請求項１１】前記経路を送りねじと無端ベルトとによ
    って形成し、各物品を送りねじと無端ベルトとの間に拘
    束した状態で送りねじによって前記経路に沿って移動さ
    せると共にベルトの運動によって回転させる請求項10に
    記載の方法。