JP2567209Y2 - ヒーターに依る撚糸残糸切断装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案は、撚糸産業の撚糸工程に
おいて、シリンダに残糸として残る化繊維をヒーターに
依り、切断除去する残糸処理装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来撚糸されシリンダに巻かれた糸は、
製織するときに、必要な長さだけ取り去るため、残糸と
してシリンダに残る。数多いシリンダ残糸は、人手によ
りカッタナイフ、又は小さな電器ゴテ等を使って除去し
ている。

【０００３】

【本考案が解決しようとする課題】残糸付きシリンダ
は、アルミ合金製でツバ付きであり、切断巾が広いた
め、連続して切断を行う場合、熱容量が大きく、均等な
熱分布を持った、巾広いヒーターを使用すること。又ツ
バ付きであるため隅々まで、ヒーター先が当たる事が必
要である。又シリンダをストックして１個づつ分離供給
する事。

【０００４】本考案は従来の、人手に依る処理を、自動
で行う装置を提供しようと、するものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本考案の残糸切断装置
は、シリンダが転動可能な、シリンダ ストッカを持ち
１個ずつ分離して転出させ、熱容量をヒーター先部に、
集中するようにしたヒーターを、上部より当てる、又ヒ
ーターがシリンダの幅に対応するようにシリンダをスイ
ングさせると共に、ヒーター先がシリンダ面に密着して
動き、隅々まで切断して排出する。

【０００６】

【作用】残糸の付いたシリンダを、転動可能なストッカ
に乗せるだけで、連続して切断処理を行い排出する。

【０００７】

【実施例】実施例について図面を参照して説明すると、
図１〜図３においてヒーター（５０）は、熱による変形
の少ない金属板を用います。今回はステンレス板を使用
する。形状はヒータ先（５１）に熱を集中させるため
に、ヒーター固定側の面積を大きくし、発熱部（５５）
の面積を小さくしてあり、取り付け穴お介して電圧お加
えると、発熱部（５５）は抵抗熱に依り発熱する、ヒー
ター先（５１）はスイング時に、切断面えの当たりおよ
くするために、外に向かって少しの丸みお、持たせてあ
る。又発熱部（５５）を下側に折り曲げる事に依り、取
り付け高さと、ヒーター先を上下させる時の動きを、た
やすく出来る様になる。又ツバ付きシリンダであるた
め、スイング時にヒーターの辺がツバに当たらぬ様に、
角度を付けてある。

【０００８】図４，図５に於いては、ヒーター（５０）
を、ヒーター固定板（２６）に固定し、受電板（３５）
を介して、絶縁物（３４）に固定する。絶縁物（３４）
は絶縁物取り付け軸（３０）に、回るようにして取り付
ける、絶縁物取り付け軸（３０）は、受け台軸（３１）
に回るように、取り付ける、なおリード線（１６）は柔
軟性を持つたものを使用し、電源装置（１５）に接続さ
れる。このようなヒーター固定部（１０）を使ってヒー
ター先（５１）が、スムーズに動く様にする。又ヒータ
ー部受け台（３３）を、スイングさせて使用する事も出
来る。

【０００９】 本装置の要であるヒーターは、抵抗熱に
より、直接発熱するもので有ります。図６において、電
源装置（１５）は、容量が約０．８ｋｗ、２次電圧が約
１〜３ｖの範囲で可変出来るトランス（２２）を取り付
け、２次電圧を可変するツマミ（２３）により、ヒータ
ーの大きさに、応じて発熱の強弱を調節することが出来
る。又電源スイッチ（２４）端子台（２５）その他ヒュ
ーズ、パイロットランプ、等を取り付けた電源部で有り
ます。

【００１０】図８はアルミ合金製の残糸付きシリンダ

【１４】の形状である。

【００１１】図９においては、幅が可変出来る、レール
（１３）お備え、転動可能なるシリンダ ストッカ（１
２）を設け、交互動作をする、ゲート（１，２）に依
り、ゲート（３）に１個ずつ、シリンダ（１４）を転出
させる。又ゲート（１）は、モータ（４）で、ゲート
（２，３）は、モータ（５）で駆動され、１回転に依り
上下する。その間に、シリンダ（１４）を転出せしめる
ものであり、ゲート（３）は、シリンダ（１４）の供給
お受けると、同時に、電源部（１５）に接続された、ヒ
ーター固定部（１０）のヒーター（５０）を、シリンダ
残糸面上に乗せる、又シリンダ（１４）は、往復スイン
グする受け台（９）に乗っており、スイング用モータ
（６）によつて、駆動される、切断時間は、タイマーに
依り設定され、切断後排出される、なお切断された糸
は、箱（２０）に落下する。以上の動作を連続して行う
構造を持った、切断装置である。なお本装置は、シーケ
ンス的に所要タイミングで動作する。手段として、各種
のセンサーやリミットスイッチを、配設して制御する電
器回路を採用している。

【００１２】

【考案の効果】本考案は上述のとおり構成されているの
で、残糸付きのシリンダを、シリンダストッカに乗せる
だけで良く、数多いシリンダ残糸の処理を、手作業によ
らず連続的に行うため、多くの手間を省く事が出来る。

【図面の簡単な説明】

【図１】ヒーターの斜視図である。

【図２】ヒーターの平面図である。

【図３】発熱部の正面図である。

【図４】ヒーター固定部の実施例の概略図である。

【図５】ヒーター固定部の側面図である。

【図６】ヒーターの電源部の構製図である。

【図７】残糸付きシリングの斜視図である。

【図８】ヒーターに拠る撚糸残糸切断装置の、機構概略
図である。

【符号の説明】

１，２，３ ゲート ４，５，６ モータ ７，８ リミットスイッチ ９ 往復スイングする受け台 １０ ヒーター固定部 １１ ゲート連結棒 １２ シリンダストッカ １３ レール １４ 残糸の付いたシリンダ、（１４ａ）撚
糸残糸 １５ 電源装置 １６ リード線 １７ リード線中間受け留め銅板 １８ 絶縁板 １９ 制御部 ２０ 切断残糸受げ留め箱 ２１ ＢＯＸ ２２ トランス ２３ 電圧可変スイッチ ２４ 電源スイッチ ２５ 端子板 ２６ ヒーター固定部 ３０ 絶縁物取り付け軸 ３１ 受け台軸 ３３ ヒーター部受け台 ３４ 絶縁物 ３５ 受電板 ３６’ 自在軸部 ５０ ヒーター ５１ ヒーター先 ５５ 発熱部 ５６ 取り付け穴 ５７ ヒーター固定面

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 アルミ合金製シリンダに、残った撚糸残
   糸を自動的に、ヒーターに依り切断除去する装置に於い
   て、転動可能なるシリンダ ストッカ（１２）を備え、
   シリンダ ストッカ内のシリンダ（１４）を、１個ずつ
   分離して、転出させるためのゲート（１，２）と、分離
   して転出したシリンダを受け止め、又は排出するゲート
   （３）を備え、切断効果を高めるために、シリンダ（１
   ４）をスイングさせる受け台（９）と、抵抗熱を利用し
   てヒーター先（５１）に、熱が集中するようにした、ヒ
   ーター（５０）を使用し、ヒーター先（５１）が、スイ
   ングするシリンダ残糸面に均一に、当たるように働く絶
   縁されたヒーター固定部（１０）を備え、連続してシリ
   ンダ残糸を、切断処理する、切断装置。