JP2566428B2 - 立坑の掘削方法 - Google Patents
立坑の掘削方法Info
- Publication number
- JP2566428B2 JP2566428B2 JP62290970A JP29097087A JP2566428B2 JP 2566428 B2 JP2566428 B2 JP 2566428B2 JP 62290970 A JP62290970 A JP 62290970A JP 29097087 A JP29097087 A JP 29097087A JP 2566428 B2 JP2566428 B2 JP 2566428B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- water
- slurry
- shear
- mine
- excavator
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Excavating Of Shafts Or Tunnels (AREA)
- Earth Drilling (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 この発明は、特に大深度の立坑を掘削する際に採用し
て有効な立坑の掘削装置に関するものである。
て有効な立坑の掘削装置に関するものである。
「従来の技術」 立坑、特にたとえば数百メートルにも及ぶ大深度の立
坑を掘削するに際しては、掘削ずりをいかに効率良く坑
外に搬出するかが、工期の短縮、コスト削減を図る上で
の重要な課題である。
坑を掘削するに際しては、掘削ずりをいかに効率良く坑
外に搬出するかが、工期の短縮、コスト削減を図る上で
の重要な課題である。
従来、掘削ずりを坑外に搬出するには、 掘削ずりをキブルあるいはバケットに積み込んで巻
き上げる。
き上げる。
坑内に水を満たし、エアリフトポンプによって掘削
ずりを上昇させる、あるいは、いわゆるリバースサーキ
ュレーション工法により水を掘削ずりとともに汲み出
し、坑外で掘削ずりを水から分離する。
ずりを上昇させる、あるいは、いわゆるリバースサーキ
ュレーション工法により水を掘削ずりとともに汲み出
し、坑外で掘削ずりを水から分離する。
等の方法が一般に考えられている。
「発明が解決しようとする問題点」 しかしながら、上記のキブルにより搬出することで
は、掘削ずりの搬出を間欠的にしか行い得ず、また、キ
ブルやバケットの巻き上げ、巻き下げに長時間を要する
ので効率的ではなく、大深度立坑の場合には到底採用す
ることができないものである。
は、掘削ずりの搬出を間欠的にしか行い得ず、また、キ
ブルやバケットの巻き上げ、巻き下げに長時間を要する
ので効率的ではなく、大深度立坑の場合には到底採用す
ることができないものである。
また、上記の坑内に水を満たすことでは、ずりを連
続的に搬出することはできるものの、掘進中に坑壁に対
する一次覆工ができず、また、掘削機が水没して高水圧
にさらされるので充分な水密性、耐水圧性能が要求され
るとともに、掘削機の保守の際には掘削機を坑外に引き
上げるか、もしくは坑内に満たした大量の水を排水しな
ければならないという問題がある。
続的に搬出することはできるものの、掘進中に坑壁に対
する一次覆工ができず、また、掘削機が水没して高水圧
にさらされるので充分な水密性、耐水圧性能が要求され
るとともに、掘削機の保守の際には掘削機を坑外に引き
上げるか、もしくは坑内に満たした大量の水を排水しな
ければならないという問題がある。
このように、従来におけるずり搬出方法はいずれも充
分に有効なものではなく、このため、上記の各方法に代
わって掘削ずりを効率良く坑外に搬出し得て、工期の短
縮とコストの削減を充分に図ることのできる手段の提供
が望まれていた。
分に有効なものではなく、このため、上記の各方法に代
わって掘削ずりを効率良く坑外に搬出し得て、工期の短
縮とコストの削減を充分に図ることのできる手段の提供
が望まれていた。
「問題点を解決するための手段」 この発明は、上記の事情に鑑みてなされたもので、切
羽に水を注入して掘削機の先端部のみを水没させるとと
もにその水深を一定に保持しつつ、かつ、その水面の直
上部の坑壁に対して一次覆工を施しつつ掘進するととも
に、前記掘削機によって掘削された掘削ずりと水とを混
合してスラリーとなして、そのスラリーを坑外に輸送す
ることによって前記掘削ずりを坑外に排出することを特
徴としている。
羽に水を注入して掘削機の先端部のみを水没させるとと
もにその水深を一定に保持しつつ、かつ、その水面の直
上部の坑壁に対して一次覆工を施しつつ掘進するととも
に、前記掘削機によって掘削された掘削ずりと水とを混
合してスラリーとなして、そのスラリーを坑外に輸送す
ることによって前記掘削ずりを坑外に排出することを特
徴としている。
「実施例」 以下、この発明の実施例を第1図ないし第4図を参照
して説明する。
して説明する。
第1図ないし第3図はこの実施例の方法に用いる掘削
装置Aの概略構成を示すものであり、図中の符号1は上
段部1a、中段部1b、下段部1cが連結部材1d…により連結
されてなる3段式のスカフォードであって、このスカフ
ォード1はシーブ2により地上の坑口から坑内に吊り下
げられているとともに、上段部1a、中段部1b、下段部1c
のそれぞれの外周部に取り付けられているグリッパー3
…を坑壁に押し当てることによって所定位置に保持され
るようになっている。
装置Aの概略構成を示すものであり、図中の符号1は上
段部1a、中段部1b、下段部1cが連結部材1d…により連結
されてなる3段式のスカフォードであって、このスカフ
ォード1はシーブ2により地上の坑口から坑内に吊り下
げられているとともに、上段部1a、中段部1b、下段部1c
のそれぞれの外周部に取り付けられているグリッパー3
…を坑壁に押し当てることによって所定位置に保持され
るようになっている。
また、符号4は、基端部がスカフォード1の下段部1c
の中心部に旋回自在に支持されて下方に延び、その先端
にはビット4aが取り付けられている掘削機本体であっ
て、この掘削装置Aは掘削機本体4を旋回させることに
より任意の断面形状の立坑を掘削できるものである。
の中心部に旋回自在に支持されて下方に延び、その先端
にはビット4aが取り付けられている掘削機本体であっ
て、この掘削装置Aは掘削機本体4を旋回させることに
より任意の断面形状の立坑を掘削できるものである。
上記のスカフォード1の下段部1c、中段部1bには、ず
り搬送装置5、スラリー輸送装置6がそれぞれ搭載され
ている。
り搬送装置5、スラリー輸送装置6がそれぞれ搭載され
ている。
スカフォード1の下段部1cに搭載されているずり搬送
装置5は、第1図、第3図に示すように、ジェットポン
プ駆動用ポンプ7、撹拌槽8、撹拌ポンプ9、破砕機1
0、スラリーポンプ11から構成されていて、掘削機本体
4によって掘削されたずりを水とともに収集して撹拌槽
8に導き、そこでずりと水とを混合してスラリーとな
し、そのスラリーをさらに上記のスラリー輸送装置6に
送るようにされているものである。
装置5は、第1図、第3図に示すように、ジェットポン
プ駆動用ポンプ7、撹拌槽8、撹拌ポンプ9、破砕機1
0、スラリーポンプ11から構成されていて、掘削機本体
4によって掘削されたずりを水とともに収集して撹拌槽
8に導き、そこでずりと水とを混合してスラリーとな
し、そのスラリーをさらに上記のスラリー輸送装置6に
送るようにされているものである。
すなわち、ジェットポンプ駆動用ポンプ7は、給水管
12によって送られてきた清水を高圧のジェット水として
吐出管13を通して掘削機本体4側部に取り付けられてい
るずり排出管14内に向けて吐出し、これにより、そのず
り排出管14の先端にビット4aに近接する位置に設けられ
ているずり吸引口15から、坑内に一定の水深を保持して
注入されている水Wとともに掘削ずりを吸い込むととも
に、吸い込んだずりおよび水を排出管14を通して破砕機
10に圧送するようにされている。破砕機10は圧送されて
きたずりを細かく破砕して撹拌槽8に投入し、撹拌槽8
内に投入されたずりおよび水は撹拌ポンプ9によって撹
拌されてスラリーとなり、そのスラリーはスラリーポン
プ11によって搬送管16を通して上記のスラリー輸送装置
6に送られるようにされている。
12によって送られてきた清水を高圧のジェット水として
吐出管13を通して掘削機本体4側部に取り付けられてい
るずり排出管14内に向けて吐出し、これにより、そのず
り排出管14の先端にビット4aに近接する位置に設けられ
ているずり吸引口15から、坑内に一定の水深を保持して
注入されている水Wとともに掘削ずりを吸い込むととも
に、吸い込んだずりおよび水を排出管14を通して破砕機
10に圧送するようにされている。破砕機10は圧送されて
きたずりを細かく破砕して撹拌槽8に投入し、撹拌槽8
内に投入されたずりおよび水は撹拌ポンプ9によって撹
拌されてスラリーとなり、そのスラリーはスラリーポン
プ11によって搬送管16を通して上記のスラリー輸送装置
6に送られるようにされている。
ジェットポンプ駆動用ポンプ7に接続されている給水
管12は補給水管17に接続されており、この補給水管17は
後述する主ポンプ22の吸込管35を介して返送管37に接続
されていて、その返送管37から清水が供給されるように
なっている。その補給水管17からは撹拌槽8、スラリー
ポンプ11に対しても補給水が供給されるようになってお
り、さらに、この補給水管17には切羽への補給水管18も
接続されている。その切羽への補給水管18の途中には流
量調整弁19が取り付けられ、この流量調整弁19の開度は
水位検出器20によって検出される水位に応じて調整さ
れ、これにより切羽への補給水量が調節されて、切羽に
おける水深が常に一定に保持されるようになっている。
上記の補給水管18、流量調整弁19、水位検出計20は、切
羽への注水手段21を構成するものである。なお、第1図
中の矢印は水、スラリーの流れる向きを示したものであ
る。
管12は補給水管17に接続されており、この補給水管17は
後述する主ポンプ22の吸込管35を介して返送管37に接続
されていて、その返送管37から清水が供給されるように
なっている。その補給水管17からは撹拌槽8、スラリー
ポンプ11に対しても補給水が供給されるようになってお
り、さらに、この補給水管17には切羽への補給水管18も
接続されている。その切羽への補給水管18の途中には流
量調整弁19が取り付けられ、この流量調整弁19の開度は
水位検出器20によって検出される水位に応じて調整さ
れ、これにより切羽への補給水量が調節されて、切羽に
おける水深が常に一定に保持されるようになっている。
上記の補給水管18、流量調整弁19、水位検出計20は、切
羽への注水手段21を構成するものである。なお、第1図
中の矢印は水、スラリーの流れる向きを示したものであ
る。
一方、スカフォード1の中段部1bに搭載されている上
記のスラリー輸送装置6は、第1図、第2図に示すよう
に、主ポンプ22、対の圧力タンク23a,23b、それぞれの
圧力タンクに付設されていてスラリー中の水の通過を許
すとともにずりの通過は阻止するフィルタ24a,24bを主
な構成要素とし、上記のずり搬送装置5から送られてき
たスラリーを濃縮してさらに坑口まで輸送することによ
って、ずりを坑外に排出するものである。
記のスラリー輸送装置6は、第1図、第2図に示すよう
に、主ポンプ22、対の圧力タンク23a,23b、それぞれの
圧力タンクに付設されていてスラリー中の水の通過を許
すとともにずりの通過は阻止するフィルタ24a,24bを主
な構成要素とし、上記のずり搬送装置5から送られてき
たスラリーを濃縮してさらに坑口まで輸送することによ
って、ずりを坑外に排出するものである。
このスラリー輸送装置6の基本構成とその動作原理を
第4図を参照して説明する。第4図に示されるように、
各タンク23a,23bには、ずり搬送装置5よりスラリーが
送られてくる搬送管16の分岐管16a,16bが吸込逆止弁25
a,25bを介して接続されているとともに、坑口まで延び
ている輸送管26の分岐管26a,26bが吐出逆止弁27a,27bを
介して接続されている。また、各タンク23a,23bに付設
されている上記のフィルタ24a,24bにはヘッダー管28a,2
8bが接続され、それらのヘッダー管28a,28bは2本の配
管29,30が接続され、配管29の途中にはバルブ31,32が、
配管30の途中にはバルブ33,34がそれぞれ配されてい
る。そして、それらの配管29,30には上記主ポンプ22の
吸込管35、吐出管36がそれぞれ接続されている。
第4図を参照して説明する。第4図に示されるように、
各タンク23a,23bには、ずり搬送装置5よりスラリーが
送られてくる搬送管16の分岐管16a,16bが吸込逆止弁25
a,25bを介して接続されているとともに、坑口まで延び
ている輸送管26の分岐管26a,26bが吐出逆止弁27a,27bを
介して接続されている。また、各タンク23a,23bに付設
されている上記のフィルタ24a,24bにはヘッダー管28a,2
8bが接続され、それらのヘッダー管28a,28bは2本の配
管29,30が接続され、配管29の途中にはバルブ31,32が、
配管30の途中にはバルブ33,34がそれぞれ配されてい
る。そして、それらの配管29,30には上記主ポンプ22の
吸込管35、吐出管36がそれぞれ接続されている。
このスラリー輸送装置6は、各弁を開閉してスラリー
の流路を切り替えることにより、搬送管16によって送ら
れてくるスラリーを一方のタンク内において濃縮して一
時的に貯留すると同時に、他方のタンク内に貯留されて
いた濃縮スラリーを吐出することによって、ずりを連続
的に坑外に輸送できるものである。
の流路を切り替えることにより、搬送管16によって送ら
れてくるスラリーを一方のタンク内において濃縮して一
時的に貯留すると同時に、他方のタンク内に貯留されて
いた濃縮スラリーを吐出することによって、ずりを連続
的に坑外に輸送できるものである。
すなわち、第4図(イ)に示すように、主ポンプ22回
りの弁のうち弁31,34を開、弁32,33を閉とした状態で主
ポンプ22を運転すると、搬送管16によって送られてきた
スラリーは、図中の矢印で示すようにタンク23a側の吸
込逆止弁25aを通ってタンク23aに吸い込まれる。そし
て、スラリーがフィルタ24aを通過する際に、スラリー
中の水は通過するもののずりの通過は阻止されるから、
スラリーはタンク23a内において濃縮されて多量のずり
がタンク23a内に貯留されることになる。フィルタ24aを
通過した水は主ポンプ22によってフィルタ24bを通過し
て他方のタンク23bに送られ、そのタンク23b内において
濃縮されて貯留されていたスラリーとともに吐出逆止弁
27bを通って輸送管26に吐出され、坑外に輸送される。
りの弁のうち弁31,34を開、弁32,33を閉とした状態で主
ポンプ22を運転すると、搬送管16によって送られてきた
スラリーは、図中の矢印で示すようにタンク23a側の吸
込逆止弁25aを通ってタンク23aに吸い込まれる。そし
て、スラリーがフィルタ24aを通過する際に、スラリー
中の水は通過するもののずりの通過は阻止されるから、
スラリーはタンク23a内において濃縮されて多量のずり
がタンク23a内に貯留されることになる。フィルタ24aを
通過した水は主ポンプ22によってフィルタ24bを通過し
て他方のタンク23bに送られ、そのタンク23b内において
濃縮されて貯留されていたスラリーとともに吐出逆止弁
27bを通って輸送管26に吐出され、坑外に輸送される。
タンク23b内の濃縮スラリーが吐出されたら、弁31,34
を閉、弁32,33を開とする。これにより、(ロ)に示す
ように逆向きにスラリーが流れ、今度はタンク23b内に
おいてスラリーが濃縮されてずりが貯留されるととも
に、タンク23a内に濃縮されて貯留されていたスラリー
が輸送管26に吐出されることになる。
を閉、弁32,33を開とする。これにより、(ロ)に示す
ように逆向きにスラリーが流れ、今度はタンク23b内に
おいてスラリーが濃縮されてずりが貯留されるととも
に、タンク23a内に濃縮されて貯留されていたスラリー
が輸送管26に吐出されることになる。
そして、上記のようにして坑外に輸送された濃縮スラ
リーは坑外において水とずりとが分離され、ずりが分離
されて清水となった水は、第1図、第2図に示すよう
に、主ポンプ22の吸込管35に接続されている返送管37を
通して主ポンプ22に再び供給されるとともに、その一部
は既に述べたように上記の補給水管17を通してずり搬送
装置5のジェットポンプ駆動用ポンプ7、撹拌槽8、ス
ラリーポンプ11に供給され、さらに注水手段21により補
給水管18を通して切羽に対しても供給されるようになっ
ている。
リーは坑外において水とずりとが分離され、ずりが分離
されて清水となった水は、第1図、第2図に示すよう
に、主ポンプ22の吸込管35に接続されている返送管37を
通して主ポンプ22に再び供給されるとともに、その一部
は既に述べたように上記の補給水管17を通してずり搬送
装置5のジェットポンプ駆動用ポンプ7、撹拌槽8、ス
ラリーポンプ11に供給され、さらに注水手段21により補
給水管18を通して切羽に対しても供給されるようになっ
ている。
さらに、この掘削装置Aには、坑壁に対して一次覆工
を施すためのコンクリート吹付装置38が備えられてい
る。すなわち、第1図に示すように、スカフォード1の
下段部1cには坑壁に対してコンクリートを吹き付けるた
めのコンクリート吹付管39が下方に突出して設けられて
おり、この吹付管39は、上下方向に移動自在、かつ坑壁
の内面に沿って周方向に移動自在とされていて、スカフ
ォード1に搭載されているコンクリート吹付装置40から
送られるコンクリートを、水面の直上部の坑壁に対して
全周にわたって吹き付けることができるようになってい
る。
を施すためのコンクリート吹付装置38が備えられてい
る。すなわち、第1図に示すように、スカフォード1の
下段部1cには坑壁に対してコンクリートを吹き付けるた
めのコンクリート吹付管39が下方に突出して設けられて
おり、この吹付管39は、上下方向に移動自在、かつ坑壁
の内面に沿って周方向に移動自在とされていて、スカフ
ォード1に搭載されているコンクリート吹付装置40から
送られるコンクリートを、水面の直上部の坑壁に対して
全周にわたって吹き付けることができるようになってい
る。
なお、第2図における符号41は油圧ユニット、第2
図、第3図における符号42は物品を運搬するための開口
部である。また、図示は省略したがスカフォード1の上
段部1aには集塵機が搭載されている。
図、第3図における符号42は物品を運搬するための開口
部である。また、図示は省略したがスカフォード1の上
段部1aには集塵機が搭載されている。
以上で掘削装置Aの構成を説明したが、次にこの掘削
装置Aを用いて立坑を掘削する方法を説明する。
装置Aを用いて立坑を掘削する方法を説明する。
まず、スカフォード1を坑内に吊り下げてグリッパ3
…により所定位置に保持し、坑内に掘削機本体4の先端
部のみが水没する水深となるまで水Wを注入する。そし
て、掘削機本体4による掘削を開始するとともに、ずり
搬送装置5、スラリー輸送装置6の運転を開始する。こ
れにより、既に述べたように掘削ずりはスラリーとなっ
て坑外に搬出される。なお、ずりは水Wとともに吸い込
まれるからそのままでは切羽に注入された水Wの水位は
低下してしまうが、その分、補給水管18から自動的に補
給水が供給されて水Wの水位は常に一定に保持される。
…により所定位置に保持し、坑内に掘削機本体4の先端
部のみが水没する水深となるまで水Wを注入する。そし
て、掘削機本体4による掘削を開始するとともに、ずり
搬送装置5、スラリー輸送装置6の運転を開始する。こ
れにより、既に述べたように掘削ずりはスラリーとなっ
て坑外に搬出される。なお、ずりは水Wとともに吸い込
まれるからそのままでは切羽に注入された水Wの水位は
低下してしまうが、その分、補給水管18から自動的に補
給水が供給されて水Wの水位は常に一定に保持される。
また、掘削と同時に、コンクリート吹付管39により水
面の直上部の坑壁に対してコンクリートを吹き付けて一
次覆工を施す。この場合、一次覆工は水面になるべく近
い位置まで施すことが望ましく、第1図に示すl寸法は
たとえば1メートル程度、最大でも3メートル程度とす
ることが良い。
面の直上部の坑壁に対してコンクリートを吹き付けて一
次覆工を施す。この場合、一次覆工は水面になるべく近
い位置まで施すことが望ましく、第1図に示すl寸法は
たとえば1メートル程度、最大でも3メートル程度とす
ることが良い。
以上で説明したように、この実施例の掘削方法では、
切羽における水深を掘削機本体4の先端部のみが水没す
る程度に一定に保持されるので、従来の坑内に水を満た
す場合のように掘削機やそれに付設される各設備に水密
性、耐水圧性能は要求されず、また、ビット交換等の保
守も坑内において容易に行うことができる。
切羽における水深を掘削機本体4の先端部のみが水没す
る程度に一定に保持されるので、従来の坑内に水を満た
す場合のように掘削機やそれに付設される各設備に水密
性、耐水圧性能は要求されず、また、ビット交換等の保
守も坑内において容易に行うことができる。
また、ずりをスラリーとして連続的に輸送するので、
従来のキブルによる輸送に比して圧倒的な高効率を得る
ことができ、しかも上記のスラリー輸送装置6は充分な
高揚程、輸送量を得ることが可能であるから、工期短
縮、コスト削減を充分に図ることができる。
従来のキブルによる輸送に比して圧倒的な高効率を得る
ことができ、しかも上記のスラリー輸送装置6は充分な
高揚程、輸送量を得ることが可能であるから、工期短
縮、コスト削減を充分に図ることができる。
また、スラリー輸送用の主ポンプ22については、上方
から水が供給されるので、掘削深度に相当する実揚程分
だけ発生圧力を低くすることができ、省エネルギが可能
となる。
から水が供給されるので、掘削深度に相当する実揚程分
だけ発生圧力を低くすることができ、省エネルギが可能
となる。
さらに、この掘削方法においては、水面の直上部の坑
壁に対してコンクリートを吹き付けることによって一次
覆工を行いつつ掘進するので、掘進の際の坑壁の崩壊や
異常出水に対処することができる。
壁に対してコンクリートを吹き付けることによって一次
覆工を行いつつ掘進するので、掘進の際の坑壁の崩壊や
異常出水に対処することができる。
なお、立坑の深度が極めて大きく、掘削装置Aに搭載
したスラリー輸送装置6のみでは揚程が不足してスラリ
ーを坑口まで輸送できない場合には、坑の途中に中継用
のスラリー輸送装置を設け、スラリーを中継しながら坑
口まで輸送するようにすれば良い。
したスラリー輸送装置6のみでは揚程が不足してスラリ
ーを坑口まで輸送できない場合には、坑の途中に中継用
のスラリー輸送装置を設け、スラリーを中継しながら坑
口まで輸送するようにすれば良い。
「発明の効果」 以上で詳細に説明したように、この発明は、切羽に水
を注入して掘削機の先端部のみを水没させるとともにそ
の水深を一定に保持しつつ、かつその水面の直上部の坑
壁に対して一次覆工を施しつつ掘進するので、従来の坑
内に水を満たす場合のように掘削機や付設される各設備
に水密性、耐水圧性能は要求されず、また、掘削機の保
守も坑内において容易に行うことができるとともに、坑
壁の崩壊や異常出水に対処することができる。
を注入して掘削機の先端部のみを水没させるとともにそ
の水深を一定に保持しつつ、かつその水面の直上部の坑
壁に対して一次覆工を施しつつ掘進するので、従来の坑
内に水を満たす場合のように掘削機や付設される各設備
に水密性、耐水圧性能は要求されず、また、掘削機の保
守も坑内において容易に行うことができるとともに、坑
壁の崩壊や異常出水に対処することができる。
また、掘削ずりと水とを混合してスラリーとなして、
そのスラリーを坑外に輸送することによって掘削ずりを
坑外に排出するので、充分な高揚程、輸送量を得ること
が可能であってずり輸送を極めて効率良く行うことがで
き、このため、立坑掘削工事の工期短縮、コスト削減を
充分に図ることができる。
そのスラリーを坑外に輸送することによって掘削ずりを
坑外に排出するので、充分な高揚程、輸送量を得ること
が可能であってずり輸送を極めて効率良く行うことがで
き、このため、立坑掘削工事の工期短縮、コスト削減を
充分に図ることができる。
第1図ないし第4図はこの発明方法を実施する際に用い
て有効な掘削装置の概略構成を示すもので、第1図は立
面図、第2図は第1図のII-II線視平断面図、第3図は
第1図のIII-III線視平断面図、第4図(イ),(ロ)
はスラリー輸送装置の基本構成とその動作原理を説明す
るための図である。 A……掘削装置、W……水、4……掘削機本体(掘削
機)、5……ずり搬送装置、6……スラリー輸送装置、
21……注入手段、38……コンクリート吹付装置、39……
コンクリート吹付管。
て有効な掘削装置の概略構成を示すもので、第1図は立
面図、第2図は第1図のII-II線視平断面図、第3図は
第1図のIII-III線視平断面図、第4図(イ),(ロ)
はスラリー輸送装置の基本構成とその動作原理を説明す
るための図である。 A……掘削装置、W……水、4……掘削機本体(掘削
機)、5……ずり搬送装置、6……スラリー輸送装置、
21……注入手段、38……コンクリート吹付装置、39……
コンクリート吹付管。
フロントページの続き (72)発明者 河田 孝志 東京都中央区京橋2丁目16番1号 清水 建設株式会社内 (72)発明者 水谷 文俊 東京都中央区京橋2丁目16番1号 清水 建設株式会社内 (56)参考文献 特開 昭52−28109(JP,A) 特開 昭62−189296(JP,A)
Claims (1)
- 【請求項1】切羽に水を注入して掘削機の先端部のみを
水没させるとともにその水深を一定に保持しつつ、か
つ、その水面の直上部の坑壁に対して一次覆工を施しつ
つ掘進するとともに、前記掘削機によって掘削された掘
削ずりと水とを混合してスラリーとなして、そのスラリ
ーを坑外に輸送することによって前記掘削ずりを坑外に
排出することを特徴とする立坑の掘削方法。
Priority Applications (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62290970A JP2566428B2 (ja) | 1987-11-18 | 1987-11-18 | 立坑の掘削方法 |
CA000583281A CA1329399C (en) | 1987-11-18 | 1988-11-16 | Method and machine for constructing shafts |
US07/273,368 US5022789A (en) | 1987-11-18 | 1988-11-17 | Method and machine for constructing shafts |
EP88119203A EP0316931B1 (en) | 1987-11-18 | 1988-11-18 | Machine for constructing shafts |
DE8888119203T DE3873884T2 (de) | 1987-11-18 | 1988-11-18 | Geraet zum schachtabteufen. |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62290970A JP2566428B2 (ja) | 1987-11-18 | 1987-11-18 | 立坑の掘削方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01131791A JPH01131791A (ja) | 1989-05-24 |
JP2566428B2 true JP2566428B2 (ja) | 1996-12-25 |
Family
ID=17762792
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62290970A Expired - Fee Related JP2566428B2 (ja) | 1987-11-18 | 1987-11-18 | 立坑の掘削方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2566428B2 (ja) |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5228109A (en) * | 1975-08-21 | 1977-03-02 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | Slidinggup method and device by vertical hole excavating machine |
JPS62189296A (ja) * | 1986-02-14 | 1987-08-19 | 清水建設株式会社 | 立坑の機械掘削工法およびその装置 |
-
1987
- 1987-11-18 JP JP62290970A patent/JP2566428B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01131791A (ja) | 1989-05-24 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CN108442443B (zh) | 一种基于水下机器人的水下孔洞清淤方法及系统 | |
KR101922032B1 (ko) | 지반굴착장치를 이용한 연약지반개량 dcm 장치 및 공법 | |
CN108194704B (zh) | 一种穿河工艺 | |
CN107060779A (zh) | 一种狭小区域超深通道斜井反挖施工方法 | |
CN110725683B (zh) | 一种竖井掘进机用泥浆环流出渣系统 | |
US3909960A (en) | Loose material recovery system having a mixing box | |
JP2566428B2 (ja) | 立坑の掘削方法 | |
JP2566427B2 (ja) | 立坑掘削装置 | |
US5022789A (en) | Method and machine for constructing shafts | |
DK1144869T3 (da) | Anordning og fremgangsmåde til blanding af boreaffald i en tank og overførsel af dette derfra | |
JPH07173991A (ja) | 横坑掘削装置の圧力調整装置及び横坑掘削装置の圧力調整方法 | |
JPH067068Y2 (ja) | 地盤改良装置 | |
KR100451962B1 (ko) | 지중 물막이 연속벽 구축 공법 및 장치 | |
KR200275366Y1 (ko) | 지중 물막이 연속벽 구축장치 | |
CN212126847U (zh) | 一种盾构掘进螺旋输送机排渣装置 | |
US4903419A (en) | Method of and apparatus for dredging sludge in high density | |
JP2643090B2 (ja) | トンネル掘削機 | |
CN220599716U (zh) | 一种尺寸可变分步式带加腋水平悬臂的矩形抗滑桩钻机 | |
JPH03110289A (ja) | 水圧式掘削装置 | |
CN118548099A (zh) | 一种下向钻孔破煤与提升协同运行水力造穴系统及方法 | |
JPH0574646B2 (ja) | ||
JPH0137034Y2 (ja) | ||
CN117072058A (zh) | 可扩孔分步式钻挖带加腋水平悬臂的矩形桩机械成孔方法 | |
JPH06116977A (ja) | 浚渫装置 | |
JPH0578632B2 (ja) |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |