JP2566105B2 - ノンセラミック碍子の金具把持構造 - Google Patents
ノンセラミック碍子の金具把持構造Info
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Description
製(FRP)のロッドと、弾性絶縁材料よりなる外被
と、把持金具とを備えてなるノンセラミック碍子の金具
把持構造に関するものである。
持金具は、高引張強度の要求に対応するため高張力鋼材
あるいはダクタイル鋳鉄からなり、FRPロッドとかし
め着固定される。この構成において、把持金具は外周か
ら強圧されFRPロッドを強固に把持することになる。
従来、ノンセラミック碍子の金具把持構造としては、例
えば、特公昭60−54730号公報に記載されている
ものがある。これは、FRPロッドと把持金具との対接
部を均等に圧縮して、FRPロッドと把持金具を強固に
結合したもので、大きな引張力下でもFRPロッドの亀
裂、劣化などの損傷欠陥を防ぐことができるようにして
いる。
RPはその製造段階で内部離型剤が用いられている。内
部離型剤はFRPと引き抜きダイスとの滑りを良くして
引き抜き抵抗を下げるとともに表面の仕上がりを良くす
る効果がある。
流が把持金具に流れると、ジュール熱により把持金具の
温度が上昇する。図4に示すように、電流が15.0〜
16.2kA、通電時間が0.44〜0.46秒の被ア
ーク直後において、外被の温度は(b)のように50〜
60℃に、把持金具の温度は(a)のように250℃に
達している。この温度上昇によって、FRPロッドのマ
トリックス樹脂が熱変形温度を越えることがある。樹脂
は熱変形温度以上になると容易に変形する。前述のノン
セラミック碍子の金具把持構造では、変形により面圧が
低くなると、把持強度が低下して、最悪の場合、FRP
ロッドが把持金具から抜ける恐れがあるという問題があ
った。
ように、FRPのマトリックス樹脂中に分散されていた
内部離型剤5が表面に移行され、このため、FRPロッ
ドと把持金具の圧縮面の摩擦係数が低下され、把持強度
がさらに低化されるという問題があった。
を回避し、温度上昇を防ぐことができるが、そのために
コストが増大してしまうという問題があった。そこで本
発明の目的は、閃絡時の高温下においてもFRPロッド
と把持金具との結合強度を保つことができる安価なノン
セラミック碍子の金具把持構造を提供することにある。
に第1の発明では、繊維強化プラスチック製のロッド
と、そのロッドの外周面を覆う弾性絶縁材料よりなる外
被と、ロッドの端部にかしめ着により固定された把持金
具とを備えてなるノンセラミック碍子において、前記把
持金具と前記ロッドとの対接部において、ロッドの端部
側に非かしめ部を設け、非かしめ部の長さ(l)とロッ
ドの外径(d)の比(l/ d)を0.3以上にしたこと
をその要旨としている。
のロッドと、そのロッドの外周面を覆う弾性絶縁材料よ
りなる外被と、ロッドの両端にかしめ着により固定され
た把持金具とを備えてなるノンセラミック碍子におい
て、前記ロッドの把持部に閃絡時に把持金具の温度が上
昇してロッドから内部離型材が把持金具とロツドの間に
染み出すのを防止するコーティングを施したことをその
要旨としている。
FRPロッドとの把持部に設けた非かしめ部は、他の把
持部より拡径している。この拡径によりFRPロッドは
把持金具からの面圧はほとんど受けない。さらに、把持
金具とFRPロッドの接触面積が少ないため、把持金具
の熱が伝わり難く、非かしめ部FRPのロッドのマトリ
ックス樹脂は変形を起こさない。従って、把持金具から
FRPロッドが抜けようとするとき、非かしめ部のFR
Pロッドが新たに摩擦力を生起させ、FRPロッドが抜
けるのを防ぐことができる。
の温度が上昇して内部離型剤が把持部の表面に移行して
きても、コーティングにより把持金具とFRPロッドの
間には染みださない。従って、FRPロッドと把持金具
の摩擦力が低下することはない。
面に従って説明する。図1及び図2に示すように、ノン
セラミック碍子は繊維強化プラスチック(FRP)製の
ロッド1と、弾性絶縁材料よりなる外被2と、ロッド1
の両端部の把持金具3,4とから構成されている。
成あるいは織成された繊維束に合成樹脂を含浸硬化させ
た繊維強化プラスチック製のFRPロッド1は非常に大
きな引張強度を持ち、きわめて大きな強度対重量比を有
している。FRPロッド1はその製造段階でFRPと引
き抜きダイスとの滑りを良くして引き抜き抵抗を下げる
とともに、表面の仕上がりを良くするための内部離型剤
5が用いられている。そして、このFRPロッド1の両
端の把持部6にはコーティング7が施されており、高張
力鋼材あるいはダクタイル鋳鉄等の金属からなる把持金
具3,4がかしめ着固定されている。この接地側の把持
金具3は電線あるいは鉄塔アーム等の支柱に、直接ある
いは間接に取り付けられる構造、例えばリングあるいは
Y字状の取付部3aを有している。又、把持金具3,4
には外被2の端部を密着状に収容する金属スリーブ3
b,4aが一体に形成されている。
ゴム等の弾性絶縁材からなる外被2は、継ぎ目なくFR
Pロッド1の全表面を覆い、優れた耐侯性、耐トラッキ
ング性を備えている。外被2の両端部は各々把持金具
3,4の金属スリーブ3b,4aとFRPロッド1との
間に密着状態で収容されている。
RPロッド1の端部にかしめ着固定されるが、それらの
間には非かしめ部8も形成される。このかしめ着によ
り、FRPロッド1は把持金具3,4により、押圧され
て縮径する。
さは70mmで、FRPロッド1の外径は16mmであ
る。FRPロッド1のかしめ部9はその圧縮により、外
径が縮径されている。かしめ部9は65mm、非かしめ
部8の長さ(l)は5mmであり、FRPロッド1の外
径(d)に対して0.3の比率になっている。
ラミック碍子が鉄塔に装着され、落雷等により閃絡が発
生し把持金具3,4に電流が流れると、ジュール熱によ
り把持金具3,4の温度は約250℃に上昇する。この
温度上昇によりFRPのマトリックス樹脂は熱変形温度
を越え容易に変形され、面圧が低下して把持強度が低下
する。しかし、把持金具3,4とFRPロッド1との把
持部6に、l/ d=(約)0.3の長さに設けた非かし
め部8は、かしめ部9より拡径している。
3,4からの面圧はほとんど受けないことと、把持金具
3,4の熱が伝わり難いことから、非かしめ部8のFR
Pロッド1のマトリックス樹脂は変形を起こさない。こ
のため、把持金具3,4からFRPロッド1が抜けよう
とするとき、非かしめ部8のFRPロッド1が新たに摩
擦力を生起させ、FRPロッド1が抜けるのを防止す
る。
しめによる把持金具3,4から受けている全押圧力と両
者の摩擦係数との乗算値である摩擦力で把持強度は保持
されている。そして、図3に示すように、把持金具3,
4の温度が上昇して内部離型剤5が把持部6の表面に移
行してきても、コーティング7により把持金具3,4と
FRPロッド1の間には染みださない。従って、FRP
ロッド1と把持金具3,4の摩擦力が低下することはな
い。ここで用いるコーティング材はFRPロッド1と同
じ樹脂か、それよりも熱変形温度が高い樹脂が好まし
い。又、厚みはできるだけ薄い方が好ましい。
ッド1との把持部6にl/ d=(約)0.3の長さで設
けた非かしめ部8により引張強度が保持される。さら
に、FRPロッド1の把持部6のコーティング7によ
り、閃絡時の高温下においてもFRPロッド1と把持金
具3,4との摩擦力を保持でき、結合強度を保つことが
できる。
RPロッド1の外径を(d)、非かしめ部8の長さを
(l)として、以下のテストを行った。すなわち、外径
が16mmのFRPロッドを用い、FRPロッド1と同
一樹脂でコーティング7を施したものと、施さないもの
を用意し、それぞれに把持金具3,4をかしめ着した
後、把持金具3,4に200°Cの熱を5分間与えた
後、引張荷重を加えFRPロッド1を引き抜いた。この
時、強度保持率はFRPロッド1と把持金具3との把持
関係が破壊される残留強度と初期強度の割合である。
の外径(d)に対する非かしめ部8の長さ(l)との比
(l/ d)が0.3を越えるところを境にして強度保持
率が高い値を示す。従って、前記比(l/ d)が0.3
を越すと、把持構造が強固になる。又、コーティング7
を施したもの(c)は、施さないもの(d)より、全体
的に高い値を示す。
のではなく、かしめ部9の長さ、非かしめ部8の長さ、
及びコーティング材の種類は、発明の趣旨を逸脱しない
範囲で変更できる。
てもFRPロッドと把持金具との結合強度を保つことが
できるという効果を奏する。
把持構造の一実施例を示す要部断面図である。
である。
る。
性図である。
強度保持率の関係を示す特性図である。
部、7 コーティング、8 非かしめ部、9 かしめ
部。
Claims (2)
- 【請求項1】 繊維強化プラスチック製のロッドと、そ
のロッドの外周面を覆う弾性絶縁材料よりなる外被と、
ロッドの端部にかしめ着により固定された把持金具とを
備えてなるノンセラミック碍子において、 前記把持金具と前記ロッドとの対接部において、ロッド
の端部側に非かしめ部を設け、非かしめ部の長さ(l)
とロッドの外径(d)の比(l/ d)を0.3以上にし
たことを特徴とするノンセラミック碍子の金具把持構
造。 - 【請求項2】 繊維強化プラスチック製のロッドと、そ
のロッドの外周面を覆う弾性絶縁材料よりなる外被と、
ロッドの端部にかしめ着により固定された把持金具とを
備えてなるノンセラミック碍子において、 前記ロッドの把持部に閃絡時に把持金具の温度が上昇し
てロッドから内部離型材が把持金具とロツドの間に染み
出すのを防止するコーティングを施したことを特徴とす
るノンセラミック碍子の金具把持構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4340738A JP2566105B2 (ja) | 1992-12-21 | 1992-12-21 | ノンセラミック碍子の金具把持構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4340738A JP2566105B2 (ja) | 1992-12-21 | 1992-12-21 | ノンセラミック碍子の金具把持構造 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06187861A JPH06187861A (ja) | 1994-07-08 |
JP2566105B2 true JP2566105B2 (ja) | 1996-12-25 |
Family
ID=18339836
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP4340738A Expired - Fee Related JP2566105B2 (ja) | 1992-12-21 | 1992-12-21 | ノンセラミック碍子の金具把持構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2566105B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2011067967A1 (ja) * | 2009-12-03 | 2011-06-09 | 日立オートモティブシステムズ株式会社 | エンジン始動装置 |
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CN1317718C (zh) * | 2004-06-28 | 2007-05-23 | 广水市高强度电瓷有限公司 | 中空刚性针式瓷绝缘子 |
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JPS5274888A (en) * | 1975-12-18 | 1977-06-23 | Kurosawa Kensetsu Kk | Linking device for insulation |
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JPS5941540U (ja) * | 1982-09-13 | 1984-03-17 | 株式会社東芝 | 熱印字ヘツド |
-
1992
- 1992-12-21 JP JP4340738A patent/JP2566105B2/ja not_active Expired - Fee Related
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WO2011067967A1 (ja) * | 2009-12-03 | 2011-06-09 | 日立オートモティブシステムズ株式会社 | エンジン始動装置 |
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JPH06187861A (ja) | 1994-07-08 |
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