JP2565899Y2 - 吊り手付き包装箱 - Google Patents

吊り手付き包装箱

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JP2565899Y2
JP2565899Y2 JP6347691U JP6347691U JP2565899Y2 JP 2565899 Y2 JP2565899 Y2 JP 2565899Y2 JP 6347691 U JP6347691 U JP 6347691U JP 6347691 U JP6347691 U JP 6347691U JP 2565899 Y2 JP2565899 Y2 JP 2565899Y2
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政信 伊地知
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、板紙等を折り曲げて組
立てられる包装箱に関し、特に箱体背面板に吊り手部を
一体的に形成して、陳列を容易にする吊り手付き包装箱
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、板紙等を折り曲げて組立てられ、
背面板に吊り手部を備えた包装箱としては、箱体の背面
板を延長して吊り手部を形成したものが知られ、また実
開平2−31820号公報のごとく、吊り手部(ハンガ
ー部)が背面板を延長し折り返してなるハンガー付きカ
ートンが提案されている。更に、輸送、保管に便利なよ
うに、吊り手部を突出形成することなく、背面板の上方
中央部の背面板を利用して形成し、陳列時に背面板の一
部を引き起こして吊り手部とする包装用箱の場合におい
て、吊り手の強度を大にしたものが実公昭63−463
59号公報を通じて提案されている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、前記実
開平2−31820号の場合、吊り手部が天板から突出
するため、段ボール箱等による大量輸送を実施する際に
空間ロスが生じ、輸送コストの高騰につながるととも
に、突出する吊り手部が輸送中に折れ曲がって吊り下げ
機能が低下したり、他の商品を損傷したりして商品価値
を損なうという欠点が認められる。
【0004】また前記実公昭63−46359号につい
ては、最初から吊り手部が突出していないため、前記公
知例のような問題はないものの、従来例たる第5図の欠
点である吊り手を形成する際の切込先端の破断を防止す
るために、後側板を延長して箱内に折り込む補強板6
は、吊り手にかかる箱の重みに耐えるための補強にすぎ
ない。そのため補強だけの目的でフラップを増設するの
は、材料の無駄であるだけでなくコストの上昇をもたら
すことになる。また箱内に折り込まれた補強板は、引き
起こされた吊り手の引き起こし空間を完全に箱内側から
裏打ちできない。その理由は、折り込まれた補強板が弾
性により元に戻ろうとし、吊り手の引き起こし空間を完
全には閉鎖できないことによる。更に弾性で多少戻った
補強板が商品を収納する際、または引き出す際に邪魔と
なるという欠点が認められる。本考案は、全体的にバラ
ンスがとれ、構造も合理的、簡単な吊り手付き包装箱を
安価に提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を果たすための
本考案の構成を具体的に述べれば、板紙等を用い折線を
介して貼着片、背面板、左側面板、前面板、右側面板が
一連に連設されており、前記前面板の上部に折線を介し
て中蓋を連設し、該中蓋には更に折線を介して裏打ち板
が連設され、前記背面板の上部に折線を介して上縁部が
前記中蓋上に重合固着される上蓋を連設するとともに、
前記背面板に上端中央部位を基部とした引き起こし可能
な吊り手部を形成し、前記中蓋に連設した裏打ち板を前
記背面板内側に接当させて、前記吊り手部の内面から覆
う形状にしたことを特徴とする吊り手付き包装箱であ
る。
【0006】
【作用】本考案では、吊り手部を引き起こして背面板と
同一延長面にして包装箱を吊り下げるものであり、吊り
手部にかかる力は背面板の上蓋に及ぶが、上蓋の外縁部
は中蓋上に固着されており、比較的大きな力にも耐える
ことができる。また、中蓋に連設された裏打ち板の形状
は、吊り手部を箱の内面から覆う形状となっているの
で、吊り手部を引き起こした後に背面板上部に孔があく
ことになるが、中蓋の裏打ち板によって塞がれており、
塵埃等の侵入が防止される。
【0007】
【実施例】本考案の一実施例を図面に基づいて以下に詳
述する。第1図は展開図であって、板紙等を用いて折線
a,b,c,dを介して貼着片1、背面板2、左側面板
3、前面板4、右側面板5を連設してある。前面板4の
下部には折線eを介して下蓋6が連設され、下蓋6には
更に折線fを介して差込片7が連設され、また左側面板
3の下部には折線gを介して下部折込片8−1が、右側
面板5の下部には折線hを介して下部折込片8−2がそ
れぞれ連設され、これら下蓋6、差込片7、下部折込片
8−1,8−2によって箱の底部が形成されるが、他の
公知の構成によって底部を形成してもよい。前面板4の
上部には折線iを介して中蓋9が連設され、中蓋9には
更に折線jを介して後述する吊り手部14を覆うように
深く差し込まれる裏打ち板10が連設され、左側面板3
の上部には折線kを介して上部折込片11−1が、右側
面板5の上部には折線lを介して上部折込片11−2が
それぞれ連設される。
【0008】更に、背面板2の上部には折線mを介して
中蓋9上に重合される上蓋12が連設され、上蓋12の
外縁部が中蓋9に固着されるようになっている。また、
背面板2には、折線mの中央付近を基部とし、一部分1
3を残して舌状に切込みを入れて吊り手部14が形成さ
れている。図中、15は吊り手部14の中央に設けられ
た吊り下げ用の貫通孔で、16は上蓋12において中央
部位を横断する開封用のジッパー部、17は前面板4の
開口部を内側から透明フィルムで貼着した窓部を示す。
【0009】組立てに際しては、貼着片1に糊料を塗
り、折線a,b,c,dに沿って貼着片1、背面板2、
左側面板3、前面板4、右側面板5を折り曲げて右側面
板5の内側に貼着片1を糊着する。そして、下部折込片
8−1,8−2をそれぞれ折線g,hで折り曲げ、折線
e,fで下蓋6および差込片7を折り曲げ、差込片7を
差し込んで底部を組立てる。次に、上部折込片11−
1,11−2を折線k,lで折り曲げ、折線i,jで中
蓋9と裏打ち板10を折り曲げ、裏打ち板10を差し込
み、上蓋12を中蓋9上に重合させ、その外縁部を糊付
け等で固着する(図2参照)。このような包装箱で陳列
する時には、吊り手部14を一旦押し込むか引っ張り出
して引き起こし、吊り手部14の貫通孔15を利用して
吊り下げて陳列するが、吊り手部14を引き起こした後
でも裏打ち板10によって塞がれており、塵埃等の箱内
への侵入は防止され、外部からは中味を視ることができ
ない。また、保管中は吊り手部14は背面板2と一体で
保管スペースを最小限にし、貫通孔15からの塵埃等の
侵入も裏打ち板10によって防止される(図3,4参
照)。
【0010】なお、背面板2上部の上蓋12の外縁部の
中蓋9への固着は他の実施例として図5,6に示すよう
に、外縁部に係止片18を形成し、中蓋9の角部に係止
片18が挿入される係止孔19を穿設したり、更に他の
実施例である図7,8のごとく、中蓋9の上面板に係止
孔21を穿設して係止片20を係止させるように上蓋1
2の高さを加減することができる。
【0011】
【考案の効果】以上述べたように、本考案によれば、全
体的にバランスのとれた形状で、輸送、保管時には吊り
手部は箱と一体化されて取扱い便利であって、保管スペ
ースも少なくてすみ、販売時には吊り手部を利用するこ
とによって店内スペースを活用することができ、吊り手
部は比較的大なる荷重に耐えることができ、吊り手部の
利用時における塵埃等の箱内侵入を防止することができ
る等の極めて有用なる効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例を示す展開図。
【図2】図1の組立順序説明図。
【図3】図1の組立順序説明図。
【図4】図3のA−A断面図。
【図5】本考案の他の実施例を示す展開図。
【図6】図5の組立順序説明図。
【図7】本考案の更に他の実施例を示す展開図。
【図8】図7の組立順序説明図。
【図9】図9は図1の前面板側から視た組立完成説明
図。
【図10】図10は図9の一部切欠状態を示す説明図。
【符号の説明】
1 貼着片 2 背面板 3 左側面板 4 前面板 5 右側面板 6 下蓋 7 差込片 8−1 下部折込片 8−2 下部折込片 9 中蓋 10 裏打ち板 11−1 上部折込片 11−2 上部折込片 12 上蓋 13 一部分 14 吊り手部 15 貫通孔 16 ジッパー部 17 窓部 18 係止片 19 係止孔 20 係止片 21 係止孔 a 折線 b 折線 c 折線 d 折線 e 折線 f 折線 g 折線 h 折線 i 折線 j 折線 k 折線 l 折線 m 折線

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 板紙等を用い折線を介して貼着片、背面
    板、左側面板、前面板、右側面板が一連に連設されてお
    り、前記前面板の上部に折線を介して中蓋を連設し、該
    中蓋には更に折線を介して裏打ち板が連設され、前記背
    面板の上部に折線を介して上縁部が前記中蓋上に重合固
    着される上蓋を連設するとともに、前記背面板に上端中
    央部位を基部とした引き起こし可能な吊り手部を形成
    し、前記中蓋に連設した裏打ち板を前記背面板内側に接
    当させて、前記吊り手部の内面から覆う形状にしたこと
    を特徴とする吊り手付き包装箱。
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JP7469124B2 (ja) * 2020-04-15 2024-04-16 花王株式会社 包装箱

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JPH0510232U (ja) 1993-02-09

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