JP2565115Y2 - 金属溶湯サンプリング装置 - Google Patents
金属溶湯サンプリング装置Info
- Publication number
- JP2565115Y2 JP2565115Y2 JP10794491U JP10794491U JP2565115Y2 JP 2565115 Y2 JP2565115 Y2 JP 2565115Y2 JP 10794491 U JP10794491 U JP 10794491U JP 10794491 U JP10794491 U JP 10794491U JP 2565115 Y2 JP2565115 Y2 JP 2565115Y2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- filter
- molten metal
- suction
- suction body
- sampling
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Sampling And Sample Adjustment (AREA)
- Manufacture And Refinement Of Metals (AREA)
- Waste-Gas Treatment And Other Accessory Devices For Furnaces (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は、金属溶湯のサンプリ
ング装置に関する。
ング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】たとえば、アルミニウム(アルミニウム
合金も含む。以下同じ)溶湯中には、Al2 O3 、Mg
O、Al2 MgO4 等の金属酸化物からなる介在物や、
炉材耐火物の破片からなる介在物が含まれているので、
アルミニウム溶湯に、これらの介在物を除去する種々の
処理が施されている。そして、介在物除去処理の効果を
評価するために、通常、処理後のアルミニウム溶湯から
サンプリングしてその分析を行っている。
合金も含む。以下同じ)溶湯中には、Al2 O3 、Mg
O、Al2 MgO4 等の金属酸化物からなる介在物や、
炉材耐火物の破片からなる介在物が含まれているので、
アルミニウム溶湯に、これらの介在物を除去する種々の
処理が施されている。そして、介在物除去処理の効果を
評価するために、通常、処理後のアルミニウム溶湯から
サンプリングしてその分析を行っている。
【0003】従来、金属溶湯サンプリング装置として
は、金属溶湯中に浸漬される中空状吸込体と、吸込体に
連通状に接続されかつ吸込体が金属溶湯中に浸漬された
さいに溶湯面の上方に来るようになされた金属溶湯貯留
タンクと、貯留タンクに接続された真空引き装置とを備
えており、吸込体に上方に開口した金属溶湯吸込口が形
成され、吸込口内に介在物捕集フィルタが着脱自在に取
付けられ、フィルタの上面が吸込体の上面よりも下方に
来るようになされたものが知られている(特公昭59−
28832号公報参照)。
は、金属溶湯中に浸漬される中空状吸込体と、吸込体に
連通状に接続されかつ吸込体が金属溶湯中に浸漬された
さいに溶湯面の上方に来るようになされた金属溶湯貯留
タンクと、貯留タンクに接続された真空引き装置とを備
えており、吸込体に上方に開口した金属溶湯吸込口が形
成され、吸込口内に介在物捕集フィルタが着脱自在に取
付けられ、フィルタの上面が吸込体の上面よりも下方に
来るようになされたものが知られている(特公昭59−
28832号公報参照)。
【0004】このサンプリング装置では、吸込体を金属
溶湯中に浸漬し、真空引き装置により、吸込体の吸込口
から金属溶湯貯留タンク内に所定量の金属溶湯を吸込
み、そのさいにフィルタで介在物を捕集し、吸込体を溶
湯中から引き上げてその内部の金属溶湯を凝固させた
後、フィルタを取り外して介在物の数、種類、大きさ等
を分析するようになっている。
溶湯中に浸漬し、真空引き装置により、吸込体の吸込口
から金属溶湯貯留タンク内に所定量の金属溶湯を吸込
み、そのさいにフィルタで介在物を捕集し、吸込体を溶
湯中から引き上げてその内部の金属溶湯を凝固させた
後、フィルタを取り外して介在物の数、種類、大きさ等
を分析するようになっている。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
サンプリング装置では、吸込口内に介在物捕集フィルタ
が着脱自在に取付けられ、フィルタの上面が吸込体の上
面よりも下方に来るようになされているので、フィルタ
の取り外しが面倒であるという問題があった。
サンプリング装置では、吸込口内に介在物捕集フィルタ
が着脱自在に取付けられ、フィルタの上面が吸込体の上
面よりも下方に来るようになされているので、フィルタ
の取り外しが面倒であるという問題があった。
【0006】この考案の目的は、上記問題を解決した金
属溶湯サンプリング装置を提供することにある。
属溶湯サンプリング装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】この考案による金属溶湯
サンプリング装置は、金属溶湯中に浸漬される中空状吸
込体と、吸込体に連通状に接続されかつ吸込体が金属溶
湯中に浸漬されたさいに溶湯面の上方に来るようになさ
れた金属溶湯貯留タンクと、貯留タンクに接続された真
空引き装置とを備えており、吸込体に金属溶湯吸込口が
形成されるとともにこの吸込口に介在物捕集フィルタが
着脱自在に取付けられており、金属溶湯からサンプリン
グすると同時に介在物を捕集する金属溶湯サンプリング
装置であって、吸込体に形成された吸込口が上方に開口
せしめられているとともに、この吸込口に、フィルタ受
け部材が上方突出状に設けられ、フィルタがフィルタ受
け部材上に載せられ、その上方からフィルタおよびフィ
ルタ受け部材に着脱自在に嵌め被せられたフィルタ押え
部材によってフィルタが固定されているものである。
サンプリング装置は、金属溶湯中に浸漬される中空状吸
込体と、吸込体に連通状に接続されかつ吸込体が金属溶
湯中に浸漬されたさいに溶湯面の上方に来るようになさ
れた金属溶湯貯留タンクと、貯留タンクに接続された真
空引き装置とを備えており、吸込体に金属溶湯吸込口が
形成されるとともにこの吸込口に介在物捕集フィルタが
着脱自在に取付けられており、金属溶湯からサンプリン
グすると同時に介在物を捕集する金属溶湯サンプリング
装置であって、吸込体に形成された吸込口が上方に開口
せしめられているとともに、この吸込口に、フィルタ受
け部材が上方突出状に設けられ、フィルタがフィルタ受
け部材上に載せられ、その上方からフィルタおよびフィ
ルタ受け部材に着脱自在に嵌め被せられたフィルタ押え
部材によってフィルタが固定されているものである。
【0008】
【作用】吸込体に形成された吸込口が上方に開口せしめ
られているとともに、この吸込口に、フィルタ受け部材
が上方突出状に設けられ、フィルタがフィルタ受け部材
上に載せられ、その上方からフィルタおよびフィルタ受
け部材に着脱自在に嵌め被せられたフィルタ押え部材に
よってフィルタが固定されているので、サンプリング作
業終了後におけるフィルタの取り外し作業が簡単にな
る。しかも、再装着作業も簡単になる。
られているとともに、この吸込口に、フィルタ受け部材
が上方突出状に設けられ、フィルタがフィルタ受け部材
上に載せられ、その上方からフィルタおよびフィルタ受
け部材に着脱自在に嵌め被せられたフィルタ押え部材に
よってフィルタが固定されているので、サンプリング作
業終了後におけるフィルタの取り外し作業が簡単にな
る。しかも、再装着作業も簡単になる。
【0009】
【実施例】以下、この考案の実施例を、図面を参照して
説明する。全図面を通じて同一物および同一部分には同
一符号を付して説明を省略する。なお、以下の説明にお
いて、上下、左右は、それぞれ図1の上下、左右をいう
ものとする。
説明する。全図面を通じて同一物および同一部分には同
一符号を付して説明を省略する。なお、以下の説明にお
いて、上下、左右は、それぞれ図1の上下、左右をいう
ものとする。
【0010】図1および図2はこの考案のサンプリング
装置の1実施例を示す。
装置の1実施例を示す。
【0011】図1および図2において、金属溶湯のサン
プリング装置は、内部が溶湯通路(1a)となされた黒鉛製
またはセラミックス製の中空状吸込体(1) を備えてい
る。溶湯通路(1a)の右端部は吸込体(1) の右端面に開口
している。この開口を(2) で示す。吸込体(1) の周壁の
上側部分には、左側から真空引き口(3) および金属溶湯
吸込口(4) が形成されている。吸込口(4) の右側には、
溶湯通路(1a)を含むように、上下方向にのびる貫通孔
(5) が形成されている。そして、溶湯通路(1a)の右端開
口(2) および貫通孔(5) が金属溶湯排出口となってい
る。
プリング装置は、内部が溶湯通路(1a)となされた黒鉛製
またはセラミックス製の中空状吸込体(1) を備えてい
る。溶湯通路(1a)の右端部は吸込体(1) の右端面に開口
している。この開口を(2) で示す。吸込体(1) の周壁の
上側部分には、左側から真空引き口(3) および金属溶湯
吸込口(4) が形成されている。吸込口(4) の右側には、
溶湯通路(1a)を含むように、上下方向にのびる貫通孔
(5) が形成されている。そして、溶湯通路(1a)の右端開
口(2) および貫通孔(5) が金属溶湯排出口となってい
る。
【0012】真空引き口(3) に上下方向にのびる吸上げ
管(7) を介して金属溶湯貯留タンク(8) が連通状に接続
されている。吸上げ管(7) は、高温強度が大きく、金属
溶湯との接触によってコンタミネーションを発生するこ
となく、しかも加工性に優れた材料からなる本体(9) の
内周面が、金属溶湯との非濡れ性、断熱性および耐久性
に優れた耐熱性被覆材(11)で被覆されたものである。金
属溶湯がアルミニウム溶湯の場合、本体(9) としては、
たとえば黒鉛からなるものが用いられる。また、同じく
金属溶湯がアルミニウム溶湯の場合、被覆材(11)として
は、たとえばSiO2 30〜60重量%とCaO20〜
50重量%を含み、残部不可避不純物からなるSiO2
−CaO系セラミックス、またはこれに最大限で40重
量%のAl2 O3 が含有せしめられたSiO2 −CaO
−Al2 O3 系セラミックスの焼成体からなるものが用
いられる。この被覆材(11)の厚さは4mm以上であるこ
とが好ましい。図示は省略したが、本体(9) の外周面の
下端部に形成されたおねじが、真空引き口(3) の周面に
形成されためねじにねじ嵌められることによって、吸上
げ管(7) の下端部が吸込体(1) に固定されている。
管(7) を介して金属溶湯貯留タンク(8) が連通状に接続
されている。吸上げ管(7) は、高温強度が大きく、金属
溶湯との接触によってコンタミネーションを発生するこ
となく、しかも加工性に優れた材料からなる本体(9) の
内周面が、金属溶湯との非濡れ性、断熱性および耐久性
に優れた耐熱性被覆材(11)で被覆されたものである。金
属溶湯がアルミニウム溶湯の場合、本体(9) としては、
たとえば黒鉛からなるものが用いられる。また、同じく
金属溶湯がアルミニウム溶湯の場合、被覆材(11)として
は、たとえばSiO2 30〜60重量%とCaO20〜
50重量%を含み、残部不可避不純物からなるSiO2
−CaO系セラミックス、またはこれに最大限で40重
量%のAl2 O3 が含有せしめられたSiO2 −CaO
−Al2 O3 系セラミックスの焼成体からなるものが用
いられる。この被覆材(11)の厚さは4mm以上であるこ
とが好ましい。図示は省略したが、本体(9) の外周面の
下端部に形成されたおねじが、真空引き口(3) の周面に
形成されためねじにねじ嵌められることによって、吸上
げ管(7) の下端部が吸込体(1) に固定されている。
【0013】金属溶湯貯留タンク(8) は、たとえばステ
ンレス鋼製本体(12)の内周面が、金属溶湯との非濡れ
性、断熱性および耐久性に優れた耐熱性被覆材(13)で被
覆されたものである。金属溶湯がアルミニウム溶湯の場
合、被覆材(13)としては、吸上げ管(7) の被覆材(11)と
同様に、たとえばSiO2 30〜60重量%とCaO2
0〜50重量%を含み、残部不可避不純物からなるSi
O2 −CaO系セラミックス、またはこれに最大限で4
0重量%のAl2 O3 が含有せしめられたSiO2 −C
aO−Al2 O3 系セラミックスの焼成体からなるもの
が用いられる。この被覆材(13)の厚さは5mm以上であ
ることが好ましい。図示は省略したが、本体(12)の下端
部に設けられた下方突出小径部(12a) の内周面に形成さ
れためねじが、吸上げ管(7) の本体(9) の外周面の上端
部に形成されたおねじにねじ嵌められることによって、
貯留タンク(8) の下端部が吸上げ管(7) に固定されてい
る。貯留タンク(8) の下端面と吸上げ管(7) の上端面と
の間には、たとえばセラミックス繊維ペーパからなるパ
ッキン(14)が介在させられている。
ンレス鋼製本体(12)の内周面が、金属溶湯との非濡れ
性、断熱性および耐久性に優れた耐熱性被覆材(13)で被
覆されたものである。金属溶湯がアルミニウム溶湯の場
合、被覆材(13)としては、吸上げ管(7) の被覆材(11)と
同様に、たとえばSiO2 30〜60重量%とCaO2
0〜50重量%を含み、残部不可避不純物からなるSi
O2 −CaO系セラミックス、またはこれに最大限で4
0重量%のAl2 O3 が含有せしめられたSiO2 −C
aO−Al2 O3 系セラミックスの焼成体からなるもの
が用いられる。この被覆材(13)の厚さは5mm以上であ
ることが好ましい。図示は省略したが、本体(12)の下端
部に設けられた下方突出小径部(12a) の内周面に形成さ
れためねじが、吸上げ管(7) の本体(9) の外周面の上端
部に形成されたおねじにねじ嵌められることによって、
貯留タンク(8) の下端部が吸上げ管(7) に固定されてい
る。貯留タンク(8) の下端面と吸上げ管(7) の上端面と
の間には、たとえばセラミックス繊維ペーパからなるパ
ッキン(14)が介在させられている。
【0014】貯留タンク(8) の頂蓋(15)に、真空引き装
置(16)が接続されている。真空引き装置は、真空引き管
(17)と、真空引き管(17)の先端に取り付けられた真空ポ
ンプ(図示略)とからなる。真空引き管(17)の途中には
貯留タンク(8) 側から真空計(18)、真空バルブ(19)およ
びリークバルブ(21)が設けられている。
置(16)が接続されている。真空引き装置は、真空引き管
(17)と、真空引き管(17)の先端に取り付けられた真空ポ
ンプ(図示略)とからなる。真空引き管(17)の途中には
貯留タンク(8) 側から真空計(18)、真空バルブ(19)およ
びリークバルブ(21)が設けられている。
【0015】金属溶湯貯留タンク(8) は、タンク(8) 内
の金属溶湯面を検出するレベルセンサ(22)を備えてい
る。レベルセンサ(22)は、貯留タンク(8) の頂蓋(15)に
貫通状に設けられた長さの異なる複数本のシース熱電対
(23)と、すべてのシース熱電対(23)が接続された計測器
(24)とよりなる。各熱電対(23)の下端部の測温接点は、
互いに異なる高さ位置にある。そして、貯留タンク(8)
内に吸込まれた金属溶湯が各熱電対(23)の測温接点に触
れたさいに、その熱電対(23)により検出される温度が金
属溶湯の温度に達し、金属溶湯の溶湯面が所定高さに達
したことが判るようになっている。また、各熱電対(23)
の下端部の測温接点が互いに異なる高さ位置にあるの
で、各熱電対(23)の下端部の測温接点の位置が溶湯面と
なるように吸込むことにより、1度の作業での採取量を
種々変更することが可能になる。そして、この場合に
も、各採取量に対応する溶湯面に位置するいずれかの熱
電対(23)の測温接点に溶湯面が接することになり、この
熱電対(23)により検出された温度が金属溶湯の温度に達
したときに、所望量の金属溶湯が吸込まれたことが判
る。
の金属溶湯面を検出するレベルセンサ(22)を備えてい
る。レベルセンサ(22)は、貯留タンク(8) の頂蓋(15)に
貫通状に設けられた長さの異なる複数本のシース熱電対
(23)と、すべてのシース熱電対(23)が接続された計測器
(24)とよりなる。各熱電対(23)の下端部の測温接点は、
互いに異なる高さ位置にある。そして、貯留タンク(8)
内に吸込まれた金属溶湯が各熱電対(23)の測温接点に触
れたさいに、その熱電対(23)により検出される温度が金
属溶湯の温度に達し、金属溶湯の溶湯面が所定高さに達
したことが判るようになっている。また、各熱電対(23)
の下端部の測温接点が互いに異なる高さ位置にあるの
で、各熱電対(23)の下端部の測温接点の位置が溶湯面と
なるように吸込むことにより、1度の作業での採取量を
種々変更することが可能になる。そして、この場合に
も、各採取量に対応する溶湯面に位置するいずれかの熱
電対(23)の測温接点に溶湯面が接することになり、この
熱電対(23)により検出された温度が金属溶湯の温度に達
したときに、所望量の金属溶湯が吸込まれたことが判
る。
【0016】吸込体(1) の金属溶湯吸込口(4) には、外
周面に全長にわたっておねじが形成された黒鉛製または
セラミックス製の円筒状フィルタ受け部材(25)がねじ止
めされている。フィルタ受け部材(25)の上部は、吸込口
(4) よりも上方に突出しており、その上面に多孔質黒鉛
または多孔質セラミックスからなるフィルタ(26)が、セ
ラミックス繊維製パッキン(29)を介して載せられてい
る。そして、フィルタ受け部材(25)の上方突出部分にね
じ嵌め被せられた黒鉛製またはセラミックス製のフィル
タ押え部材(27)によりフィルタ(26)が固定されている。
フィルタ押え部材(27)は袋ナット状で、その頂壁(27a)
の中央部に貫通孔(28)が形成されている。頂壁(27a) と
フィルタ(6) との間にもセラミックス繊維製パッキン(3
0)が介在させられている。そして、フィルタ(26)は、受
け部材(25)の上端面と押え部材(27)の頂壁(27a) とによ
って挟着されている。また、押え部材(27)の周壁の下端
部と、吸込体(1) の上面との間にもセラミックス繊維製
パッキン(31)が介在させられている。
周面に全長にわたっておねじが形成された黒鉛製または
セラミックス製の円筒状フィルタ受け部材(25)がねじ止
めされている。フィルタ受け部材(25)の上部は、吸込口
(4) よりも上方に突出しており、その上面に多孔質黒鉛
または多孔質セラミックスからなるフィルタ(26)が、セ
ラミックス繊維製パッキン(29)を介して載せられてい
る。そして、フィルタ受け部材(25)の上方突出部分にね
じ嵌め被せられた黒鉛製またはセラミックス製のフィル
タ押え部材(27)によりフィルタ(26)が固定されている。
フィルタ押え部材(27)は袋ナット状で、その頂壁(27a)
の中央部に貫通孔(28)が形成されている。頂壁(27a) と
フィルタ(6) との間にもセラミックス繊維製パッキン(3
0)が介在させられている。そして、フィルタ(26)は、受
け部材(25)の上端面と押え部材(27)の頂壁(27a) とによ
って挟着されている。また、押え部材(27)の周壁の下端
部と、吸込体(1) の上面との間にもセラミックス繊維製
パッキン(31)が介在させられている。
【0017】金属溶湯吸込体(1) の上下の貫通孔(5) に
は黒鉛製またはセラミックス製の止め栓(32)が密に差し
込まれている。この止め栓(32)により溶湯通路(1a)の右
端開口(2) も閉鎖される。止め栓(32)には上方にのびた
棒状の操作部材(33)が一体に形成されている。操作部材
(33)の上部は、吸込体(1) を金属溶湯中に浸漬したさい
に溶湯面よりも上方に突出する。
は黒鉛製またはセラミックス製の止め栓(32)が密に差し
込まれている。この止め栓(32)により溶湯通路(1a)の右
端開口(2) も閉鎖される。止め栓(32)には上方にのびた
棒状の操作部材(33)が一体に形成されている。操作部材
(33)の上部は、吸込体(1) を金属溶湯中に浸漬したさい
に溶湯面よりも上方に突出する。
【0018】次に、上記サンプリング装置を用いて溶湯
保持層中のアルミニウム溶湯(M) をサンプリングし介在
物を分析する方法について説明する。まず、吸込体(1)
をアルミニウム溶湯(M) 中に、フィルタ(26)がアルミニ
ウム溶湯(M) 中に完全に没するまで浸漬し、吸込体(1)
の温度が680℃以上になるまで予熱する。浸漬深さ
は、フィルタ(26)の部分で40mm以上とするのがよ
い。また、このとき、アルミニウム溶湯面(L) は、吸上
げ管(7) の長さの中間部に来るとともに、操作部材(33)
の上部が溶湯面(L) よりも上方に来る。なお、吸込体
(1) をアルミニウム溶湯(M) 中に浸漬する直前に、溶湯
面(L) のアルミニウム酸化物を除去しておく。
保持層中のアルミニウム溶湯(M) をサンプリングし介在
物を分析する方法について説明する。まず、吸込体(1)
をアルミニウム溶湯(M) 中に、フィルタ(26)がアルミニ
ウム溶湯(M) 中に完全に没するまで浸漬し、吸込体(1)
の温度が680℃以上になるまで予熱する。浸漬深さ
は、フィルタ(26)の部分で40mm以上とするのがよ
い。また、このとき、アルミニウム溶湯面(L) は、吸上
げ管(7) の長さの中間部に来るとともに、操作部材(33)
の上部が溶湯面(L) よりも上方に来る。なお、吸込体
(1) をアルミニウム溶湯(M) 中に浸漬する直前に、溶湯
面(L) のアルミニウム酸化物を除去しておく。
【0019】ついで、リークバルブ(21)を閉じるととも
に真空バルブ(19)を開き、真空ポンプにより装置内部を
減圧する。すると、吸込口(4) を通してアルミニウム溶
湯(M) が吸込体(1) の溶湯通路(1a)内に吸込まれ、介在
物はフィルタ(26)により濾別されて捕集される。アルミ
ニウム溶湯(M) は、さらに吸上げ管(7) を介して貯留タ
ンク(8) 内に吸込まれる。なお、溶湯吸込速度は700
g/分程度が好ましい。レベルセンサ(22)により、貯留
タンク(8) 内の溶湯量が所定量に達したことが検出され
ると、真空バルブ(19)を閉じるとともに真空ポンプを停
止させる。こうして、アルミニウム溶湯(M) の採取作業
が終了する。
に真空バルブ(19)を開き、真空ポンプにより装置内部を
減圧する。すると、吸込口(4) を通してアルミニウム溶
湯(M) が吸込体(1) の溶湯通路(1a)内に吸込まれ、介在
物はフィルタ(26)により濾別されて捕集される。アルミ
ニウム溶湯(M) は、さらに吸上げ管(7) を介して貯留タ
ンク(8) 内に吸込まれる。なお、溶湯吸込速度は700
g/分程度が好ましい。レベルセンサ(22)により、貯留
タンク(8) 内の溶湯量が所定量に達したことが検出され
ると、真空バルブ(19)を閉じるとともに真空ポンプを停
止させる。こうして、アルミニウム溶湯(M) の採取作業
が終了する。
【0020】採取作業終了後、操作部材(33)を上方に引
張ることにより止め栓(32)を貫通孔(5) から抜き、貫通
孔(5) および溶湯通路(1a)の右端開口(2) を開くととも
に、真空バルブ(19)およびリークバルブ(21)を開く。す
ると、貯留タンク(8) 内のアルミニウム溶湯(M) は、吸
上げ管(7) および溶湯通路(1a)を通って貫通孔(5) およ
び溶湯通路(1a)の右端開口(2) から外部に排出され、サ
ンプリング装置内の溶湯面が外部のアルミニウム溶湯
(M) の溶湯面(L) と等しい高さになる。その後、サンプ
リング装置全体をアルミニウム溶湯(M) 中から引上げ、
貫通孔(5) および溶湯通路(1a)の右端開口(2) から残り
の全てのアルミニウム溶湯(M) を排出する。このさい、
貯留タンク(8) および吸上げ管(7) の本体(12)(9) の内
周面が、上述したような被覆材(13)(11)で被覆されてい
るので、貯留タンク(8) および吸上げ管(7) 内に溶湯
(M) が残留して凝固するのが防止される。ついで、フィ
ルタ押え部材(27)を取り外してフィルタ(26)を取り外し
た後、フィルタ(26)を切断する。最後に、切断面を研摩
した後、光学顕微鏡による観察、EPMA分析により、
フィルタ(26)に捕集された介在物の量、サイズ、種類等
を分析する。こうして、アルミニウム溶湯(M) の評価が
行われる。フィルタ(26)と、フィルタ受け部材(25)およ
びフィルタ押え部材(27)との間にパッキン(29)(30)が介
在させられているとともに、フィルタ押え部材(27)と吸
込体(1) との間にパッキン(31)が介在させられているの
で、フィルタ(26)と、フィルタ受け部材(25)およびフィ
ルタ押え部材(27)との間に、凝固金属が存在することが
防止され、フィルタ(26)の取り外しを簡単に行うことが
できる。
張ることにより止め栓(32)を貫通孔(5) から抜き、貫通
孔(5) および溶湯通路(1a)の右端開口(2) を開くととも
に、真空バルブ(19)およびリークバルブ(21)を開く。す
ると、貯留タンク(8) 内のアルミニウム溶湯(M) は、吸
上げ管(7) および溶湯通路(1a)を通って貫通孔(5) およ
び溶湯通路(1a)の右端開口(2) から外部に排出され、サ
ンプリング装置内の溶湯面が外部のアルミニウム溶湯
(M) の溶湯面(L) と等しい高さになる。その後、サンプ
リング装置全体をアルミニウム溶湯(M) 中から引上げ、
貫通孔(5) および溶湯通路(1a)の右端開口(2) から残り
の全てのアルミニウム溶湯(M) を排出する。このさい、
貯留タンク(8) および吸上げ管(7) の本体(12)(9) の内
周面が、上述したような被覆材(13)(11)で被覆されてい
るので、貯留タンク(8) および吸上げ管(7) 内に溶湯
(M) が残留して凝固するのが防止される。ついで、フィ
ルタ押え部材(27)を取り外してフィルタ(26)を取り外し
た後、フィルタ(26)を切断する。最後に、切断面を研摩
した後、光学顕微鏡による観察、EPMA分析により、
フィルタ(26)に捕集された介在物の量、サイズ、種類等
を分析する。こうして、アルミニウム溶湯(M) の評価が
行われる。フィルタ(26)と、フィルタ受け部材(25)およ
びフィルタ押え部材(27)との間にパッキン(29)(30)が介
在させられているとともに、フィルタ押え部材(27)と吸
込体(1) との間にパッキン(31)が介在させられているの
で、フィルタ(26)と、フィルタ受け部材(25)およびフィ
ルタ押え部材(27)との間に、凝固金属が存在することが
防止され、フィルタ(26)の取り外しを簡単に行うことが
できる。
【0021】サンプリング量を多くするためには、上記
採取作業終了後、引き続いて採取作業を行う。この場合
には、上述のようにして、まずサンプリング装置内の溶
湯面が外部のアルミニウム溶湯(M) の溶湯面(L) と等し
い高さとなるまで、装置内のアルミニウム溶湯(M) を外
部に排出すると、サンプリング装置内に残留したアルミ
ニウム溶湯(M) は、外部のアルミニウム溶湯(M) の熱に
より凝固することなく液体状態に保持されているので、
その後操作部材(33)により止め栓(32)を貫通孔(5) に差
し込み、貫通孔(5) および溶湯通路(1a)の右端開口(2)
を閉鎖するとともに、リークバルブ(21)を閉じて上記と
同様な採取作業を行う。
採取作業終了後、引き続いて採取作業を行う。この場合
には、上述のようにして、まずサンプリング装置内の溶
湯面が外部のアルミニウム溶湯(M) の溶湯面(L) と等し
い高さとなるまで、装置内のアルミニウム溶湯(M) を外
部に排出すると、サンプリング装置内に残留したアルミ
ニウム溶湯(M) は、外部のアルミニウム溶湯(M) の熱に
より凝固することなく液体状態に保持されているので、
その後操作部材(33)により止め栓(32)を貫通孔(5) に差
し込み、貫通孔(5) および溶湯通路(1a)の右端開口(2)
を閉鎖するとともに、リークバルブ(21)を閉じて上記と
同様な採取作業を行う。
【0022】必要量のサンプリングが終了すれば、上記
と同様にして、サンプリング装置内のアルミニウム溶湯
(M) を全て排出し、フィルタ(26)に捕集された介在物の
量、サイズ、種類等を分析する。こうして、アルミニウ
ム溶湯(M) の評価が行われる。
と同様にして、サンプリング装置内のアルミニウム溶湯
(M) を全て排出し、フィルタ(26)に捕集された介在物の
量、サイズ、種類等を分析する。こうして、アルミニウ
ム溶湯(M) の評価が行われる。
【0023】図3はフィルタ受け部材(25)の吸込口(4)
への取付方法の変形例を示す。図3において、吸込口
(4) の内周面には段部(4a)が形成され、フィルタ受け部
材(26)の下端は、セラミックス繊維製パッキン(40)を介
してこの段部(4a)に受けられている。
への取付方法の変形例を示す。図3において、吸込口
(4) の内周面には段部(4a)が形成され、フィルタ受け部
材(26)の下端は、セラミックス繊維製パッキン(40)を介
してこの段部(4a)に受けられている。
【0024】
【考案の効果】この考案の金属溶湯サンプリング装置に
よれば、上述のように、吸込体へのフィルタの取付けお
よび取り外し作業を簡単に行うことが可能になる。
よれば、上述のように、吸込体へのフィルタの取付けお
よび取り外し作業を簡単に行うことが可能になる。
【図1】この考案のサンプリング装置の実施例を示す垂
直断面図である。
直断面図である。
【図2】図1のII−II線拡大断面図である。
【図3】フィルタ受け部材の吸込口への取付方法の変形
例を示す図2相当の図である。
例を示す図2相当の図である。
1 中空状吸込体 4 吸込口 8 金属溶湯貯留タンク 16 真空引き装置 25 フィルタ受け部材 26 介在物捕集フィルタ 27 フィルタ押え部材
Claims (1)
- 【請求項1】 金属溶湯中に浸漬される中空状吸込体
と、吸込体に連通状に接続されかつ吸込体が金属溶湯中
に浸漬されたさいに溶湯面の上方に来るようになされた
金属溶湯貯留タンクと、貯留タンクに接続された真空引
き装置とを備えており、吸込体に金属溶湯吸込口が形成
されるとともにこの吸込口に介在物捕集フィルタが着脱
自在に取付けられており、金属溶湯からサンプリングす
ると同時に介在物を捕集する金属溶湯サンプリング装置
であって、吸込体に形成された吸込口が上方に開口せし
められているとともに、この吸込口に、フィルタ受け部
材が上方突出状に設けられ、フィルタがフィルタ受け部
材上に載せられ、その上方からフィルタおよびフィルタ
受け部材に着脱自在に嵌め被せられたフィルタ押え部材
によってフィルタが固定されている金属溶湯サンプリン
グ装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10794491U JP2565115Y2 (ja) | 1991-12-27 | 1991-12-27 | 金属溶湯サンプリング装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10794491U JP2565115Y2 (ja) | 1991-12-27 | 1991-12-27 | 金属溶湯サンプリング装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0554998U JPH0554998U (ja) | 1993-07-23 |
JP2565115Y2 true JP2565115Y2 (ja) | 1998-03-11 |
Family
ID=14472012
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10794491U Expired - Lifetime JP2565115Y2 (ja) | 1991-12-27 | 1991-12-27 | 金属溶湯サンプリング装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2565115Y2 (ja) |
-
1991
- 1991-12-27 JP JP10794491U patent/JP2565115Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0554998U (ja) | 1993-07-23 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR101900956B1 (ko) | 600℃ 초과의 융점을 갖는 용융물로부터 샘플을 채취하기 위한 샘플러 및 샘플 채취 방법 | |
US20080070295A1 (en) | Flask for Preparing a Cytological Suspension | |
US4503716A (en) | Molten metal sampler | |
CA1156493A (en) | Molten metal sampling device | |
JP2565115Y2 (ja) | 金属溶湯サンプリング装置 | |
JP3136343B2 (ja) | 金属溶湯サンプリング装置 | |
US6370973B1 (en) | Device for removing slag samples | |
JP2607023Y2 (ja) | 金属溶湯サンプリング装置 | |
JP2607024Y2 (ja) | 金属溶湯サンプリング装置 | |
JP3273327B2 (ja) | 金属溶湯サンプリング装置 | |
US4468009A (en) | Refractory protection tube for immersion molten metal devices | |
US4170139A (en) | Sampling device for analysis of molten metal for hydrogen | |
JP2582156Y2 (ja) | 金属溶湯サンプリング装置用貯留タンク内における金属溶湯のレベルセンサ | |
JPH0555000U (ja) | 容器内における金属溶湯のレベルセンサ | |
JPH11304669A (ja) | 溶融金属及び鉱滓採取装置 | |
JP2008002806A (ja) | 溶湯採取具 | |
GB2040750A (en) | Molten metal sampler | |
JPH034935Y2 (ja) | ||
US4118988A (en) | Bottom fill sampling apparatus | |
JPH0119089Y2 (ja) | ||
JPH0436426A (ja) | 溶融金属中の介在物分析具および分析方法 | |
JPH079089Y2 (ja) | 炉外精錬炉内溶鋼のブロックサンプラー | |
JPH08292186A (ja) | 溶融金属試料採取プローブ | |
JPS58844Y2 (ja) | ヨウユウキンゾクシリヨウサイシユヨウキ | |
JPS6322527Y2 (ja) |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 19970930 |