JP2563755B2 - 改良型弁付カテーテル - Google Patents

改良型弁付カテーテル

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JP2563755B2
JP2563755B2 JP5516511A JP51651193A JP2563755B2 JP 2563755 B2 JP2563755 B2 JP 2563755B2 JP 5516511 A JP5516511 A JP 5516511A JP 51651193 A JP51651193 A JP 51651193A JP 2563755 B2 JP2563755 B2 JP 2563755B2
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Description

【発明の詳細な説明】 発明の背景 本発明は、身体内部で特別に長期間にわたって少なく
ともその一部を移植するようになっているカテーテルに
関し、特に、カテーテルに流入・流出する流体を制御す
るために少なくとも1つの単方向性弁を有するカテーテ
ルに関する。
種々の医学的な手順は、所定の期間にわたって導管へ
のアクセスを必要とする。このような手順は、血液透析
において、ポータブル薬剤注入装置と共に使用するか、
または血流に連続的に血液を作用、すなわちアクセスす
ることが必要な場合において使用する、永久的な血管内
装置の移植を含む。これらの手順は、経皮的に、または
全体を移植するカテーテルのいずれかを使用することに
よって実行される。
人体に押し入れるこのような装置の数は、制限するこ
とが望ましく、またそれを使用しないとき、血液が装置
に拡散することを防止することによって、装置の曲が
り、血液の塞栓症及びそれと同様なものの可能性を小さ
くすることが望ましい。
これを達成するために、カテーテルの先端近傍の壁に
第1の方向の差圧が形成されたときに、弁が開いてカテ
ーテルを通って流体が流れ、反対側に差圧が生じたとき
に、弁が閉鎖して流体の流れを防止するようにカテーテ
ルと一体のチェック弁を設けることが望ましい。このよ
うなチェック弁は、カテーテルから、またはカテーテル
に流体を流すことを可能にする。
しかしながら、これらの弁付カテーテルは、複数の部
品から成る弁組立体を有し、これによって複雑になる。
従来技術のカテーテルの特徴部は、スリットタイプの
双方向性チェック弁を有する。カテーテルの先端は閉鎖
され、先端に近いカテーテルの側壁は、スリット弁を形
成するためにカテーテルの中央軸線に平行に伸びる直線
スリットを有する。米国特許第4,701,166号参照。この
弁は、先端のカテーテルの壁の差圧の方向に依存して、
血液の吸引及び流体の注入を可能にする。このタイプの
カテーテルは、グロスホングカテーテル(Groshong cat
heter)として知られている。このタイプのカテーテル
は、いくつかの適用に有効であるが、流体流が生じない
非常に狭い範囲の差圧を有する。
また、種々の他の弁カテーテルが知られているが、製
造が容易で、患者に移植することが容易で、明確で信頼
性の置ける反対流のカットオフを行い、しかも、曲が
り、血液の塞栓症及びそれと同様なものの可能性を制限
する、少なくとも一部が移植可能な、改良型の単方向性
の弁カテーテルが必要となる。
従って、本発明の目的は、製造容易な改良型の弁カテ
ーテルを提供することである。
本発明の他の目的は、少なくとも1つの単方向性弁を
備えた改良型カテーテルを提供することである。
本発明の他の目的は、血流に配置されるようになって
いる改良型単方向性弁カテーテルを提供することであ
る。
発明の要約 本発明は、製造が容易であり、取り付けが容易に行わ
れ、患者の血流内に長期間にわたって配置することがで
きる改良型弁カテーテルを提供する。カテーテルの弁
は、それを通る反対流の明確で信頼性のあるカットオフ
を提供する。本発明の1つの観点において、弁カテーテ
ルは、それを通過する流体流のための内腔と、カテーテ
ルの壁の第1の方向に確立された差圧に応答してカテー
テルの内腔とカテーテルの外側との間で単方向(所望な
らば双方向に)に流体を流すようになっている、先端部
近傍の少なくとも1つの弁組立体とを有する。本発明の
弁組立体は、反対方向に差圧が確立されたとき、または
ゼロの差圧が確立されたとき、カテーテルの外側とカテ
ーテルの内腔との間の流体流を防止する。
詳細に説明すると、本発明の弁カテーテルは、細長い
可撓性の管状エレメントを含み、この管状エレメント
は、中央軸線に沿って伸びており、それを通る流体用の
中央軸線に沿って伸びる内腔を形成する。例えば、管状
エレメントの内腔は、円形、楕円のD形状または2重の
D形状(2つの内腔)の断面を有する。
カテーテルの遠位端は閉鎖され、弁組立体が、内腔と
管状エレメントの外領域との間で流体が連通することが
できるように遠位端近傍に配置されている。弁組立体
は、管状エレメントの側壁の端部点の間に伸びる少なく
とも1つの凸状のベベルスリットを含む。ここに使用す
るような用語の凸状のスリットは、円滑な湾曲または一
部が直線的な湾曲部を含む。凸状のベベルスリットは、
フラップ弁を有する側壁の上部フラプ部分と、基部弁表
面を有する側壁の基部部分とを形成する。このスリット
は、管状エレメントの外面から管状エレメントの内面を
規定する内腔に伸びている。スリットの端点は管状エレ
メントの中央軸線に平行な軸線に配置されている。
第1の閉鎖位置において、フラップ弁面及び基部弁面
は、対向し、隣接しており、互いに補足し合っている。
この第1の位置は、スリットの管状エレメントに差圧が
ないとき、またはスリットの差圧が、対向するフラップ
及び基部弁面を一緒に付勢する第1の極性(または方
向)を有するときに生じる。差圧が、第1の極性とは反
対の方向であるとき、これらの面は離れるように付勢さ
れ、弁は第2の開放した位置を占め、流体がスリットを
通ることができるようにする。このように、フラップ部
分は差圧に応答して変位可能であり、内腔と外面との間
で単方向に流体が流れることを選択的に可能にまたは不
可能にする。
このように、弁は単方向性であり、すなわち、特定の
カテーテルの構造に依存して、流れが内腔の内側から弁
を通って内腔の外側に、または内腔の外側から弁を通っ
て内腔の内側に流れる。許される流れの方向は、スリッ
トのベベル角に依存し、スリット縁部の当接によって逆
流は生じない。
本発明の好ましい実施例において、管状エレメント
は、その近位端で開放し遠位端で閉鎖している。流出
(すなわち、内側から外側への流れ)弁において、傾斜
は、外面に対する圧力に関して内腔内の大きな圧力に応
答してフラップ部分が管状エレメントから離れるように
外側に上昇するようになっている。スリットを形成する
対向した弁面は、カテーテル内の圧力の相対的な上昇に
よって互いに離れるように押され弁を開放する。このよ
うに弁は、管状エレメントの内側(すなわち、内腔内)
の流内の静圧が、スリットを形成する弁部分の対向部分
を変位させるのに十分な量だけ管状エレメントの外側の
流体の静圧よりも高くなったとき、弁は流体の流出を容
易にする。
他の実施例において、例えば、注入弁は、管状エレメ
ントの遠位端の外側の流体の静圧に関して内腔内の比較
的低い圧力に応答してスリットが開放するように形成さ
れる。この場合、対向する弁面は、カテーテルの外側の
相対的な圧力によって互いに離れるように押され弁を開
放する。
単方向の弁の双方のタイプは、双方向性の弁のカテー
テルを確立するために管状エレメントを規定する単一の
内腔において使用される。
他の実施例において、複数の内腔カテーテル組立体が
開示される。このようなカテーテルの内腔は、1つの内
腔内に流体を選択的に流すことができる弁組立体と、他
の内腔の外側に流体を選択的に流し出すことができる他
の弁組立体とを有する。別の実施例として、弁付内腔の
いずれか、または全ては、所望ならばいずれの方向にも
流すことができるようになっている単一のこのような弁
のみを含む。このようなカテーテルの組立体の内腔は、
共通の内壁を共有し、各内腔は、他方から同じ方向また
は異なる方向に選択的に流体を流すようになっている。
図面の簡単な説明 本発明のこれら及び他の利点は添付図面を参照して次
の詳細な説明を読むことによってさらに完全に理解でき
よう。
第1図は、本発明を組み込んだカテーテル組立体を、
一部を斜視図で、一部を断面図で示す。
第2図は、本発明の弁組立体を組み込んだカテーテル
組立体の平面図である。
第3A図は、選択的な流体を流出させることができる傾
斜面を有する本発明の弁組立体を組み入れたカテーテル
の斜視図である。
第3B図は、選択的な流体を流出させることができる傾
斜面を有する第3A図の実施例の単方向性弁の長手方向の
断面図である。
第4A図は、選択的な流体を流入させることができる傾
斜面を有する本発明の弁組立体を組み入れたカテーテル
の斜視図である。
第4B図は、選択的な流体を流入させることができる傾
斜面を有する第4A図の実施例の単方向性弁の長手方向の
断面図である。
第4C図は、選択的に流体を流入及び流出させることが
できる傾斜面を有する本発明の弁組立体を組み込んだカ
テーテルの長手方向の断面図である。
第5A図は、各内腔が本発明の関連する弁組立体を有す
る2つの内腔を有するカテーテルの斜視図である。
第5B図は、第5A図のカテーテルの長手方向の断面図を
示す。
第6図は、各内腔が、本発明の2つの関連する弁組立
体を有する2つ内腔を有するカテーテルの斜視図であ
る。
発明の詳細な説明 本発明による1つの内腔の単方向性(流出)弁付導管
カテーテル1が第1図に示されており、カテーテルのよ
うな可撓性及び弾性管状エレメント10が、細長い壁部材
18を規定しており、その内面19は、中央軸線Aに沿って
伸びる中央内腔を規定する。このカテーテルは、シリコ
ンまたはポリウレタンのようなバイオコンパチブルな材
料から形成されることが好ましい。第1図の実施例にお
いて、内腔20の断面は、円形または、楕円形が好ましい
が、他の形状も使用可能である。例えば、第6図に示す
ような2つの内腔に使用するのに「D」形状の断面が特
に有利である。
カテーテルは、開放した第1の、すなわち近位端14と
閉鎖した第2の、すなわち遠位端16とを有し、流体が近
位端14から遠位端16に近い点に、また患者の血流に流れ
込む(注入)ようになっている。別の案としては、カテ
ーテルは、遠位端16に近い点から近位端14に患者の血流
から流体を流出(吸引)するようになっていてもよい。
中央内腔20は、カテーテルの近位端14で終結しており、
この近位端14は、例えば、カテーテルの近位端を注射器
または他の体外装置または移植導管アクセス孔に結合す
ることを容易にするために従来の結合装置に適合しても
よい。
単方向性(流出)弁組立体12は、カテーテルに沿った
一点で、好ましくは、カテーテルの遠位端16に近接した
点に形成される。弁組立体12は、管状エレメント10の側
壁18に、フラップ24及び基部部分26の双方を形成する通
常凸状の傾斜スリット22から成る。種々の実施例におけ
るスリットの形状に依存して、以下に説明するようにエ
レメント10の当接スリット22の部分の「正」差圧で注入
が実行される。このような差圧は、カテーテルの近位端
14の注射器または注入ポンプのような装置によって形成
される。流体の吸引は、透析ポンプによって発生される
と共にスリット22を有するエレメント10に作用する
「負」の差圧によって行われる。ここに使用するよう
に、用語の「スリットの正差圧」は、スリット22の内腔
10の静圧が、スリットに隣接しているが、エレメント10
の外側の領域の静圧より大きいときにおける場合を言
う。反対に、ここで使用する用語の「スリットの負差
圧」は、内腔20の静圧が、スリットに隣接しているが、
エレメント10の外側の領域の静圧より小さいときにおけ
る場合を言う。
壁部材18に差圧が存在せず、スリット22を規定する面
が対向して隣接し、補足的である、中間(すなわち、正
常な)な状態においては、頭部フラップ部分24は、基部
部分26に正常に適合する。この構成において、弁組立体
12は、例えば、第3A図及び第3B図の実施例に示すよう
に、流体を流出(すなわち、内腔20から内腔の外側の領
域に)させることができる。この実施例において、弁組
立体12は、流体が流入(すなわち、カテーテルを受容し
た患者の周りの組織から内腔へ)することに対しては閉
鎖される。
第3A図及び第3B図の弁組立体12は、フラップ弁面34を
有するフラップ部分24を有し、このフラップ弁面34は、
基部部分26の基部弁面36と補足的である。第3A図に示す
ように、閉鎖位置において、フラップ弁面34は、基部弁
面36に対してほぼ同一平面になり、流体が内腔20から流
出すること、または血流が内腔20に流入することを防止
する。壁部材18の材料は、スリットの正差圧に応答して
フラップ部分24が外側に曲がり、従って、基部面36に当
接しているフラップ弁面34が補足的な基部面36から上昇
することができるような十分な可撓性及び弾性を有す
る。第3A図及び3B図に関連して以下に説明するように、
フラップ24が持ち上げられたとき、流体が内腔20からカ
テーテル受容患者の循環器に流れ込む弁開口部30が形成
される。
第4A図及び第4B図に示す他の実施例において、スリッ
トのベベル角は、受容患者の循環器のような内腔の外部
の源から内腔20に流体を流入することができるようにフ
ラップ部分24が内腔20が内側に動くように反転されてい
る。第1図及び第2図の図示した実施例と同様に、弁組
立体12′に差圧、すなわち正差圧が全く存在しないとき
には、フラップ部分24の弁面34は、基部部分26の補足的
な基部面36に対してほぼ同一平面になっている。第4A図
及び4B図に関連して以下に示すように、(管状エレメン
ト10の外側のスリットの領域に関して)負圧が適用され
たとき、負差圧がフラップ部分24に形成される。弁面34
は、それに応じて、基部面36から離れて、内腔20に向か
って移動する。これは、弁基部12′からカテーテルの内
腔20の内側に流体を流すことができる弁開口部30を形成
する。
第3A図は、遠位端16と遠位端の近傍の弁組立体12を含
む管状エレメント10のセグメント10A示す。図示した実
施例の弁組立体12は、内腔20から選択的に単方向に流出
することができるようになっている。図示したように、
セグメント10Aは、中央軸線Aに沿って伸びている。円
周方向の軸線Cは、遠位端16近傍でセグメント10Aの周
囲に伸びており、中央軸線Aに垂直な平面内にある。2
つの外面軸線OSA−1,OSA−2は、中央軸線Aに平行な方
向にエレメント10の外面に沿って伸びている。軸線C
は、それぞれ、外面端点EP−1,EP−2で交差している。
弁組立体12は、管状エレメント10の側壁18のフラップ
部分24と基部部分26と、これらの部分の隣接縁部によっ
て確立されたスリットとを有する。フラップ部分24の縁
部は、エレメント18の外面から内面に、また(セグメン
トの10Aの外面の端点EP−1及び内面の端点EP′−1を
接続する)第1のラインL1から(セグメント10Aの外面
の端点EP−2及び内面の端点EP′−2を接続する)第2
のラインL2に伸びているフラップ弁面34によって規定さ
れている。フラップ弁面34の外面の縁部24aは、端点EP
−1から端点EP−2に伸びている凸状の曲線であり、ほ
ぼ全体が面軸線OSA−1及びOSA−2との間にある。同様
に、内面縁部24bは、端点EP′−1から端点EP′−2に
伸びている凸状の曲線であり、ほぼ全体が面軸線ISA−
1及びISA−2との間にある。この形状は、凸状スリッ
トを確立する。好ましい実施例において、「凸状」曲線
は、円滑であるが、一部が直線的であってもよく、(U
形状のように)曲線と直線の成分が連続的に組み合わせ
られいてもよい。
基部弁面36は、通常は、フラップ弁面34に対向して隣
接し、補足的な面である。このラインL1及びL2は、各々
が軸線Aから単調に増加する距離(r)だけ(円周方向
の軸線Cの平面内で軸線Aから半径方向外側に伸びてい
る)レイ部R1及びR2から分かれている。図示したよう
に、接続部は、rだけ直線的に増加するが、他の実施例
において他の単調に増加する部分は、使用してもよい。
第3A図及び第3B図に図示した実施例において、弁組立
体は、内腔20から選択的に単方向に流れを流出させるよ
うになっており、フラップ部分24の外面縁部(24a)の
長さは、フラップ部分24の内面縁部(24b)の長さより
大きく、それによってベベルスリットを形成する。
第4A図及び第4B図は、内腔20に選択的に単方向に流れ
を流入させるようになっている弁組立体12′の実施例を
示す。セグメント10A′のすべてのエレメントは、フラ
ップ部分24の外面縁部(24a)の長さが、フラップ部分2
4の内面縁部(24b)の長さより短く、それによって第3A
図及び第3B図に示すものと反対の方向に傾斜しているス
リットを形成するという点を除いてセグメント10Aの対
応するエレメントと同じである。
第3A図及び第4A図の実施例において、端点EP−1及び
EP−2は、中央軸線Aに垂直なC軸線の平面に配置され
ているが、他の実施例において、軸線Aに平行な向きで
はなく異なる方向の平面を使用することができる。ま
た、第3A図及び第4A図の実施例のフラップ部分24の縁部
はセグメント10A及び10A′の表面軸線24′の周りに縦方
向に対称である。他の実施例において、非対称の縁部を
使用することもできる。
第4図Cは、(第3A図及び第3B図に示すものと同様
の)開放流出弁12と、(第4A図及び第4B図に示すものと
同様の)閉鎖流入弁12′とを有し、それによってカテー
テル内の双方向性の流れを選択的に可能にするカテーテ
ルの遠位端を示す。好ましい形態において、流出弁は、
流入弁と遠位端との間にあるが、この位置は反転しても
よい。
これらのすべての実施例において、フラップ弁面24及
び基部弁面36によって形成されるように、第1の方向
(すなわち、極性)の差圧は、互いに面を付勢し合う
(それによって、スリットを閉鎖し、スリットを通る流
れを防止する)。反対方向(すなわち、極性)の差圧
は、第3B図及び第4B図に示すように、表面を互いに離れ
るように付勢する(それによって、スリットを開放し、
そのスリットを通って流体が流れることができるように
する)。従って、第3A図及び第3B図の弁組立体12は、セ
グメント10Aの単方向の流出を行い、第4A図及び第4B図
の弁組立体12′は、セグメント10′Aの単方向の流入を
行う。第5A図及び第5B図は、第3A図及び第3B図及び第4A
図及び第4B図のタイプの各々の1つの弁を有する複数の
内腔管状エレメント10A″の遠位端を示し、これによっ
て、双方向性の弁付カテーテルセグメントを提供する。
第5A図及び第5B図の複数内腔のカテーテル組立体1′
は、スリット22の正差圧において内腔20から流出を行
い、スリット22′の負差圧において内腔20′に流入を行
い、各スリットの差圧がほぼゼロであるときに、各スリ
ットを通る流れがないようにする。各場合において、弁
の堅さと特定の形状に依存して各流れ弁が開放するスレ
ッショルド差圧がある。このように、複数の内腔の管状
エレメント10A″の内腔20は、注入弁組立体12を含み、
内腔20′は、各々が独立して作動する吸入弁組立体12′
を含む。
この構成によって、上述したような単方向性弁は、複
数の内腔の各々に独立した単方向性の制御を行うように
複数の内腔カテーテルの各々に使用されるのが有利であ
る。追加的な内腔は、第1図乃至第4B図に関連して上述
したタイプの単方向性の弁組立体を有する。
前述したような結果として、容易に形成され取り付け
られるカテーテルに、カテーテルの遠位端で2つの独立
した、反対方向を向いた一方向弁組立体を設けることが
できる。さらに、複数内腔のカテーテルは、いくつかが
単方向性弁でいくつかが双方向性の弁である独立した弁
付内腔の組み合わせによって構成される。例として、第
6図は、内腔20′の遠位端が、内腔20の遠位端を越えて
伸びており、各内腔が、流入弁と流出弁とを有する2つ
の内腔(内腔20及び20′)カテーテルを示す。各内腔の
圧力は、各内腔が第4C図に関連して開示された実施例と
同じように作用するように近位端で独立して制御され
る。
カテーテルの開放は、食塩水の増大によって維持され
る。血液は注入弁に逆流しないので、弁内に塞栓を形成
する危険性及びその結果、流体の注入中に血流にそれら
を不意に送り込む危険性が実質的に低減される。この弁
のヘパリナイゼーションの必要性がなくなる。
本発明の重要な観点は、フラップ弁面34と補足的な基
部弁面36のベベルの角度θである。角度θは、レイ部R1
に関して測定される。好ましい実施例において、35゜<
θ<55゜(または−35゜<θ<−55゜)である。他の角
度も使用することができるが、θ=0;θ=90゜は可能な
らば、最も避けるべきである。なぜならば、これらの弁
は、スリットの端点で漏れることがあるからである。
本発明の好ましい実施例において、特に、弁組立体に
差圧がない場合の期間に対応するために比較的一様なス
リット角度を維持することが重要である。これらの期間
に、フラップ弁面34と基部弁面36は、それらが一様な密
封を形成して内腔20の内外に流体が流れることを防止す
るように補足的である。差圧が増大して弁を開放すると
き、スリットの角度が変化し、すなわち、傾斜している
ならば、非一様な開口が生じる。
流体の移動のために弁組立体に必要とされる流体圧の
大きさは、第1の壁材料の厚さ及び弾性及びスリットの
角度の関数である。
本発明は、その精神または基本的な特徴から離れずに
他の特定の形態で実施することができる。従って、本実
施例は、図示したすべての観点において制限することな
く考慮すべきであり、本発明の範囲は、これまでの説明
より請求の範囲で示され、請求の範囲の意味及び範囲の
変形は、請求の範囲内に含まれる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−24958(JP,A) 特開 昭62−112568(JP,A) 特開 昭60−58167(JP,A) 特開 平2−5975(JP,A) 実開 昭63−84243(JP,U)

Claims (21)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】A.細長い可撓性の管状エレメント(10)で
    あって、近位端(14)で開放しており、遠位端(16)で
    閉鎖しており、外面(18)と内面(19)とを有し、管状
    内面は、前記管状エレメントの中央軸線(A)にほぼ平
    行な軸線に沿って伸びており、選択的に流体を流すよう
    になっている第1の内腔(20)を規定する細長い可撓性
    の管状エレメント(10)と、 B.前記内腔と前記遠位端の近くの前記外面に隣接した領
    域との間で第1の方向に選択的に流体流を確立する装置
    を含む前記遠位端近傍の第1の弁組立体(12)であっ
    て、フラップ弁面(34)及び基部面(36)を規定する少
    なくとも1つの凸状ベベルスリット(22)を含み、前記
    フラップ面及び前記基部面の双方は、前記外面から前記
    内面に延びており、また前記外面の第1の端点(EP−
    1)と前記内面の第1の端点(EP′−1)を接続する第
    1のライン(L1)から、また前記外面の第2の端点(EP
    −2)と前記内面の第2の端点(EP′−2)を接続する
    第2のライン(L2)から延びており、前記外面の第1及
    び第2の端点は互いに、前記中央軸線に平行な軸線上に
    あり、前記内面の第1及び第2の端点は互いに、前記中
    央軸線に平行な軸線上にあり、前記フラップ弁面は、前
    記管状エレメントのフラップ部分(24)の外面の縁部
    (24a)及び内面の縁部(24b)を規定し、前記フラップ
    部分の外面縁部は、全体が、ほぼ前記管状エレメントの
    外面上の2つの軸線(OSA−1)(OSA−2)の間にあ
    り、前記外面軸線の各々は、前記中央軸線に平行であ
    り、前記外面の前記第1と第2の端点の関連する一方を
    通り、前記フラップ部分の内面縁部は、全体が、ほぼ前
    記管状エレメントの内面上の2つの軸線(ISA−1)(I
    SA−2)の間にあり、前記内面軸線の各々は、前記中央
    軸線に平行であり、前記外面の前記第1と第2の端点の
    関連する一方を通り、スリットを有する管状エレメント
    の部分の差圧がないとき、前記フラップ及び基部弁面は
    通常、対向して隣接し、補足的であり、前記フラップ弁
    面が前記基部弁面に向かって付勢されるように、前記ス
    リットを有する前記管状エレメントの部分の差圧が第1
    の極性を有するとき、前記第1の弁面及び前記基部面が
    離れないように付勢され、前記内腔と前記遠位端近傍の
    前記外面に隣接する領域との間で前記第1の方向に流体
    が流れることができるように前記第1の極性と反対の極
    性の前記差圧に応答して前記フラップが移動可能である
    ようになっている第1の弁組立体(12)とを有するカテ
    ーテル装置。
  2. 【請求項2】前記フラップ部分の下にある前記中央軸線
    (A)に沿った各点において、前記中央軸線から直角方
    向に延びており、前記内面の縁部を通過するレイ部のセ
    グメント(R1)(R2)は、前記中央軸線から増大する関
    数によって前記基部弁面から前記管状エレメント内で円
    周方向に分かれている請求項1に記載のカテーテル
    (1)装置。
  3. 【請求項3】前記フラップ部分の前記内面縁部は、前記
    フラップ部分の前記外面縁部よりも長い請求項2に記載
    のカテーテル装置(1)。
  4. 【請求項4】前記フラップ部分の前記内面縁部は、前記
    フラップ部分の前記外面縁部よりも短い請求項2に記載
    のカテーテル装置(1)。
  5. 【請求項5】前記外面上の前記第1及び前記第2の端点
    は、前記管状エレメントの円周方向軸線(C)に沿って
    配置されている請求項1に記載のカテーテル装置
    (1)。
  6. 【請求項6】前記フラップ部分の下にある前記中央軸線
    (A)に沿った各点において、前記中央軸線から直角方
    向に延びており、前記内面の縁部を通過するレイ部のセ
    グメントは、前記中央軸線から増大する関数によって前
    記基部弁面から前記管状エレメント内で円周方向に分か
    れている請求項5に記載のカテーテル(1)装置。
  7. 【請求項7】前記フラップ部分の内面縁部は、前記フラ
    ップ部分の外面縁部より短い長さを有する請求項5に記
    載のカテーテル装置(1)。
  8. 【請求項8】前記フラップ部分の内面縁部は、前記フラ
    ップ部分の外面縁部より短い長さを有する請求項5に記
    載のカテーテル装置(1)。
  9. 【請求項9】前記フラップ部分の外面縁部は、前記中央
    軸線にほぼ平行な前記管状エレメントの面軸線の周りで
    ほぼ対称的である請求項5に記載のカテーテル装置
    (1)。
  10. 【請求項10】前記フラップ部分の下にある前記中央軸
    線(A)に沿った各点において、前記中央軸線から直角
    方向に延びており、前記内面の縁部を通過するレイ部の
    セグメントは、前記中央軸線から増大する関数によって
    前記基部弁面から前記管状エレメント内で円周方向に分
    かれている請求項9に記載のカテーテル(1)装置。
  11. 【請求項11】前記フラップ部分の内面縁部は、前記フ
    ラップ部分の外面縁部より長い長さを有する請求項10に
    記載のカテーテル装置(1)。
  12. 【請求項12】前記フラップ部分の内面縁部は、前記フ
    ラップ部分の外面縁部より短い長さを有する請求項10に
    記載のカテーテル装置(1)。
  13. 【請求項13】内腔と前記遠位端の近くの前記外面に隣
    接した領域との間で第2の方向に選択的に流体流を確立
    する装置を含む前記遠位端近傍の第2の弁組立体(1
    2′)であって、前記第2の方向は、前記第1の方向と
    は反対の方向であり、フラップ弁面(34)及び基部面
    (36)を規定する少なくとも1つの凸状ベベルスリット
    (22)を含み、前記フラップ面及び前記基部面の双方
    は、前記外面から前記内面に延びており、また前記外面
    の第1の端点(EP−1)と前記内面の第1の端点(EP′
    −1)を接続する第1のライン(L1)から、また前記外
    面の第2の端点(EP−2)と前記内面の第2の端点(E
    P′−2)を接続する第2のライン(L2)から延びてお
    り、前記外面の第1及び第2の端点は互いに、前記中央
    軸線に平行な軸線上にあり、前記内面の第1及び第2の
    端点は互いに、前記中央軸線に平行な軸線上にあり、前
    記フラップ弁面は、前記管状エレメントのフラップ部分
    (24)の外面の縁部(24a)及び内面の縁部(24b)を規
    定し、前記フラップ部分の外面縁部は、全体が、ほぼ前
    記管状エレメントの外面上の2つの軸線(OSA−1)(O
    SA−2)の間にあり、前記外面軸線の各々は、前記中央
    軸線に平行であり、前記外面の前記第1と第2の端点の
    関連する1方を通り、前記フラップ部分の内面縁部は、
    全体が、ほぼ前記管状エレメントの内面上の2つの軸線
    (ISA−1)(ISA−2)の間にあり、前記内面軸線の各
    々は、前記中央軸線に平行であり、前記外面の前記第1
    と第2の端点の関連する一方を通り、スリットを有する
    管状エレメントの部分に差圧がないとき、前記フラップ
    及び基部弁面は通常、対向して隣接し、補足的であり、
    前記フラップ弁面が前記基部弁面に向かって付勢される
    ように前記スリットを有する前記管状エレメントの部分
    の差圧が第1の極性を有するとき、前記第1の弁面及び
    前記基部面が離れないように付勢され、前記内腔と前記
    遠位端近傍の前記外面に隣接する領域との間で前記第2
    の方向に流体が流れることができるように前記第1の極
    性とは反対の極性の前記差圧に応答して前記フラップが
    移動可能であるようになっている第2の弁組立体(1
    2′)を有する請求項1に記載のカテーテル装置
    (1)。
  14. 【請求項14】前記第1の弁組立体の前記フラップ部分
    の内面縁部は、前記第1の弁組立体の前記フラップ部分
    の前記外面縁部より長い長さを有し、前記第2の弁組立
    体の前記フラップ部分の内面縁部は、前記第2の弁組立
    体の前記フラップ部分の前記外面縁部より短い長さを有
    する請求項13に記載のカテーテル装置(1)。
  15. 【請求項15】前記第2の弁組立体は、前記第1の弁組
    立体と前記遠位端との間にある請求項14に記載のカテー
    テル装置(1)。
  16. 【請求項16】前記フラップ部分の内面縁部は、前記フ
    ラップ部分の外面縁部より長い長さを有する請求項1に
    記載のカテーテル装置(1)。
  17. 【請求項17】前記フラップ部分の内面縁部は、前記フ
    ラップ部分の外面縁部より短い長さを有する請求項1に
    記載のカテーテル装置(1)。
  18. 【請求項18】少なくとも1つの追加的な内腔を有し、
    前記追加的な内腔の各々は、前記第1の弁組立体とほぼ
    同様な追加的な第1の弁組立体を有する請求項1に記載
    のカテーテル装置(1)。
  19. 【請求項19】少なくとも1つの追加的な内腔を有し、
    前記追加的な内腔の各々は、前記第1の弁組立体とほぼ
    同様な追加的な第1の弁組立体を有する請求項13に記載
    のカテーテル装置(1)。
  20. 【請求項20】少なくとも1つの前記追加的な内腔は、
    前記第2の弁組立体とほぼ同様な追加的な第2の弁組立
    体を有する請求項19に記載のカテーテル装置(1)。
  21. 【請求項21】前記追加的な弁組立体は、前記追加的な
    第1の弁組立体と前記遠位端との間にある請求項20に記
    載のカテーテル装置(1)。
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