JP2563472Y2 - 巡流水槽用の貝類飼育装置 - Google Patents

巡流水槽用の貝類飼育装置

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JP2563472Y2
JP2563472Y2 JP1993036152U JP3615293U JP2563472Y2 JP 2563472 Y2 JP2563472 Y2 JP 2563472Y2 JP 1993036152 U JP1993036152 U JP 1993036152U JP 3615293 U JP3615293 U JP 3615293U JP 2563472 Y2 JP2563472 Y2 JP 2563472Y2
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省吾 菊地
彰一 杉山
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省吾 菊地
東洋テルミー株式会社
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A40/00Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production
    • Y02A40/80Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production in fisheries management
    • Y02A40/81Aquaculture, e.g. of fish

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  • Farming Of Fish And Shellfish (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、円弧状部によって流れ
の向きが変えられて、水槽内を水が循環し、この循環す
る水流中に魚貝類を飼育する巡流水槽において、巡流水
槽内にアワビ、トコブシ等の貝類を飼育するための巡流
水槽用の貝類飼育装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の巡流水槽の一例を図4に
示し、以下この巡流水槽と、これによるアワビ、トコブ
シ等の貝類の飼育を説明する。この巡流水槽は、左右の
両端が半円形に形成されている円弧状外板1を直線の外
板2で連結すると共に、円弧状外板1と外板2の内側に
底板3を接続し、全体として長い小判型の水槽Aとなっ
ている。
【0003】この水槽Aの左右の円弧状外板1の円弧中
心間には、中央仕切板4が設けられており、この中央仕
切板4の上縁に架設した給水本管5から複数の導管6を
分岐させ、この導管6を底板3の近くまで垂下させ、底
板3に近接して設置されていて、水流方向に向かって小
穴が多数穿設された給水噴射管7に、導管6の先端を接
続する。
【0004】従って、給水本管5から送られた水は、導
管6を通って給水噴射管7に至り、巡流水槽A内に空気
と共に噴射して、巡流水槽A内の水を一定方向に動か
し、巡流水槽A内に循環する水流を形成する。
【0005】又、中央仕切板4の水流方向の終端付近に
は、巡流水槽Aに形成しようとする水面の高さの位置
に、水平方向に開口しているオーバーフロー管8を横方
向に設置し、このオーバーフロ管8には巡流水槽A外に
排水を導く排水管9が接続されている。従って、前記オ
ーバーフロー管8の開口高さよりも巡流水槽A内の水面
が高くなった際には、その高くなった水はオーバーフロ
ー管8によって巡流水槽A外に排出される。
【0006】更に、前記給水噴射管7のうちの特定の給
水噴射管7の下側の底板3には、排水バランス管を内蔵
した排水ピット10が設けられており、巡流水槽A内に
溜まった汚泥その他の排除が行えるようになっている。
前記、給水噴射管7の噴射による水流方向の排水ピット
10の後方水面近くにはサイホン管11に連通するサイ
ホンブレーキ管12が設けられている。
【0007】このような巡流水槽Aにおいて、アワビ、
トコブシ等の貝類を飼育、成長させる場合には、巡流水
槽A内の水を汚染されていない海水とし、巡流水槽A内
の直線的に海水が流れる部分の底面に、平板13を比較
的に広い間隔としてボルト等の連結具14で連結し、貝
類の生息場所となるシェルターBを設置する。
【0008】そして、このシェルターBの上にポリカー
ボネート、ポリビニールクロライド(PVC)等の透明
合成樹脂で形成されている平板15を、比較的に狭い間
隔で、ボルト等の連結具16により連結した平版珪藻培
養器Cを載置し、この平版珪藻培養器Cの水流に対する
抵抗の少なさによって効率良く珪藻を発生させる。
【0009】この巡流水槽A内に放流されたアワビ、ト
コブシ等の貝類の稚貝は、前記のシェルターBを生息場
所として動き回り、平版珪藻培養器Cに登ってきて、こ
の平版珪藻培養器Cに繁茂した珪藻を食餌として成育す
るものである。
【0010】
【考案が解決しようとする課題】このような巡流水槽A
においてアワビ、トコブシ等の稚貝の養殖を行う場合、
シェルターB、平版珪藻培養器Cを設置できるのは、巡
流水槽Aの直線的な水流の場所のみであり、左右の円弧
状外板1の部分においては、水流が円弧状外板1に沿っ
て素直に流れず、乱流となってしまう。
【0011】又、平版珪藻培養器Cは平板で形成されて
いるので、円弧状に湾曲する円弧状外板1の部分に置く
と無駄な空間を生ずるばかりでなく、次の平版珪藻培養
器Cとの接続部分は、水流が急激に角度を変化させられ
るので、前記の円弧状の水流とならない場合も同様に乱
流となり、平版珪藻培養器Cの珪藻を剥離してしまうの
で稚貝が食餌を得られず、この部分での稚貝の養殖がで
きなくなり、効率が悪い欠点があった。
【0012】本考案は、従来の巡流水槽においてアワ
ビ、トコブシ等の稚貝の養殖における前述の問題点を解
決し、巡流水槽の円弧状外板の部分でも稚貝の養殖が行
えるようにして、巡流水槽の稚貝養育の効率化を図るこ
とを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本考案は、前述の目的を
達成するための巡流水槽用の貝類養育装置の手段に関
し、その手段は、直線部と円弧状部とを組み合わせて楕
円リング状の水槽内に水を循環させて貝類を飼育する巡
流水槽において、前記円弧状部と同心円に形成された円
弧板の複数枚を間隔を比較的広く維持して組み立てられ
前記円弧状部の底部に設置される貝類の居住域となるシ
ェルターと、前記円弧状部と同心円に形成された円弧板
の複数枚を間隔を狭く維持して組み立てられ前記シェル
ターの上に設置される珪藻培養器とを備えたものであ
る。
【0014】また、直線部と円弧状部とを組み合わせて
楕円リング状の水槽内に水を循環させて貝類を飼育する
巡流水槽において、前記円弧状部と同心円に形成された
円弧板の複数枚を間隔を比較的狭く維持して組み立てら
れ、かつ、所望枚数毎の前記円弧板の高さを長く形成
し、この長く形成された円弧板を前記円弧状部の底部に
設置されるシェルター兼用珪藻培養器から構成したもの
である。
【0015】さらに、前記シェルターと前記珪藻培養器
とを放射方向において複数に分割し、あるいは、前記シ
ェルター兼用珪藻培養器を放射方向において複数に分割
することが望ましい。
【0016】
【作用】本考案の巡流水槽用の貝類養育装置は、円弧状
板を比較的に広い間隔で、同心円に重合したシェルタ
ー、同様な円弧状板を比較的に狭い間隔で同心円に重合
した珪藻培養器により、あるいはシェルター兼用珪藻培
養器により水流を導いて、巡流水槽の円弧状部での水流
に乱流が発生しないようにしている。
【0017】そのために、稚貝は円弧状の水流部におい
て、シェルターを生息場所とすることができると共に、
珪藻培養器から珪藻が剥離することがなく、稚貝の食餌
とすることができて、この円弧状の水流部分でも稚貝の
養殖を可能ならしめ、巡流水槽における稚貝の飼育の高
効率を確保する。
【0018】
【実施例】次に本考案の実施の一例を、図1のシェルタ
ー、図2の珪藻培養器について説明する。このシェルタ
ーDは、巡流水槽Aの円弧状外板1の半径が例えば1m
の場合、これよりも小さい例えば半径850mmで湾曲さ
れている円弧板21a、円弧中心に近い半径160mmの
円弧板21b、更には両者の中間の半径505mmの円弧
板21cが90°の角度で切断されている。
【0019】そして、各円弧板21a、21b、21c
間にボルト22が貫通するパイプ23を介在させ、これ
らの円弧板21a、21b、21cが同心円を形成する
ようにボルト22で止着する。
【0020】又、珪藻培養器Eは、例えば透明なPVC
板を最大半径965mm、間隔45mm毎の半径、最小半径
200mmで多数の円弧状に湾曲させ、これらを45°の
角度分づつ切断して多数の半径の異なる円弧板24を形
成し、これらの間にボルト25が貫通するパイプ26を
介在させ、各円弧板24が同心円を形成するようにボル
ト25で止着する。
【0021】このように形成されたシェルターDは、巡
流水槽Aの円弧状外板1により形成される円弧状部の底
板3上に2つ連続して、合計180°の角度となるよう
に、更にその上に珪藻培養器Eを4つ連続して、同様に
合計180°の角度となるように置く。
【0022】従って、巡流水槽Aの円弧状部における水
流は、シェルターDの円弧板21a、21b、21c並
びに珪藻培養器Eの円弧板24に沿って流れ、乱流とは
ならない。従って、シェルターDの円弧板21に生息し
ている稚貝が、乱流によって円弧板21から剥がされて
流れてしまったり、珪藻培養器Eに培養されている珪藻
が円弧板24から剥離され、稚貝の食餌がなくなること
はない。
【0023】次に、図3の他の実施例について説明す
る。前記した実施例にあっては、シェルターDと珪藻培
養器Eとを別部材としたものを示したが、図3に示すよ
うに珪藻培養器を構成する円弧板24の所望間隔毎の円
弧板24′の下方を延長し(前記実施例におけるシェル
ターDの円弧板21の高さと同じ長さ)、この延長した
部分をシェルターDとして使用すれば1部材でシェルタ
ーDと珪藻培養器Eの2つを兼ねるシェルター兼用珪藻
培養器Fとすることができる。
【0024】なお、前記した2つの実施例におけるシェ
ルターDと珪藻培養器Eおよびシェルター兼用珪藻培養
器Fを複数個に分割したものを示したが、巡流水槽Aの
円弧状部に1つのシェルターDと珪藻培養器Eとの組み
合わせ、あるいは、1つのシェルター兼用珪藻培養器F
としてもよい。
【0025】
【考案の効果】本考案は叙上のように、巡流水槽の直線
部を左右で接続して水流を循環させる円弧状部の水流を
乱流とすることなく、整流とすることができるので、シ
ェルターが稚貝の生息場所となり、且つ珪藻培養器に培
養されている珪藻も剥離して流れることがなく、稚貝の
食餌として供することができる。
【0026】従って、従来は稚貝の養育に使用すること
ができなかった巡流水槽の円弧状部でも稚貝の養育を行
うことができ、同一規模の巡流水槽で多数のアワビ、ト
コブシ等の貝類の養育が可能となり、巡流水槽の効率が
高められるものである。
【0027】又、シェルターおよび珪藻培養器は、全円
周分を偶数に分割したので、これを連続することによっ
て、90°、180°等の所要の角度で設置が可能で、
各シェルター、および珪藻培養器の重量を軽くすること
ができ、清掃、再設置等の作業がやり易くなるものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の実施例のシェルターの斜面図である。
【図2】同上の珪藻培養器の斜面図である。
【図3】他の実施例を示す斜面図である。
【図4】本考案の貝類養育装置が使用される巡流水槽の
一例を、中央仕切板を透視して示す斜面図である。
【符号の説明】
A 巡流水槽 D シェルター E 珪藻培養器 F シェルター兼用珪藻培養器 21a、21b、21c 円弧板 24 円弧板

Claims (4)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直線部と円弧状部とを組み合わせて楕円
    リング状の水槽内に水を循環させて貝類を飼育する巡流
    水槽において、前記円弧状部と同心円に形成された円弧
    板の複数枚を間隔を比較的広く維持して組み立てられ前
    記円弧状部の底部に設置される貝類の居住域となるシェ
    ルターと、前記円弧状部と同心円に形成された円弧板の
    複数枚を間隔を狭く維持して組み立てられ前記シェルタ
    ーの上に設置される珪藻培養器とを備えたことを特徴と
    する巡流水槽用の貝類飼育装置。
  2. 【請求項2】 前記シェルターと前記珪藻培養器とを放
    射方向において複数に分割したことを特徴とする前記請
    求項1記載の巡流水槽用の貝類飼育装置。
  3. 【請求項3】 直線部と円弧状部とを組み合わせて楕円
    リング状の水槽内に水を循環させて貝類を飼育する巡流
    水槽において、前記円弧状部と同心円に形成された円弧
    板の複数枚を間隔を比較的狭く維持して組み立てられ、
    かつ、所望枚数毎の前記円弧板の高さを長く形成し、こ
    の長く形成された円弧板を前記円弧状部の底部に設置さ
    れるシェルター兼用珪藻培養器から構成したことを特徴
    とする巡流水槽用の貝類飼育装置。
  4. 【請求項4】 前記シェルター兼用珪藻培養器を放射方
    向において複数に分割したことを特徴とする前記請求項
    3記載の巡流水槽用の貝類飼育装置。
JP1993036152U 1993-06-07 1993-06-07 巡流水槽用の貝類飼育装置 Expired - Lifetime JP2563472Y2 (ja)

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JPH0686458U JPH0686458U (ja) 1994-12-20
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