JP2563343B2 - 荷電粒子装置 - Google Patents

荷電粒子装置

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JP2563343B2
JP2563343B2 JP62145861A JP14586187A JP2563343B2 JP 2563343 B2 JP2563343 B2 JP 2563343B2 JP 62145861 A JP62145861 A JP 62145861A JP 14586187 A JP14586187 A JP 14586187A JP 2563343 B2 JP2563343 B2 JP 2563343B2
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清光 河内
孝寿 上田
学 溝田
武文 成川
利昭 飯田
雄一 山本
正隆 溝端
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KAGAKU GIJUTSUCHO HOSHASEN IGAKU SOGO KENKYUSHOCHO
Mitsubishi Electric Corp
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KAGAKU GIJUTSUCHO HOSHASEN IGAKU SOGO KENKYUSHOCHO
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、加速器、たとえば線形加速器、またはシ
ンクロトロンからの荷電粒子(電子またはイオン)を物
理実験室、医用照射室などへ輸送する荷電粒子輸送系を
有する荷電粒子装置に関するものである。
〔従来の技術〕 第4図は、放射線医学総合研究所の報告、NIRS−M−
63(1986、3月)、185〜194ページに記載されたような
従来の荷電粒子装置であり、図において、分岐前輸送系
(1)からの分岐後輸送系(2)に設けられた主偏向部
(3)に、初偏向電磁石(4)、主偏向部四極電磁石対
(5)を備えており、さらに四連四極電磁石(6)を経
て第1の分岐点(7)が設けられている。第1の分岐点
(7)から分岐された第1の分岐輸送系(10)には、第
1の偏向系(8)、3連四極電磁石(9)が設けられて
いて、第1の照射室(11)へ導かれる。第1の偏向系
(8)は、第1の偏向電磁石(12)、単独の四極電磁石
(13)、第2の偏向電磁石(14)からなつている。第2
の分岐点(15)で分岐した第2の分岐輸送系(16)に
は、第2偏向系(17)が設けられている。(18)は四極
電磁石対、(19)はビームダンプをそれぞれ表わしてい
る。
以上の構成により、加速器などからの荷電粒子は、第
4図の下方から分岐前輸送系(1)に導入され、初偏向
電磁石(4)が励磁していない場合には分岐前輸送系
(1)上を直進して所定の照射室(図示せず)に導入さ
れ目的に供される。初偏向電磁石(4)を励磁し、主偏
向部(3)の他の構成部分、主偏向部四極電磁石対
(5)などを所定の条件に励磁した場合は、荷電粒子は
分岐輸送系(2)に誘導される。分岐点上の偏向系がど
れも励磁されていない場合、主偏向部(3)を出た後、
直進してビームダンプ(19)に導入される。分岐点上の
偏向系のどれか、たとえば、第1の分岐輸送系(10)の
第1の偏向系(8)を励磁した場合には、荷電粒子は第
1照射室(11)に導入される。同様に、第1の偏向系の
励磁でなく、第2の偏向系を励磁すれば、荷電粒子は第
2の分岐輸送系(16)に導入される。第4図の場合、左
側の照射室は医用の治療や診断用に、右側の照射室は物
理実験用などを想定している。このような荷電粒子装置
では、下記の点に留意して全体のレイアウトが設計され
る。
(1) 第1の偏向系(8)と第2の偏向系(17)とは
偏向方向は左側と右側というように異なるが、電磁石の
構成は同じにされ、電磁石系は標準化される。
(2) このような偏向系は、偏向系から出射される荷
電粒子が下流に設けられている四極電磁石群を通過する
際、収束、発散特性に周知の色収差が生じないように、
周知のアクロマテイクな特性を持つように設計される。
(3) 第1の分岐点(7)、第2の分岐点(15)など
で代表だれる分岐後輸送系(2)上の分岐点では、周知
のツウイスパラメータが等しくなるように設計され、輸
送系上の荷電粒子の広がりも周期的に工夫され、標準化
される。
四連四極電磁石(6)および四極電磁石対(18)は上
記の(3)項の目的のために設けられている。第1分岐
輸送系(10)上の3連四極電磁石(9)は、第1の照射
室(11)内の照射点(図示せず)の荷電粒子の広がりを
調整するため設けられている。
なお、第4図の例は、重イオンの運動エネルギー100
〜800MeV/Uへの適用を念頭に置いた場合であり、主偏向
部(3)、第1の偏向系(8)、第2の偏向系(17)な
どの偏向角度は45度を想定している。
〔発明が解決しようとする問題点〕
以上のような従来の荷電粒子装置では、分岐後輸送系
(2)上の7個の偏向系は一直線に並んでいる。この場
合、例えば、第1の分岐輸送系(10)の荷電粒子を第2
の分岐輸送系(16)に切替えようとすると、第1の分岐
輸送系(10)の励磁を止めなければならない。また、第
1の分岐点(7)と最下流の分岐点(ビームダンプ(1
9)の直上流の分岐点)との間の距離が大きく選べない
場合、分岐後輸送系(2)上は機器で密集してしまい、
最適な機器ができないという問題点があつた。
この発明は、上記のような問題点を解消するためにな
されたもので、偏向系に伴う上記(1)〜(3)の設計
上の留意点を守り、偏向系に伴う上記の欠点を、偏向系
の配置を工夫することで除去することができる荷電粒子
装置を得ることを目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
この発明に係る荷電粒子装置は、分岐後輸送系を左に
偏向する分岐点のみがある1本の輸送系と右にのみ偏向
する分岐点がある他の1本の輸送系の2本の輸送系に分
けている。したがつて、2本の輸送系はそれ等の上流で
1本の輸送系に合流し、その合流点の1個の偏向電磁石
の励磁、無励磁で荷電粒子の2本の直線状輸送系への導
入が制御される。
〔作用〕
この発明においては、右の照射室から左の照射室への
切替えを、右の偏向系の励磁状態に関係なく行える。さ
らに、このようにすることで、分岐後輸送系上の機器の
密集を避ける配置が可能になり、より高い空間に自由度
が得られる。
〔実施例〕
第1図はこの発明の一実施例を示し、図において、分
岐前輸送系(1)から主分岐後輸送系(2a)と副分岐後
輸送系(2b)がそれぞれ主分岐偏向部(3a)、副分岐偏
向部(3b)を伴つて分岐している。1番目偏向電磁石
(4a)は主分岐偏向部(3a)の構成の1つで、同じく2
番目偏向電磁石(4b)、3番目偏向電磁石(4c)が配設
されている、第1の分岐点(7a)からは第1の分岐輸送
系(10a)が第1の照射室(11)へ延びている。同様に
第2の分岐点(15a)からは第2の分岐輸送系(16a)が
延びている。四極電磁石対(18)、ビームダンプ(19)
が従来と同様に設けられている。(20)は副1番目偏向
電磁石である。主分岐後輸送系(2a)も副分岐後輸送系
(2b)も、図から判るように、分岐点ごとに全く同じ構
成要素が設けてある。また、分岐点は等間隔の配置にな
つている。
以上の構成により、分岐前輸送系(1)に入射してき
た荷電粒子は、1番目偏向電磁石(4a)および幅1番目
偏向電磁石(20)の両方が無励磁の場合、直進する。1
番目偏向電磁石(4a)が励磁されている場合には主分岐
後輸送系(2a)へ、そうでなくて副1番目偏向電磁石
(20)のみが励磁されている場合には、副分岐後輸送系
(2b)に入射する。1番目偏向電磁石(4a)または副1
番目偏向電磁石(20)が励磁されている場合には、それ
等に応じて主分岐偏向部(3a)全体または副分岐偏向部
(3b)全体が励磁されており、それ等の下流も目的に応
じた使用状態にそれぞれの機器は用意されているものと
する。
このような配置にすると、副1番目偏向電磁石(20)
以下を使用条件にしてあれば、1番目偏向電磁石(4a)
の励磁石(4a)の励磁、無励磁に対応して、主分岐後輸
送系(2a)から副分岐後輸送系(2b)へ荷電粒子輸送の
着替えができる。主分岐後輸送系(2a)と副分岐後輸送
系(2b)とは別々の輸送系となつているので、双方とも
配置上の余裕スペースができている。
第1図の実施例では、副1番目偏向電磁石(20)を分
岐前輸送系(1)上に配置しがた、他の実施例として第
2図に示すように、2番目偏向磁石(4b)を副1番目偏
向電磁石(20)の代わりに用いることができる。さらに
別の実施例として第3図に示したのも同様な考えである
が、この場合は、3番目偏向電磁石(4c)を副1番目偏
向電磁石(20)の代りに用いている。
なお、第1図におけると同一符号は同一部分である。
〔発明の効果〕
以上のように、この発明によれば、2本の互いに平行
な直線状輸送系はそれ等の上流で1本の輸送系に合流
し、その合流点の1個の偏向電磁石の励磁、無励磁で荷
電粒子の2本の直線状輸送系への導入が制御されるよう
にしたので、2本の荷電粒子の輸送系はそれぞれの偏向
系の状態に影響されることなく、左の輸送系から右の輸
送系へ、右から左の輸送系への切替えができる。また、
長手方向(第1図の紙面で縦方向)の空間が限定されて
いる場合、2本の輸送系にすることで空間に余裕がで
き、空間に制限されずに輸送系の最適化を達成すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の一実施例の平面図、第2図および第
3図はそれぞれ他の実施例の平面図、第4図は従来の荷
電粒子装置の平面図である。 (2a),(2b)……互いに平行な直線状輸送系、(3
a),(3b)……偏向部、(4a)〜(4c)……1〜3番
目偏向電磁石、(7a)(15a)……分岐点、(10a),
(16a)……第1,第2の分岐輸送系、(18)……四極電
磁石、(20)……副1番目偏向電磁石。 なお、各図中、同一符号は同一又は相当部分を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 成川 武文 東京都千代田区丸の内2丁目2番3号 三菱電機株式会社内 (72)発明者 飯田 利昭 神戸市兵庫区和田崎町1丁目1番2号 三菱電機株式会社神戸製作所内 (72)発明者 山本 雄一 神戸市兵庫区和田崎町1丁目1番2号 三菱電機株式会社神戸製作所内 (72)発明者 溝端 正隆 神戸市兵庫区和田崎町1丁目1番2号 三菱電機株式会社神戸製作所内

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】2本の互いに平行に配置された直線状輸送
    系上に一定の間隔で配置された2個以上の分岐点から分
    岐する偏向系を持つ荷電粒子輸送系を備え、しかも、前
    記2本の直線状輸送系はそれ等の上流で1本の輸送系に
    合流し、その合流点に設けられ励磁、無励磁で荷電粒子
    の前記2本の直線状輸送系への導入を制御する単一の偏
    向電磁石を備えている荷電粒子装置。
JP62145861A 1987-06-10 1987-06-10 荷電粒子装置 Expired - Lifetime JP2563343B2 (ja)

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