JP2561776Y2 - 冷媒注入弁用コネクタ - Google Patents

冷媒注入弁用コネクタ

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JP2561776Y2
JP2561776Y2 JP2760892U JP2760892U JP2561776Y2 JP 2561776 Y2 JP2561776 Y2 JP 2561776Y2 JP 2760892 U JP2760892 U JP 2760892U JP 2760892 U JP2760892 U JP 2760892U JP 2561776 Y2 JP2561776 Y2 JP 2561776Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、冷媒配管に接合される
と共に虫式バルブが内蔵された冷媒注入弁に対して冷媒
チャージ用ホースを接続するための冷媒注入弁用コネク
タに関する。
【0002】
【従来の技術】図6に示すように、例えば、自動車用冷
房サイクル10は、冷媒を圧縮するコンプレッサ11
と、コンプレッサ11で圧縮されたガス冷媒を凝縮する
コンデンサ12と、コンデンサ12で液化した液冷媒を
一時貯溜して冷媒中の水分や塵芥を取り除くリキッドタ
ンク13と、リキッドタンク13からの液冷媒を断熱膨
張して低温低圧の霧状冷媒とする膨張弁14と、この低
圧霧状の冷媒を気化させて車室内へ吹き出される空気を
冷却するエバポレ―タ15とを有している。このような
冷房サイクル10内に冷媒を注入したり、冷媒を補充し
たり、サイクル10内を真空引き(エアーパージ)した
りするために、高圧側冷媒配管16及び低圧側冷媒配管
17のそれぞれには、冷媒注入弁18が接合されている
(実開昭64−25683号公報)。
【0003】一般的な冷媒注入弁18は、図5に示すよ
うに、冷媒配管16(17)に接合され配管内に連通す
るチャージポート19が形成されたハウジング20と、
このハウジング20内に取り付けられた虫式バルブ21
とを有する。この虫式バルブ21は、冷媒を注入・補充
するときや、サイクル10内を真空引きするときに、そ
の弁機構を開状態にするようになっており、ハウジング
20の内周面に螺合された頭部22と、この頭部22に
螺合された胴部23とを有している。頭部22及び胴部
23の中空部内には、上端に押圧冠24が形成され、下
端にパッキン受け25が形成されたシャフト26が進退
移動自在に設けられている。パッキン受け25にはパッ
キン27が取り付けられており、シャフト26と胴部2
3との間には、前記パッキン27を胴部23の下端に圧
接させる方向の弾発力をシャフト26に付勢するスプリ
ング28が設けられている。シャフト26がスプリング
28の弾発力に抗して図中下側に移動すると、胴部23
の下端とパッキン27との間に、冷媒注入口29をなす
隙間が形成されるようになっている。また、胴部23に
は、ハウジング20内周面との間の隙間を閉塞するシー
ル部材30が取り付けられている。
【0004】このような虫式バルブ21が内蔵された冷
媒注入弁18にあっては、冷媒を注入・補充するとき
や、サイクル10内を真空引きするときには、押圧冠2
4が押し下げられ、シャフト26がスプリング28の弾
発力に抗して図中下側に移動される。これにより、パッ
キン27が胴部23の下端から離間して冷媒注入口29
が開かれ、この冷媒注入口29を介してサイクル10内
への冷媒注入やサイクル10内の真空引き等が行われ
る。そして、冷媒の注入や真空引きが完了したときに
は、押圧冠24の押し下げが解除され、シャフト26が
スプリング28の弾発力によって図中上側に移動され
る。これにより、パッキン27が胴部23の下端に圧接
して冷媒注入口29が閉じられ、冷媒注入口29からの
冷媒洩れが防止されている。また、シ―ル部材30がハ
ウジング20内周面と胴部23との間をシ―ルすること
によって、この胴部23の外方からの冷媒洩れが防止さ
れている。
【0005】冷媒注入弁18を介して冷房サイクル10
内に冷媒を実際に注入する場合には、図6に示す冷媒充
填システム35が用いられる。この冷媒充填システム3
5は、冷媒の注入や真空引きの作業に対応させて流路が
切り替えられるマニホールドゲージ36を有している。
このマニホールドゲージ36には、前記流路の切り替え
を行うための低圧側、高圧側、真空引き用の各バルブ3
7、38、39、低圧側流路の圧力ないし負圧を測定す
る低圧側圧力計40、高圧側流路の圧力ないし負圧を測
定する高圧側圧力計41が設けられている。前記バルブ
37、38、39のそれぞれには、低圧側チャージホー
ス42、高圧側チャージホース43、真空引き用チャー
ジホース44の一端が接続されている。低圧側及び高圧
側チャージホース42、43のそれぞれの他端には、冷
媒注入弁18に対して各ホース42、43を接続するた
めのコネクタ45が接続され、真空引き用チャージホー
ス44の他端には、真空ポンプ46が接続されている。
また、マニホールドゲージ36には、チャージホース4
7及びチャージバルブ48を介して冷媒注入缶49が接
続されている。
【0006】冷媒注入弁18に対してチャージホース4
2(43)を接続するための従来のコネクタ45は、図
7に示す通りである。図示するように、コネクタ45
は、冷媒注入弁18に内蔵された虫式バルブ21を作動
させて冷媒注入口29の開閉を行うバルブ本体46と、
このバルブ本体46を冷媒注入弁18に対して着脱自在
に連結する連結機構47とを有している。バルブ本体4
6には、チャージホース42(43)が接続されるホー
ス接続部48が径方向外方に突出するように設けられて
おり、このホース接続部48は、バルブ本体46の内部
に形成された冷媒通路49に連通している。また、バル
ブ本体46には、ハンドル50により回転駆動されるシ
ャフト51が設けられており、このシャフト51の先端
には、スロート部52を開閉して冷媒通路49を開閉す
るテーパ形状を有する弁部53が形成されている。前記
ハンドル50は、バルブ本体45の軸方向上方位置に設
けられている。弁部53には虫式バルブ21の押圧冠2
4に当接するバルブシャフト54が連結されている。
【0007】そして、ハンドル50を回してシャフト5
1を下げると、弁部53も下がって冷媒通路49が開か
れると共に、バルブシャフト54が虫式バルブ21の押
圧冠24を押圧して虫式バルブ21の冷媒注入口29が
開かれる。これにより、チャージホース42(43)と
冷媒配管17(16)内とが連通される。この状態から
ハンドル50を回してシャフト51を上げると、弁部5
3がスロート部52に当接して冷媒通路49が閉じられ
ると共に、押圧冠24の押圧が解除されて虫式バルブ2
1の冷媒注入口29も閉じられる。これにより、チャー
ジホース42(43)と冷媒配管17(16)内との連
通が遮断されるようになっている。
【0008】
【考案が解決しようとする課題】上記従来のコネクタ4
5は、ホース接続部48がバルブ本体46の径方向外方
に突出するように設けられ、また、ハンドル50がバル
ブ本体46の軸方向上方位置に設けらていることから、
コネクタ45自身が比較的大きなものとなっている。更
に、従来のコネクタ45では、ハンドル50を回転操作
するためのスペースや、ホース接続部48にチャージホ
ース42、43を接続したり、接続されたホース42、
43が折れ曲がらないようにしておくためのスペース等
の比較的大きな作業スペースが必要である。このよう
に、コネクタ45自身の大きさに加えて、大きな作業ス
ペースが必要であることから、コネクタ45を冷媒注入
弁18に連結するためには、結果的に大きな設置スペー
スが必要となる。従って、冷媒注入弁18を冷媒配管1
7、16に接合する位置は、前記設置スペースが大きく
取れる位置に限られることになり、設計上の自由度が狭
められるという不具合があった。
【0009】更に、冷媒注入弁18に連結されたコネク
タ45は比較的狭小なエンジンルーム内に位置すること
から、ある程度の作業スペースが確保されているとして
も、ハンドル50を回転する操作は必ずしも容易なもの
ではなく、虫式バルブ21を作動するための操作性が良
好でなかった。
【0010】また、冷房サイクル10内から冷媒を抜く
場合に、このサイクル10内が比較的高圧状態になって
いるときがある。このようなときに、ハンドル50を回
して冷媒通路49及び虫式バルブ21の冷媒注入口29
を開くと、冷媒配管17、16内の冷媒が冷媒注入口2
9から急激に噴出するのに伴い、冷房サイクル10内に
封入された潤滑油も冷媒と一緒に放出されていた。この
ため、冷媒を再充填したときには、潤滑油も補給しなけ
ればならず、潤滑油の無駄や、作業工程の増加を招くと
いう欠点もあった。潤滑油の放出を減少させるためにハ
ンドル50を微小に開くことも考えられるが、作業者の
熟練度等によって個人差が現われ、また、上述のような
狭小なスペースでハンドル50を回転しなければならな
いため、作業も行い難いという問題がある。
【0011】本考案は、このような従来技術に伴う課題
を解決するためになされたものであり、冷媒注入弁に連
結するのに必要な設置スペースが小さくて済み、冷媒注
入弁に内蔵された虫式バルブを開閉作動する際の操作性
が良好で、しかも、冷房サイクル内から放出される潤滑
油の量を減少し得る冷媒注入弁用コネクタを提供するこ
とを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本考案は、冷媒配管に接合されると共に虫式バルブが
内蔵された冷媒注入弁に対して冷媒チャージ用ホースを
接続するためのコネクタであって、前記虫式バルブを作
動させて冷媒注入口の開閉を行うバルブ本体と、このバ
ルブ本体を冷媒注入弁に対して着脱自在に連結する連結
機構とを有してなる冷媒注入弁用コネクタにおいて、前
記バルブ本体は、このバルブ本体内に形成される冷媒通
路に連通する中心孔が形成されると共に一端に前記ホー
スが接続され、前進限位置と後進限位置とに軸方向に進
退移動自在なピストンシャフトと、このピストンシャフ
トの他端に接続され、ピストンシャフトが前記前進限位
置に移動したときには前記虫式バルブを押圧して前記冷
媒注入口を開き、ピストンシャフトが前記後進限位置に
移動したときには前記虫式バルブの押圧を解除して前記
虫式バルブにより前記冷媒注入口を閉じるバルブシャフ
トと、このバルブシャフトに摺動自在に挿通され、前記
冷媒配管内の冷媒圧力が所定圧力よりも低いときには前
記冷媒通路の断面積を大きくする方向の弾発力が弾発手
段により付勢され、前記冷媒配管内の前記冷媒圧力が所
定圧力よりも高いときには前記弾発力に抗して前記冷媒
通路の断面積を小さくする圧力調整部材とを有すること
を特徴とする冷媒注入弁用コネクタである。
【0013】
【作用】冷媒チャージ用ホースが接続されたピストンシ
ャフトを押して前進限位置に移動させると、冷媒注入弁
の虫式バルブがバルブシャフトにより押圧され、冷媒注
入口が開かれる。一方、ピストンシャフトを引いて後進
限位置に移動させると、バルブシャフトによる虫式バル
ブの押圧が解除され、冷媒注入口が閉じられる。また、
バルブシャフトに挿通された圧力調整部材は、冷媒配管
内の冷媒圧力が所定圧力よりも低いときには、弾発手段
の弾発力が付勢されて冷媒通路の断面積を大きくし、前
記冷媒圧力が所定圧力よりも高いときには、弾発手段の
弾発力に抗して冷媒通路の断面積を小さくする。
【0014】例えば、冷媒配管内から冷媒を抜き取る作
業を行う場合であって冷媒配管内の冷媒圧力が高いとき
には、圧力調整部材により冷媒通路が狭められることに
よって、この冷媒通路を通る際の冷媒圧力が比較的低圧
の一定圧力となるため、冷媒配管内の冷媒が冷媒通路か
ら急激に噴出され難くなり、冷房配管内から放出される
潤滑油の量が減少することになる。
【0015】また、このように構成したコネクタは、虫
式バルブを作動させて冷媒注入口を開閉するためには、
ホースが接続されたピストンシャフトを進退移動させる
だけで良いので、例えばハンドルを回転操作する場合と
比較すると、操作が容易であり、虫式バルブを開閉作動
する際の操作性が良好となる。
【0016】また、ホースを接続する部分がバルブ本体
の径方向外方に突出しないため、コネクタ自身が比較的
小さなものとなる。更に、ピストンシャフトを進退移動
するだけで虫式バルブを作動させることができるため、
例えばハンドルを回転操作する場合と比較すると、操作
に要する作業スペースも小さくなる。また、ピストンシ
ャフトを進退移動させるのに要する作業スペースが、接
続したホースが折れ曲がらないようにしておくためのス
ペースと共用されることになる。このように、コネクタ
自身が小さいのに加えて、作業スペースも小さくて良い
ことから、コネクタを冷媒注入弁に連結するのに必要な
設置スペースが結果的に小さくなる。従って、冷媒注入
弁を冷媒配管に接合する位置の制限が少なくなり、設計
上の自由度が高められることになる。
【0017】
【実施例】以下、本考案の一実施例について図面を参照
して説明する。図1は、本考案の一実施例に係る冷媒注
入弁用コネクタを示し、特に、冷媒注入弁に完全に連結
させた状態を示す要部断面図、図2は、図1に示される
バルブ本体が冷媒注入弁を開いたときの状態を示す要部
断面図、図3は、図1に示される連結機構を作動させる
前の状態を示す要部断面図であり、図5〜図7に示した
部材と共通する部材には同一の符号を付してその説明は
省略する。
【0018】本実施例のコネクタ60は、冷媒配管1
6、17に接合されると共に虫式バルブ21が内蔵され
た冷媒注入弁18に対して冷媒チャージ用ホース42、
43を接続するためのものであって、図1に示すよう
に、虫式バルブ21を作動させて冷媒注入口29の開閉
を行うバルブ本体61と、このバルブ本体61を冷媒注
入弁18に対して着脱自在に連結する連結機構62とを
有している。
【0019】バルブ本体61は、第1ケーシング63
と、この第1ケーシング63の軸方向に螺合され略円筒
形状を呈する第2ケーシング64とを有し、第2ケーシ
ング64の内周面には、冷媒注入弁18のハウジング2
0上端に当接する内周リング部65が形成されている。
これら両ケーシング63、64内に形成される中空部に
は、中心孔66が形成されたピストンシャフト67が前
進限位置と後進限位置とに進退移動自在に設けられてい
る。ピストンシャフト67の一端は、第1ケーシング6
3に形成した通孔68を貫通して軸方向外方に延伸して
おり、この部位に、低圧側あるいは高圧側のチャージホ
ース42、43が接続されている。ピストンシャフト6
7の前記一端寄りには大径に形成された第1係止部69
が設けられ、図2に示すように、この第1係止部69の
軸方向下端面が第1ケーシング63の軸方向外面に当接
することによって、ピストンシャフト67の前進限位置
が規制される。また、ピストンシャフト67の略中央部
分にも大径に形成された第2係止部70が設けられ、図
1に示すように、この第2係止部70の軸方向上端面が
第1ケーシング63の軸方向内面に当接することによっ
て、ピストンシャフト67の後進限位置が規制される。
更に、ピストンシャフト67が前進限位置及び後進限位
置に移動した状態を保持するために、第2係止部70に
は第1凹部71と第2凹部72とが形成され、これらに
係合する凸部73が第1ケーシング63の内周面に形成
されている。図2に示すように、第1凹部71が凸部7
3に係合することによりピストンシャフト67が前進限
位置に移動した状態が保持され、図1に示すように、第
2凹部72が凸部73に係合することによりピストンシ
ャフト67が後進限位置に移動した状態が保持される。
また、ピストンシャフト67が進退移動する際のシール
を行うため、ピストンシャフト67には略円盤形状を有
するゴムブーツ74が取り付けられ、このゴムブーツ7
4の外周縁部は両ケーシング63、64により挟持され
ている。尚、凸部73は、ボール部材を第1ケーシング
63の内周面に取り付けることにより構成しても良い。
【0020】ピストンシャフト67の他端には、中心孔
66に連通する小孔75が形成されたプレート76を介
して、軸方向に延伸するバルブシャフト77の一端が接
続されている。このバルブシャフト77の他端には、虫
式バルブ21の押圧冠24に当接し得る押圧部78が形
成されており、ピストンシャフト67が前進限位置に移
動したときには、押圧部78が虫式バルブ21の押圧冠
24を押圧し、弁機構を作動させて冷媒注入口29が開
かれる。一方、ピストンシャフト67が後進限位置に移
動したときには、押圧部78が押圧冠24から離間して
冷媒注入口29が閉じられる。
【0021】第2ケーシング64内には中空のピストン
80が摺動自在に設けられ、このピストン80と前記プ
レート76との間には、これらを離間させる方向の弾発
力を付勢するスプリング81が設けられている。ピスト
ン80の上端内周面にはストッパ82が取り付けられて
いる。このストッパ82が、バルブシャフト77に設け
たボール部79に当接することによって、プレート76
に対するピストン80の離間位置が規制されている。ピ
ストンシャフト67が後進限位置に移動したときには、
図1に示すように、ピストン80の下端面は第2ケーシ
ング64の内周リング部65に当接しておらず、スプリ
ング81の弾発力によって、ストッパ82がバルブシャ
フト77のボール部79に当接して、ピストン80は前
記離間位置に移動している。一方、ピストンシャフト6
7が前進限位置に移動したときには、図2に示すよう
に、ピストン80が内周リング部65に当接した後もピ
ストンシャフト67が前進移動するため、スプリング8
1が更に圧縮されて、バルブシャフト77のボール部7
9はストッパ82から離れている。
【0022】特に、本実施例のコネクタ60にあって
は、バルブシャフト77のボール部79と押圧部78と
の間には、バルブ本体61内に形成される冷媒通路の断
面積をサイクル10内の冷媒圧力に応じて変化させる圧
力調整部材85が摺動自在に挿通されている。圧力調整
部材85は、略円錘台の形状を有しており、この圧力調
整部材85とボール部79との間には、これらを離間さ
せる方向の弾発力を付勢する圧縮コイルばね(弾発手段
に相当する)86が設けられている。そして、図4
(A)に示すように、冷媒配管16、17内の冷媒圧力
が所定圧力(例えば、20kg/cm2 )よりも低いと
きには、圧力調整部材85は、前記弾発力が付勢されて
バルブシャフト77の押圧部78に当接しており、冷媒
通路のうちピストン80に形成したテーパ面80aとの
間の冷媒通路87を大きく開いている。一方、冷媒配管
16、17内の冷媒圧力が前記所定圧力よりも高いとき
には、同図(B)に示すように、圧力調整部材85は、
冷媒配管16、17内から噴出される高圧冷媒により押
圧されて、前記弾発力に抗してバルブシャフト77に沿
って摺動しつつ上方に移動される。これにより、テーパ
面80aと圧力調整部材85との間に形成される冷媒通
路87の断面積が小さくなる。尚、本実施例では、ピス
トン80と圧力調整部材85との間に形成される冷媒通
路87の断面積を冷媒配管16、17内の冷媒圧力に応
じて変化させるようにしたが、断面積を変化させる部位
はこれに限定されるものではない。例えば、第2ケーシ
ング64の内周リング部65の形状や圧力調整部材85
の形状を適宜変更して、内周リング部65と圧力調整部
材85との間に形成される冷媒通路の断面積を前記冷媒
圧力に応じて変化させるように構成しても良い。
【0023】前記連結機構62は、従来公知のいわゆる
クイックジョイントより構成されており、第2ケーシン
グ64の外周に形成された外周リング部90に対して所
定の軸方向位置で係止する第1外筒91と、この第1外
筒91に螺合された第2外筒92と、外周リング部90
と第2外筒92との間に設けられたスプリング93と、
冷媒注入弁18のハウジング20に形成されたテ―パ状
のコマ部20aに係合する係止球94とを有する。係止
球94は、第2ケーシング64の下端部に形成された収
容溝95内に収容されており、この係止球94の径方向
位置は、第2外筒92の内周側に形成された大内径部9
2aと小内径部92bとによって規制されるようになっ
ている。すなわち、図3に示すように、第1、第2外筒
91、92を第2ケーシング64に対して軸方向上方に
移動してスプリング93を圧縮させた状態では、係止球
94は大内径部92a方向に移動可能となり、第2ケー
シング64内に冷媒注入弁18を挿入可能となる。ま
た、図1及び図2に示すように、第1、第2外筒91、
92を第2ケーシング64に対して軸方向下方に移動す
れば、係止球94は小内径部92bに当接し、その径方
向移動が制限されて前記コマ部20aに係合する。これ
により、バルブ本体61が冷媒注入弁18に対して連結
されることになる。そして、係止球94がコマ部20a
に係合した状態は、スプリング93の弾発力により維持
される。また、冷媒注入弁18のハウジング20の外周
と第2ケーシング64の内周との間には、Oリング96
が装着され、冷媒が漏れないようになっている。
【0024】次ぎに、本実施例の作用を説明する。
【0025】先ず、チャージホース42、43内の真空
引きを行う場合には、図6に示す冷媒充填システム35
において、低圧側チャージホース42を接続したコネク
タ60のバルブ本体61が、そのコネクタ60に設けた
連結機構62を介して、低圧側冷媒配管17に接合され
た冷媒注入弁18に対して連結される。同様に、高圧側
チャージホース43を接続したコネクタ60のバルブ本
体61も、連結機構62を介して、高圧側の冷媒注入弁
18に対して連結される。このとき、ピストンシャフト
67は、図1に示すように、第2係止部70の第2凹部
72が第1ケーシング63の凸部73に係合することに
より、後進限位置に保持されている。従って、虫式バル
ブ21の弁機構は作動されておらず、冷媒注入口29は
閉じられている。次いで、マニホールドゲージ36の各
バルブ37、38、39が開かれ、真空ポンプ46が作
動される。これにより、チャージホース42、43内及
びバルブ本体61内の真空引きが開始され、圧力計4
0、41が所定の負圧を示すまで真空引きが継続され
る。真空引きが完了すると、真空ポンプ46が停止さ
れ、各バルブ37、38、39も閉じられる。
【0026】冷媒の注入・補充を行う場合には、通常、
冷媒を注入し易くするためにコンプレッサ11を駆動し
ながら行われることが多いが、このようなときには、コ
ンプレッサ11から吐出された冷媒が高圧側冷媒注入弁
18を通って逆流しないようにする必要があるため、低
圧側冷媒配管17に設けた冷媒注入弁18のみから冷媒
が注入されるようになっている。この冷媒の注入・補充
を行う場合には、予め、チャージホース42、43内及
びバルブ本体61内の真空引きが完了されており、マニ
ホールドゲージ36の各バルブ37、38、39が閉じ
られている。この状態から、冷媒注入缶49に接続した
チャージバルブ48が開かれると共に、低圧側バルブ3
7が開かれる。これにより、冷媒注入缶49に充填され
ている冷媒は、マニホールドゲージ36に形成される流
路及び低圧側チャージホース42を通って流れ、更にピ
ストンシャフト67の中心孔66を通って、バルブ本体
61内まで導かれる。このとき、ピストンシャフト67
は後進限位置に保持されたままであり、虫式バルブ21
の冷媒注入口29は閉じられている。次いで、作業者に
よりピストンシャフト67が押し下げられると、このピ
ストンシャフト67は、図2に示すように、第2係止部
70の第1凹部71が第1ケーシング63の凸部73に
係合することにより、前進限位置に保持される。このよ
うにピストンシャフト67が前進限位置に移動している
ときには、ピストン80が内周リング部65に当接した
後もピストンシャフト67が前進移動するため、スプリ
ング81が圧縮されてピストン80が内周リング部65
に圧接し、また、バルブシャフト77のボール部79が
ストッパ82から離れている。更に、バルブシャフト7
7の押圧部78が虫式バルブ21の押圧冠24を押圧す
るため、虫式バルブ21の弁機構が作動されて冷媒注入
口29が開かれている。これにより、冷媒注入缶49と
低圧配管17内部とが連通され、冷媒注入缶49の冷媒
は、コンプレッサ11で吸引されるようにして冷房サイ
クル10内に注入ないし補充されることになる。冷媒の
注入等が完了すると、作業者によりピストンシャフト6
7が引き上げられて、図1に示すように、このピストン
シャフト67が後進限位置に保持されると共に、虫式バ
ルブ21の冷媒注入口29が閉じられる。
【0027】冷房サイクル10を構成する機器の交換等
を行う場合には、サイクル10内の冷媒は、冷媒注入弁
18より抜き取られて、図示しないタンク等に一時的に
保存されるようになっている。この作業を行う場合に
は、所定の真空引きが完了した後、上述したように、作
業者によりピストンシャフト67が押し下げられて、図
2に示すように、このピストンシャフト67が前進限位
置に保持されると共に、虫式バルブ21の冷媒注入口2
9が開かれる。抜き取り作業当初においてはサイクル1
0内の冷媒圧力が比較的高圧の場合があり、サイクル1
0内冷媒圧力が所定圧力よりも高いときには、図4
(B)に示すように、圧力調整部材85は、冷媒配管1
6、17内から噴出した高圧冷媒により押圧されて、圧
縮コイルばね86の弾発力に抗してバルブシャフト77
に沿って摺動しつつ上方に移動される。これにより、ピ
ストン80のテーパ面80aと圧力調整部材85との間
に形成される冷媒通路87の断面積が小さくなる。この
ように冷媒通路87が狭められることによって、この冷
媒通路87を通る際の冷媒圧力が比較的低圧の一定圧力
となるため、冷媒配管16、17内の冷媒が冷媒通路8
7から急激に噴出され難くなり、冷房サイクル10内か
ら放出される潤滑油の量が減少することになる。
【0028】抜き取り作業が継続されてサイクル10内
冷媒圧力が比較的低くなると、冷房サイクル10内に封
入された潤滑油が冷媒と一緒に放出される虞がなくな
る。サイクル10内冷媒圧力が所定圧力よりも低くなる
と、図4(A)に示すように、圧力調整部材85は、圧
縮コイルばね86の弾発力が付勢されてバルブシャフト
77の押圧部78に当接して、前記冷媒通路87を大き
く開くことになる。そして、サイクル10内の冷媒は、
大きく開いた冷媒通路87を通って、図示しない吸引ポ
ンプ等で吸引されてタンク等に収容される。冷媒の抜き
取りが完了すると、作業者によりピストンシャフト67
が引き上げられて、図1に示すように、このピストンシ
ャフト67が後進限位置に保持されると共に、虫式バル
ブ21の冷媒注入口29が閉じられる。
【0029】冷媒を抜き取った後に冷房サイクル10を
大気開放した場合には、冷媒を注入する前に、冷房サイ
クル10内の真空引きを行う必要がある。この作業を行
う場合には、作業者によりピストンシャフト67が押し
下げられて、図2に示すように、このピストンシャフト
67が前進限位置に保持されると共に、虫式バルブ21
の冷媒注入口29が開かれる。次いで、マニホールドゲ
ージ36の各バルブ37、38、39が開かれ、真空ポ
ンプ46が作動される。これにより、冷房サイクル10
内の真空引きが開始され、圧力計40、41が所定の負
圧を示すまで真空引きが継続され、真空引きが完了する
と、真空ポンプ46が停止され、各バルブ37、38、
39も閉じられる。
【0030】本実施例のコネクタ60にあっては、上述
したような各作業を行う場合において、虫式バルブ21
のバルブ機構を作動させて冷媒注入口29を開閉するた
めには、ホース42、43が接続されたピストンシャフ
ト67を進退移動させるだけで良いので、ハンドル50
を回転操作する場合と比較すると、操作が容易であり、
虫式バルブを開閉作動する際の操作性が良好となる。
【0031】また、チャージホース42、43を接続す
る部分が、従来のようにバルブ本体61の径方向外方に
突出しておらず、バルブ本体61の軸方向上方に延伸す
ることから、コネクタ60自身が比較的小さなものとな
る。更に、上述したように、ピストンシャフト67を進
退移動するだけで虫式バルブ21のバルブ機構を作動さ
せることができるため、ハンドル50を回転操作する場
合と比較すると、操作に要する作業スペースが極めて小
さくなる。また、ピストンシャフト67を進退移動させ
るのに要する作業スペースが、接続したホース42、4
3が折れ曲がらないようにしておくためのスペースと共
用されることになる。このように、コネクタ60自身が
小さいのに加えて、作業スペースも小さくて良いことか
ら、コネクタ60を冷媒注入弁18に連結するのに必要
な設置スペースが結果的に小さくなる。従って、冷媒注
入弁18を冷媒配管16、17に接合する位置の制限が
少なくなり、設計上の自由度を高めることができる。
【0032】しかも、バルブ本体61内に形成される冷
媒通路87の断面積が、サイクル10内の冷媒圧力に応
じて圧力調整部材85によって変化されるため、冷房サ
イクル10内から放出される潤滑油の量を減少すること
も可能となった。
【0033】
【考案の効果】以上説明したように、本考案の冷媒注入
弁用コネクタによれば、設置スペースが小さくて済むた
めに冷媒注入弁を冷媒配管に接合する位置の制限がなく
なり、冷媒注入弁に内蔵された虫式バルブを開閉作動す
る際の操作性が良好となり、しかも、冷房サイクル内か
ら放出される潤滑油の量を減少することができるという
優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本考案の一実施例に係る冷媒注入弁用コネク
タを示し、特に、冷媒注入弁に完全に連結させた状態を
示す要部断面図
【図2】 図1に示されるバルブ本体が冷媒注入弁を開
いたときの状態を示す要部断面図
【図3】 図1に示される連結機構を作動させる前の状
態を示す要部断面図
【図4】 図4(A)(B)は、図1に示される圧力調
整部材の作動状態を示す要部断面図
【図5】 冷媒注入弁の要部を示す断面図
【図6】 自動車用冷房サイクルを、冷媒充填システム
と共に示す概略図
【図7】 従来の冷媒注入弁用コネクタを示す要部断面
【符号の説明】
16、17…冷媒配管 18…冷媒注入弁 2
1…虫式バルブ 29…冷媒注入口 42、43…冷媒チャージ
用ホース 61…バルブ本体 62…連結機構 6
6…中心孔 67…ピストンシャフト 77…バルブシャフト 8
5…圧力調整部材 86…圧縮コイルばね(弾発手段) 8
7…冷媒通路

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】冷媒配管(16,17) に接合されると共に虫式
    バルブ(21)が内蔵された冷媒注入弁(18)に対して冷媒チ
    ャージ用ホース(42,43) を接続するためのコネクタであ
    って、前記虫式バルブ(21)を作動させて冷媒注入口(29)
    の開閉を行うバルブ本体(61)と、このバルブ本体(61)を
    冷媒注入弁(18)に対して着脱自在に連結する連結機構(6
    2)とを有してなる冷媒注入弁用コネクタにおいて、 前記バルブ本体(61)は、 このバルブ本体(61)内に形成される冷媒通路(87)に連通
    する中心孔(66)が形成されると共に一端に前記ホース(4
    2,43) が接続され、前進限位置と後進限位置とに軸方向
    に進退移動自在なピストンシャフト(67)と、 このピストンシャフト(67)の他端に接続され、ピストン
    シャフト(67)が前記前進限位置に移動したときには前記
    虫式バルブ(21)を押圧して前記冷媒注入口(29)を開き、
    ピストンシャフト(67)が前記後進限位置に移動したとき
    には前記虫式バルブ(21)の押圧を解除して前記虫式バル
    ブ(21)により前記冷媒注入口(29)を閉じるバルブシャフ
    ト(77)と、 このバルブシャフト(77)に摺動自在に挿通され、前記冷
    媒配管(16,17) 内の冷媒圧力が所定圧力よりも低いとき
    には前記冷媒通路(87)の断面積を大きくする方向の弾発
    力が弾発手段(86)により付勢され、前記冷媒配管(16,1
    7) 内の前記冷媒圧力が所定圧力よりも高いときには前
    記弾発力に抗して前記冷媒通路(87)の断面積を小さくす
    る圧力調整部材(85)とを有することを特徴とする冷媒注
    入弁用コネクタ。
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