JP2561709Y2 - 点火プラグ - Google Patents

点火プラグ

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JP2561709Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、火花点火機関及びディ
ーゼル機関等の内燃機関に使用される点火プラグに関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】近年、各種内燃機関では省エネルギー対
策のために燃費の改善が要求されており、この燃費改善
の方法として飛火ミスや点火ミス等の失火を起こしやす
い希薄混合気でも確実に着火させることが必要であるこ
とから、着火性を直接左右する点火プラグの研究・開発
が鋭意行われている。
【0003】一般にスパーク放電によって混合気を直接
加熱着火する点火プラグは、図4に示すように燃焼室に
装着できるように取付用の金具10と、放電ギャップ1
1を形成する中心電極12と外側電極13、及び外部端
子から燃焼室に突き出た放電ギャップ11に火花放電さ
せるための高電圧を漏電することなく導くブッシングの
役目をする絶縁体14とで構成されている。
【0004】このような点火プラグは、絶えず爆発的な
内燃機関用燃料の燃焼による高温高圧に曝される一方、
吸入した混合気は常温に近いために極めて大きな熱衝撃
を受けるとともに、更に30kVにも及ぶ高電圧が印加
されるという厳しい環境下にあり、このような状況でも
破損したり機能停止したりしないように、耐熱強度や熱
衝撃、気密性や構造的強度等に関して種々配慮されてい
る(特公昭58−40832号公報、特開昭62−84
84号公報参照)。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、前記点
火プラグの代表的な構造には、中心電極12と絶縁体1
4との封着に耐熱性及び弾力性を有する滑石等の粉末1
5を充填圧入した粉末充填構造や、中心電極と絶縁体と
の封着にガラス粉末と金属粉末の混合物を加熱溶解後、
ホットプレスしてガラスシール構造とする等、中心電極
と絶縁体との封着に複雑な方法を用いて気密性を確保し
ており、加工工程が複雑かつ長いという欠点とともに、
中心電極12外周の絶縁体14がカーボン等で汚損する
と、外側電極13が外部に大きく露出していることか
ら、中心電極12と外側電極13との放電ギャップ11
以外から放電する、いわゆる横飛び現象等が生じ易いと
いう課題があった。
【0006】
【考案の目的】本考案は前記課題に鑑み案出されたもの
で、その目的は熱伝導が良く、電極の消耗が少なく、カ
ーボン等で汚損しても横飛び現象等が発生せず、常に安
定した火花放電を確保できる極めて簡単な構造の点火プ
ラグを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本考案の点火プラグは、
高融点金属から成る導電材を埋設したセラミック体の先
端部に溝を設け、該溝の両側面に導電材を露出させて火
花放電用の電極としたことを特徴とするものである。
【0008】
【実施例】以下、本考案の点火プラグを図面に基づき詳
細に説明する。図1は、本考案に係る点火プラグの一実
施例を示す断面図であり、図2は図1に示す点火プラグ
の要部を一部破断した斜視図である。
【0009】図において、1は高融点金属から成る導電
材2をセラミック体3中に埋設し、セラミック体3の先
端に設けた溝4の両側面5a、5bに対向して導電材2
を露出させ、火花放電用の電極6a、6bとした点火プ
ラグである。
【0010】点火プラグ1は、導電材2の一方の端部を
セラミック体3の側面外周に露出させた後端部に少なく
とも前記露出面にニッケル等の金属被膜を設け、筒状金
具7を介してセラミック体3の後端部に外部端子8をろ
う材により固着して一方の電極を取り出し、次いで筒状
金具7を介して外部端子8を後端部に固着したセラミッ
ク体3を取付用金具9に内挿し、セラミック体3の側面
外周に露出した少なくとも該露出面にニッケル等の金属
被膜を設けた導電材2の他端に接続するようにろう付け
して他方の電極を取り出し、埋設した導電材2の陽極端
子及び陰極端子とすることにより形成されている。
【0011】前記高融点金属から成る導電材2を埋設し
たセラミック体3は、図2に示すように断面が矩形の板
状でなくとも、円形または半円形や多角形等の棒状であ
っても、その形状はいずれであっても良い。
【0012】尚、本考案の点火プラグにおいて、高融点
金属から成る導電材としては火花放電による消耗が少な
く、熱伝導が良好で高温強度が大きく、加工が容易で安
価であること、一方、絶縁材料としてのセラミック体は
熱伝導率が高く、熱衝撃に対する機械的強度が大であ
り、高温まで絶縁性が高く耐熱性を有し、高電圧に耐え
るものが望ましく、その上、導電材とセラミック体は高
融点で熱膨張係数が近似したものが良い。
【0013】とりわけ窒化珪素(Si3 4 )や炭化珪
素(SiC)を主成分とするセラミック体を絶縁材料と
する場合、前記導電材はタングステン(W)、レニウム
(Re)及びそれらの合金が望ましく、アルミナ(Al
2 3 )やムライト(3Al2 3 ・2SiO2 )を主
成分とするセラミック体を絶縁材料とする場合、前記導
電材は白金(Pt)、モリブデン(Mo)、レニウム
(Re)及びそれらの合金が望ましい。
【0014】また、セラミック体3の先端部に設けた溝
4の巾は、0.15〜2.0mmの範囲内であれば、溝
4の先端から溝4の側面5a、5bに電極6a、6bと
して対向して露出する導電材2の中心までの距離l1
0.2〜3.0mmで、かつ溝4の最奥部から露出した
導電材2までの距離l2 は0〜5.0mmであることが
カーボン等のデポジットの付着対策及び電極の耐久性の
点からは望ましい。
【0015】一方、火花放電用の電極として露出させた
導電材の露出面積は火花放電による電極の消耗、即ち耐
久性とセラミック体との熱膨張差をなるべく小さくする
という点から直径0.5〜3.0mmの範囲内が望まし
い。
【0016】以下、本考案の点火プラグを具体的に詳述
する。窒化珪素(Si3 4 )粉末90重量%に、焼結
助剤としてイットリア(Y23 )粉末4重量%及びア
ルミナ(Al2 3 )粉末6重量%を添加した原料粉末
をボールミルにて混合粉砕し、得られた混合物の泥漿を
噴霧乾燥して造粒し、断面が矩形の板状の窒化珪素質成
形体を作製した。
【0017】次に、該成形体の平面上に、高融点金属か
ら成る導電材として直径0.45mmの略U字形状のタ
ングステン(W)線を載置し、該導電材を挟むように前
記同形状の別の窒化珪素質成形体を重ねて加圧焼成し
た。
【0018】かくして得られた高融点金属から成る導電
材を埋設したセラミック体を、薄刃の回転砥石またはレ
ーザー切断装置により巾0.15mmの溝をセラミック
体の先端部から4mm内部まで切り込み加工し、前記溝
の先端から導電材の中心までの距離l1 を約2.5mm
として前記導電材を溝側面に露出させた。
【0019】また、前記セラミック体の外周を研磨し、
かつ側面外周から前記導電材として埋設したタングステ
ン(W)線の両端部の一部を露出させて厚さ約5mm、
巾約7mm、長さ約70mmの評価用セラミック体を得
た。
【0020】次いで、上記評価用セラミック体の側面外
周に露出させたタングステン(W)線の両端部の少なく
とも露出表面上に、それぞれニッケル(Ni)を主成分
とする金属被膜を形成した後、該セラミック体の後端部
には筒状金具を介して外部端子を、また他方の導電材の
露出表面には取付金具をそれぞれ還元ガス雰囲気中で銀
ろうにてろう付けして点火プラグを得た。
【0021】尚、セラミック体と取付金具とは、セラミ
ック体を内挿するための取付金具の嵌合孔の内寸をセラ
ミック体の外寸より若干小さめに形成して焼き嵌めによ
り接合しても良い。
【0022】かかる点火プラグをカーボン等のデポジッ
トが発生し易い運転条件として、寒冷地や都市走行の渋
滞時を想定して燃料と空気の比を3対14.5とし、ア
イドリング状態から時速40kmまで速度を上げ、いっ
たん時速25kmまで下げて再度時速40kmまで上げ
る試験パターンを10分間で行うのを1サイクルとし、
一定時間毎に定められた点火時期以前に点火プラグのカ
ーボン体積部等のスポット的な熱源より点火してしまう
ことにより生じるプレイグニッション発生角度を測定し
て耐プレイグニッション性能を評価した。
【0023】その結果、運転開始直後のプレイグニッシ
ョン角度は従来品が45°であるのに対し、本考案の点
火プラグは44°で、40時間後のプレイグニッション
発生角度は従来品では30°であるのに対し、本考案で
は31°と本考案の点火プラグはプレイグニッション発
生角度の変化がやや少ない傾向を示した。
【0024】次に、高圧の空気を封じ込んだ試験容器に
ガスケットを介して前記点火プラグを装着し、前記試験
容器内で107 パルスの火花放電を行い、点火プラグ先
端の温度を700〜1000℃に種々設定して高温酸化
による電極の消耗量を電極断面のマイクロメーター付顕
微鏡による測定から求めた。
【0025】その結果、点火プラグ先端の温度が700
℃では従来品の電極消耗量が0.045mm/107
ルスであるのに対し、本考案では0.037mm/10
7 パルスであり、また前記温度が1000℃の場合には
従来品が0.187mm/107 パルスとなるのに対し
て、本考案では0.155mm/107 パルスと耐久性
が優れていることが明らかとなった。
【0026】また、図3は本考案に係る点火プラグの他
の実施例を示す要部を一部破断した斜視図であり、溝4
をセラミック体3先端の側面から切り込んで火花放電部
を形成したもので、l3 は溝4の先端から溝4の側面5
a、5bに電極6a、6bとして対向して露出させた導
電材2の中心までの距離を示し、l4 は溝4の最奥部か
ら導電材2までの距離を示す。本実施例においても前記
同様の結果を示すことを確認している。
【0027】
【考案の効果】叙上の如く、本考案の点火プラグは高融
点金属から成る導電材を埋設したセラミック体の先端部
に溝を設け、該溝の両側面に導電材を露出させて火花放
電用の電極としたことから、放電電極面以外は露出して
いないためカーボン等のデポジションが付着しても放電
火花の横飛び現象がなく、安定した放電火花が得られる
とともに、放熱性及び気密性に優れ電極の耐久性を向上
させた極めて簡単な構造の点火プラグを安価に得ること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係る点火プラグの一実施例を示す断面
図である。
【図2】図1に示す点火プラグの要部を一部破断した斜
視図である。
【図3】本考案に係る点火プラグの他の実施例を示す、
要部を一部破断した斜視図である。
【図4】従来の点火プラグを示す断面図である。
【符号の説明】
1 点火プラグ 2 導電材 3 セラミック体 4 溝 5a、5b 側面 6a、6b 電極

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】高融点金属から成る導電材を埋設したセラ
    ミック体の先端部に溝を設け、該溝の両側面に導電材を
    露出させて火花放電用の電極としたことを特徴とする点
    火プラグ。
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