JP2561513Y2 - クリーンルーム用ファンユニット - Google Patents

クリーンルーム用ファンユニット

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JP2561513Y2 JP1990088814U JP8881490U JP2561513Y2 JP 2561513 Y2 JP2561513 Y2 JP 2561513Y2 JP 1990088814 U JP1990088814 U JP 1990088814U JP 8881490 U JP8881490 U JP 8881490U JP 2561513 Y2 JP2561513 Y2 JP 2561513Y2
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正二 杉浦
昭三 森
明 奥
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Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本考案は、クリーンルーム用ファンユニットに係るも
のである。
「従来の技術と考案が解決しようとする課題」 従来、クリーンルーム用ファン・フィルターユニット
として第5図に示すものが知られている。このユニット
は、ルーム天井に装着して使用するものであり、下面に
吸気口bと送風口cを有する鋼製のケーシングaにファ
ンdとフィルターeを内装し、ファンdの作動によりク
リーンルーム内の汚れた空気を吸気口bから吸入と、フ
ィルターeで清浄化して、送風口cからクリーンルーム
内へと供給するものである。なお、通常は、上記吸気口
bと送風口cとの間で下に間仕切り壁fが設けられ、ク
リーンルーム内の汚れた空気は、その間仕切り壁の下を
回り込んで送り込まれる。
しかし、このファン・フィルターユニットは、構造が
複雑で、生産性が悪く、コスト高を招いている。
また、鋼製のケーシングaは、かなりの重量となるの
で、これを多数個配列して支持させる天井枠体には多大
な強度が要求され、ルームの構築もコスト高となってい
る。
更に、ファンdの作動に騒音を生ずることがあり、こ
れを防止するため、ケーシングaの内面にグラスウール
等の吸音材をインサルピン等で貼着することが試みられ
ているが、益々コスト高となる(公開実用新案公報に
は、ファン・フィルターユニットではないが、実開昭57
−43400号公報の消音ボックス付送風機などがあ
る。)。
本考案は、これらの問題点を解決しようとするもので
ある。
「課題を解決するための手段」 上記目的達成のため、本考案は、全体構造を支える剛
性枠体のベース1を設け、該ベースの適所に架台11を設
けて、該架台上に防振材6を介してファン2を装着し、
該ファンの外側に吸音材のカバー3を被せるとともに、
該カバーの下縁を上記ベース1に嵌合させて支持させ、
また、そのベース1に吸気口4を設けて、該吸気口を上
記ファン2の吸込口19に開通させ、かつ、上記カバー3
の適所に送風口5を穿設して、該送風口を内縁にて上記
ファン2の吐出口20にパッキング21を介して当接させて
連通させたことを特徴とする。
「作用」 如上の構成であるから、使用に当たっては、フィルタ
ーと別個に天井枠体に取り付ければよく、その取り付け
にはベース1を以て行えばよい。
また、カバー3は、ケーシングの一部をなすもの、つ
まり、ベース1とでケーシングを形成するものである
が、これ自体が吸音材であり、ファン2等から生ずる騒
音を除去する。なお、カバー3は、ファン2等を支える
ものではないので、使用時において内外の静圧差に耐え
得れば十分である。
「実施例」 第1図乃至第4図は、本考案の実施例を示している。
図示のものは、全体構造を支えるためのアルミフレー
ムによる平面形状長方形をなす剛体のベース1を設け、
該ベースの中間部の上方にファン2を配して、該ファン
をそのベース1に桟10、架台11、防振材6等を介して装
着し、ファンの外側に上記ベース1の平面形状に適合す
る箱形のものであって、内外の所要の静圧差に耐え得る
吸音材でかつ軽量のカバー3、例えば、グラスウール板
から成るカバーを被せて、該カバーを上記ベース1に支
持させ、そのベース1の下面を上記ファン2に通じる吸
気口4として、該吸気口の内側に上記グラスウール板か
ら成る2枚のスライドダンパー7,7を設け、また、上記
カバー3の上面に上記ファン2に通じる送風口5を設け
ている。
アルミフレームによるベース1は、中空枠体であり、
上面に上記カバー3を嵌合させる凹溝8を備え、ファン
等を支持するに十分な強度と剛性を有するものである。
また、ベース1は、ファン2の取り付け手段として、
長辺たる前辺と後辺の内面上部に受部材9,9を設けて、
両受部材の中間部に左右一対の桟10,10を架設し、両桟
上に架台11を設け、該架台の左右に一対の支持小枠12,1
2を起立させており、更に、スライドダンパー7,7の取り
付け手段として、左右両辺の内面下部に上下2段で対を
なす横溝13,13,14,14を設けている。なお、下面すなわ
ち吸気口4に外観上から金網15を張ってもよい。
ファン2は、横軸のモータ16の左右に該モータで作動
される一対の送風機17,17を配し、そのモータ16の脚部1
8を複数の防振材6…を介してベース1の上記架台11上
に装着し、両送風機17,17をその架台の左右両端から起
立させた一対の支持小枠12,12にそれぞれ吸込口19,19を
側方にかつ吐出口20,20を上方に向けて固定し、該吐出
口の上面にパッキング21,21を付設している。なお、両
送風機17,17には、内部に回転羽根があって、これがモ
ータ16で回転されて送風するが、この回転羽根がモータ
16と共に防振材6…で防振される。
カバー3は、グラスウール板により下面開放の箱形に
形成し、下縁を上記ベース1の凹溝8に嵌合させ、外周
面下部とベース1の外周面との間に接着テープ23を貼着
して抜け止めしており、頂壁24に上記両送風機17,17の
吐出口20,20と対応させてそれぞれ送風口5,5を穿設し、
これらの送風口の内縁に上記吐出口20,20をパッキング2
1,21を介して当接させている。なお、カバー3の上に消
音チャンバー25を設けてもよい。
グラスウール板から成る2枚のスライドダンパー7,7
は、ベース1の上記横溝13,13,14,14に摺動自在に嵌合
させている。なお、このダンパーは、水平面内で回動さ
せるようにしてもよい。従来の機械的ダンパーを用いて
もよい。
グラスウール板から成るカバー3とスライドダンパー
7,7は、吸音性と適度な機械的強度を有しているが、第
3図に示す高圧縮した高密度グラスウール板26と低圧縮
した低密度グラスウール板27と金属箔28と布29とを重合
一体化させたものを、布29を内側にして用いてもよい。
この場合、内部の騒音は、布29及び低密度グラスウール
板27にほとんどが吸収され、この低密度グラスウール板
27を透過した音の一部は高密度グラスウール板26との境
界面において密度の違いによって反射され、また、この
高密度グラスウール板26を透過した音の一部も金属箔28
との境界面において同様にして反射されて、低密度グラ
スウール板27に吸収される。その減衰量は周波数が高い
ほど大きい。
かかるグラスウール板に代え発泡コンクリート板、発
泡セラミック板、発泡ウレタン樹脂板等の多孔性の一体
物を用いてもよい。特に、カバー3の場合、適宜骨格材
の一面又は両面にシートを張ったものや、そのシートの
内側に別の吸音材を設けたもの等を用いてもよく、スラ
イドダンパー7,7の場合、外周の一部乃至全部を金属又
は合成樹脂製とし、その内部に各種の吸音材を収容した
ものとしてもよい。
如上の構成としたファンユニットAは、例えば、第4
図に示すように、上に、天井枠体Cを介して天井チャン
バーDを、また、下に、通風床Eを介して床下チャンバ
ーFを有する中間のルームBにおいて、その天井枠体C
の両側縁部に複数を配列して使用し、それらのファンユ
ニットA…,A…間に多数のフィルターG…を配列し、か
つ、そのルーム内を、ファンユニットA…とフィルター
G…との境において間仕切り壁H,Hで区切って、クリー
ンルームを形成する。
而して、それらのファンユニットA…,A…において、
ファン2を作動させると、ファンユニットは、吸気口4
から空気を導入して、送風口5,5からその空気を吹き出
すので、クリーンルーム内の汚れた空気が通風床E、床
下チャンバーF及び区画通気路I,Iを経てファンユニッ
トA…,A…を通り、天井チャンバーDに加圧供給され
る。この天井チャンバーDの加圧空気は、多数のフィル
ターG…を通って清浄化され、クリーンルーム内へと流
出する。
「考案の効果」 本考案によれば、上述の構成により次の効果を奏す
る。
全体構造を支える剛性枠体のベース1を設けており、
該ベースに設けた架台11上に防振材6を介してファン2
を装着し、該ファンの外側に吸音材のカバー3を被せて
下縁を上記ベース1に嵌合かつ支持させているから、剛
性枠体のベース1と吸音材のカバー3とでユニットとし
てのケーシングを構成することとなるが、ユニットにお
ける構造耐力は全て剛性枠体のベース1に集約させるこ
とができ、そして、そのケーシングは、ベースを底部に
とどめて、大半を吸音材による簡単なカバー3で構成す
ることができ、しかも、そのカバー3にはグラスウール
板等による簡易軽量のものを用いることができて、重量
を格段に軽量化させることができる。
ベース1に吸気口4を設けて、該吸気口を上記ファン
2の吸込口19に開通させ、かつ、カバー3の適所に送風
口5を穿設して、該送風口を内縁にてそのファン2の吐
出口20にパッキング21を介して当接させて連通させてい
るので、吸気口4及び送風口5を簡潔に設けることがで
きるとともに、その組み立て等も容易であり、勿論、そ
の後のカバー3の着脱も容易に行え、生産性を向上させ
ることができ、ユニットとしてのコストを低減できる。
上述のように、ユニットとして格段に軽量化させるこ
とができるので、クリーンルームを構成する天井枠体の
強度を低減させることができて、天井枠体を簡素化で
き、ルームの構築コストを低減できる。
ベース1に設けた架台11上に防振材6を介してファン
2を装着し、該ファンの外側に吸音材のカバー3を被せ
ているので、防振材6によりファン2から生ずる振動を
吸収させることができるとともに、カバー3により騒音
を吸収させることができて、騒音及び振動の防止に優れ
た効果を発揮させることができる。
フィルターを別にしているので、ユニットを小型化、
簡素化できる。
【図面の簡単な説明】
第1図乃至第4図は、本考案の実施例で、第1図は、分
解截断斜視図、第2図は、截断側面図、第3図は、要部
部材の材料についての他の例を示す拡大断面図、第4図
は、使用説明図、第5図は、従来例の截断側面図であ
る。 1…ベース、2…ファン 3…カバー、4…吸気口 5…送風口、6…防振材 7…スライドダンパー、8…凹溝 9…受部材、10…桟 11…架台、12…支持小枠 13,14…横溝、15…金網 16…モータ、17…送風機 18…脚部、19…吸込口 20…吐出口、21…パッキング 22…回転軸、23…接着テープ 24…頂壁、25…消音チャンバー 26…高密度グラスウール板、27…低密度グラスウール 28…金属箔、29…布 A…ファンユニット、B…ルーム C…天井枠体、D…天井チャンバー E…通風床、F…床下チャンバー G…フィルター、H…間仕切り壁 I…区画通気路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 杉浦 正二 東京都中央区銀座8丁目21番1号 株式 会社竹中工務店東京本店内 (72)考案者 森 昭三 東京都千代田区有楽町1―10―1 新晃 工業株式会社東京本部内 (72)考案者 奥 明 東京都千代田区有楽町1―10―1 新晃 工業株式会社東京本部内 (72)考案者 鍋島 泰 大阪府寝屋川市太秦998 新晃工業株式 会社技術研究所内 (56)参考文献 特開 昭63−259198(JP,A) 特開 昭62−46144(JP,A) 特開 昭64−78297(JP,A) 実開 昭57−43400(JP,U) 実開 昭61−110026(JP,U) 実開 昭54−55151(JP,U)

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】全体構造を支える剛性枠体のベース1を設
    け、該ベースの適所に架台11を設けて、該架台上に防振
    材6を介してファン2を装着し、該ファンの外側に吸音
    材のカバー3を被せるとともに、該カバーの下縁を上記
    ベース1に嵌合させて支持させ、また、そのベース1に
    吸気口4を設けて、該吸気口を上記ファン2の吸込口19
    に開通させ、かつ、上記カバー3の適所に送風口5を穿
    設して、該送風口を内縁にて上記ファン2の吐出口20に
    パッキング21を介して当接させて連通させたことを特徴
    とするクリーンルーム用ファンユニット。
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