JP2560772B2 - 避雷器の劣化検出装置 - Google Patents
避雷器の劣化検出装置Info
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- JP2560772B2 JP2560772B2 JP63037166A JP3716688A JP2560772B2 JP 2560772 B2 JP2560772 B2 JP 2560772B2 JP 63037166 A JP63037166 A JP 63037166A JP 3716688 A JP3716688 A JP 3716688A JP 2560772 B2 JP2560772 B2 JP 2560772B2
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- Japan
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- lightning arrester
- phase
- filter
- leakage current
- fundamental wave
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- Measurement Of Resistance Or Impedance (AREA)
- Testing Electric Properties And Detecting Electric Faults (AREA)
- Thermistors And Varistors (AREA)
- Testing Of Short-Circuits, Discontinuities, Leakage, Or Incorrect Line Connections (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 A.産業上の利用分野 本発明は、酸化亜鉛を主成分とした非直線抵抗体より
なる避雷器の劣化検出装置に関するものである。
なる避雷器の劣化検出装置に関するものである。
B.発明の概要 本発明は、避雷器の劣化検出装置において、避雷器の
漏れ電流の中の抵抗分電流に占める基本波成分を求め、
この基本波成分から抵抗分電流を検出して劣化検出信号
とすることによって、容量分電流のゲインコントロール
を不要とし、且つ周波数特性を必要としない検出装置を
得るようにしたものである。
漏れ電流の中の抵抗分電流に占める基本波成分を求め、
この基本波成分から抵抗分電流を検出して劣化検出信号
とすることによって、容量分電流のゲインコントロール
を不要とし、且つ周波数特性を必要としない検出装置を
得るようにしたものである。
C.従来の技術 酸化亜鉛を主成分とした非直線抵抗体よりなる避雷器
の劣化検出としては、漏れ電流IO中の抵抗分電流IRを検
出することによる手法が採られている。
の劣化検出としては、漏れ電流IO中の抵抗分電流IRを検
出することによる手法が採られている。
すなわち、第5図は避雷器の印加電圧Vと漏れ電流IO
(=IR+IC)との波形を示したもので、漏れ電流IOは、
非直線抵抗体の抵抗分電流IRと容量分電流ICとの合成よ
りなっている。
(=IR+IC)との波形を示したもので、漏れ電流IOは、
非直線抵抗体の抵抗分電流IRと容量分電流ICとの合成よ
りなっている。
避雷器はその使用中に、雷サージ,開閉サージ,交流
性過電圧および長期課電などによる種々のダメージを受
け、このダメージによって避雷器は劣化するが、劣化す
ると、抵抗分電流IRが第5図点線で示すように顕著に増
加する現象を示し、このIRを検出することが劣化検出の
最も有効な手段とされている。
性過電圧および長期課電などによる種々のダメージを受
け、このダメージによって避雷器は劣化するが、劣化す
ると、抵抗分電流IRが第5図点線で示すように顕著に増
加する現象を示し、このIRを検出することが劣化検出の
最も有効な手段とされている。
一般に、常規使用状態においては、IR《ICであるが、
IRを測定して劣化検出を行うためには、IOの中からICを
検出して除去する必要上、従来は第6図で示すような劣
化検出装置となっている。
IRを測定して劣化検出を行うためには、IOの中からICを
検出して除去する必要上、従来は第6図で示すような劣
化検出装置となっている。
同図において1は母線で避雷器2,PDまたはPTよりなる
電圧検出部3がこの母線に接続されている。避雷器2の
漏れ電流IOは変流器4によって検出され、増幅器6にて
増幅された後に差動増幅器9に入力される。
電圧検出部3がこの母線に接続されている。避雷器2の
漏れ電流IOは変流器4によって検出され、増幅器6にて
増幅された後に差動増幅器9に入力される。
一方、電圧検出部3によって検出された信号は、増幅
器5で増幅された後に移相回路7にて移相される。移相
信号はゲイン制御回路8によってゲインコントロールさ
れ、差動増幅器9にてIR=IO−ICの演算がなされて表示
回路10でIRが表示される。
器5で増幅された後に移相回路7にて移相される。移相
信号はゲイン制御回路8によってゲインコントロールさ
れ、差動増幅器9にてIR=IO−ICの演算がなされて表示
回路10でIRが表示される。
D.発明が解決しようとする課題 第6図で示す従来においては、IR=IO−ICを演算する
ためにICに相当する信号を電圧信号より検出している
が、IOに含まれるICは、系統電圧や劣化の度合によって
変化するためIC相当信号を変化させなければならない。
そのためにゲイン制御回路8が必要となり、また、IRは
高周波を含む歪波であるため、歪波の周波数を考慮した
回路設計が必要とされていた。このため周波数特性を上
げると外部ノイズの影響を受け易い問題点を有してい
た。すなわち、ノイズは高周波成分を多く含むため、一
般にノイズ除去のためにローパスフィルタを用いるが、
このローパスフィルタを用いると、IRを大巾にカットす
ることになるためノイズ対策が困難であった。
ためにICに相当する信号を電圧信号より検出している
が、IOに含まれるICは、系統電圧や劣化の度合によって
変化するためIC相当信号を変化させなければならない。
そのためにゲイン制御回路8が必要となり、また、IRは
高周波を含む歪波であるため、歪波の周波数を考慮した
回路設計が必要とされていた。このため周波数特性を上
げると外部ノイズの影響を受け易い問題点を有してい
た。すなわち、ノイズは高周波成分を多く含むため、一
般にノイズ除去のためにローパスフィルタを用いるが、
このローパスフィルタを用いると、IRを大巾にカットす
ることになるためノイズ対策が困難であった。
したがって本発明の目的とするところは、ゲイン制御
回路やノイズ対策のし易いこの種劣化検出装置を提供せ
んとするものである。
回路やノイズ対策のし易いこの種劣化検出装置を提供せ
んとするものである。
E.課題を解決するための手段 本発明は、避雷器の漏れ電流と電圧検出部よりの検出
信号とを夫々個別にフィルタを通して基本波成分を取り
出す。取り出された各信号の位相を検出する位相検出部
と、この位相検出部によって検出された信号とフィルタ
を通して得られた漏れ電流の基本波成分を乗算するため
の演算部と、更にこの演算部によって得られた信号を変
換する変換部とで構成される。
信号とを夫々個別にフィルタを通して基本波成分を取り
出す。取り出された各信号の位相を検出する位相検出部
と、この位相検出部によって検出された信号とフィルタ
を通して得られた漏れ電流の基本波成分を乗算するため
の演算部と、更にこの演算部によって得られた信号を変
換する変換部とで構成される。
F.作用 位相検出部においてICに相当する信号と漏れ電流との
位相θが求められ、演算部にてIR′=IO′・sinθが求
められる。(但しIR′はIRの基本波成分、IO′はIOの基
本波成分)このIR′は変換部においてIRに変換される。
位相θが求められ、演算部にてIR′=IO′・sinθが求
められる。(但しIR′はIRの基本波成分、IO′はIOの基
本波成分)このIR′は変換部においてIRに変換される。
G.実施例 第1図は本発明の一実施例を示したもので、第6図と
同符号のものは同一部分、もしくは相当部分である。1
1,12は夫々フィルタで、フィルタ11は基本波成分の出力
Vを通過させ、フィルタ12は漏れ電流中の基本波成分
IO′を通過させる。13は位相検出回路、14は演算部で、
この演算部14はフィルタ12の出力IO′と位相検出回路13
の出力sinθとの乗算がなされる。15は変換部で、この
変換部15はIRの基本波成分IR′からIRに変換するための
もので、その変換方法としては、予め実験によって得ら
れた第3図の如きIR′とIRとの相関性から求める方法,
あるいは第4図で示すように位相θと(IR/IR′)の相
関性から求める方法や演算によって求める方法などが採
用される。
同符号のものは同一部分、もしくは相当部分である。1
1,12は夫々フィルタで、フィルタ11は基本波成分の出力
Vを通過させ、フィルタ12は漏れ電流中の基本波成分
IO′を通過させる。13は位相検出回路、14は演算部で、
この演算部14はフィルタ12の出力IO′と位相検出回路13
の出力sinθとの乗算がなされる。15は変換部で、この
変換部15はIRの基本波成分IR′からIRに変換するための
もので、その変換方法としては、予め実験によって得ら
れた第3図の如きIR′とIRとの相関性から求める方法,
あるいは第4図で示すように位相θと(IR/IR′)の相
関性から求める方法や演算によって求める方法などが採
用される。
以上のように構成されたものにおいて、その動作を説
明する。
明する。
避雷器2の漏れ電流IOは変流器4によって検出された
後増幅器6にて増幅され、フィルタ12に入力される。フ
ィルタ12は基本波フィルタであるため、IRを含んだI
Oは、フィルタを通過することによってIRの基本波成分I
R′を含んだIO′が取り出され、位相検出回路13と演算
部14に夫々出力される。
後増幅器6にて増幅され、フィルタ12に入力される。フ
ィルタ12は基本波フィルタであるため、IRを含んだI
Oは、フィルタを通過することによってIRの基本波成分I
R′を含んだIO′が取り出され、位相検出回路13と演算
部14に夫々出力される。
一方、電圧検出部3より得られた電圧信号も、増幅器
5で増幅された後にフィルタ11に入力され、このフィル
タ11より基本波成分のみが取り出されて位相検出回路13
に出力される。位相検出回路13ではIO′の位相が検出さ
れる。第2図がV,IO′,IC(=IO′cosθ)IR′の関係を
示したベクトル図である。演算部14は、検出された位相
θと。IO′とを用いてIO′×sinθの演算を行ってIR′
を求める。求められたIR′は抵抗分電流IRの基本波成分
であるので、IR′は変換部15に出力されてIRに変換さ
れ、表示回路10によって表示される。
5で増幅された後にフィルタ11に入力され、このフィル
タ11より基本波成分のみが取り出されて位相検出回路13
に出力される。位相検出回路13ではIO′の位相が検出さ
れる。第2図がV,IO′,IC(=IO′cosθ)IR′の関係を
示したベクトル図である。演算部14は、検出された位相
θと。IO′とを用いてIO′×sinθの演算を行ってIR′
を求める。求められたIR′は抵抗分電流IRの基本波成分
であるので、IR′は変換部15に出力されてIRに変換さ
れ、表示回路10によって表示される。
次にIR検出の一例を説明する。
275KV系統用の避雷器について、模擬実験をし、測定
器(オシロ)にて測定したところ、そのときにおけるIR
は120μAcrestであった。これを本発明によって求める
と次のようになる。
器(オシロ)にて測定したところ、そのときにおけるIR
は120μAcrestであった。これを本発明によって求める
と次のようになる。
IO′=770μAcrest θ =8.0deg IR′=IO′sinθ =107μAcrest 第4図より、 IR=IR′×1.13 =121μAcrest となり、求まった121μAは実測値の120μAとよく一致
していることが確かめられた。
していることが確かめられた。
H.発明の効果 以上のような本発明によると、次の如き効果が得られ
る。
る。
(1)ゲイン制御回路が不要となった。これによって、
従来はIRの定義が不明確であることからゲインコントロ
ールの判定にも明確な定義がなかったが、不要となった
ことによってIR検出のネックがなくなる。
従来はIRの定義が不明確であることからゲインコントロ
ールの判定にも明確な定義がなかったが、不要となった
ことによってIR検出のネックがなくなる。
(2)基本波だけの回路構成が実現できたことによって
周波数特性を考慮することがなくなり、回路が簡略化さ
れる。
周波数特性を考慮することがなくなり、回路が簡略化さ
れる。
(3)IRの基本波だけを検出しているため、フィルタを
用いて外部ノイズを有効に除去することが可能となる。
用いて外部ノイズを有効に除去することが可能となる。
(4)フィルタから変換部までを容易にディジタル化が
できるため、変電所の総合制御システムに直結できる。
できるため、変電所の総合制御システムに直結できる。
(5)IRの検出のために電圧信号の大きさを使用しない
ため、電圧信号を発変電所の所内電源からとる場合、電
圧変動による誤差がなくなる。(従来はゲイン制御回路
にて対応していた。) (6)測定結果の基準電圧における値への換算が容易と
なり、判定基準を定める場合、基準電圧値で判定するこ
とが出来る。すなわち、基準電圧でのIC/測定時のIC=
Kとすると、基準電圧での IR=測定時のIR×K で求めることができる。(こゝでICはIC=IO′cosθ)
ため、電圧信号を発変電所の所内電源からとる場合、電
圧変動による誤差がなくなる。(従来はゲイン制御回路
にて対応していた。) (6)測定結果の基準電圧における値への換算が容易と
なり、判定基準を定める場合、基準電圧値で判定するこ
とが出来る。すなわち、基準電圧でのIC/測定時のIC=
Kとすると、基準電圧での IR=測定時のIR×K で求めることができる。(こゝでICはIC=IO′cosθ)
第1図は本発明の一実施例を示す構成図、第2図は説明
のためのベクトル図、第3図はIR−IR′関係図、第4図
はθとIR/IR′関係図、第5図は電圧と漏れ電流の波形
図、第6図は従来の劣化検出装置の構成図である。 11,12……フィルタ、13……位相検出回路、14……演算
部、15……変換部。
のためのベクトル図、第3図はIR−IR′関係図、第4図
はθとIR/IR′関係図、第5図は電圧と漏れ電流の波形
図、第6図は従来の劣化検出装置の構成図である。 11,12……フィルタ、13……位相検出回路、14……演算
部、15……変換部。
Claims (1)
- 【請求項1】電路に設けられた電圧検出部の検出信号
と、避雷器の漏れ電流から避雷器の劣化を検出するもの
において、前記電圧検出部よりの検出信号と避雷器の漏
れ電流とを夫々通して基本波成分を取り出すフィルタ
と、各フィルタの出力信号の位相を検出する位相検出部
と、この位相検出部によって検出された位相信号と前記
フィルタを通過した漏れ電流の基本波成分との積を演算
する演算部と、この演算部の出力信号を漏れ電流のうち
の抵抗分電流に変換する変換部とを備えたことを特徴と
する避雷器の劣化検出装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63037166A JP2560772B2 (ja) | 1988-02-19 | 1988-02-19 | 避雷器の劣化検出装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63037166A JP2560772B2 (ja) | 1988-02-19 | 1988-02-19 | 避雷器の劣化検出装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01212366A JPH01212366A (ja) | 1989-08-25 |
JP2560772B2 true JP2560772B2 (ja) | 1996-12-04 |
Family
ID=12490012
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63037166A Expired - Lifetime JP2560772B2 (ja) | 1988-02-19 | 1988-02-19 | 避雷器の劣化検出装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2560772B2 (ja) |
Families Citing this family (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005140532A (ja) * | 2003-11-04 | 2005-06-02 | Toyoji Ahei | 位相角度算出装置及び方法、漏洩電流検出装置及び方法 |
KR100974047B1 (ko) * | 2005-01-31 | 2010-08-04 | 오노 다케미 | 누설전류차단장치와 방법 |
JP5748797B2 (ja) * | 2010-04-12 | 2015-07-15 | 豊次 阿閉 | 漏洩電流検出装置及び方法 |
CN102033184B (zh) * | 2011-01-20 | 2013-03-27 | 辽宁省电力有限公司 | 避雷器电压分布无线测量系统 |
CN102901873A (zh) * | 2012-10-24 | 2013-01-30 | 广州长川科技有限公司 | 氧化锌避雷器阻性电流基波分量的测量装置 |
CN109254198B (zh) * | 2018-10-08 | 2021-07-13 | 许昌许继软件技术有限公司 | 避雷器的数据同步采集系统和数据采集装置 |
-
1988
- 1988-02-19 JP JP63037166A patent/JP2560772B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01212366A (ja) | 1989-08-25 |
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