JP2560753Y2 - 着色ポリマーセメント層を具備するガラス化粧板 - Google Patents
着色ポリマーセメント層を具備するガラス化粧板Info
- Publication number
- JP2560753Y2 JP2560753Y2 JP1991030605U JP3060591U JP2560753Y2 JP 2560753 Y2 JP2560753 Y2 JP 2560753Y2 JP 1991030605 U JP1991030605 U JP 1991030605U JP 3060591 U JP3060591 U JP 3060591U JP 2560753 Y2 JP2560753 Y2 JP 2560753Y2
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- Japan
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- polymer cement
- glass plate
- cement layer
- glass
- decorative board
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、建築物の内外装材、ト
ンネルの内装材、橋梁 (親柱や高欄等を含む) の化粧
材、家具等の化粧板等として用いることができる着色ポ
リマーセメント層を具備するガラス化粧板に関する。
ンネルの内装材、橋梁 (親柱や高欄等を含む) の化粧
材、家具等の化粧板等として用いることができる着色ポ
リマーセメント層を具備するガラス化粧板に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、表面に光沢を有し高級感を出す建
築物の内外装材として各種形態のものが知られており、
その一つとして、大理石等の天然石がある。しかし、大
理石等の天然石は高価である。そこで、近年、コストダ
ウンを図る方法として、ダイヤモンドカッター等を用い
て大理石を薄くスライスし、この薄くした天然石板を、
コンクリート等の安価な材料からなる基体の表面に貼り
付ける技術が開発されている。
築物の内外装材として各種形態のものが知られており、
その一つとして、大理石等の天然石がある。しかし、大
理石等の天然石は高価である。そこで、近年、コストダ
ウンを図る方法として、ダイヤモンドカッター等を用い
て大理石を薄くスライスし、この薄くした天然石板を、
コンクリート等の安価な材料からなる基体の表面に貼り
付ける技術が開発されている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】しかし、天然石はわず
かながら透水性を有するため、内部の水分が原因で白華
現象を起こし汚染される欠点がある。また、年月を経る
と表面から劣化し光沢を失い、やがて剥落が起こり、化
粧材としての役目を果たさなくなる。なお、厚みが厚い
天然石板であれば再度研ぎ出して劣化していない部分を
表して美観を取り戻すことができるが、薄い天然石板で
は不可能である。
かながら透水性を有するため、内部の水分が原因で白華
現象を起こし汚染される欠点がある。また、年月を経る
と表面から劣化し光沢を失い、やがて剥落が起こり、化
粧材としての役目を果たさなくなる。なお、厚みが厚い
天然石板であれば再度研ぎ出して劣化していない部分を
表して美観を取り戻すことができるが、薄い天然石板で
は不可能である。
【0004】本考案は、上記した課題を解決することが
できるガラス化粧板を提供することを目的とする。
できるガラス化粧板を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本考案は、基板となるガ
ラス板の背面に、顔料を混合したポリマーセメント層を
一体的に形成し、同ポリマーセメントを、カルボキシ変
性スチレンブタジエン共重合体並びにメタクリル酸シク
ロヘキシル及びスチレンを主成分とする複合ポリマーエ
マルジョンと、酸化珪素、酸化カルシウムを主成分とし
た主剤とを混合して生成したことを特徴とする着色ポリ
マーセメント層を具備するガラス化粧板に係るものであ
る。
ラス板の背面に、顔料を混合したポリマーセメント層を
一体的に形成し、同ポリマーセメントを、カルボキシ変
性スチレンブタジエン共重合体並びにメタクリル酸シク
ロヘキシル及びスチレンを主成分とする複合ポリマーエ
マルジョンと、酸化珪素、酸化カルシウムを主成分とし
た主剤とを混合して生成したことを特徴とする着色ポリ
マーセメント層を具備するガラス化粧板に係るものであ
る。
【0006】上記ガラス化粧板に製造に際しては、基板
となるガラス板の背面に、顔料を混合したポリマーセメ
ントを吹き付けやハケ塗り等の方法で付着し、硬化乾燥
させて化粧板とする。
となるガラス板の背面に、顔料を混合したポリマーセメ
ントを吹き付けやハケ塗り等の方法で付着し、硬化乾燥
させて化粧板とする。
【0007】なお、ガラス板は必ずしも薄肉偏平板のみ
をいうのではなく、用途に応じ、厚肉又は塊状に整形加
工されたものでもよい。また、用途に応じ、透明ガラス
板のみならず、半透明のガラス板あるいは表面に凹凸の
ある型板ガラスを用いることもできる。
をいうのではなく、用途に応じ、厚肉又は塊状に整形加
工されたものでもよい。また、用途に応じ、透明ガラス
板のみならず、半透明のガラス板あるいは表面に凹凸の
ある型板ガラスを用いることもできる。
【0008】また、ガラス板への模様に変化を付ける方
法としては、斑状に塗布する作業を塗料の色を変えて繰
り返し、最後に全背面をポリマーセメントで塗り尽くす
方法で天然の大理石と酷似した模様を形成する事が可能
である。
法としては、斑状に塗布する作業を塗料の色を変えて繰
り返し、最後に全背面をポリマーセメントで塗り尽くす
方法で天然の大理石と酷似した模様を形成する事が可能
である。
【0009】さらに、マスキングする位置を変化させて
幾何学的な模様を形成する事もできる。
幾何学的な模様を形成する事もできる。
【0010】
【実施例】以下、添付図に示す実施例に基づいて、本考
案を詳説する。
案を詳説する。
【0011】まず、図7を参照して、本考案に係るガラ
ス化粧板Aの構成について説明すると、10は透明なガラ
ス板であり、同ガラス板10の裏面には、4色からなるポ
リマーセメントを素材とする塗料11, 12,13,14が付着さ
れている。
ス化粧板Aの構成について説明すると、10は透明なガラ
ス板であり、同ガラス板10の裏面には、4色からなるポ
リマーセメントを素材とする塗料11, 12,13,14が付着さ
れている。
【0012】ここに、塗料11,12,13は、図示するよう
に、粒子状にガラス板10に付着されており、一方、塗料
14は、ガラス板10の背面全体を一定の厚さで被覆するよ
うに付着されている。
に、粒子状にガラス板10に付着されており、一方、塗料
14は、ガラス板10の背面全体を一定の厚さで被覆するよ
うに付着されている。
【0013】ここに、ポリマーセメントとは、以下の組
成を有する複合ポリマーエマルジョンPと主剤Mとを混
合して生成したものを用いた。
成を有する複合ポリマーエマルジョンPと主剤Mとを混
合して生成したものを用いた。
【0014】 なお、上記白色セメントの成分重量比は、以下の通りで
あった。
あった。
【0015】 次に、上記したガラス化粧板Aの製造方法を、図1〜図
7を参照して順に説明する。
7を参照して順に説明する。
【0016】まず、図1に示すように、上記した組成を
有する缶入りの複合ポリマーエマルジョンPを図2の攪
拌容器20に入れ、同複合ポリマーエマルジョンPに、図
1に示す主剤Mと顔料C(液状、粉状)を徐々に加えな
がらハンドミキサー21で攪拌し、ポリマーセメントを製
造した。しかして、本実施例では、顔料Cを変えること
によって、同ポリマーセメントを、上述したように、4
種類の塗料11,12,13,14とした。
有する缶入りの複合ポリマーエマルジョンPを図2の攪
拌容器20に入れ、同複合ポリマーエマルジョンPに、図
1に示す主剤Mと顔料C(液状、粉状)を徐々に加えな
がらハンドミキサー21で攪拌し、ポリマーセメントを製
造した。しかして、本実施例では、顔料Cを変えること
によって、同ポリマーセメントを、上述したように、4
種類の塗料11,12,13,14とした。
【0017】次に、図3に示すように、塗料11をリシン
ガン22に入れ、図4に示すように、ガラス板10に吹き付
けて付着させ、図4(a)(b)に示す模様とし、硬化させ
た。
ガン22に入れ、図4に示すように、ガラス板10に吹き付
けて付着させ、図4(a)(b)に示す模様とし、硬化させ
た。
【0018】同様に、塗料12,13,14についても、図5
(a)(b), 図6(a)(b)及び図7(a)(b)に示すように、顔料
Cの色を順次変えて、塗料12,13,14の色を変え、ガラス
板10に付着させて大理石風のガラス化粧板Aとした。
(a)(b), 図6(a)(b)及び図7(a)(b)に示すように、顔料
Cの色を順次変えて、塗料12,13,14の色を変え、ガラス
板10に付着させて大理石風のガラス化粧板Aとした。
【0019】かかる塗料11,12,13,14 は、カルボキシ変
性スチレンブタジエン共重合体並びにメタクリル酸シク
ロヘキシル及びスチレンを主成分とする複合ポリマーエ
マルジョンと、酸化珪素、酸化カルシウムを主成分とし
た主剤とをして生成したポリマーセメントであるため、
硬化後も適度な柔軟性と伸び性能を保持し、かつ強力な
付着力でガラス板10と強力に一体化し、ガラス板10を割
れにくくしている。
性スチレンブタジエン共重合体並びにメタクリル酸シク
ロヘキシル及びスチレンを主成分とする複合ポリマーエ
マルジョンと、酸化珪素、酸化カルシウムを主成分とし
た主剤とをして生成したポリマーセメントであるため、
硬化後も適度な柔軟性と伸び性能を保持し、かつ強力な
付着力でガラス板10と強力に一体化し、ガラス板10を割
れにくくしている。
【0020】
【考案の効果】以上説明してきたように、本考案に係る
ガラス化粧板は、基板となるガラス板の背面に、顔料を
混合したポリマーセメント層を一体的に形成し、同ポリ
マーセメントを、カルボキシ変性スチレンブタジエン共
重合体並びにメタクリル酸シクロヘキシル及びスチレン
を主成分とする複合ポリマーエマルジョンと、酸化珪
素、酸化カルシウムを主成分とした主剤とを混合して生
成したことを特徴とするので、以下の効果を奏する。
ガラス化粧板は、基板となるガラス板の背面に、顔料を
混合したポリマーセメント層を一体的に形成し、同ポリ
マーセメントを、カルボキシ変性スチレンブタジエン共
重合体並びにメタクリル酸シクロヘキシル及びスチレン
を主成分とする複合ポリマーエマルジョンと、酸化珪
素、酸化カルシウムを主成分とした主剤とを混合して生
成したことを特徴とするので、以下の効果を奏する。
【0021】表面層としてガラス板が充分な硬さを保
持しキズが付きにくくなり、かつ、ガラスは紫外線を通
しにくいため、中の顔料が褪色しにくく、長期間の鑑賞
に耐え得る。
持しキズが付きにくくなり、かつ、ガラスは紫外線を通
しにくいため、中の顔料が褪色しにくく、長期間の鑑賞
に耐え得る。
【0022】またガラスは化学的に安定しており、耐
汚染性に優れ、清掃も容易である。
汚染性に優れ、清掃も容易である。
【0023】ガラスには割れ易いという概念がある
が、ガラスに適度な厚みを保有させ、かつ適度な柔軟性
と伸び性能及び付着性能を有するポリマーセメントで裏
打ちしているので、実用には耐え得る割れにくさを保持
することができる。
が、ガラスに適度な厚みを保有させ、かつ適度な柔軟性
と伸び性能及び付着性能を有するポリマーセメントで裏
打ちしているので、実用には耐え得る割れにくさを保持
することができる。
【0024】塗装による着色方法なので模様やデザイ
ンに制約がないので思い通りの外観とする事が可能であ
る。
ンに制約がないので思い通りの外観とする事が可能であ
る。
【0025】建築物の内外装材として用いた場合は、
大理石等の天然石と同様な高級感を出すことができ、か
つ、長年にわたって褪色を防止でき、高級感を維持でき
る。
大理石等の天然石と同様な高級感を出すことができ、か
つ、長年にわたって褪色を防止でき、高級感を維持でき
る。
【0026】トンネル内装材として用いた場合は、排
気ガス等のヨゴレを吸着しにくく、また、ガス粒子が表
面に付着しても容易に除去することができ、かつ、表面
にキキズが入るのも防止できる。
気ガス等のヨゴレを吸着しにくく、また、ガス粒子が表
面に付着しても容易に除去することができ、かつ、表面
にキキズが入るのも防止できる。
【0027】家具等の化粧板として用いた場合は、重
厚感、高級感を出すことができ、かつ、表面にキズが付
くのを防止できる。
厚感、高級感を出すことができ、かつ、表面にキズが付
くのを防止できる。
【図1】本考案のガラス化粧板の製造に用いるポリマー
セメント等の材料の斜視図である。
セメント等の材料の斜視図である。
【図2】攪拌作業の説明図である。
【図3】吹付作業の説明図である。
【図4】吹付作業の工程説明図である。
【図5】吹付作業の工程説明図である。
【図6】吹付作業の工程説明図である。
【図7】吹付作業の工程説明図である。
A ガラス化粧板 10 ガラス板 11 塗料 12 塗料 13 塗料 14 塗料 20 攪拌容器 21 ハンドミキサー 22 リシンガン
Claims (1)
- 【請求項1】基板となるガラス板の背面に、顔料を混合
したポリマーセメント層を一体的に形成し、同ポリマー
セメントを、カルボキシ変性スチレンブタジエン共重合
体並びにメタクリル酸シクロヘキシル及びスチレンを主
成分とする複合ポリマーエマルジョンと、酸化珪素、酸
化カルシウムを主成分とした主剤とを混合して生成した
ことを特徴とする着色ポリマーセメント層を具備するガ
ラス化粧板。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1991030605U JP2560753Y2 (ja) | 1991-05-01 | 1991-05-01 | 着色ポリマーセメント層を具備するガラス化粧板 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1991030605U JP2560753Y2 (ja) | 1991-05-01 | 1991-05-01 | 着色ポリマーセメント層を具備するガラス化粧板 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0570935U JPH0570935U (ja) | 1993-09-24 |
JP2560753Y2 true JP2560753Y2 (ja) | 1998-01-26 |
Family
ID=12308507
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1991030605U Expired - Lifetime JP2560753Y2 (ja) | 1991-05-01 | 1991-05-01 | 着色ポリマーセメント層を具備するガラス化粧板 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2560753Y2 (ja) |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS4862368U (ja) * | 1971-11-19 | 1973-08-08 | ||
JPS60214956A (ja) * | 1985-03-04 | 1985-10-28 | 高津 和夫 | 人造石板 |
JPH0393540A (ja) * | 1989-09-07 | 1991-04-18 | Asahi Rainingu Kk | 模様入り化粧パネルの製造方法 |
-
1991
- 1991-05-01 JP JP1991030605U patent/JP2560753Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0570935U (ja) | 1993-09-24 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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