JP2560396B2 - 広周波数帯域雑音源パワースペクトル検出方式 - Google Patents

広周波数帯域雑音源パワースペクトル検出方式

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JP2560396B2 JP63051096A JP5109688A JP2560396B2 JP 2560396 B2 JP2560396 B2 JP 2560396B2 JP 63051096 A JP63051096 A JP 63051096A JP 5109688 A JP5109688 A JP 5109688A JP 2560396 B2 JP2560396 B2 JP 2560396B2
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  • Measurement Of Velocity Or Position Using Acoustic Or Ultrasonic Waves (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は広周波数帯域雑音源パワースペクトル検出方
式に関し、特に無指向性パッシブソノブイによって受信
した水中の音響信号を処理し、音源を探知及び類別する
音響信号処理装置に利用する場合、音源が広周波数帯域
の雑音を発生し、これを2本の無指向性パッシブソノブ
イで受信して音源発生雑音のパワースペクトル検出を行
なう広周波数帯域雑音源パワースペクトル検出方式に関
する。
〔従来の技術〕
従来のこの種の広周波数帯域雑音パワースペクトル検
出方式を第2図に示す。ソノブイ受信信号18はバンドパ
スフィルタ15に入力される。バンドパスフィルタ15は、
ソノブイ受信信号18の全周波数帯域のなかから一定の周
波数帯域の部分を通過させ、バンドパスフィルタ出力信
号19を出力する。バンドパスフィルタ出力信号19は検波
部16において2乗検波、絶対値検波等により検波され、
検波部出力信号20となる。検波部出力信号20は平均部17
で時間平均がとられ平均パワー21が検出される。
ソノブイ受信信号18に含まれる広周波数帯域雑音のパ
ワースペクトルの検出は、通過中心周波数の異なる複数
のバンドパスフィルタ15を用いることにより行う。
〔発明が解決しようとする課題〕
上述した従来の広周波数帯域雑音パワースペクトル検
出方式は、水中の周囲雑音と音源の発生した雑音のパワ
ーとを合成したスペクトルが検出されるため、周囲雑音
のみのパワースペクトルを知らない限り音源の発生雑音
のパワースペクトルが求められないという欠点がある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明の方式は、水中に存在する広周波数帯域雑音源
が発生する雑音のパワースペクトルを検出する広周波帯
域雑音源パワースペクトル検出方式において、相異なる
2つの位置に配置された2本の無指向性パッシブソノブ
イの受信信号を入力しこれら2つの受信信号の相関成分
が最大を示す時間差を測定するタイムラグ測定部と、前
記2つの受信信号から一定の周波数帯域の成分を抽出し
この相互相関を前記タイムラグ測定部で測定された時間
差でとる雑音パワー検出部とを備えて構成される。
〔実施例〕
次に、本発明について図面を参照して詳細に説明す
る。
第1図は本発明の一実施例を示すブロック図であり、
タイムラグ測定部1と雑音パワー検出部2とを備えて構
成される。
ソノブイ受信信号8とソノブイ受信信号9は、互いに
相異なる2つの地理上の位置に配置された2本のソノブ
イから同時に受信された周囲雑音を含む音源の広周波数
帯域雑音であり、それぞれ(1),(2)式のように表
現される。
(ソノブイ受信信号8)=n1(t)+ns(t) ……
(1) (ソノブイ受信信号9)=n2(t)+ns(t−τ)……
(2) (1),(2)式において、n1及びn2(t)は周囲雑
音、ns(t)は音源の発生する雑音である。n1(t),
n2(t),ns(t)はそれぞれ平均0、分散σ1 2
σ2 2,σs 2のガウスランダム雑音であり、相互の相関は
ない。また(2)式のτは2本のソノブイと音源の間の
距離差により決まる音波伝搬の時間差である。
ソノブイ受信信号8及びソノブイ受信信号9は、タイ
ムラグ測定部1に入力される。タイムラグ測定部1に入
力される。タイムラグ測定部1は、2本のソノブイ受信
信号に含まれる相関成分の時間差を測定する機能を有す
る。第1図の実施例ではタイムラグ測定部1は相関器3
及びピーク検出器4により構成される。
相関器3は、ソノブイ受信信号8とソノブイ受信信号
9の相互相関をとり、(3)式に示す相関出力10を出力
する。
(3)式において、積分時間Tを大きくとると、相関
のタイムラグlがτに等しいとき相関出力10は音源の発
生する雑音の分散σs 2に近づき、最大値をとる。一方、
lがτと異なる場合には、相関出力10は0に近づく。こ
の相関出力10はピーク検出器4に入力される。ピーク検
出器4は、相関のタイムラグlを変化させた場合の相関
出力10を観測し、相関出力10が最大値をとるlを求め
る。前述したように、このときlは2本のソノブイと音
源間の距離差に起因するソノブイ受信信号8とソノブイ
受信信号9の相関成分の時間差τに等しくなり、この時
間差はタイムラグ測定部出力11として雑音パワー検出部
2に出力される。
雑音パワー検出部2は、2本のソノブイ受信信号から
一定の周波数帯域の成分を抽出し、タイムラグ測定部1
で測定される2本のソノブイ受信信号に含まれる相関成
分の時間差を適用した場合の一定周波数帯域に制限され
た2つの信号の相互相関を出力する機能を有する。第1
図の実施例では、雑音パワー検出部2は、2つの同一特
性を有するバンドパスフィルタ5及び6並びに相関器7
により構成される。
ソノブイ受信信号8及び9は、それぞれバンドパスフ
ィルタ5及び6に入力される。バンドパスフィルタ5及
び6は、ソノブイ受信信号8及び9の一定周波数帯域成
分を抽出し、バンドパスフィルタ出力12及び13を出力す
る。
バンドパスフィルタ出力12及び13は(4)式、(5)
式のように表現される。
(バンドパスフィルタ出力12)= n1′(t)+ns′(t) ……(4) (バンドパスフィルタ出力13)= n2′(t)+ns′(t−τ) ……(5) (4),(5)式のn1′(t),n2′(t),ns
(t)は、それぞれ(1),(2)式のn1(t),n
2(t),ns(t)を一定周波数帯域に制限した成分で
ある。n1′(t),n2′(t),ns′(t)は、それぞ
れ平均0のガウスランダム雑音となり相互の相関はな
い。また、それぞれの分散はσ1 2′,σ2 2′,σs 2′と
する。
バンドパスフィルタ出力12及び13、並びにタイムラグ
測定部出力11は相関器7に入力される。相関器7はバン
ドパスフィルタ出力12及び13の相互相関をとり、(6)
式に示す雑音パワー検出部出力14を出力する。
(6)式において、τ′はタイムラグ測定部出力11で
あり、τに近似する。このため、(6)式の積分時間T
を大きくとると、雑音パワー検出部出力14はバンドパス
フィルタ5及び6により制限された周波数帯域中の音源
の発生雑音の分散σ2 s′に近づく。σ2 2′はパワーを表
わしており、音源の発生する広周波数帯域雑音のパワー
スペクトルの検出は、通過周波数帯域の異なる複数のバ
ンドパスフィルタ5及び6を用いることにより行う。
〔発明の効果〕
以上説明したように本発明は相異る2つの位置に配置
した2本の無指向性パッシブソノブイの受信信号の相関
最大値を示す時間差を適用して前記2つの受信信号に含
まれる一定の周波数成分の相互相関をとることにより、
従来困難であった水中雑音中の広周波帯域雑音源発生信
号のパワースペクトルを検出することが可能となり、音
源を類別する上で非常に有効な情報が得られるという効
果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を示すブロック図、第2図は
従来の広周波数帯域雑音源パワースペクトル検出方式の
ブロック図である。 1……タイムラグ測定部、2……雑音パワー検出部、3
……相関器、4……ピーク検出器、5……バンドパスフ
ィルタ、6……バンドパスフィルタ、7……相関器、8
……ソノブイ受信信号、9……ソノブイ受信信号、10…
…相関出力、11……タイムラグ測定部出力、12……バン
ドパスフィルタ出力、13……バンドパスフィルタ、14…
…雑音パワー検出部出力、15……バンドパスフィルタ、
16……検波部、17……平均部、18……ソノブイ受信信
号、19……バンドパスフィルタ出力信号、20……検波部
出力信号、21……平均パワー。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水中に存在する広周波数帯域雑音源が発生
    する雑音のパワースペクトルを検出する広周波帯域雑音
    源パワースペクトル検出方式において、相異なる2つの
    位置に配置された2本の無指向性パッシブソノブイの受
    信信号を入力しこれら2つの受信信号の相関成分が最大
    を示す時間差を測定するタイムラグ測定部と、前記2つ
    の受信信号から一定の周波数帯域の成分を抽出しこの相
    互相関を前記タイムラグ測定部で測定された時間差でと
    る雑音パワー検出部とを備えて成ることを特徴とする広
    周波数域雑音源パワースペクトル検出方式。
JP63051096A 1988-03-03 1988-03-03 広周波数帯域雑音源パワースペクトル検出方式 Expired - Lifetime JP2560396B2 (ja)

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