JP2560280B2 - ホルマント抽出器 - Google Patents

ホルマント抽出器

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JP2560280B2
JP2560280B2 JP60296934A JP29693485A JP2560280B2 JP 2560280 B2 JP2560280 B2 JP 2560280B2 JP 60296934 A JP60296934 A JP 60296934A JP 29693485 A JP29693485 A JP 29693485A JP 2560280 B2 JP2560280 B2 JP 2560280B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はホルマント抽出器に関し、特に線形予測係数
を介してホルマント周波数を算出するホルマント抽出器
によって抽出されるホルマントの連続性,処理効率の改
善に関する。
〔従来の技術〕
音声信号のホルマント抽出には種種の手段が利用され
ているが、その代表的なものとして線形予測係数(Line
ar Prediction Coefficient,以後LPC係数と略称する)
を利用してホルマント周波数を算定するものがある。
このホルマント抽出手段は、あらかじめ特定する次第
のLPC係数、通常はαパラメータを分析するフレームご
とに求め、このαパラメータを係数とする次の(1)式
に示す高次方程式を零とする複素共役解として提供され
る極周波数を求めるのが基本的である。
1+α1Z-1+α2Z-2+-----αPZ-P=0 ……(1) (1)式においてPは線形予測次数、Z=ej ωであ
り、また(1)式の左辺は全極型ディジタルフィルタと
して構成される音声合成フィルタの伝達関数H(Z-1
=1/AP゜(Z-1)の右辺の分母AP゜(Z-1)に対応するもの
であることもよく知られている。(1)式の根はPの偶
数,奇数に対応してP/2個もしくはそれよりも少ない数
の複素共役根が極周波数を提供するものとして得られ、
根としては他に、複素共役根数の2倍とPとの差の実数
根が得られるが、この実数根は極周波数の決定、すなわ
ちホルマント周波数の決定には不要なものである。
〔発明が解決しようとする問題点〕
上述した従来のホルマント抽出器には、しかしながら
次の如き問題がある。
すなわち、LPC係数を介してホルマント周波数を算出
する場合にはLPC係数の次数推定が重要な鍵となる。し
かるに、LPC係数の次数推定それ自体極めて困難である
ので、実際には運用条件等にもとづいてあらかじめ設定
した範囲のすべての次数のLPC係数を求め,これらLPC係
数を介して求めた極周波数から最適なものを何等かの手
段で選択するという形式でホルマント周波数の推定が行
なわれているため必然的に演算量が膨大化するという欠
点がある。
本発明の目的は上述した欠点を除去し、あらかじめ設
定された範囲の最高次数のLPC係数を求め、次数過剰に
より発生する双峰特性の結果発生したものと考えられる
2つの極を新たな1つの極と見なしつつホルマント周波
数を推定する手段を備えることによって演算量を大幅に
削減しうるホルマント抽出器を提供することにある。
〔問題点を解決するための手段〕
線形予測係数を介してホルマント周波数を算出するホ
ルマント抽出器において、予め設定した次第で分析フレ
ームごとに前記線形予測係数から得る極の周波数および
帯域幅を表わすデータを受けて、互いに前記周波数が接
近しかつ前記帯域幅が共に狭い相隣接する2つの前記極
があるときには、その中間的な周波数を第1のホルマン
ト候補とし該2極をそれぞれ第2および第3のホルマン
ト候補として、おのおの時間的前後の分析フレームでの
分析結果との差分の大小を表わす評価値により連続性の
良否を評価して、前記第1ないし第3のホルマント候補
のうちでその連続性が最良のひとつを真のホルマントと
して推定するホルマント推定手段を備えて成る。
〔実施例〕
次に図面を参照して本発明を詳細に説明する。
第1図は本発明の一実施例を示すブロック図である。
第1図に示す実施例は、LPC分析器1,極算出器2,不要
極削除器3,候補ペア極選択器4,DP(Dynamic Programin
g)処理器5等を備えて構成される。
入力音声信号はLPC分析器1に入力され、所定の低域
フィルタリングを受けたのちA/Dコンバータで量子化デ
ータとされる。本実施例では低域フィルタリング100Hz
〜3.4kHzの帯域を対象とし、またディジタル変換はサン
プリング周波数8kHz,12ビットで行なっている。
この量子化データは自己相関法等の公知の手法にもと
づき、分析フレームごとにP次のLPC分析を施される。
この場合、分析次数Pは、分析フレームごとの極数を抽
出するのに必要かつ十分と考えられる次数があらかじめ
設定され利用される。LPC分析器1はこのP次のLPC分析
によってP次のαパラメータを分析フレームごとに抽出
し極算出器2に供給する。
極算出器2に供給されたP次のαパラメータからは極
周波数と帯域幅とが公知の手法で求められる。一般的に
はαパラメータを定数としαパラメータ同次数の(1)
式に示す高次方程式の複素共役解を求め、次にこの複素
共役解から極周波数と帯域幅を求めることが基本的手段
となっている。この場合、複素共役解は最大数をP/2個
とするR個が得られ、従のRの倍数2RとPとの差が実数
解の数となる。前述した如く、この実数解は極の推定に
は不要なものであり、複素共役解のみを対象として次の
(2)式によって帯域帯を求め、これら極周波数,帯域
幅に関するデータは実数解データとともに不要極削除器
3に供給される。
Bi=−log γi/π・ΔT ……(2) (2)式においてΔTは入力音声信号のサンプリング
周期、γiは(1)式の根を極座標表現したZi=γi・ej
λ iにおけるペクトルの大きさである。なお、λiは極周
波数fiに対応する波長を示す。
不要極削除器3は、あらかじめ設定する削除基準にも
とづき著しい広帯域の極周波数ならびに実数解データの
実極を除去したうえ残りの極周波数,帯域幅に関するデ
ータを候補ペア極選択器4に供給する。
第2図は入力音声信号の電力スペクトルならびに分析
スペクトル包絡の一例を示す電力・分析スペクトル特性
図である。
第2図に示す電力スペクトルは入力音声信号の1分析
フレームあたりの短時間電力スペクトルの一例を示し、
また3個の分析スペクトル包絡は、上述した電力スペク
トルの8次(P=8),10次(P=10)、および12次
(P=12)の分析αパラメータによって表現されるスペ
クトル包絡を示す。電力ならびに分析スペクトルの周波
数範囲は0〜4kHz,また3個のスペクトル包絡はそれぞ
れ独立的に示すものであり、従って相互間のレベルの大
小とは無関係である。さらにP=12のスペクトル包絡の
場合でいうと、Q1〜Q6の記号で示すものが分析極周波数
と帯域幅を示し、縦が極周波数,横が帯域幅であり、こ
れらはすべてR=6(個)の複素共役解として得られた
ものであり、従ってこのP=12の場合には、たまたま実
数解はない。
ふたたび第1図に戻って実施例の説明を続行する。
極算出器2はLPC分析器1から供給を受けたP次のα
パラメータにもとづいて算出した実数解と複素共役解に
関するデータを不要極削除器3に供給する。
不要極削除器3は、こうして入力したデータのうちか
ら極推定に不要な極、すなわち実数解に対応する実極、
複素共役解に対応する極であってもその帯域幅が過大で
あるものはいずれも不要極として排除し、他の複素共役
解のみ候補ペア極選択器4に供給する。不要極削除器3
によって過大と判定される帯域幅の削除判定域値は音声
資料にもとづきあらかじめ設定される。第2図の例で言
えば、P=12の場合、Q4とQ6とが帯域過大で削除される
ものである。
候補ペア極選択器4はLPC分析次数が過剰であるため
発生するスペクトル包絡の双峰特性に対応してあらわれ
る2つの極、たとえば第2図の場合でいうとQ1とQ2のペ
アが1つの極を表現するものであるとし、これら2つの
算出極の中間値の周波数,帯域幅を第1のホルマント候
補(候補1)とし、また2つの極のそれぞれを第2のホ
ルマント候補(候補2)、第3のホルマント候補(候補
3)としてホルマント推定器5に供給する。
候補ペア極選択器4はまた、ペア極を構成せずかつ明
らかに極と判定しうる極があるときはその極を特定ホル
マントとして出力しこれをホルマント推定器5に供給す
るとともにこれを推定ホルマントのひとつとする。候補
ペア極選択器4においてこうして選択される特定ホルマ
ント、ならびに前述した候補1〜3によって特定される
べきホルマントが入力音声信号の何番目のホルマントに
対応するかはホルマント周波数の分布資料にもとづいて
容易に判定しうる。
ホルマント推定器5は、こうして入力する候補1〜3
に対し時間的に前後する分析フレームの候補1〜3間の
差分を求めつつ、この差分の総和が最小となり連続性が
最も高いデータをホルマント周波数と推定するDP処理を
あらかじめ設定した個数の分析フレームごとに実施す
る。一般的に、ある分析フレームでは候補1〜3をもた
なくとも、分析フレームの時間系列を通してみた場合に
はどのホルマントについても前述したペア極が随時発生
し易く、この場合、これらを単純にそれぞれ独立したホ
ルマントを見做すよりは上述したDP処理によって時間的
前後の連続性が極めてすぐれたホルマント推定が可能と
なる。
こうして、明らかにどのホルマントかの条件を容易に
満足するものがあるときはこの特定ホルマントを含み、
推定ホルマントが分析フレーム間で高い連続性を保ちつ
つ対象とする次数のうち最高次数のみを利用し、演算量
を大幅に削減した状態で求めることができる。
なお、第1図の実施例において、LPC分析器1,極算出
器2によるLPC係数,極の算出は、これをLPC係数を利用
して極を求める他の処理手段、たとえは帯域分割形式の
LPC係数,極算出手段等で置換しても一向に差支えな
い。又、前述のDP処理を最小二乗処理に置換しても一向
に差支えない。
〔発明の効果〕
以上説明したように本発明によれば、LPC係数を介し
てホルマント周波数を算出するホルマント抽出器におい
て、互いに周波数が近接し、かつともに狭帯域の相接す
る2極がある場合、その中間的な周波数を第1のホルマ
ント候補とし前記2極のそれぞれを第2,3のホルマント
候補として時間的前後のフレーム分析結果との連続性を
評価する手段を備えてホルマント抽出を行なうことによ
って、演算量を大幅に削減するとともに抽出ホルマント
の時間的連続性も著しく改善しうるホルマント抽出器が
実現できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を示すブロック図、第2図は
入力音声信号の電力スペクトルならびに分析スペクトル
包絡の一例を示す電力・分析スペクトル特性図である。 1……LPC分析器、2……極算出器、3……不要極削除
器、4……候補ペア極選択器、5……ホルマント推定
器。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】線形予測係数を介してホルマント周波数を
    算出するホルマント抽出器において、 予め設定した次数で分析フレームごとに前記線形予測係
    数から得る極の周波数および帯域幅を表わすデータを受
    けて、互いに前記周波数が接近しかつ前記帯域幅が共に
    狭い相隣接する2つの前記極があるときには、その中間
    的な周波数を第1のホルマント候補とし該2極をそれぞ
    れ第2および第3のホルマント候補として、おのおの時
    間的前後の分析フレームでの分析結果との差分の大小を
    表わす評価値により連続性の良否を評価して、前記第1
    ないし第3のホルマント候補のうちでその連続性が最良
    のひとつを真のホルマントとして推定するホルマント推
    定手段を備えて成ることを特徴とするホルマント抽出
    器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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