JP2559960B2 - 羽根鋳造用鋳型 - Google Patents

羽根鋳造用鋳型

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JP2559960B2 JP4314840A JP31484092A JP2559960B2 JP 2559960 B2 JP2559960 B2 JP 2559960B2 JP 4314840 A JP4314840 A JP 4314840A JP 31484092 A JP31484092 A JP 31484092A JP 2559960 B2 JP2559960 B2 JP 2559960B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポンプ用インペラなど
の羽根部品を鋳造するための鋳型に関する。
【0002】
【従来の技術】羽根部品鋳造用の鋳型を造型する場合、
通常は、羽根形状に等しい模型の隙間に砂等の鋳型材料
を充填して模型を引き抜くいわゆる引き抜き造型法が用
いられる。羽根形状が3次元的にひねられていて造型後
の模型の引き抜きが不可能な場合は、ロストワックス法
のような消失模型法か、模型をゴム等の弾性体で成形し
て模型を変形させつつ鋳型から引き抜く弾性模型法が一
般に用いられる。しかし、消失模型法は鋳造数と同数の
模型を必要とするので模型費が高く付き、弾性模型法は
造型時の鋳型材料の重量で模型が変形するので鋳造精度
が損われる。そこで、上述した各造型法に代え、複数の
中子を組合せて鋳造すべき羽根部品の羽根形状に応じた
空隙を形成する寄せ型法が用いられることがある。
【0003】図27および図28は上述した寄せ型法に
よる鋳型の一例を示すものである。この鋳型は、一対の
下型Lおよび上型Uの間に複数の中子Nが周方向に並べ
て介装されたもので、不図示の湯口から注湯される溶湯
が中子Nの間の羽根用空隙Sbに回り込むことにより、
図29に示すように、回転軸の回りに螺旋状に延びる複
数枚(図では5枚)の羽根Bを備えたインペラIが鋳造
される。中子Nは、鋳造すべきインペラIの羽根間の隙
間Cに対応した形状の本体Mと、本体Mの両端に設けら
れた幅木Hi,Ho(図27の斜線部分)とを有するも
ので、幅木Hi,Hoが下型Lないしは上型Uと嵌合し
て各中子Nが所定の位置に保持される。このような寄せ
型法では、同一の中子取りから多数の中子Nを造型でき
るので、模型の製作費用が大幅に低減される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述した寄せ型法で
は、中子Nの外周側の幅木Hoを鋳型の周方向に並べて
いるので、幅木Hoの周方向の長さが中子Nの数により
制限される。例えば5つの中子Nを鋳型中心軸Xの回り
に並べて5枚分の羽根用空隙Sbを形成する場合、各中
子Nを同形とすれば幅木Hoは鋳型中心軸Xの回りの中
心角が72゜となる範囲でしか設けることができない。
しかし、鋳造すべき羽根Bは中心角72゜の範囲に限定
されず、より長い範囲でインペラIの回転軸の回りに巻
き付くことが多い。このため、羽根Bの周方向の長さに
比して幅木Hoによる中子Nの支持長さが不足し、鋳造
中に中子Nがずれて鋳造精度が劣化することがある。
【0005】本発明の目的は、幅木による中子の支持長
さを十分に確保して高い鋳造精度を得ることが可能な羽
根鋳造用鋳型を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】一実施例を示す図1〜図
3を参照して説明すると、本発明は、複数の中子20,
21を組合せて各中子20,21の間に鋳造すべき羽根
部品の羽根形状に応じた空隙Sbを形成する羽根鋳造用
鋳型に適用される。そして、上述した目的は、複数の中
子20,21の外周側に、これら中子20,21を位置
決めする幅木210,220を、羽根の回転軸方向に多
段に重なり合うように取付けることにより達成される。
請求項2の羽根鋳造用鋳型では、幅木210,220を
中子20,21の外周側の全長に渡って取付けた。
【0007】
【作用】幅木210,220が羽根の回転軸方向(軸X
の方向)に重なり合うので、幅木210,220による
中子20,21の周方向支持長さを中子20,21の数
に拘束されることなく拡大できる。
【0008】なお、本発明の構成を説明する上記課題を
解決するための手段と作用の項では、本発明を分かり易
くするために実施例の図を用いたが、これにより本発明
が実施例に限定されるものではない。
【0009】
【実施例】 −第1実施例− 以下、図1〜図13を参照して、本発明の第1実施例を
説明する。なお、本実施例の鋳型は上述した図29に示
す5枚羽根のインペラIを鋳造するためのものであり、
インペラIに関する構成は図29を参照するものとす
る。
【0010】図1および図2に示すように、本実施例の
鋳型1では、鋳物砂などの鋳型材料によって成形された
5つの寄せ型10が鋳型中心軸Xの回りに並べられると
ともに、寄せ型10と同一材料で成形された4つの中子
20および1つの組中子21が寄せ型10上で周方向に
並べられて、鋳型1の中心軸Xの回りにインペラIの羽
根Bの形状に応じた5つの羽根用空隙Sbが形成され
る。また、中子20,21の上部に上型30が被せられ
て、上型30と寄せ型10および中子20,21との間
にインペラIのボス部(図29では省略)に応じた円錐
形状のボス用空隙Scが形成される。
【0011】図1〜図4に示すように、寄せ型10は鋳
型中心軸Xと直交する下面100と、鋳型中心軸Xと平
行な一対の側面101と、鋳型中心軸Xを中心として円
筒面状に延びる外周面102とを備えた略扇形状をな
す。側面101の挟み角は360゜を羽根Bの枚数で除
した値(実施例の場合は72゜)に設定されている。寄
せ型10の上面側にはボス用空隙Scを形成する段付き
面103およびボス形成面104と、羽根用空隙Sbを
形成する羽根形成面105が形成されている。羽根形成
面105は鋳造すべき羽根Bの反作用面(図29の凹面
側)の中心側に合わせて湾曲し、その外周側には、寄せ
型10の外周へ向って上り勾配となるテーパ面106を
介して下面100と平行な中子支持面107が連設され
ている。
【0012】図1、図2、図5〜図7に示すように、中
子20は、中子本体200と、中子本体200の外周に
配置される幅木210,220とを備える。中子本体2
00は、ボス用空隙Scを形成する湾曲面201と、羽
根Bの作用面(図29の凸面側)に合わせて湾曲する第
1の羽根形成面202と、羽根Bの反作用面の外周側に
合わせて湾曲する第2の羽根形成面203とを備える。
羽根形成面202,203の間の肉厚は、羽根Bの隙間
Cがその中心部へ向うほど狭まるのに対応して、中子本
体200の外周から内周側の先端面204へ向うほど薄
くなる。
【0013】中子本体200の先端面204は寄せ型1
0の側面101と当接可能とされる(図1、図2参
照)。これらが当接したとき寄せ型10の羽根形成面1
05と中子20の第2の羽根形成面203とが連続して
羽根Bの反作用面に対応した一の湾曲面が形成される。
なお、205は寄せ型10の側面101に形成した凹部
108と嵌合して中子20の内周側を位置決めする凸
部、206はテーパ面であって、このテーパ面206の
幅木220よりも下方へ突出する部分は寄せ型10のテ
ーパ面106と当接し、残る部分は隣接する中子20の
テーパ面207と当接する(図2の右側参照)。
【0014】幅木210,220は鋳型中心軸Xを中心
として弧状に湾曲し、鋳型中心軸Xの方向に段違いに配
置されるとともに、上段の幅木210が中子本体200
の湾曲面201の外周に沿って延び、下段の幅木220
が第2の羽根形成面203の外周に沿って延びるように
周方向へずらして設けられる。幅木210,220の鋳
型中心軸Xに対する中心角は、いずれも360゜を羽根
Bの枚数で除した値(実施例の場合は72゜)に設定さ
れる。
【0015】幅木210,220の上面211,221
および下面212,222は鋳型中心軸Xと直交する平
面に形成され、上段の幅木210の下面212と下段の
幅木220の上面221とは同一高さに形成される。こ
れにより、一の中子20の幅木210の下面212と、
他の中子20の幅木220の上面221とを当接させた
とき、幅木210の上面211同士が面一となり、幅木
220の下面222同士が面一となる。中子20の外周
面230は鋳型中心軸Xを中心とする円筒面状に形成さ
れ、その曲率半径は寄せ型10の外周面102と等しく
される。
【0016】組中子21は、寄せ型10の合わせ面の延
長上に設けた分割面22a,23a上で分割可能な一対
の分割片22,23によって構成され、その組合せ状態
での形状は中子20と全く同一である。すなわち、組中
子21は、中子20を図5および図6の2点鎖線Lc上
で分割したものである。したがって、本明細書では組中
子21の各構成要素について中子20の対応部分と同一
符号を付し、説明を省略する。
【0017】次に鋳型1の造型手順を図8〜図11を参
照して説明する。鋳型1を造型するには、まず図8およ
び図11に示すように5つの寄せ型10を鋳型中心軸X
の回りに寄せ合わせて下型を造型する。ついで、図9お
よび図11に示すように組中子21の分割片22をその
第2の羽根形成面203がいずれか一の寄せ型10の羽
根形成面105と連なるように位置決めしつつ寄せ型1
0上に載置する。このとき、分割片22の下段の幅木2
20の下面222が寄せ型10の中子支持面107に当
接して分割片22が支持される(図2の左側参照)。
【0018】ついで、図10および図11に示すよう
に、分割片22の第2の羽根形成面203および幅木2
20の側方に中子20を下ろしてその第2の羽根形成面
203が対応する寄せ型10の羽根形成面105に連な
るように位置決めする。このとき、分割片22の幅木2
20の上面221と新たな中子20の上段の幅木210
の下面212が当接して中子20が保持される。これに
より、中子20の第1の羽根形成面202と、分割片2
2の第2の羽根形成面203と、これに連なる寄せ型1
0の羽根形成面105とによって一の羽根用空隙Sbが
形成される。
【0019】以下同様に中子20の側方に新たな中子2
0をセットして、各中子20の第1の羽根形成面202
と、隣接する中子20の第2の羽根形成面203と、寄
せ型10の羽根形成面105によって羽根用空隙Sbを
順次形成する。4つの中子20をすべてセットして図1
0に示す状態となった後は、分割片22と中子20との
隙間Cに露出する第2の羽根形成面203と幅木220
の上面221を覆うように組中子21の分割片23をセ
ットする。この後、図2に2点鎖線で示すように中子2
0の上部に上型30を被せて、上型30の表面と各中子
20,21の湾曲面201から寄せ型10のボス形成面
104,段付き面103との間にかけてボス用空隙Sc
を形成する。そして、不図示の湯口やガス穴を形成して
鋳型1の造型を完了する。
【0020】図12は本実施例の中子20,21をすべ
てセットした段階での鋳型外周面の展開図であり、図1
3は図27,28に示す従来の鋳型外周面の展開図であ
る。これらの図を比較すれば明らかなように、本実施例
では各中子20の幅木210,220を鋳型中心軸Xの
方向に2段に設けて隣接する中子20の幅木210,2
20と重ね合わせているので、各段の幅木210,22
0の周方向の長さを中子20,21の数で制限される値
(中心角72゜の範囲)に維持しつつ、幅木210,2
20を周方向へずらすことにより、幅木210,220
による中子20,21の周方向の支持長さを羽根Bの周
方向略全長に等しくなるまで拡大できる。これにより中
子20,21の安定性が向上し、中子ずれによる鋳造精
度の劣化が防がれる。図13の従来例では一段の幅木H
oのみで中子Nを支持するので、羽根Bの周方向長さに
比して中子Nの支持長さが不足し、中子Nの安定性が低
い。
【0021】本実施例では従来一体であった寄せ型10
と中子20,21を分割可能としたので、すべての寄せ
型10を寄せ合わせた上で組中子21の分割片22から
順に中子20,21をセットして最後に分割片23をセ
ットすることにより、寄せ型10および中子20,21
のすべてを鋳型中心軸Xの一方の側から組合せることが
でき、中子20をひねったり、2以上の中子20を同時
に寄せ合わせたりする必要がなくなる。したがって、熟
練を要しなくとも容易に鋳型1を造型でき、寄せ型10
や中子20,21の位置決め精度を高めて鋳造精度の向
上を図り得る。このように中子を羽根用空隙Sbの臨む
面の途中で分割したときは、羽根面を滑らかに連続させ
る必要があることから中子20,21の位置決め精度お
よび安定性に対する要求が厳しくなるが、2段の幅木2
10,220を設けたならば中子20,21の位置決め
精度および安定性が極めて高くなるので有利である。
【0022】本実施例では、寄せ型10や中子20,2
1を造型するための模型を一旦用意すれば後は模型を製
造する必要がないので、従来の寄せ型法と同様に模型費
が安価で済む。中子20,21と寄せ型10が別体なの
で、それぞれ軽量化され、自重による変形や変位が防止
されて鋳造精度が一層高まる。また、寄せ型10で下型
を構成したため、鋳型1を構成する部品数が減少し、造
型コストが削減される。ただし、通常の鋳型のように別
に下型を用意してもよいことは勿論である。
【0023】−第2実施例− 図14〜図26を参照して本発明の第2実施例を説明す
る。図14および図15に示すように、本実施例の鋳型
2では、鋳物砂などの鋳型材料によって成形された3つ
の中子50,60,70が鋳型中心軸Xの方向に積み重
ねられて、これら中子50,60,70の間に鋳型中心
軸Xの回りをほぼ2周する単一の螺旋状の羽根用空隙S
sbが形成される。また、上段の中子50の上部に上型
80が被せられて、上型80と中子50,60,70と
の間に略円錐形状のボス用空隙Sscが形成される。
【0024】図15〜図18に示すように、下段の中子
50は中心側に配置される中子本体500と、外周側に
配置される幅木510とを有している。中子本体500
はその上面側に羽根用空隙Ssbの下端部(図15の下
側)を形成する羽根形成面501と、ボス用空隙Ssc
を形成するボス形成面502とを備える。羽根形成面5
01は、鋳造すべき羽根の上端位置に対応する羽根始点
位置Psから鋳型中心軸Xの回りに反時計方向(図16
の矢印CCW方向)へ向けて上り勾配となるように、か
つ鋳型中心軸Xから径方向外周側へ向けて下り勾配とな
るように形成される。中子本体500の周方向の端面5
03は、鋳型中心軸Xと平行な垂直面に形成される。
【0025】幅木510は中子本体500の外周を一周
取り巻くように形成され、その下面511は鋳型中心軸
Xと直交する平面に、外周面512は鋳型中心軸Xを中
心とする円筒面に形成される。幅木510の上面側は、
中子本体500の端面503の外周側から反時計方向へ
180゜の範囲と、180゜を越えて端面503の位置
に戻るまでの範囲とで高さが異なる多段面に形成され、
これにより幅木510は、肉厚が小さい第1の幅木部5
13と、肉厚が大きい第2の幅木部514とに区分され
る。幅木部513,514の上面515,516は鋳型
中心軸Xと直交する平面に形成され、それぞれの外周に
は環状凸部515a,516aが形成されている。幅木
部513,514の境界面517は、端面503と面一
をなす垂直面に形成される。
【0026】図15および図19〜図21に示すよう
に、中段の中子60は、中心側に配置される中子本体6
00と、外周側に配置される幅木610とを有してい
る。中子本体600は鋳型中心軸Xの回りを螺旋状に一
周取り巻く形状をなし、その下面側には第1の羽根形成
面601が、上面側には第2の羽根形成面602がそれ
ぞれ形成される。羽根形成面601,602は、鋳型中
心軸Xを中心として反時計方向(図19の矢印CCW方
向)へ向かったときに上り勾配となるように、かつ鋳型
中心軸Xから径方向外周側へ向けて下り勾配となるよう
に形成される。羽根形成面601,602の内周側には
ボス用空隙Sscを形成するボス形成面603が形成さ
れる。このボス形成面603は鋳型中心軸Xを中心とし
て反時計方向(図19の矢印CCW方向)へ向かったと
きに上り勾配となるように、かつ中子60の径方向外周
へ向けて上り勾配となるように形成される。中子本体6
00の周方向端面604,605はともに鋳型中心軸X
と平行な垂直面に形成され、下側の端面604は下段の
中子50の端面503との当接面とされる。
【0027】幅木610は中子本体600の外周を一周
取り巻くように形成され、その外周面611は鋳型中心
軸Xを中心とする幅木510と同径の円筒面に形成され
る。幅木610の上面612は鋳型中心軸Xと直交する
平面に形成され、その最外周には環状凸部612aが形
成される。幅木610の下面側は、中子本体600の端
面604,605の外周側から反時計方向へ180゜の
範囲と、180゜を越えて端面604,605の位置に
戻るまでの範囲とで高さが異なる多段面に形成され、こ
れにより幅木610は、肉厚が小さい第1の幅木部61
3と、肉厚が大きい第2の幅木部614とに区分され
る。幅木部613,614の下面615,616は鋳型
中心軸Xと直交する平面に形成され、それぞれの外周に
は環状凹部615a,6161aが形成される。幅木部
613,614の境界面617は、端面604,605
と面一をなす垂直面に形成される。
【0028】図14、図15および図22〜図24に示
すように、上段の幅木70は、中心側に配置される中子
本体700と、外周側に配置される幅木710とを有し
ている。中子本体700はその下面側に羽根用空隙Ss
bを形成する羽根形成面701が、上面側にボス用空隙
Sscを形成するボス形成面701が形成されたもの
で、羽根形成面701は、鋳型中心軸Xを中心として反
時計回り(図22の矢印CCW方向)に羽根終点位置P
eへ向かったときに上り勾配となるように、かつ鋳型中
心軸Xから径方向外周側へ向けて下り勾配となるように
形成される。ボス形成面702は鋳型中心軸Xを中心と
して反時計方向へ向かったときに上り勾配となるよう
に、かつ中子70の径方向外周へ向けて上り勾配となる
ように形成される。中子本体600の周方向端面703
は鋳型中心軸Xと平行な垂直面に形成され、中段の中子
60の端面605との当接面とされる。
【0029】幅木710は、中子本体700の外周を一
周取り巻くように形成され、その下面711および上面
712は鋳型中心軸Xと直交する平面に、外周面713
は鋳型中心軸Xを中心とする円筒面に形成される。下面
711の外周には環状凹部711aが形成される。
【0030】本実施例の鋳型2を造型するには、図15
および図25に示すように下段の中子50を不図示の定
盤上に載置してその上面側に中子60を重ね合わせる。
このとき中子50の第1の幅木部513と中子60の第
2の幅木部614が、中子50の第2の幅木部514と
中子60の第1の幅木部613がそれぞれ重なり合うよ
うに中子60の向きを定め、中子50の端面503を中
子60の端面604と、中子50の境界面517を中子
60の境界面518とそれぞれ当接させて中子50,6
0の周方向の位置決めを行なうとともに、中子50の環
状凸部515a,516aを中子60の環状凹部615
a,616aと嵌合させて中子50,60の芯を合わせ
る。ついで、中子70をその環状凹部711aが中子6
0の環状凸部612aと嵌合するようにかつ端面703
が中子60の端面605と当接するように周方向に位置
決めしつつ中子60の上面に載置する。
【0031】以上により、各中子50,60,70の中
子本体500,600,700が鋳型中心軸Xの回りに
螺旋状に連なって中子50の羽根形成面501と中子6
0の第2の羽根形成面602が連続し、中子60の第1
の羽根形成面601と中子70の羽根形成面701が連
続してこれらの間に螺旋状に連なった1条の羽根用空隙
Ssbが形成される。この後、中子70の上面に上型8
0を同軸に被せたならば、中子50,60,70のボス
形成面502,603,702と上型80との間に、鋳
型2の上部へ向うほど拡径するボス用空隙Sscが形成
される。以上の手順の後、中子50〜70の周囲を鋳込
枠(不図示)で囲って隙間に鋳物砂を充填し、かつ不図
示の湯口やガス穴を形成して鋳型2の造型を完了する。
【0032】図26は本実施例の中子50,60,70
をすべてセットした段階での鋳型外周面の展開図であ
る。この図から明らかなように、本実施例では各中子5
0,60,70の幅木510,610,710を鋳型中
心軸Xの方向に重ね合わせているので、各段における幅
木510,610,710の長さを中子の数に制限され
ることなく、中子本体500,600,700の周方向
長さに等しくなるまで拡大して中子50〜70を安定的
に支持できる。しかも、下段の中子50の上面側と中段
の中子60の下面側を、鋳造すべき羽根Bsの傾きに合
わせて鋳型中心軸Xの方向に段違いに設けたので、中子
本体500,600の捩れに沿わせて幅木510,61
0を配置でき、中子50,60の安定性が一層高まる。
【0033】ちなみに、中子の幅木を鋳型中心軸Xの方
向に重ね合わせる概念がなかった従来の造型法では、鋳
造すべき羽根Bsが鋳型中心軸Xの方向に1周以上延び
るともはや幅木をつけることができないため、中子本体
500,600,700を細分したものを下方から順に
ケレン等で支持しつつ並べる以外に中子を収めるすべが
なく、作業性および中子の安定性が極めて悪かった。
【0034】本実施例では下段の中子50を下型として
兼用したので、鋳型の部品点数が減り、造型コストが削
減される。ただし、本発明はこのような態様に限定され
ず、別に下型を設けてもよい。また、3個の中子を用い
る例に限らず、2個あるいは4個以上の中子を用いても
よい。以上の実施例では鋳型中心軸Xが鋳造すべき羽根
部品の回転軸に対応する。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
幅木による中子の支持長さを中子の数に拘束されること
なく拡大できるので、中子の安定性を高めて中子ずれに
よる鋳造精度の劣化を防ぐことができる。特に中子の外
周側の全長に渡って幅木を設けたならば、中子の安定性
が極めて高くなり、鋳造精度が大きく向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の鋳型の平面図。
【図2】図1のII−II線における断面図。
【図3】第1実施例の寄せ型の平面図。
【図4】図3のIV方向からの側面図。
【図5】第1実施例の中子の平面図。
【図6】図5のVI方向からの側面図。
【図7】図6のVII−VII線における断面図。
【図8】第1実施例で寄せ型を寄せ合わせたときの平面
図。
【図9】第1実施例で最初の中子をセットした状態を示
す平面図。
【図10】第1実施例で寄せ型上に最後の中子をセット
する前の状態を示す平面図。
【図11】第1実施例の中子の組み付け手順を示す斜視
図。
【図12】第1実施例の鋳型の中子をセットした段階で
の外周面の展開図。
【図13】従来の鋳型の外周面の展開図。
【図14】本発明の第2実施例の鋳型の平面図。
【図15】図14のXV−XV線における断面図。
【図16】第2実施例の下段の中子の平面図。
【図17】図16のXVII方向からの側面図。
【図18】図17のXVIII方向からの側面図。
【図19】第2実施例の中段の中子の平面図。
【図20】図19のXX方向からの側面図。
【図21】図20のXXI方向からの側面図。
【図22】第2実施例の上段の中子の平面図。
【図23】図22のXXIII方向からの側面図。
【図24】図23のXXIV方向からの側面図。
【図25】第2実施例の中子の組み付け手順を示す斜視
図。
【図26】第2実施例の鋳型の中子をセットした段階で
の外周面の展開図。
【図27】従来の鋳型構造を示す断面図。
【図28】従来の鋳型を図27の1点鎖線Y上で展開し
た断面図。
【図29】鋳造すべき羽根の一例を示す平面図。
【符号の説明】
1,2 鋳型 10 寄せ型 20,21,50,60,70 中子 200,500,600,700 中子本体 210,220,510,610,710 幅木 B,Bs 羽根 I インペラ Sb,Ssb 羽根用空隙 X 鋳型中心軸

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の中子を組合せて各中子間に鋳造す
    べき羽根部品の羽根形状に応じた空隙を形成する羽根鋳
    造用鋳型において、 前記複数の中子の外周側に、これら中子を位置決めする
    幅木を、前記羽根の回転軸方向に多段に重なり合うよう
    に取付けたことを特徴とする羽根鋳造用鋳型。
  2. 【請求項2】 前記幅木が前記中子の外周側の全長に渡
    って取付けられていることを特徴とする請求項1記載の
    羽根鋳造用鋳型。
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