JP2559592B2 - 廃水処理生物膜担体 - Google Patents
廃水処理生物膜担体Info
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- Y02W—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
- Y02W10/00—Technologies for wastewater treatment
- Y02W10/10—Biological treatment of water, waste water, or sewage
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- Biological Treatment Of Waste Water (AREA)
- Purification Treatments By Anaerobic Or Anaerobic And Aerobic Bacteria Or Animals (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は廃水の生物学的処理に関するもので、とくに
微生物を固定化させて廃水を浄化する生物膜担体に関す
る。
微生物を固定化させて廃水を浄化する生物膜担体に関す
る。
<従来の技術> 廃水の生物学的処理方法としては、従来の浮遊状態の
微生物を用いる方法に代わり、反応槽内の流動床あるい
は固定床担体に微生物を付着固定化して生物膜を形成
し、これに廃水を通して処理を行う方法が嫌気的処理お
よび好気的処理の双方では広く用いられている。担体素
材には、高分子系では塩化ビニール、ポリエチレン、ポ
リプロピレン、種々のイオン交換樹脂などが、無機系で
は、砂、石、ゼオライト、セラミック、活性炭などが用
いられる。また担体形成としては、糸状、ネット状、粒
子状、筒状などがある。いずれも、処理効率を上げるた
めに微生物の付着量が多くなるように、あるいは効率や
経済性から下記のような種々の工夫がなされているが、
すべてを満足させるものではない。
微生物を用いる方法に代わり、反応槽内の流動床あるい
は固定床担体に微生物を付着固定化して生物膜を形成
し、これに廃水を通して処理を行う方法が嫌気的処理お
よび好気的処理の双方では広く用いられている。担体素
材には、高分子系では塩化ビニール、ポリエチレン、ポ
リプロピレン、種々のイオン交換樹脂などが、無機系で
は、砂、石、ゼオライト、セラミック、活性炭などが用
いられる。また担体形成としては、糸状、ネット状、粒
子状、筒状などがある。いずれも、処理効率を上げるた
めに微生物の付着量が多くなるように、あるいは効率や
経済性から下記のような種々の工夫がなされているが、
すべてを満足させるものではない。
(1)微生物が付着しやすい担体を用いる。
(2)多孔性あるいは形状を複雑にして表面積を大きく
する。
する。
(3)目詰まりをしない構造にする。
(4)低コストの材料を用いる。
また、この方法では、処理槽内の好気的処理担体と嫌
気的処理担体は別々で単一機能的であるので、従来の浮
遊型とプロセスとしてはあまり変わらない。例えば、含
窒素廃水処理方法において第6図は従来の浮遊微生物を
用いる方法、第7図は担体を用いる方法である。
気的処理担体は別々で単一機能的であるので、従来の浮
遊型とプロセスとしてはあまり変わらない。例えば、含
窒素廃水処理方法において第6図は従来の浮遊微生物を
用いる方法、第7図は担体を用いる方法である。
しかし、担体を用いる付着固定化法では、処理槽内の
微生物濃度を高くして処理効率および処理量を大幅に向
上させるというメリットはある。また、付着により微生
物の流出量が減り、沈澱池への負荷量が低減するなどの
利点がある。第6および第7図において、原水21、循環
水22、処理水23、脱窒素槽24、硝化槽25、沈澱池26、空
気27、嫌気性ろ床28および好気性ろ床29である。
微生物濃度を高くして処理効率および処理量を大幅に向
上させるというメリットはある。また、付着により微生
物の流出量が減り、沈澱池への負荷量が低減するなどの
利点がある。第6および第7図において、原水21、循環
水22、処理水23、脱窒素槽24、硝化槽25、沈澱池26、空
気27、嫌気性ろ床28および好気性ろ床29である。
<本発明が解決しようとする問題点> 前記した従来を生物膜担体を用いる廃水処理方法には
次のような問題点が存在する。
次のような問題点が存在する。
<イ>微生物の付着面の主体は担体の表面であるので、
担体内部は有効利用されない。したがって、処理槽内の
死空間が増し、その分処理槽容量を大きくする必要があ
る。
担体内部は有効利用されない。したがって、処理槽内の
死空間が増し、その分処理槽容量を大きくする必要があ
る。
<ロ>同様に付着面が担体表面に限られることから、好
気性菌と嫌気性菌の付着による生物膜は各々の担体に単
一機能的に形成される。したがって、例えば、含窒素廃
水を処理する硝化脱窒素法のように好気的処理と嫌気的
処理を必要とする場合にも両処理を同時進行できない。
気性菌と嫌気性菌の付着による生物膜は各々の担体に単
一機能的に形成される。したがって、例えば、含窒素廃
水を処理する硝化脱窒素法のように好気的処理と嫌気的
処理を必要とする場合にも両処理を同時進行できない。
<ハ>上記の問題を解決するために、第8図に示すよう
に、好気的処理槽の担体に多孔性材料を用いて担体内部
細孔2に嫌気的領域をつくる方法(A)や、担体を例え
ば筒状に形成して担体中空部に嫌気的領域をつくる方法
(B)が試みられている。しかし、方法Aでは細孔2の
嫌気的領域空間に限界があり、担体表面の好気的領域に
比べて容量が著しく小さくなる。また、細孔2内部への
基質拡散が不充分なので、満足な嫌気的処理効果が期待
できない。一方、方法Bで担体内部の嫌気状態は槽内の
廃水の流動状態によって偶然に形成されるにすぎない。
に、好気的処理槽の担体に多孔性材料を用いて担体内部
細孔2に嫌気的領域をつくる方法(A)や、担体を例え
ば筒状に形成して担体中空部に嫌気的領域をつくる方法
(B)が試みられている。しかし、方法Aでは細孔2の
嫌気的領域空間に限界があり、担体表面の好気的領域に
比べて容量が著しく小さくなる。また、細孔2内部への
基質拡散が不充分なので、満足な嫌気的処理効果が期待
できない。一方、方法Bで担体内部の嫌気状態は槽内の
廃水の流動状態によって偶然に形成されるにすぎない。
なお、好気性菌の形成する担体表面の肥厚した生物膜
の下層部に自然発生的に嫌気状態が形成されるが、これ
を人為的にコントロールすることは難しい。
の下層部に自然発生的に嫌気状態が形成されるが、これ
を人為的にコントロールすることは難しい。
このように、状来のタイプの担体では廃水条件に合わ
せて好気的処理と嫌気的処理とを一担体で行い、安定し
た所定の効率を得るには至っていない。
せて好気的処理と嫌気的処理とを一担体で行い、安定し
た所定の効率を得るには至っていない。
<ニ>いずれの生物膜法においても、微生物を担体に付
着固定化させるためには、廃水中の有機成分や無機成分
を利用して増殖する微生物群を予め処理槽内で培養する
必要がある。したがって微生物の増殖に必要な栄養分が
廃水中に不足していたりバランスよく含まれていない場
合には、担体の生物膜形成のために長時間のじゅん養が
必要である。
着固定化させるためには、廃水中の有機成分や無機成分
を利用して増殖する微生物群を予め処理槽内で培養する
必要がある。したがって微生物の増殖に必要な栄養分が
廃水中に不足していたりバランスよく含まれていない場
合には、担体の生物膜形成のために長時間のじゅん養が
必要である。
<本発明の目的> 本発明は上記のような問題点を解決するためになされ
たもので、同一の担体に好気性および嫌気性微生物を高
濃度に付着固定化させて廃水処理を効率よく安定して行
うための生物膜担体を提供することを目的とする。
たもので、同一の担体に好気性および嫌気性微生物を高
濃度に付着固定化させて廃水処理を効率よく安定して行
うための生物膜担体を提供することを目的とする。
<問題を解決するための手段> 上記の問題を解決するために、本発明では外表面と多
数の連続細孔で通じる内部空間を有する中空立体物から
なる担体を用いる。
数の連続細孔で通じる内部空間を有する中空立体物から
なる担体を用いる。
さらに、この担体を成型する際に微生物の増殖に必要
な栄養成分を基材に含有させて製造し、担体の生物膜形
成を促進させる。
な栄養成分を基材に含有させて製造し、担体の生物膜形
成を促進させる。
<本発明の構成> 以下、図面および実施例を含めて本発明の詳細を説明
する。
する。
本発明による生物膜担体は、外表面と多数の細孔で通
じる内部空間を有する中空立体で、第1図にその一例の
中空球体の断面図を示す。
じる内部空間を有する中空立体で、第1図にその一例の
中空球体の断面図を示す。
構成材は、例えば、砂、粘土の焼結物材料や有機材料
などの粒状のものなどを用い、これをセメントや水ガラ
スなど水硬性物質で、また樹脂系接着材等で混練し、型
枠を用いて成型する。担体形状としては球体のほか、円
筒状、テトラポット状、箱状などが適当である。
などの粒状のものなどを用い、これをセメントや水ガラ
スなど水硬性物質で、また樹脂系接着材等で混練し、型
枠を用いて成型する。担体形状としては球体のほか、円
筒状、テトラポット状、箱状などが適当である。
この担体1を曝気状態にある処理槽廃水に浸漬する
と、担体1表面近傍には好気性微生物の生物膜が形成さ
れる。一方、担体内部に細孔2を通じて浸透流入する廃
水中の溶存酸素はこれら好気性微生物に消費されるた
め、担体内部中空3は嫌気状態になり、嫌気性微生物群
の増殖が優勢になる。第1図下部に担体1の酸化還元電
位状態を模式的に示した。外表面と内部中空3をつなぐ
細孔2の直径は大きすぎると酸素の溶存する廃水が内部
に流入して担体中空3の嫌気性が維持されない。小さす
ぎると好気性生物膜による閉塞が起き、廃水液の流入が
困難となり、嫌気的処理能率が著しく低下する。好まし
い細孔2の直径は0.05〜1mm程度である。
と、担体1表面近傍には好気性微生物の生物膜が形成さ
れる。一方、担体内部に細孔2を通じて浸透流入する廃
水中の溶存酸素はこれら好気性微生物に消費されるた
め、担体内部中空3は嫌気状態になり、嫌気性微生物群
の増殖が優勢になる。第1図下部に担体1の酸化還元電
位状態を模式的に示した。外表面と内部中空3をつなぐ
細孔2の直径は大きすぎると酸素の溶存する廃水が内部
に流入して担体中空3の嫌気性が維持されない。小さす
ぎると好気性生物膜による閉塞が起き、廃水液の流入が
困難となり、嫌気的処理能率が著しく低下する。好まし
い細孔2の直径は0.05〜1mm程度である。
本発明の担体の大きさや内部中空の大きさなどを変え
ることによって、好気的および嫌気的な生物膜形成がコ
ントロールできるので処理対象に応じたシステム設計が
できる。例えば、第2図に示すような生物学的脱窒素法
では一槽式の処理プロセスを形成することが可能であ
る。
ることによって、好気的および嫌気的な生物膜形成がコ
ントロールできるので処理対象に応じたシステム設計が
できる。例えば、第2図に示すような生物学的脱窒素法
では一槽式の処理プロセスを形成することが可能であ
る。
さらに、本発明の担体1の応用は、上記の中空立体物
を製造する際に軽量骨材と普通ポルトランドセメントを
代表とする水硬性の材料を用いて製作し、これを微生物
群の要求する基質を含む溶液中に含浸させることによっ
て、基質を含む生物膜担体を構成することを特徴とす
る。
を製造する際に軽量骨材と普通ポルトランドセメントを
代表とする水硬性の材料を用いて製作し、これを微生物
群の要求する基質を含む溶液中に含浸させることによっ
て、基質を含む生物膜担体を構成することを特徴とす
る。
所望の基質は骨材もしくは骨材のバインダーとなるセ
メント中に含ませる。微生物群の増殖基質としては、と
くに炭素源および窒素源が重要であるが、例えば、炭素
源としてはブドウ糖溶液、窒素源としてはペプトン溶液
などが用いられる。一般に望ましい炭素と窒素の量比は
(6〜10):1といわれている。他の微量成分などは廃水
中に充分に含まれることが多く、とくに問題とはならな
い。
メント中に含ませる。微生物群の増殖基質としては、と
くに炭素源および窒素源が重要であるが、例えば、炭素
源としてはブドウ糖溶液、窒素源としてはペプトン溶液
などが用いられる。一般に望ましい炭素と窒素の量比は
(6〜10):1といわれている。他の微量成分などは廃水
中に充分に含まれることが多く、とくに問題とはならな
い。
こうして製造した担体は基質条件の偏った廃水の処理
に適している。すなわち、窒素量に比べて極端に炭素量
が少ない廃水の処理にはブドー糖含浸担体を、また、炭
素量に比べて窒素量の極端に少ない廃水の処理にはペプ
トン含浸担体を用いれば、生物膜の形成が速やかに行わ
れる。したがって所定の処理効率に達するまでのスター
トアップ期間が短縮される。また、一旦含浸させた基質
は徐々に放出されるために長期にわたって安定した生物
膜の形成ができる。
に適している。すなわち、窒素量に比べて極端に炭素量
が少ない廃水の処理にはブドー糖含浸担体を、また、炭
素量に比べて窒素量の極端に少ない廃水の処理にはペプ
トン含浸担体を用いれば、生物膜の形成が速やかに行わ
れる。したがって所定の処理効率に達するまでのスター
トアップ期間が短縮される。また、一旦含浸させた基質
は徐々に放出されるために長期にわたって安定した生物
膜の形成ができる。
さらに本発明の担体は、これを集合体としてあるいは
河川床や堤防域の構造の一部として使用することによっ
て、河川、湖沼、海洋などの富栄養化した水域や養殖場
水域の浄化にも用いられる。集合体の形成には、ロー
プ、鋼棒、鋼線、プラスチックなどで結合したり、カゴ
の中に入れたりして用いる。
河川床や堤防域の構造の一部として使用することによっ
て、河川、湖沼、海洋などの富栄養化した水域や養殖場
水域の浄化にも用いられる。集合体の形成には、ロー
プ、鋼棒、鋼線、プラスチックなどで結合したり、カゴ
の中に入れたりして用いる。
実施例1 粒子径0.6〜1.2mmの軽量骨材と普通ポルドラントセメ
ントと水とを重量比で3.3:1.0:0.26(水セメント比=0.
26)の割合で混合したものを球体直径44mm、中空直径20
mmとなるような半球体を成型し、これを60℃で4時間蒸
気養生し、その後、105℃で24時間乾燥させた。この半
球体2個をエポキシ樹脂で接着し、中空球体を製造し
た。乾燥した成型中空球体に形成された細孔の径は約0.
1〜1.0mmであった。
ントと水とを重量比で3.3:1.0:0.26(水セメント比=0.
26)の割合で混合したものを球体直径44mm、中空直径20
mmとなるような半球体を成型し、これを60℃で4時間蒸
気養生し、その後、105℃で24時間乾燥させた。この半
球体2個をエポキシ樹脂で接着し、中空球体を製造し
た。乾燥した成型中空球体に形成された細孔の径は約0.
1〜1.0mmであった。
こうして製造した担体を第3図に示すような性能評価
槽(容積4.9リットル)に浸漬し、基質としてはアンモ
ニア性窒素40ppmを含む人工下水6(塩化アンモニウム1
53mg/l、燐酸ナトリウム4mg/l,炭酸水素ナトリウム300m
g/l、グルコース300mg/l、ほか)を1.2リットル/時で
供給した。窒素負荷率は230g/m3日であり、この時、処
理水中のアンモニア性窒素は10ppm以下、硝酸性窒素は1
ppm以下となり、総窒素除去率75%以上が達成されて、
本発明の効果が実証された。また、この時、BOD除去率
は90%以上、TOCは除去率は75%以上という結果を得
た。
槽(容積4.9リットル)に浸漬し、基質としてはアンモ
ニア性窒素40ppmを含む人工下水6(塩化アンモニウム1
53mg/l、燐酸ナトリウム4mg/l,炭酸水素ナトリウム300m
g/l、グルコース300mg/l、ほか)を1.2リットル/時で
供給した。窒素負荷率は230g/m3日であり、この時、処
理水中のアンモニア性窒素は10ppm以下、硝酸性窒素は1
ppm以下となり、総窒素除去率75%以上が達成されて、
本発明の効果が実証された。また、この時、BOD除去率
は90%以上、TOCは除去率は75%以上という結果を得
た。
さらに、この結果を裏付けるために担体を浸漬後20日
目に一旦体を取り出して二分割して観察した。担体外表
面には明らかに好気性菌群からなる茶褐色の生物膜が形
成されており、担体内部中空部には黒色汚泥が貯留し、
明らかに嫌気的状態を示しており、本発明の目的の達成
が実証された。
目に一旦体を取り出して二分割して観察した。担体外表
面には明らかに好気性菌群からなる茶褐色の生物膜が形
成されており、担体内部中空部には黒色汚泥が貯留し、
明らかに嫌気的状態を示しており、本発明の目的の達成
が実証された。
実施例2 実施例1の方法で製造したコンクリート製の中空担体
を3.4%ブドウ糖水溶液または10.3%ペプトン水溶液に
浸漬し、対セメント比でブドウ糖3.3%を含むブドー糖
担体8およびペプトン9.8%を含むペプトン担体9の、
2種の基質含浸型担体を製造する。
を3.4%ブドウ糖水溶液または10.3%ペプトン水溶液に
浸漬し、対セメント比でブドウ糖3.3%を含むブドー糖
担体8およびペプトン9.8%を含むペプトン担体9の、
2種の基質含浸型担体を製造する。
これら担体の処理性能を調べるために、ブドウ糖担体
8については炭素源を含まない人工下水6を用いて、ペ
プトン担体9については窒素源を含まない人工下水6を
用いて、基質を含漬させない担体10と比較検討した(第
4図)。実験条件は、原水TOC120ppm、TOC容積負荷0.53
gTOC/1日で行った。その結果、TOC処理効率を比較対象
担体に比べると、ブドウ糖含有担体で16%、ペプトン含
有担体で10%の向上が認められた。ただし、当実験で
は、微生物の付着量の差をみるために、実験初期に実験
槽に種汚泥を投入したために種汚泥そのものの影響が現
れて処理効率の向上が低くあらわれたものと考えられ
る。種汚泥を用いなければ、含浸担体と非含浸担体の処
理効率の差は一層顕著になることは自明である。また、
骨材に人工軽量骨材を使用すれば、さらにブドウ糖ある
いはペプトンを多量に含浸することができ、さらに能力
向上が図れる。
8については炭素源を含まない人工下水6を用いて、ペ
プトン担体9については窒素源を含まない人工下水6を
用いて、基質を含漬させない担体10と比較検討した(第
4図)。実験条件は、原水TOC120ppm、TOC容積負荷0.53
gTOC/1日で行った。その結果、TOC処理効率を比較対象
担体に比べると、ブドウ糖含有担体で16%、ペプトン含
有担体で10%の向上が認められた。ただし、当実験で
は、微生物の付着量の差をみるために、実験初期に実験
槽に種汚泥を投入したために種汚泥そのものの影響が現
れて処理効率の向上が低くあらわれたものと考えられ
る。種汚泥を用いなければ、含浸担体と非含浸担体の処
理効率の差は一層顕著になることは自明である。また、
骨材に人工軽量骨材を使用すれば、さらにブドウ糖ある
いはペプトンを多量に含浸することができ、さらに能力
向上が図れる。
実施例3 本発明の担体を用いると、一般に好気状態にある流水
中において好気領域および嫌気領域を同時に形成するこ
とができる。したがって、より自然の状態で河川床や堤
防域での自浄作用を行い得る。
中において好気領域および嫌気領域を同時に形成するこ
とができる。したがって、より自然の状態で河川床や堤
防域での自浄作用を行い得る。
自浄作用を行わせるためには、河道中に接触ろ材など
を置く方法が一般的に行われているが、この方法による
と河道断面積が縮小されるので、治水上は担体質量分だ
け河道断面積を増す必要がある。また、可動中にこのよ
うな物体を置くことは洪水時の流出の恐れなどを考える
と望ましくない。
を置く方法が一般的に行われているが、この方法による
と河道断面積が縮小されるので、治水上は担体質量分だ
け河道断面積を増す必要がある。また、可動中にこのよ
うな物体を置くことは洪水時の流出の恐れなどを考える
と望ましくない。
本発明の担体1は、使用骨材とセメント量の比および
大きさをコントロールすることにより、第5図のように
河川床あるいは堤防構造の一部として用いることができ
る。すなわち、河川水の流水量も確保され、かつ担体表
面と内部でそれぞれ好気および嫌気的廃水処理を行うこ
とができ、河川の自浄作用が高められる。
大きさをコントロールすることにより、第5図のように
河川床あるいは堤防構造の一部として用いることができ
る。すなわち、河川水の流水量も確保され、かつ担体表
面と内部でそれぞれ好気および嫌気的廃水処理を行うこ
とができ、河川の自浄作用が高められる。
実施例4 本発明の担体の複数個をロープ、鋼棒、鋼線などで連
結させて河川に投入する。
結させて河川に投入する。
<本発明の効果> 本発明は上記したようになるので、次のような効果を
期待することができる。
期待することができる。
<イ>本発明の担体は担体表面だけでなくても内部も有
効に利用されるので、担体自体による死空間容量を少な
くし、反応槽あるいは浄化領域の空間効率を高める。
効に利用されるので、担体自体による死空間容量を少な
くし、反応槽あるいは浄化領域の空間効率を高める。
<ロ>担体表層部を好気的領域として、担体内部を嫌気
的領域として使用することができるので、好気的処理と
嫌気的処理を必要とするような生物学的硝化脱窒素法で
は一槽での処理が可能である。
的領域として使用することができるので、好気的処理と
嫌気的処理を必要とするような生物学的硝化脱窒素法で
は一槽での処理が可能である。
<ハ>担体内部は細孔のみではなく、中空となっている
ため、嫌気的領域での菌体量を条件に応じて設定するこ
とができる。
ため、嫌気的領域での菌体量を条件に応じて設定するこ
とができる。
第1図:本発明の担体の断面図と各部位の酸化還元電位
の模式図 第2図:本発明の担体を用いた硝化脱窒素プロセス 第3図:実施例1の性能評価槽 第4図:実施例2の基質含浸型担体の性能実験装置 第5図:本発明の担体を河川床構造に構成した実施例3
の説明図 第6図:従来の浮遊微生物を用いる生物学的硝化脱窒素
法の説明図 第7図:従来の固定化担体を用いる生物学的硝化脱窒素
法の説明図 第8図:従来の担体の説明図
の模式図 第2図:本発明の担体を用いた硝化脱窒素プロセス 第3図:実施例1の性能評価槽 第4図:実施例2の基質含浸型担体の性能実験装置 第5図:本発明の担体を河川床構造に構成した実施例3
の説明図 第6図:従来の浮遊微生物を用いる生物学的硝化脱窒素
法の説明図 第7図:従来の固定化担体を用いる生物学的硝化脱窒素
法の説明図 第8図:従来の担体の説明図
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭54−24455(JP,A) 実開 昭63−25198(JP,U) 実開 昭60−79595(JP,U)
Claims (4)
- 【請求項1】多数の連続細孔で外側表面と連結された中
空を有する形状体からなり、外部表面に好気性微生物群
が優勢な生物膜を、中空部に嫌気性微生物群が優勢な生
物膜を形成するように構成することを特徴とする廃水処
理生物膜担体。 - 【請求項2】前記の中空を有する形状体に、微生物群の
栄養物となる炭素源および/または窒素源を含有するよ
うに構成する特許請求の範囲第1項記載の廃水処理生物
膜担体。 - 【請求項3】前記の中空を有する形状体を、ロープなど
で連結して集合体として用いる特許請求の範囲第1項ま
たは第2項記載の廃水処理生物膜担体。 - 【請求項4】前記の中空を有する形状体を、河川床や堤
防域の構造の一部として構成する特許請求の範囲第1項
または第2項記載の廃水処理生物膜担体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14407587A JP2559592B2 (ja) | 1987-06-11 | 1987-06-11 | 廃水処理生物膜担体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14407587A JP2559592B2 (ja) | 1987-06-11 | 1987-06-11 | 廃水処理生物膜担体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63310696A JPS63310696A (ja) | 1988-12-19 |
JP2559592B2 true JP2559592B2 (ja) | 1996-12-04 |
Family
ID=15353693
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14407587A Expired - Lifetime JP2559592B2 (ja) | 1987-06-11 | 1987-06-11 | 廃水処理生物膜担体 |
Country Status (1)
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