JP2558335Y2 - マスタシリンダ - Google Patents
マスタシリンダInfo
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- JP2558335Y2 JP2558335Y2 JP1991028397U JP2839791U JP2558335Y2 JP 2558335 Y2 JP2558335 Y2 JP 2558335Y2 JP 1991028397 U JP1991028397 U JP 1991028397U JP 2839791 U JP2839791 U JP 2839791U JP 2558335 Y2 JP2558335 Y2 JP 2558335Y2
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- diameter portion
- piston guide
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、マスタシリンダに関
し、更に詳しくは、車両等のブレーキ或いはクラッチ等
の作動油圧を発生させるマスタシリンダに関する。
し、更に詳しくは、車両等のブレーキ或いはクラッチ等
の作動油圧を発生させるマスタシリンダに関する。
【0002】
【従来の技術】車両用のブレーキ或いはクラッチ等の作
動油圧の発生にマスタシリンダが使用される。図3を参
照してブレーキに使用される従来のマスタシリンダにつ
いてタンデム型マスタシリンダを例としてその構造を説
明する。同図において、このブレーキマスタシリンダは
リザーバタンク21と一体に形成されるシリンダ本体2
2を備え、シリンダ本体22は、小径部22Aとこの小
径部22Aと隣接し開口端部側にある大径部22Bとか
ら成る内周面によって内部にシリンダ孔(シリンダ空
間)を形成する。小径部22Aには、大径部22Bから
挿入されブレーキペダルの踏込み力が図示しないブース
ターを介して伝達される第一(No1)ピストン23
と、第一ピストン23の軸方向押圧力を第一(No1)
リターンスプリング24によって伝達され、またシリン
ダ底部28との間に第二(No2)リターンスプリング
27を支持する第二(No2)ピストン25とが、軸方
向に褶動自在に且つ相互に直列に配されている。各ピス
トン23、25及び各スプリング24、27が全体でピ
ストンアッセンブリを構成する。
動油圧の発生にマスタシリンダが使用される。図3を参
照してブレーキに使用される従来のマスタシリンダにつ
いてタンデム型マスタシリンダを例としてその構造を説
明する。同図において、このブレーキマスタシリンダは
リザーバタンク21と一体に形成されるシリンダ本体2
2を備え、シリンダ本体22は、小径部22Aとこの小
径部22Aと隣接し開口端部側にある大径部22Bとか
ら成る内周面によって内部にシリンダ孔(シリンダ空
間)を形成する。小径部22Aには、大径部22Bから
挿入されブレーキペダルの踏込み力が図示しないブース
ターを介して伝達される第一(No1)ピストン23
と、第一ピストン23の軸方向押圧力を第一(No1)
リターンスプリング24によって伝達され、またシリン
ダ底部28との間に第二(No2)リターンスプリング
27を支持する第二(No2)ピストン25とが、軸方
向に褶動自在に且つ相互に直列に配されている。各ピス
トン23、25及び各スプリング24、27が全体でピ
ストンアッセンブリを構成する。
【0003】双方のピストン23、25の間及び第二ピ
ストン25とシリンダ底部28との間は夫々第一及び第
二圧力室29、30として構成され、各圧力室29、3
0は夫々、油逃し孔31、32を介してリザーバタンク
21と連通すると共に、対応するブレーキ系統に夫々油
圧を供給するブレーキパイプに連通している。また、各
ピストン23、25の外周部には夫々油補給室33、3
4が配され、油補給室33、34は、夫々リザーバタン
ク21と連通し且つ当該各圧力室29、30の負圧時に
これらとプライマリカップ35、36を介して連通可能
である。
ストン25とシリンダ底部28との間は夫々第一及び第
二圧力室29、30として構成され、各圧力室29、3
0は夫々、油逃し孔31、32を介してリザーバタンク
21と連通すると共に、対応するブレーキ系統に夫々油
圧を供給するブレーキパイプに連通している。また、各
ピストン23、25の外周部には夫々油補給室33、3
4が配され、油補給室33、34は、夫々リザーバタン
ク21と連通し且つ当該各圧力室29、30の負圧時に
これらとプライマリカップ35、36を介して連通可能
である。
【0004】シリンダ本体の大径部22Bを成す開口端
部及び隣接する小径部22Aの部分には、ピストンガイ
ド37が配されている。ピストンガイド37は、径方向
内側に第一ピストン23を褶動可能に支持し、また小径
部22A側の一方の端部において第一ピストン23の肩
部と当接可能であり、これによって第一ピストン23の
一部を含むピストンアッセンブリの所定部分をシリンダ
孔内に確保する。更にピストンガイド37は、一方の側
において大径部22B及び小径部22A間の段差38に
よってその肩部を軸方向に支持され、また他方のシリン
ダ本体22の開口端側においてスナップリング39によ
って軸方向に支持されて、軸方向に係止されている。
部及び隣接する小径部22Aの部分には、ピストンガイ
ド37が配されている。ピストンガイド37は、径方向
内側に第一ピストン23を褶動可能に支持し、また小径
部22A側の一方の端部において第一ピストン23の肩
部と当接可能であり、これによって第一ピストン23の
一部を含むピストンアッセンブリの所定部分をシリンダ
孔内に確保する。更にピストンガイド37は、一方の側
において大径部22B及び小径部22A間の段差38に
よってその肩部を軸方向に支持され、また他方のシリン
ダ本体22の開口端側においてスナップリング39によ
って軸方向に支持されて、軸方向に係止されている。
【0005】スナップリング39は、例えば1ミリ程度
の薄い環状のワッシャー構造からその一部が切除された
形状を有し、その切欠き部分に隣接して一対の脱着用の
小孔を有する。図3においてピストンアッセンブリの所
定部分及びピストンガイド37をシリンダ孔内に組込ん
だ後、脱着用の小孔に例えばプライアの先端を差し込ん
で、スナップリングの双方の小孔間を引き寄せるように
して、スナップリング39を径方向に縮小させシリンダ
本体22の開口端から環状溝41内に挿入する。スナッ
プリング39は、挿入後プライア先端を小孔から引き抜
くことで環状溝41内にぴったりと収納され、ピストン
ガイド37を軸方向に係止する。
の薄い環状のワッシャー構造からその一部が切除された
形状を有し、その切欠き部分に隣接して一対の脱着用の
小孔を有する。図3においてピストンアッセンブリの所
定部分及びピストンガイド37をシリンダ孔内に組込ん
だ後、脱着用の小孔に例えばプライアの先端を差し込ん
で、スナップリングの双方の小孔間を引き寄せるように
して、スナップリング39を径方向に縮小させシリンダ
本体22の開口端から環状溝41内に挿入する。スナッ
プリング39は、挿入後プライア先端を小孔から引き抜
くことで環状溝41内にぴったりと収納され、ピストン
ガイド37を軸方向に係止する。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】上記従来のマスタシリ
ンダでは、スナップリング39は極めて薄いほぼワッシ
ャー構造として形成されているので、マスタシリンダの
組立の際に、ピストンガイド37を挿入した後プライア
等を介してスナップリング39の小孔部分を引き寄せな
がらこれをシリンダ孔内に挿入するとき、小孔から突出
するプライア先端が、ピストンガイド37の側面に当っ
て例えば樹脂製のピストンガイド37を傷つけ、或いは
これら相互の干渉により、スナップリング39を環状溝
41内に挿入することが困難という問題がある。このこ
とは組立時のみならず、マスタシリンダのメンテナンス
のために必要な分解時にも同様に生ずる。
ンダでは、スナップリング39は極めて薄いほぼワッシ
ャー構造として形成されているので、マスタシリンダの
組立の際に、ピストンガイド37を挿入した後プライア
等を介してスナップリング39の小孔部分を引き寄せな
がらこれをシリンダ孔内に挿入するとき、小孔から突出
するプライア先端が、ピストンガイド37の側面に当っ
て例えば樹脂製のピストンガイド37を傷つけ、或いは
これら相互の干渉により、スナップリング39を環状溝
41内に挿入することが困難という問題がある。このこ
とは組立時のみならず、マスタシリンダのメンテナンス
のために必要な分解時にも同様に生ずる。
【0007】特にスナップリングは、その形状の故にプ
レス機によって打抜き加工を介して製作されることが多
いが、極めて薄い形状によりプレスだれが生じ小孔部分
の打抜き側の角が丸くなり勝ちである。このためプライ
アのかかり代が小さくなり、特に収縮時の反発力に打ち
勝ってプライア等を介して小孔部分を引き寄せることが
困難となる。
レス機によって打抜き加工を介して製作されることが多
いが、極めて薄い形状によりプレスだれが生じ小孔部分
の打抜き側の角が丸くなり勝ちである。このためプライ
アのかかり代が小さくなり、特に収縮時の反発力に打ち
勝ってプライア等を介して小孔部分を引き寄せることが
困難となる。
【0008】本考案は、上記従来のマスタシリンダの問
題に鑑み、特にスナップリングの挿入及び取外しが容易
となるように改良を図り、もってスナップリング挿入時
にピストンガイドに傷のつくおそれが防止でき、また組
立が簡単で組立工数の削減が可能なマスタシリンダを提
供することを目的とする。
題に鑑み、特にスナップリングの挿入及び取外しが容易
となるように改良を図り、もってスナップリング挿入時
にピストンガイドに傷のつくおそれが防止でき、また組
立が簡単で組立工数の削減が可能なマスタシリンダを提
供することを目的とする。
【0009】
【課題を達成するための手段】前記目的を達成するた
め、本考案のマスタシリンダは、環状溝が一部に形成さ
れた大径部と、段差を介して該大径部から軸方向に延長
し該大径部より径の小さな小径部とから構成される内周
面を有するシリンダ本体を備え、前記小径部内にピスト
ンアッセンブリの所定部分を摺動可能に配し、該ピスト
ンアッセンブリの前記所定部分を前記小径部内に確保す
るピストンガイドの少なくとも一部を前記大径部内に配
すると共に、その周方向先端部に脱着用小孔を備え該脱
着用小孔に加えられる軸と直交方向の縮小力を介して径
方向に縮小可能なスナップリングを前記ピストンガイド
に隣接して前記環状溝内に挿入し、該スナップリングと
前記段差との間で前記ピストンガイドを軸方向に隣接し
て前記環状溝内に挿入し、該スナップリングと前記段差
との間で前記ピストンガイドを軸方向に係止して成るマ
スタシリンダにおいて、前記ピストンガイドのスナップ
リング側端部に、該ピストンガイドの径方向外側環状部
によって囲まれた環状凹部が形成され、前記環状溝に挿
入される該スナップリングの前記脱着用小孔部分は、該
スナップリングの径方向の縮小時において該環状凹部と
軸方向に隣接し、該ピストンガイドの周方向先端部は該
スナップリングが該環状溝に収納された状態において該
ピストンガイドの径方向外側の環状端面ないし該環状溝
の内壁面と軸方向に当接することを特徴とするものであ
る。
め、本考案のマスタシリンダは、環状溝が一部に形成さ
れた大径部と、段差を介して該大径部から軸方向に延長
し該大径部より径の小さな小径部とから構成される内周
面を有するシリンダ本体を備え、前記小径部内にピスト
ンアッセンブリの所定部分を摺動可能に配し、該ピスト
ンアッセンブリの前記所定部分を前記小径部内に確保す
るピストンガイドの少なくとも一部を前記大径部内に配
すると共に、その周方向先端部に脱着用小孔を備え該脱
着用小孔に加えられる軸と直交方向の縮小力を介して径
方向に縮小可能なスナップリングを前記ピストンガイド
に隣接して前記環状溝内に挿入し、該スナップリングと
前記段差との間で前記ピストンガイドを軸方向に隣接し
て前記環状溝内に挿入し、該スナップリングと前記段差
との間で前記ピストンガイドを軸方向に係止して成るマ
スタシリンダにおいて、前記ピストンガイドのスナップ
リング側端部に、該ピストンガイドの径方向外側環状部
によって囲まれた環状凹部が形成され、前記環状溝に挿
入される該スナップリングの前記脱着用小孔部分は、該
スナップリングの径方向の縮小時において該環状凹部と
軸方向に隣接し、該ピストンガイドの周方向先端部は該
スナップリングが該環状溝に収納された状態において該
ピストンガイドの径方向外側の環状端面ないし該環状溝
の内壁面と軸方向に当接することを特徴とするものであ
る。
【0010】
【作用】ピストンガイドがスナップリング側の側面に双
方の一部を軸方向に隔てる凹部を備え、この凹部が、少
なくともスナップリングの縮小時において、スナップリ
ング脱着用の小孔と軸方向に隣接する構成により、径方
向の縮小を与えるために挿入され脱着用の小孔から突出
するプライア等の先端がピストンガイドの側面に当接或
いは干渉することなく、このためピストンガイドに傷を
付け或いはプライア先端が脱着用の小孔から外れるおそ
れが軽減される。
方の一部を軸方向に隔てる凹部を備え、この凹部が、少
なくともスナップリングの縮小時において、スナップリ
ング脱着用の小孔と軸方向に隣接する構成により、径方
向の縮小を与えるために挿入され脱着用の小孔から突出
するプライア等の先端がピストンガイドの側面に当接或
いは干渉することなく、このためピストンガイドに傷を
付け或いはプライア先端が脱着用の小孔から外れるおそ
れが軽減される。
【0011】
【実施例】図1を参照して本考案を更に説明する。同図
は、図3と同様な図であり、従来例と同様タンデム型ブ
レーキマスタシリンダとして構成した本考案の一実施例
のマスタシリンダを示したものである。この実施例のマ
スタシリンダはシリンダ本体1が、リザーバタンクと別
体で製作され、リザーバタンクとは各連通パイプ14、
15を介して連通するようにしてある。
は、図3と同様な図であり、従来例と同様タンデム型ブ
レーキマスタシリンダとして構成した本考案の一実施例
のマスタシリンダを示したものである。この実施例のマ
スタシリンダはシリンダ本体1が、リザーバタンクと別
体で製作され、リザーバタンクとは各連通パイプ14、
15を介して連通するようにしてある。
【0012】シリンダ本体1はその内周面として、開口
端側の大径部2、大径部2より僅かに径が小さく形成さ
れると共にこの大径部2に隣接しセカンダリカップ17
を受容する第一の小径部(以下中径部という)3、中径
部3に隣接しピストンアッセンブリを軸方向に褶動自在
に収容する第二の小径部(以下小径部という)4を有す
る。ピストンアッセンブリは、シリンダ本体1の大径部
2を成す開口端からその一部が挿入され図中右方向から
押圧力を与えられる第一ピストン5、第一ピストン5の
軸方向前方に配され第一ピストン5と共に第一のピスト
ンサブアッセンブリを構成する第一リターンスプリング
6、第一リターンスプリング6の更に軸方向前方に配さ
れ第二のピストンサブアッセンブリを構成する第二ピス
トン7及び第二リターンスプリング8から成る。第二ピ
ストン7は、中空円筒形状として形成され、その内部に
第二リターンスプリング8を受容し、この構成によりマ
スタシリンダ全体の軸方向寸法を縮小可能としている。
端側の大径部2、大径部2より僅かに径が小さく形成さ
れると共にこの大径部2に隣接しセカンダリカップ17
を受容する第一の小径部(以下中径部という)3、中径
部3に隣接しピストンアッセンブリを軸方向に褶動自在
に収容する第二の小径部(以下小径部という)4を有す
る。ピストンアッセンブリは、シリンダ本体1の大径部
2を成す開口端からその一部が挿入され図中右方向から
押圧力を与えられる第一ピストン5、第一ピストン5の
軸方向前方に配され第一ピストン5と共に第一のピスト
ンサブアッセンブリを構成する第一リターンスプリング
6、第一リターンスプリング6の更に軸方向前方に配さ
れ第二のピストンサブアッセンブリを構成する第二ピス
トン7及び第二リターンスプリング8から成る。第二ピ
ストン7は、中空円筒形状として形成され、その内部に
第二リターンスプリング8を受容し、この構成によりマ
スタシリンダ全体の軸方向寸法を縮小可能としている。
【0013】第一ピストン5のシリンダ開口端における
挿入部には、その径方向外側及び内側を囲んで環状凹部
9Aを有するピストンガイド9が設けられる。ピストン
ガイド9は大径部2と中径部3の間の肩部によって一方
の軸方向端部を支持され、またスナップリング11によ
って、環状凹部9A外側の環状端面(軸方向端部)9B
を支持され、これらによって係止されている。スナップ
リング11は、その径方向外側部分において大径部2の
一部に形成されている環状溝12内に挿入され、その径
方向内側部分において環状凹部9Aの径方向内側周壁9
Cの径方向外側に当接して配されている。
挿入部には、その径方向外側及び内側を囲んで環状凹部
9Aを有するピストンガイド9が設けられる。ピストン
ガイド9は大径部2と中径部3の間の肩部によって一方
の軸方向端部を支持され、またスナップリング11によ
って、環状凹部9A外側の環状端面(軸方向端部)9B
を支持され、これらによって係止されている。スナップ
リング11は、その径方向外側部分において大径部2の
一部に形成されている環状溝12内に挿入され、その径
方向内側部分において環状凹部9Aの径方向内側周壁9
Cの径方向外側に当接して配されている。
【0014】ピストンガイド9は、シリンダ1の中径部
3においてシリンダ孔の軸方向内側(前方)部分にセカ
ンダリカップ17を保持し、セカンダリカップ17は更
にその軸方向内側部分においてプレート18によって保
護されている。第一ピストン5の軸方向の最も内側部分
にはプライマリカップ20が配され第一ピストン5はこ
のプライマリカップ20の部分において小径部4と褶動
可能である。
3においてシリンダ孔の軸方向内側(前方)部分にセカ
ンダリカップ17を保持し、セカンダリカップ17は更
にその軸方向内側部分においてプレート18によって保
護されている。第一ピストン5の軸方向の最も内側部分
にはプライマリカップ20が配され第一ピストン5はこ
のプライマリカップ20の部分において小径部4と褶動
可能である。
【0015】図2(a)及び(b)は夫々、スナップリ
ングの形状を例示するため図1のII−II矢視図とし
て示したものである。図2(a)のスナップリング11
は切欠き部分に隣接して周方向先端部に半径方向内側に
突出する一対の突出部12を有し、突出部12はその先
端部に夫々脱着用の小孔13を有する。双方の小孔13
は、同図に示すように軸方向に見てピストンガイド9の
環状凹部9Aと重なり合う位置にある。この構成により
スナップリング11の挿入及び取外しの際に例えばプラ
イア先端がピストンガイド9側面と干渉することを防止
する。
ングの形状を例示するため図1のII−II矢視図とし
て示したものである。図2(a)のスナップリング11
は切欠き部分に隣接して周方向先端部に半径方向内側に
突出する一対の突出部12を有し、突出部12はその先
端部に夫々脱着用の小孔13を有する。双方の小孔13
は、同図に示すように軸方向に見てピストンガイド9の
環状凹部9Aと重なり合う位置にある。この構成により
スナップリング11の挿入及び取外しの際に例えばプラ
イア先端がピストンガイド9側面と干渉することを防止
する。
【0016】図2(b)のスナップリング11’は、同
様に半径方向内側への突出部12’を有するが、図2
(a)と異なり、小孔13’の位置が軸方向に見てピス
トンガイド9の環状凹部9Aの位置から外れその環状凹
部の径方向外側の環状端面9Bと重なり合う位置にあ
る。しかし破線で示されているように、このスナップリ
ング11’では、小孔13’に脱着時の径方向縮小力が
与えられているときには、この小孔13’の位置が軸方
向に見て環状凹部9Aと重なり合う。この図の場合、特
にマスタシリンダへの挿入時におけるプライア先端とピ
ストンガイドとの干渉を防止する構造である。また、図
2(a)及び(b)において、スナップリング11,1
1’の周方向先端部は環状端面9Bないし環状溝12の
軸方向内壁面に当接し、ピストンガイド9はスナップリ
ング11、11’の周方向先端部を介してシリンダ本体
1に軸方向に係止される。
様に半径方向内側への突出部12’を有するが、図2
(a)と異なり、小孔13’の位置が軸方向に見てピス
トンガイド9の環状凹部9Aの位置から外れその環状凹
部の径方向外側の環状端面9Bと重なり合う位置にあ
る。しかし破線で示されているように、このスナップリ
ング11’では、小孔13’に脱着時の径方向縮小力が
与えられているときには、この小孔13’の位置が軸方
向に見て環状凹部9Aと重なり合う。この図の場合、特
にマスタシリンダへの挿入時におけるプライア先端とピ
ストンガイドとの干渉を防止する構造である。また、図
2(a)及び(b)において、スナップリング11,1
1’の周方向先端部は環状端面9Bないし環状溝12の
軸方向内壁面に当接し、ピストンガイド9はスナップリ
ング11、11’の周方向先端部を介してシリンダ本体
1に軸方向に係止される。
【0017】上記実施例において、ピストンガイド9
は、環状凹部9Aを形成したことによりその断面厚みが
平均化しており、ピストンガイドを樹脂の一体成形によ
って製作するとき、厚みの差が大きい樹脂製品の成形の
場合一般的に“ひけ”(凹み)が生じ易いのであるが、
このひけの発生のおそれが減少して成形性が良好になり
加工品質が安定な利点もある。
は、環状凹部9Aを形成したことによりその断面厚みが
平均化しており、ピストンガイドを樹脂の一体成形によ
って製作するとき、厚みの差が大きい樹脂製品の成形の
場合一般的に“ひけ”(凹み)が生じ易いのであるが、
このひけの発生のおそれが減少して成形性が良好になり
加工品質が安定な利点もある。
【0018】また、ピストンガイドに環状凹部を形成し
たことにより、ピストンガイドの軸方向前部及び後部の
識別が容易になり、ともすれば生ずるピストンガイドの
前後方向が逆となった組込を防止することもできる。
たことにより、ピストンガイドの軸方向前部及び後部の
識別が容易になり、ともすれば生ずるピストンガイドの
前後方向が逆となった組込を防止することもできる。
【0019】なお、上記実施例において大径部と小径部
との間に中径部を設けた例を示したが、この構成は単に
例示であり、本発明のシリンダ本体は大径部及び小径部
を有すれば足りる。
との間に中径部を設けた例を示したが、この構成は単に
例示であり、本発明のシリンダ本体は大径部及び小径部
を有すれば足りる。
【0020】
【考案の効果】以上説明したように、本発明のマスタシ
リンダによれば、前記ピストンガイドのスナップリング
側端部に、該ピストンガイドの径方向外側環状部によっ
て囲まれた環状凹部が形成され、前記環状溝に挿入され
る該スナップリングの前記脱着用小孔部分は、該スナッ
プリングの径方向の縮小時において該環状凹部と軸方向
に隣接し、該スナップリングの前記周方向先端部は該ス
ナップリングが該環状溝に収納された状態において該ピ
ストンガイドの径方向外側の環状端面ないし該環状溝の
内壁面と軸方向に当接する構成により、スナップリング
を径方向に収縮させてシリンダの環状溝内に脱着させる
際、ピストンガイドのスナップリング側端部に形成され
た凹部が環状であるため、ピストンガイドにプライア等
が当接又は干渉するおそれが除かれ、このためピストン
ガイドに傷を付けるおそれが小さく、またスナップリン
グの組付けが容易で組立工数の低減が可能とされる。さ
らに、ピストンガイドの周方向先端部はスナップリング
が環状溝に収納された状態において該ピストンガイドの
径方向外側の環状端面ないし該環状溝の内壁面と軸方向
に当接することにより、ピストンガイドが好適に係止で
きる。
リンダによれば、前記ピストンガイドのスナップリング
側端部に、該ピストンガイドの径方向外側環状部によっ
て囲まれた環状凹部が形成され、前記環状溝に挿入され
る該スナップリングの前記脱着用小孔部分は、該スナッ
プリングの径方向の縮小時において該環状凹部と軸方向
に隣接し、該スナップリングの前記周方向先端部は該ス
ナップリングが該環状溝に収納された状態において該ピ
ストンガイドの径方向外側の環状端面ないし該環状溝の
内壁面と軸方向に当接する構成により、スナップリング
を径方向に収縮させてシリンダの環状溝内に脱着させる
際、ピストンガイドのスナップリング側端部に形成され
た凹部が環状であるため、ピストンガイドにプライア等
が当接又は干渉するおそれが除かれ、このためピストン
ガイドに傷を付けるおそれが小さく、またスナップリン
グの組付けが容易で組立工数の低減が可能とされる。さ
らに、ピストンガイドの周方向先端部はスナップリング
が環状溝に収納された状態において該ピストンガイドの
径方向外側の環状端面ないし該環状溝の内壁面と軸方向
に当接することにより、ピストンガイドが好適に係止で
きる。
【図1】本考案の一実施例のマスタシリンダの軸方向断
面図である。
面図である。
【図2】(a)、(b)は、夫々スナップリングを例示
するものであり、図1のII−II矢視図である。
するものであり、図1のII−II矢視図である。
【図3】従来のマスタシリンダの軸方向断面図である。
1 シリンダ本体 2 大径部 3 中径部 4 小径部 5 第一ピストン 6 第一リターンスプリング 7 第二ピストン 8 第二リターンスプリング 9 ピストンガイド 9A 環状凹部 11 スナップリング 12 環状溝
Claims (1)
- 【請求項1】環状溝が一部に形成された大径部と、段差
を介して該大径部から軸方向に延長し該大径部より径の
小さな小径部とから構成される内周面を有するシリンダ
本体を備え、前記小径部内にピストンアッセンブリの所
定部分を摺動可能に配し、該ピストンアッセンブリの前
記所定部分を前記小径部内に確保するピストンガイドの
少なくとも一部を前記大径部内に配すると共に、その周
方向先端部に脱着用小孔を備え該脱着用小孔に加えられ
る軸と直交方向の縮小力を介して径方向に縮小可能なス
ナップリングを前記ピストンガイドに隣接して前記環状
溝内に挿入し、該スナップリングと前記段差との間で前
記ピストンガイドを軸方向に隣接して前記環状溝内に挿
入し、該スナップリングと前記段差との間で前記ピスト
ンガイドを軸方向に係止して成るマスタシリンダにおい
て、前記ピストンガイドのスナップリング側端部に、該ピス
トンガイドの径方向外側環状部によって囲まれた環状凹
部が形成され、前記環状溝に挿入される該スナップリン
グの前記脱着用小孔部分は、該 スナップリングの径方向
の縮小時において該環状凹部と軸方向に隣接し、該スナ
ップリングの前記周方向先端部は該スナップリングが該
環状溝に収納された状態において該ピストンガイドの径
方向外側の環状端面ないし該環状溝の内壁面と軸方向に
当接することを特徴とするマスタシリンダ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1991028397U JP2558335Y2 (ja) | 1991-03-30 | 1991-03-30 | マスタシリンダ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1991028397U JP2558335Y2 (ja) | 1991-03-30 | 1991-03-30 | マスタシリンダ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04116276U JPH04116276U (ja) | 1992-10-16 |
JP2558335Y2 true JP2558335Y2 (ja) | 1997-12-24 |
Family
ID=31912504
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1991028397U Expired - Fee Related JP2558335Y2 (ja) | 1991-03-30 | 1991-03-30 | マスタシリンダ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2558335Y2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7181721B2 (ja) * | 2018-07-31 | 2022-12-01 | 川崎重工業株式会社 | 連結式制御盤 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6167766A (ja) * | 1984-09-11 | 1986-04-07 | Canon Inc | イオンプレ−テイング装置 |
-
1991
- 1991-03-30 JP JP1991028397U patent/JP2558335Y2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04116276U (ja) | 1992-10-16 |
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LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |