JP2558159Y2 - 包装用紙箱 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この考案は、ビン等の商品を内部
に立てた状態で収容し、搬送及び陳列等される包装用紙
箱に関する。

【０００２】

【従来の技術】一般に、例えばドリンク剤の飲料時に、
ストローを用いる場合があり、このストローは、ビンの
長さより長くないと使用できないので、ストローをドリ
ンク剤を収納した箱と別に設けたり、ストローを収納可
能な長さに箱の高さを高く設定したりしている。また、
商品の種類によっては、箱の高さが等しく、中の商品の
高さが種々異なる場合がある。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】上記従来の技術におい
て、ストローを箱と別体に設けるというものは、搬送時
や販売時の便宜上好ましくなく、取扱も面倒なものであ
った。また、箱の高さをビンより高くしてストローを収
納すようにすると、ビンを収納した箱の中で、ビンがが
たつくという問題がある。同様に、箱の高さと中の商品
の高さとが異なる場合も、中の商品ががたつくという問
題があった。

【０００４】この考案は、上記従来の技術の問題点に鑑
みて成されたもので、簡単な構成で、組み立ても容易で
あり、箱内の商品のがたつきがなく、衝撃等に対しても
確実に内部の商品を保護する包装用紙箱を提供すること
を目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】この考案は、一枚のブラ
ンクシートから一体的に打ち抜かれた箱体形成片を有
し、この箱体形成片の一端部から一体に設けられ箱体底
面から上部開口部に向かって所定の高さの商品支持片を
設けた包装用紙箱である。この商品支持片は、商品の支
持方向の折線で折られて、商品支持方向と直角方向断面
がくの字等の曲折した形状に組み立てられている包装用
紙箱である。

【０００６】

【作用】この考案の包装用紙箱は、箱体の底面部に商品
支持片を一体に設け、箱の高さより低い商品を収納して
も、商品がこの商品支持片で所定の高さに支持され、内
部で商品ががたつかず、商品を上部開口部から取り出し
易いようにしたものである。

【０００７】

【実施例】以下この考案の実施例について図面に基づい
て説明する。図１〜図５はこの考案の第一実施例を示す
もので、この実施例の包装用紙箱は、図１に示すよう
に、ブランクシートを打ち抜いて箱体形成片が形成さ
れ、図１に示すように、側面１０，１２，１４，１６
と、上蓋１８、フラップ２０、２２および、底蓋２４、
底フラップ２６，２８が形成されている。さらに組み立
て状態で、側面１０の内側に糊付けされる糊付け片３０
が設けられ、この糊付け片３０の側方に、商品に接する
仕切片３２と、商品の底部が当接する商品支持片３４が
形成されている。

【０００８】側面１０，１２，１４，１６及び糊付け片
３０は、各々折線３６，３８，４０，４２で区切られて
おり、上蓋１８は、折線４４で側面１２と区切られてい
る。また、フラップ２０，２２と側面１０，１４との間
に、折線４６，４８が形成され、底蓋２４及び底フラッ
プ２６，２８と、側面１０，１２，１４，１６との間
に、折線５０，５２，５４が形成されている。また、糊
付け片３０と仕切片３２及び商品支持片３４との間にも
折線５６が形成されている。

【０００９】商品支持片３４は、横方向の折線５８で二
分されており、その上方部は切り取り線６０，６２によ
り糊付け片３０及び仕切片３２から分離されている。さ
らに、縦方向に折線６４，６６が形成され、折線６６の
外側が糊付け片６８として形成されている。また、折線
５６から折線６６までの幅は、側面１２，１６の幅より
広く形成されている。

【００１０】この実施例の包装用紙箱の組み立て方法に
ついて、図１〜図５に基づいて説明する。なお、ここで
は、図１がこの包装用紙箱の表面側を見たものであり、
図１において、紙面表面側が凸になる折り方を正折りと
称する。また、図２，図３では、図１のシートを裏返し
た状態で折っていく様子を示す。先ず、図２に示すよう
に、商品支持片３４の裏面の糊付け部７０に糊付けし、
折線５８で正折りし、その後、折線５６を正折する。そ
して、商品支持片３４の糊付け片６８の表面に糊付け
し、図３に示すように、折線４０を正折りして、側面１
４の内側に商品支持片３４の糊付け片６８を糊付けす
る。さらに、糊付け片３０の表面の糊付け部７２に糊付
けし、折線３６を正折して、側面１０の裏面と糊付け片
３０の表面とを貼り合わせる。この状態で、この実施例
の包装用紙箱は、箱体形成前の組み立てが完了する。

【００１１】この包装用紙箱に商品を収納する際には、
糊付け後のつぶれた状態から、折線３８，４２を正折り
することにより、箱状に形成することができる。このと
き、図４に示すように、商品支持片３４は、側面１２，
１６の幅より広く形成されているので、縦方向の折線６
４で折れ、くの字状に組み立てられる。

【００１２】この実施例の包装用紙箱に、商品を収納す
ると、図５に示すように、商品７４の底部が商品支持片
３４に支持され、さらに、商品７４の側面に仕切片３２
が当接して商品７４が箱内で保持される。従って、商品
７４は、商品支持片３４によって底部が保持され、衝撃
等に対して確実に保護され、さらに、この箱内に商品よ
り長いストロー等を収納することもできる。特に、商品
支持片３４がくの字状に折れて商品７４を支持している
ので、縦方向の力に対して、商品支持片３４が倒れにく
く、強度がきわめて高いものである。

【００１３】次にこの考案の第二実施例について図６，
図７に基づいて説明する。ここで、上述の実施例と同様
の部材については同一の符号を付して説明を省略する。
この実施例では、商品支持片３４の幅を、側面１２，１
６の幅とほぼ等しく形成したものである。

【００１４】この実施例の包装用紙箱の組み立て方法
も、上述の組み立て方法と同様であり、組み立て状態に
おいて、図７に示すように、商品支持片３４が、箱体の
底部で、直線的に掛け渡された状態となるものである。
この実施例の包装用紙箱によっても、上記の実施例と同
様の効果が得られ、組み立ても簡単なものである。

【００１５】尚、この考案の包装用紙箱は、上記実施例
に限られず、商品支持片の形状は、適宜の形状に設定す
ることができるものであり、くの字型以外に、Ｗ字状
や、立体的な支持台状のものにしてもよい。また、上記
実施例のように折曲げて二重にしたものの外、例えば一
重のものでもよく、二重以外に折曲げたものでも良いこ
とは言うまでもない。

【００１６】

【考案の効果】この考案の包装用紙箱は、側面の一端部
から一体に設けられ箱体底面から上部開口部に向かって
所定の高さの商品支持片を設けたので、商品より高さの
高い包装用紙箱に商品を収納しても、商品を上部の開口
部から容易に取り出すことができ、縦方向の衝撃に対し
ても内部の商品を確実に保護することができ、箱内での
商品のがたつきも生じないものである。また、箱内に商
品より長い物も収納することができ、商品の高さにかか
わらず、箱の高さを統一することもできる。特に、この
商品支持片は、商品の支持方向の折線で折られて、商品
支持方向と直角方 向断面が曲折した形状に組み立てられ
ているので、商品支持方向の強度が高く、強い衝撃にも
耐え得るものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の第一実施例の包装用紙箱の展開図で
ある。

【図２】この実施例の包装用紙箱の組み立て工程を示す
部分斜視図である。

【図３】この実施例の包装用紙箱の組み立て工程を示す
部分斜視図である。

【図４】この実施例の包装用紙箱の組み立て状態を示す
部分斜視図である。

【図５】この実施例の包装用紙箱の組み立て状態を示す
底面図である。

【図６】この考案の第二実施例の包装用紙箱の部分展開
図である。

【図７】この実施例の包装用紙箱の組み立て状態を示す
底面図である。

【符号の説明】

１０，１２，１４，１６ 側面 ３０，６８ 糊付け片 ３２ 仕切片 ３４ 商品支持片 ３６，３８，４０，４２，４４，４６，４８，５０，５
２，５４，５６，５８，６４，６６ 折線

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 一枚のブランクシートから一体的に打ち
   抜かれた箱体形成片を有し、この箱体形成片の一端部か
   ら一体に設けられ箱体底面から上部の開口部に向かって
   所定の高さの商品支持片を設け、この商品支持片は、商
   品の支持方向の折線で折られて、商品支持方向と直角方
   向断面が曲折した形状に組み立てられていることを特徴
   とする包装用紙箱。