JP2558147B2 - 免疫性疾患治療剤 - Google Patents
免疫性疾患治療剤Info
- Publication number
- JP2558147B2 JP2558147B2 JP63166790A JP16679088A JP2558147B2 JP 2558147 B2 JP2558147 B2 JP 2558147B2 JP 63166790 A JP63166790 A JP 63166790A JP 16679088 A JP16679088 A JP 16679088A JP 2558147 B2 JP2558147 B2 JP 2558147B2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- bucillamine
- therapeutic agent
- cyclosporine
- effect
- uveitis
- Prior art date
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- Expired - Lifetime
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- Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
- Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明はブドウ膜炎の治療剤に関する。
「従来技術」 式 で示されるブシラミンまたはその塩類は喀痰溶解剤、抗
リウマチ剤、肝障害抑制剤および白内障治療剤として有
用であることが報告されている(特公昭56−5388号、同
60−11888号、同63−13964号、同62−13922号)。しか
しながら免疫が関与しているブドウ膜炎に対してどのよ
うな作用を示すかについては知られていなかつた。ま
た、ブシラミンは優れた免疫調節を作用を有する薬物と
して知られている(INT.J.IMMUNOTHERAPY,1,93(198
5)他)が、他の免疫抑制剤との併用については詳細に
研究されていなかつた。
リウマチ剤、肝障害抑制剤および白内障治療剤として有
用であることが報告されている(特公昭56−5388号、同
60−11888号、同63−13964号、同62−13922号)。しか
しながら免疫が関与しているブドウ膜炎に対してどのよ
うな作用を示すかについては知られていなかつた。ま
た、ブシラミンは優れた免疫調節を作用を有する薬物と
して知られている(INT.J.IMMUNOTHERAPY,1,93(198
5)他)が、他の免疫抑制剤との併用については詳細に
研究されていなかつた。
一方、シクロスポリンは免疫抑制剤として用いられて
いるが、腎障害などの重篤な副作用が生じる恐れがある
ためその使用には種々の制限が課せられていた。
いるが、腎障害などの重篤な副作用が生じる恐れがある
ためその使用には種々の制限が課せられていた。
「発明が解決しようとする課題および課題を解決するた
めの手段」 本発明者らは免疫が関与しているブドウ膜炎に対して
ブシラミンがどのような効果を示すかについて検討を行
なつた。
めの手段」 本発明者らは免疫が関与しているブドウ膜炎に対して
ブシラミンがどのような効果を示すかについて検討を行
なつた。
「発明の開示」 本発明は式 で示されるブシラミンまたはその塩類を主成分とするブ
ドウ膜炎治療剤およびそれらと免疫抑制剤であるシクロ
スポリンを併用投与する事を特徴とするブドウ膜炎治療
剤に関する。
ドウ膜炎治療剤およびそれらと免疫抑制剤であるシクロ
スポリンを併用投与する事を特徴とするブドウ膜炎治療
剤に関する。
上記の塩には医薬として許容されるナトリウム、カリ
ウム、カルシウム、マグネシウムなどの金属塩や有機ア
ミン塩が含まれる。ブシラミンは喀痰溶解剤、抗リウマ
チ剤、肝障害抑制剤および白内障治療剤として有用であ
ることが報告されているが、免疫が関与しているブドウ
膜炎に対する効果は知られていなかつた。
ウム、カルシウム、マグネシウムなどの金属塩や有機ア
ミン塩が含まれる。ブシラミンは喀痰溶解剤、抗リウマ
チ剤、肝障害抑制剤および白内障治療剤として有用であ
ることが報告されているが、免疫が関与しているブドウ
膜炎に対する効果は知られていなかつた。
そこで、本発明者らは免疫が関与しているブドウ膜炎
に対するブシラミンの効果を鋭意検討した結果、薬理試
験の項で述べるように、ブシラミンが優れた効果を有し
ブドウ膜炎の治療剤となり得ることを見い出した。
に対するブシラミンの効果を鋭意検討した結果、薬理試
験の項で述べるように、ブシラミンが優れた効果を有し
ブドウ膜炎の治療剤となり得ることを見い出した。
免疫抑制剤としてシクロスポリンが臓器移植手術等に
よく用いられているが、腎障害等の重篤な副作用がある
ためその使用には種々の制限が課されていた。このため
シクロスポリンをさらに有効に使用するには、シクロス
ポリンの免疫抑制効果の増強をはかり、シクロスポリン
の投与量を減少させることにより、副作用を軽減する必
要があつた。ブシラミンは優れた免疫調節作用を有する
ことが知られており、他の免疫抑制剤との併用効果が期
待されることから詳細に検討を行なつた。
よく用いられているが、腎障害等の重篤な副作用がある
ためその使用には種々の制限が課されていた。このため
シクロスポリンをさらに有効に使用するには、シクロス
ポリンの免疫抑制効果の増強をはかり、シクロスポリン
の投与量を減少させることにより、副作用を軽減する必
要があつた。ブシラミンは優れた免疫調節作用を有する
ことが知られており、他の免疫抑制剤との併用効果が期
待されることから詳細に検討を行なつた。
ブシラミンとシクロスポリンとの併用効果を判定する
モデルとして自己免疫性ブドウ膜炎を用いて検討したと
ころ、後述の薬理試験の項で示すように優れた併用効果
を示す事が明らかとなつた。
モデルとして自己免疫性ブドウ膜炎を用いて検討したと
ころ、後述の薬理試験の項で示すように優れた併用効果
を示す事が明らかとなつた。
ブシラミンの剤型としては錠剤、カプセル剤、顆粒
剤、点眼剤、眼軟膏、注射剤などがあげられ、その投与
方法は全身投与、局所投与のどちらでもよい。一方、シ
クロスポリンの剤型としては錠剤、カプセル剤、内用
液、注射剤などがあげられる。
剤、点眼剤、眼軟膏、注射剤などがあげられ、その投与
方法は全身投与、局所投与のどちらでもよい。一方、シ
クロスポリンの剤型としては錠剤、カプセル剤、内用
液、注射剤などがあげられる。
本発明におけるブシラミンの投与量は、単独投与、シ
クロスポリンとの併用投与のいずれの場合もその効果が
発揮できるものであればよく、全身用剤では1日当りの
投与量が1〜1000mgのもの、点眼剤などの局所用剤では
0.01〜5%の濃度のものが好ましいが、症状、年令、剤
型などにより適宜選択すれば良い。
クロスポリンとの併用投与のいずれの場合もその効果が
発揮できるものであればよく、全身用剤では1日当りの
投与量が1〜1000mgのもの、点眼剤などの局所用剤では
0.01〜5%の濃度のものが好ましいが、症状、年令、剤
型などにより適宜選択すれば良い。
一方、シクロスポリンは現在臓器移植の場合、移植前
日から12mg/kg/日投与された後徐々に減量し、維持量は
4〜6mg/kg/日が標準となつている。ブシラミンと併用
投与することにより、これらの投与量をはるかに少なく
することができる。
日から12mg/kg/日投与された後徐々に減量し、維持量は
4〜6mg/kg/日が標準となつている。ブシラミンと併用
投与することにより、これらの投与量をはるかに少なく
することができる。
ブシラミンおよびシクロスポリンの製剤はその剤型に
応じて必要な添加剤を加えて調製される。例えば錠剤で
あれば、賦形剤、滑沢剤、結合剤、崩壊剤などを加え、
必要に応じてコーティングすれば良い。又、点眼剤、注
射剤などの液剤であれば、等張化剤、緩衝化剤、安定化
剤、防腐剤、界面活性剤、pH調整剤などを必要に応じて
加える。製剤方法について上記に簡単に説明したが、ブ
シラミンおよびシクロスポリンの市販の製剤をそのまま
使用する事もできる。
応じて必要な添加剤を加えて調製される。例えば錠剤で
あれば、賦形剤、滑沢剤、結合剤、崩壊剤などを加え、
必要に応じてコーティングすれば良い。又、点眼剤、注
射剤などの液剤であれば、等張化剤、緩衝化剤、安定化
剤、防腐剤、界面活性剤、pH調整剤などを必要に応じて
加える。製剤方法について上記に簡単に説明したが、ブ
シラミンおよびシクロスポリンの市販の製剤をそのまま
使用する事もできる。
「実施例」 薬理試験 ベーチェット病、原田病における眼炎症及び交感性眼
炎などは自己免疫性疾患と言わえており、これらの実験
モデルとしてはS−アンチゲンによる自己免疫性ブドウ
膜炎(EAU)モデルが一般的に知られている(望月ら,In
vest.Ophthalmo.,26,226(1985))。そこで本モデルを
用いてブシラミンのEAUに対する効果を検討した。又、
シクロスポリンとブシラミンを併用投与し、その併用効
果を調べた。
炎などは自己免疫性疾患と言わえており、これらの実験
モデルとしてはS−アンチゲンによる自己免疫性ブドウ
膜炎(EAU)モデルが一般的に知られている(望月ら,In
vest.Ophthalmo.,26,226(1985))。そこで本モデルを
用いてブシラミンのEAUに対する効果を検討した。又、
シクロスポリンとブシラミンを併用投与し、その併用効
果を調べた。
実験方法 眼に異常のない健康なラット72匹を選び、1群12匹と
して6匹群に群分けした。すべてのラットは牛網膜より
Wackerらの方法(J.Immun.,119,1949(1977))により
精製したS−アンチゲンで免疫した。各群は免疫当日
(第1日目)より3週間毎日薬物処置し、15日目に前眼
部を観察してEAUの炎症の程度を評価した。なお、EAUの
炎症の程度は前房混濁の程度により表1の基準で採点し
た。又、ブシラミンとシクロスポリンとの併用効果の判
定には、21日目までのEAUの発症例数を用いて評価し
た。尚、ブシラミンは0.5%トラガントゴム溶液に懸濁
させて経口投与し、シクロスポリンはオリーブ油に溶か
したものを筋肉注射することにより投与した。
して6匹群に群分けした。すべてのラットは牛網膜より
Wackerらの方法(J.Immun.,119,1949(1977))により
精製したS−アンチゲンで免疫した。各群は免疫当日
(第1日目)より3週間毎日薬物処置し、15日目に前眼
部を観察してEAUの炎症の程度を評価した。なお、EAUの
炎症の程度は前房混濁の程度により表1の基準で採点し
た。又、ブシラミンとシクロスポリンとの併用効果の判
定には、21日目までのEAUの発症例数を用いて評価し
た。尚、ブシラミンは0.5%トラガントゴム溶液に懸濁
させて経口投与し、シクロスポリンはオリーブ油に溶か
したものを筋肉注射することにより投与した。
実験結果 ブシラミン単独投与の結果を表2に、シクロスポリン
との併用投与の結果を表3に示した。
との併用投与の結果を表3に示した。
表2に示されているように、コントロールと比較して
ブシラミン投与群は明らかにスコアが改善されており、
その効果も投与量に依存している。このことから本化合
物のブドウ膜炎に対する効果は明らかである。
ブシラミン投与群は明らかにスコアが改善されており、
その効果も投与量に依存している。このことから本化合
物のブドウ膜炎に対する効果は明らかである。
又、表3に示されているように、ブシラミンとシクロ
スポリンを併用投与することにより比較対照群や無処置
群と比べてはるかにすぐれた効果を示している。このこ
とから現在シクロスポリンが使用されている量よりも少
ない投与量で十分な効果が期待される。シクロスポリン
は腎障害などの重篤な副作用が問題となつているためそ
の使用範囲が臓器移植時の投与等に限定されていた。し
かしながら、本発明によつてシクロスポリンの投与量を
少なくすることが可能となつた結果、ブドウ膜炎の治療
剤としてシクロスポリンを用いることができるようにな
つた。
スポリンを併用投与することにより比較対照群や無処置
群と比べてはるかにすぐれた効果を示している。このこ
とから現在シクロスポリンが使用されている量よりも少
ない投与量で十分な効果が期待される。シクロスポリン
は腎障害などの重篤な副作用が問題となつているためそ
の使用範囲が臓器移植時の投与等に限定されていた。し
かしながら、本発明によつてシクロスポリンの投与量を
少なくすることが可能となつた結果、ブドウ膜炎の治療
剤としてシクロスポリンを用いることができるようにな
つた。
「発明の効果」 本発明はブドウ膜炎に有用な治療剤を提供できるとい
う効果を示すものである。
う効果を示すものである。
Claims (2)
- 【請求項1】ブシラミンまたはその塩類を主成分とする
ブドウ膜炎治療剤。 - 【請求項2】ブシラミンまたはその塩類とシクロスポリ
ンを併用投与する事を特徴とするブドウ膜炎治療剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63166790A JP2558147B2 (ja) | 1988-07-06 | 1988-07-06 | 免疫性疾患治療剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63166790A JP2558147B2 (ja) | 1988-07-06 | 1988-07-06 | 免疫性疾患治療剤 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0296521A JPH0296521A (ja) | 1990-04-09 |
JP2558147B2 true JP2558147B2 (ja) | 1996-11-27 |
Family
ID=15837722
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63166790A Expired - Lifetime JP2558147B2 (ja) | 1988-07-06 | 1988-07-06 | 免疫性疾患治療剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2558147B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6245546A (ja) * | 1985-08-22 | 1987-02-27 | Hitachi Chem Co Ltd | フエノ−ル系重合体の製造方法 |
ATE311868T1 (de) | 1999-06-21 | 2005-12-15 | Santen Pharmaceutical Co Ltd | Arzneimittel für die rheumatoide arthritis |
CN102290638B (zh) * | 2011-06-24 | 2013-12-11 | 北京理工大学 | 一种77GHz毫米波汽车防碰撞雷达天线 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
GB8419715D0 (en) * | 1984-08-02 | 1984-09-05 | Sandoz Ltd | Organic compounds |
-
1988
- 1988-07-06 JP JP63166790A patent/JP2558147B2/ja not_active Expired - Lifetime
Non-Patent Citations (1)
Title |
---|
Japan J.Pharmacol.Vol.37(1985)P.85−90 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0296521A (ja) | 1990-04-09 |
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