JP2003201250A - 掻痒治療剤 - Google Patents

掻痒治療剤

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JP2003201250A
JP2003201250A JP2002306542A JP2002306542A JP2003201250A JP 2003201250 A JP2003201250 A JP 2003201250A JP 2002306542 A JP2002306542 A JP 2002306542A JP 2002306542 A JP2002306542 A JP 2002306542A JP 2003201250 A JP2003201250 A JP 2003201250A
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pruritus
eye
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cannabinoid
agonist
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Takashi Miyaji
俊 宮地
Masatomo Kato
雅智 加藤
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Santen Pharmaceutical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 カンナビノイドの新たな薬理効果(医薬用
途)を見い出すこと。 【解決手段】 パルミドロールなどのカンナビノイドア
ゴニストは、優れた掻痒抑制効果を有するので、眼掻
痒、皮膚掻痒、全身性掻痒などあらゆる掻痒の治療剤と
して有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カンナビノイドア
ゴニストを有効成分として含有する掻痒治療剤に関す
る。
【0002】
【従来の技術】痒みは、皮膚や粘膜の表皮−真皮接合部
に存在する痒み受容器が、伝達物質(掻痒惹起物質)に
より刺激され、その刺激が中枢神経に伝えられ、痒みと
して感じられている。痒みを誘発させる伝達物質として
は、例えばヒスタミン、キニン、胆汁酸塩、サブスタン
スP、プロスタグランジンなどが広く知られている。ア
レルギー的要因による痒みは、マスト細胞から遊離され
るヒスタミンなどの伝達物質が関与していると推察さ
れ、抗ヒスタミン剤が汎用されている。
【0003】掻痒としては、例えば人間や動物に生じる
眼掻痒、皮膚掻痒、全身性掻痒などが知られており、眼
掻痒を伴う疾患としては、例えばアレルギー性結膜炎、
春季カタル、アトピー性角結膜炎、感染性角結膜炎、眼
瞼炎、白内障手術などの眼科手術に伴う掻痒が挙げられ
る。アレルギー性結膜炎は、花粉、ほこり、ダニ、カ
ビ、ペットの毛、コンタクトレンズ、化粧品など種々の
原因で発症することが知られていて、目、まぶた、まぶ
たの縁が痒くなり、目を掻くことによって結膜が充血し
たり、結膜の乳頭が発赤・増殖する。重症になると角膜
や強膜に病変が現れ、より症状の重い春季カタルへと進
行することもある。
【0004】ところで、カンナビノイドは大麻の有効成
分の総称であり、中枢神経に対して作用することが知ら
れている。カンナビノイドアゴニストとしては、例えば
インドメタシンモルフォルニルアミド、パルミドロール
などの末梢型カンナビノイドレセプターアゴニストやア
ナンダミド、テトラヒドロカンナビノイドなどの非選択
型カンナビノイドレセプターアゴニストが知られてい
る。また、特許文献1に記載されている免疫調節作用、
抗炎症作用および抗アレルギー作用を有する2−オキソ
キノリン誘導体も優れたカンナビノイドアゴニストであ
ることが知られている。
【0005】特許文献2には、カンナビノイドが末梢カ
ンナビノイドレセプターの変調に関連する病気の治療に
有用であり、具体的には痛覚変性を伴う病気、多発性硬
化症、眼圧の圧力変調を伴う病気、慢性呼吸器障害、老
人性痴呆、アルツハイマーなどの慢性変性病に使用でき
ることが記載されている。また、特許文献3には、カン
ナビノイドアゴニストであるN−パルミトイル−エタノ
−ルアミド(パルミドロール)などのアミノアルコール
のN−アシル誘導体を含む薬剤組成物に関する発明が記
載されており、これらの薬剤組成物はアトピー性皮膚
炎、皮膚筋炎、交感性眼炎、自己免疫ブドウ膜炎、ブド
ウ膜網膜症、乾性角結膜炎などの自己免疫疾患の治療剤
としての医薬用途をもつ。同公報には、アミノアルコー
ルのN−アシル誘導体を投与することにより、マスト細
胞脱顆粒反応が抑制され、マスト細胞からヒスタミンな
どの伝達物質が遊離されなくなること、すなわちアミノ
アルコールのN−アシル誘導体はマスト細胞に関与する
ことによって自己免疫疾患を抑制することが記載されて
いる。
【0006】
【特許文献1】特開2000−256323号公報。
【0007】
【特許文献2】特表平11−500411号公報。。
【0008】
【特許文献3】特開平5−345722号公報。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】カンナビノイドアゴニ
ストは、医薬として種々の薬理効果を有することが知ら
れているが、さらに新たな薬理効果を見い出すことは興
味ある課題である。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、薬理試験
を実施することにより、パルミドロール、インドメタシ
ンモルフォルニルアミド、アナンダミド、特開2000
−256323号公報に記載された2−オキソキノリン
誘導体などのカンナビノイドアゴニストが眼掻痒に対し
て優れた掻痒抑制作用を発揮することを見い出した。ま
た、ヒスタミン惹起モデルおよび血小板活性化因子惹起
モデルの掻痒抑制試験の結果より、本発明のカンナビノ
イドアゴニストは、末梢神経終末に直接的に作用するこ
とによって、神経細胞における痒み信号の伝達を抑制す
ることが明らかとなった。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明は、パルミドロール、イン
ドメタシンモルフォルニルアミド、アナンダミド、2−
オキソキノリン誘導体などのカンナビノイドアゴニスト
を有効成分として含有する掻痒治療剤である。なお、2
−オキソキノリン誘導体とは、特開2000−2563
23号公報に記載された化合物をいう。
【0012】本発明のカンナビノイドアゴニストは、人
間および動物に生じる掻痒に対して治療・抑制効果を奏
する。より好ましくは、眼掻痒治療剤として用いられ
る。掻痒はマスト細胞非関与の掻痒、例えばマスト細胞
非関与の眼掻痒であってもよい。
【0013】眼掻痒を伴う疾患としては、例えばアレル
ギー性結膜炎、春季カタル、アトピー性角結膜炎、感染
性角結膜炎、眼瞼炎、白内障手術などの眼科手術に伴う
掻痒などが挙げられる。
【0014】本発明のカンナビノイドアゴニストは、末
梢型カンナビノイドレセプターアゴニストであっても非
選択型カンナビノイドレセプターアゴニストであっても
よい。末梢型カンナビノイドレセプターアゴニストは、
例えばインドメタシンモルフォルニルアミド、特開平5
−345722号に記載されているパルミドロールなど
のアミノアルコールのN−アシル誘導体、特開2000
−256323号に記載されている2−オキソキノリン
誘導体、WO01/19807号に記載されている2−
イミノ−1,3−チアジン誘導体、WO02/5354
3号に記載されているピリドン誘導体、WO02/10
135号に記載されている3,4−ジヒドロイソキノリ
ン誘導体、特表2001−516361号に記載されて
いるピラゾール誘導体などが挙げられ、好ましくはパル
ミドロール、インドメタシンモルフォルニルアミド、2
−オキソキノリン誘導体が用いられる。2−オキソキノ
リン誘導体の具体例としては、例えばN−(ベンゾ
[d][1,3]ジオキソール−5−イルメチル)−7
−メトキシ−2−オキソ−8−ペンチルオキシ−1,2
−ジヒドロキノリン−3−カルボキサミド、8−ブトキ
シ−7−メトキシ−2−オキソ−1,2−ジヒドロキノ
リン−3−カルボン酸などが挙げられる。非選択型カン
ナビノイドレセプターアゴニストは、例えばアナンダミ
ド、テトラヒドロカンナビノイドなどが挙げられ、好ま
しくはアナンダミドが用いられる。
【0015】本発明の掻痒治療剤は、薬理試験における
ヒスタミン惹起モデルおよび血小板活性化因子惹起モデ
ルの掻痒抑制試験の結果から明らかなように、末梢神経
終末に直接的に働きかけ、神経細胞における痒み信号の
伝達を抑制することから、あらゆる要因による痒みに対
しても優れた掻痒抑制効果を発揮することができる。
【0016】本発明の掻痒治療剤は、必要に応じて、医
薬として許容される添加剤を加え、単独製剤または配合
製剤を得るのに汎用されている技術を用いて製剤化する
ことができる。また、本発明の掻痒治療剤は、非経口で
も、経口でも投与することができる。
【0017】眼掻痒治療剤として用いる場合の好ましい
投与剤型としては、点眼剤、眼軟膏、錠剤等が挙げられ
るが、より好ましい剤型は点眼剤または眼軟膏である。
これらは汎用されている技術を用いて製剤化することが
できる。例えば、点眼剤は、添加物として、等張化剤、
緩衝剤、pH調節剤、可溶化剤、増粘剤、安定化剤、保存
剤等を適宜配合して調製することができる。また、pH調
節剤、増粘剤、分散剤などを添加し、薬物を懸濁化させ
ることによって、安定な点眼液を得ることもできる。
【0018】等張化剤としては、例えばグリセリン、プ
ロピレングリコール、塩化ナトリウム、塩化カリウム、
ソルビトール、マンニトール等を挙げることができる。
【0019】緩衝剤としては、例えばリン酸、リン酸
塩、クエン酸、酢酸、ε-アミノカプロン酸、トロメタ
モール等を挙げることができる。
【0020】pH調節剤としては、例えば塩酸、クエン
酸、リン酸、酢酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム、ホウ酸、ホウ砂、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリ
ウム等を挙げることができる。
【0021】可溶化剤としては、例えばポリソルベート
80、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60、マクロゴ
ール4000等を挙げることができる。
【0022】増粘剤、分散剤としては、例えばヒドロキ
シプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセル
ロースなどのセルロース系高分子、ポリビニルアルコー
ル、ポリビニルピロリドン等を、また、安定化剤として
は、例えばエデト酸、エデト酸ナトリウム等を挙げるこ
とができる。
【0023】保存剤(防腐剤)としては、汎用のソルビ
ン酸、ソルビン酸カリウム、塩化ベンザルコニウム、塩
化ベンゼトニウム、パラオキシ安息香酸メチル、パラオ
キシ安息香酸プロピル、クロロブタノール等が挙げら
れ、これらの保存剤を組み合わせて使用することもでき
る。
【0024】本発明の掻痒治療剤を含有する点眼液で
は、pHを4.0〜8.0に設定することが望ましく、
また、浸透圧比を1.0付近に設定することが望まし
い。
【0025】眼掻痒治療剤として用いる場合の投与量は
症状、年令、剤型等によって適宜選択できるが、点眼剤
であれば0.001〜10%(w/v)、好ましくは
0.01〜1%(w/v)の濃度のものを1日1〜数回
点眼すればよい。
【0026】以下に、製剤例および薬理試験の結果を示
すが、これらの例は本発明をよりよく理解するためのも
のであり、本発明の範囲を限定するものではない。
【0027】[製剤例]本発明に用いられる代表的な製
剤例を以下に示す。
【0028】1.点眼剤 以下の処方の点眼剤を汎用される方法を用いて調製す
る。
【0029】 処方例1 100ml中 パルミドロール 500mg 濃グリセリン 500mg ポリソルベート80 200mg リン酸二水素ナトリウム二水和物 適量 1N水酸化ナトリウム 適量 塩酸 適量 滅菌精製水 適量
【0030】処方例1と同様にして、パルミドロールを
100ml中に10mg、50mg、100mg、10
00mg含有する点眼剤を調製することができる。ま
た、パルミドロールに代えて、インドメタシンモルフォ
ルニルアミド、アナンダミド、2−オキソキノリン誘導
体を用いることができる。
【0031】2.眼軟膏 以下の処方の眼軟膏を汎用される方法を用いて調製す
る。
【0032】 処方例2 100g中 パルミドロール 300mg 流動パラフィン 10g 白色ワセリン 適量
【0033】処方例2と同様にして、パルミドロールの
添加量を適宜変えることにより、種々の濃度の眼軟膏を
調製できる。また、パルミドロールに代えて、インドメ
タシンモルフォルニルアミド、アナンダミド、2−オキ
ソキノリン誘導体を用いることができる。
【0034】[薬理試験]ヒスタミン惹起モデル、アレ
ルギー性結膜炎モデルおよび血小板活性化因子惹起モデ
ルを用いて、カンナビノイドアゴニストの眼掻痒抑制作
用を検討した。
【0035】(1)ヒスタミン惹起モデルに対する眼掻
痒抑制作用 (実験方法)パルミドロールを生理食塩液に0.1%お
よび0.5%(W/V)の濃度に懸濁し、得られた懸濁液
を5週齢の雄性Hartley系モルモットの両眼にそれぞれ
10μL/眼ずつ点眼投与し、その10分後にも同一濃
度のパルミドロール懸濁液を点眼投与した(合計2
回)。なお、コントロールとして生理食塩液を用いた。
【0036】2回目のパルミドロールの点眼投与から5
分後に、ヒスタミン1.0%(W/V)を溶解した生理食
塩液を、上記モルモットの両眼に10μL/眼ずつ点眼
投与して眼引っ掻き行動を誘発した。
【0037】ヒスタミン点眼後のモルモットの行動をビ
デオ撮影し、1眼ごとに後肢で眼を引っ掻く一連の行動
をカウントすることにより、眼掻痒を評価した。表1
に、ヒスタミン投与後30分間の眼引っ掻き回数および
眼引っ掻き行動抑制率の平均値を示す。なお、例数は各
12眼である。
【0038】眼引っ掻き行動抑制率=100−[被験化
合物の眼引っ掻き回数]÷[コントロールの眼引っ掻き回
数]×100
【表1】
【0039】(実験結果)表1より、パルミドロールを
点眼投与したモルモットの眼引っ掻き回数は、コントロ
ールに比べて著しく減少するので、パルミドロールが眼
掻痒抑制効果を有することが確認された。なお、その程
度はパルミドロールの濃度に依存する。
【0040】(2)アレルギー性結膜炎モデルに対する
眼掻痒抑制作用 (実験方法)水酸化アルミニウムゲル吸着オブアルブミ
ン(20μg/mL)を生理食塩液に溶解し、得られた
溶液を4週齢の雄性Hartley系モルモットの両眼球の結
膜下にそれぞれ100μLずつ注射し、能動感作を行っ
た。感作後14日目、16日目、18日目、21日目、
23日目および25日目に、オブアルブミン2.5%
(W/V)の生理食塩液を10μL/眼ずつ点眼投与し
て、アレルギー性結膜炎を惹起した。なお、コントロー
ルとして生理食塩液を用いた。
【0041】感作後16日目、18日目、21日目、2
3日目および25日目のオブアルブミン点眼投与の5分
前および15分前(合計2回)に、パルミドロール0.
1%(W/V)を懸濁した生理食塩液を、上記モルモット
の両眼にそれぞれ10μL/眼ずつ点眼投与した。
【0042】感作後21日目、23日目および25日目
のオブアルブミン点眼後30分間のモルモットの行動を
ビデオ撮影し、パルミドロールおよびコントロールを点
眼した場合のそれぞれの眼引っ掻き回数をカウントする
ことにより眼掻痒を評価した。コントロールに対する眼
引っ掻き行動抑制率(平均値)を表2に示す。なお、例
数は各12眼である。
【0043】
【表2】
【0044】(実験結果)表2から明らかなように、パ
ルミドロールを点眼投与したモルモットの眼引っ掻き行
動はコントロールよりも有意に抑制されるので、パルミ
ドロールが眼掻痒抑制効果を有することが確認された。
【0045】(3)血小板活性化因子惹起モデルに対す
る眼掻痒抑制作用 アナンダミド(被験化合物A)、インドメタシンモルフ
ォルニルアミド(被験化合物B)およびN−(ベンゾ
[d][1,3]ジオキソール−5−イルメチル)−7
−メトキシ−2−オキソ−8−ペンチルオキシ−1,2
−ジヒドロキノリン−3−カルボキサミド(被験化合物
C)を用いて血小板活性化因子(plateletactivating f
actor, PAF)惹起モデルに対する眼掻痒抑制作用を検討
した。
【0046】(実験方法)被験化合物A(50 mg/ml
in EtOH)を生理食塩液に0.01%(W/V)の濃度に懸
濁し、被験化合物Bを1.0% Tween80/生理食塩液に
0.001%および0.01%(W/V)の濃度に懸濁
し、また、被験化合物Cを5.0% Tween80/生理食塩
液に0.0001%、0.001%および0.01%(W
/V)の濃度に懸濁して、各被験化合物懸濁液を調製し
た。
【0047】被験化合物AおよびBについては、各被験
化合物懸濁液を5週齢の雄性Hartley系モルモットの両
眼にそれぞれ10μL/眼ずつ点眼投与し、その10分
後にも同一濃度の各被験化合物懸濁液を点眼投与した
(合計2回)。被験化合物Cについては、被験化合物懸
濁液を5週齢の雄性Hartley系モルモットの両眼にそれ
ぞれ10μL/眼ずつ点眼投与した。
【0048】つぎに、被験化合物AおよびBについて
は、2回目の各被験化合物懸濁液を点眼投与してから5
分後に、また、被験化合物Cについては、被験化合物懸
濁液を点眼投与してから15分後に、血小板活性化因子
0.1%(W/V)を溶解した生理食塩液を、上記モル
モットの両眼に10μL/眼ずつ点眼投与して眼引っ掻
き行動を誘発した。なお、被験化合物A、BおよびCの
コントロールとして、それぞれ2.0%エタノール/生
理食塩液、生理食塩液、5.0% Tween80/生理食塩液
を用いた。
【0049】血小板活性化因子点眼後のモルモットの行
動をビデオ撮影し、1眼ごとに後肢で眼を引っ掻く一連
の行動をカウントすることにより、眼掻痒を評価した。
表3に、血小板活性化因子投与後30分間の眼引っ掻き
行動抑制率の平均値を示す。なお、例数は各8眼であ
る。
【0050】
【表3】
【0051】(実験結果)表3より、被験化合物A、B
およびCを点眼投与したモルモットの眼引っ掻き回数
は、コントロールに比べて著しく減少するので、各被験
化合物はいずれも眼掻痒抑制効果を有することが確認さ
れた。なお、その程度は各被験化合物懸濁液の濃度にほ
ぼ依存する。
【0052】
【発明の効果】薬理試験の結果から明らかなように、パ
ルミドロール、インドメタシンモルフォルニルアミド、
アナンダミド、2−オキソキノリン誘導体は眼掻痒に対
して優れた掻痒抑制効果を発揮する。本発明のカンナビ
ノイドアゴニストは、末梢神経終末に直接的に作用し、
神経細胞における痒み信号の伝達を抑制するので、あら
ゆる要因による痒みに対して優れた掻痒抑制効果を発揮
することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 31/5377 A61K 31/5377 A61P 17/04 A61P 17/04 27/02 27/02 27/14 27/14 31/00 31/00 37/08 37/08 43/00 105 43/00 105 Fターム(参考) 4C076 AA08 AA12 BB24 CC10 CC26 DD09 DD22 DD26 DD30 DD34 DD38 4C084 AA17 MA17 MA28 MA58 NA14 ZA332 ZA892 ZB132 ZB212 ZB322 4C086 AA01 AA02 BC28 BC73 GA07 GA12 MA01 MA04 MA17 MA28 MA58 ZA33 ZA89 ZB13 ZB21 ZB32 4C206 AA01 AA02 GA03 GA26 MA01 MA04 MA37 MA48 MA78 NA14 ZA33 ZA89 ZB13 ZB21 ZB32

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カンナビノイドアゴニストを有効成分と
    して含有する掻痒治療剤。
  2. 【請求項2】 カンナビノイドアゴニストが末梢型カン
    ナビノイドレセプターアゴニストまたは非選択型カンナ
    ビノイドレセプターアゴニストである請求項1記載の掻
    痒治療剤。
  3. 【請求項3】 カンナビノイドアゴニストがパルミドロ
    ール、インドメタシンモルフォルニルアミド、アナンダ
    ミドまたは2−オキソキノリン誘導体である請求項1記
    載の掻痒治療剤。
  4. 【請求項4】 掻痒が眼掻痒である請求項1〜3記載の
    掻痒治療剤。
  5. 【請求項5】 眼掻痒がアレルギー性結膜炎、春季カタ
    ル、アトピー性角結膜炎、感染性角結膜炎、眼瞼炎およ
    び眼科手術に伴う掻痒である請求項4記載の掻痒治療
    剤。
  6. 【請求項6】 剤型が点眼剤または眼軟膏である請求項
    4または5記載の掻痒治療剤。
  7. 【請求項7】 掻痒がマスト細胞非関与の掻痒である請
    求項1〜3記載の掻痒治療剤。
  8. 【請求項8】 掻痒がマスト細胞非関与の眼掻痒である
    請求項4〜6記載の掻痒治療剤。
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