JP2557386B2 - 帯状布の薬液処理方法およびその装置 - Google Patents

帯状布の薬液処理方法およびその装置

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JP2557386B2 JP62134320A JP13432087A JP2557386B2 JP 2557386 B2 JP2557386 B2 JP 2557386B2 JP 62134320 A JP62134320 A JP 62134320A JP 13432087 A JP13432087 A JP 13432087A JP 2557386 B2 JP2557386 B2 JP 2557386B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、合成皮革の銀面等となる帯状布の薬液処理
方法およびその装置に関するものである。
〔従来の技術〕
一般に、合成皮革の銀面処理は、つぎのようにして行
われている。すなわち、粘性を有するナイロン溶液やウ
レタン溶液等の薬液を1〜2日間自然放置して脱気させ
る。ついで、帯状の布をこの脱気された粘性薬液に接触
させた状態で、回転ロールに沿つて走行させる。この場
合、ドクターナイフを、上記回転ロール表面からわずか
な隙間(0.8mm程度)をおいて設け、この隙間に上記帯
状布を走行させ、その通過の際に、布表面に上記粘性薬
液を押しつけて塗布することが行われている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかしながら、上記のような方法においては、ナイロ
ン溶液を放置し脱気したのち使用するものの、上記放置
によつては粘性薬液中に抱き込まれている空気気泡の除
去を充分に行うことが困難である。すなわち、粘性溶液
は高粘度物であるため、その製造過程を抱き込んだ空気
気泡の脱気は極めて困難である。そのため、製造された
合成皮革の表面に、残存空気気泡にもとずくピンホール
が生じたり、その内部に気泡が残存するという問題点を
生じている。また、上記粘性薬液の放置を長時間行うこ
とから上記従来法は生産性が悪いという問題点も有して
いる。
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、ピ
ンホールが生じず、かつその内部に残存気泡のない銀面
処理を短時間で行うことができる帯状布の薬液処理方法
およびそれに用いる装置の提供をその目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
上記の目的を達成するため、本発明は、高粘性薬液に
接触させた状態で帯状の布を走行させ、この走行の過程
で上記布表面に上記高粘性薬液を塗布するとともに、上
記布表面に塗布された塗布層内の空気を除去する薬液処
理方法であつて、ローラの表面に、円周方向に所定間隔
で、複数個のドクターナイフを配設し、かつ上記ドクタ
ーナイフとローラ表面とでつくられる複数個の間隔を、
上流側よりも下流側の方が大きくなるように設定し、上
記布の表面に上記高粘性薬液を接触させた状態で、この
布を上記ドクターナイフとローラ方面とでつくられる隙
間を通して走行させる帯状布の薬液処理方法を第1の要
旨とし、それ自身の表面に沿つて帯状の布を走行させる
ローラと、このローラの表面に円周方向に所定間隔で配
置されそれ自身の下端部と上記ローラの表面とでつくら
れる複数個の隙間が上流側よりも下流側の方が大きくな
るように設定された複数個のドクターナイフと、上記複
数個のドクターナイフとローラ表面とでつくられる薬液
収容空間を備えている帯状布の薬液処理装置を第2の要
旨とする。
すなわち、本発明は、ローラの表面に、上流側から下
流側へと順次幅広になつた隙間を形成するように、円周
方向に所定間隔で複数個のドクターナイフを配設し、帯
状の布の表面に薬液を接触させた状態で、その布を上記
隙間に通して、上流側から下流側へと走行させるように
している。すなわち、上記帯状布の上記走行の過程で、
塗布すべき薬液の脱気およびその塗布が繰り返され、ピ
ンホールや気泡のない銀面処理がなされる。この場合、
ドクターナイフとローラ表面との間隔は、帯状布が走行
するに従って広くなつている。したがつて、帯状布が上
記隙間を通り抜けるごとに薬液塗布層の厚みが増加す
る。
つぎに、本発明を実施例にもとづいて詳しく説明す
る。
〔実施例〕
第1図は本発明に用いる帯状布の薬液処理装置の一実
施例を示している。図において、1および2は搬送用の
ローラであり、3は第1の円筒状ステンレスローラであ
る。このステンレスローラ3の上部側表面には、円周方
向に所定間隔で、前壁部4、第1のドクターナイフ5、
第2のドクターナイフ6がそれぞれ配設されている。上
記前壁部4は第1のステンレスローラ3の表面から所定
間隔(高粘性の液体が漏れない程度の間隔)において設
けられ、第1のドクターナイフ5は第1のステンレスロ
ーラ3の表面から0.2mmの距離をおいて設けられてい
る。この第1のドクターナイフ5は第2図のような正面
形状をしており、その下端側に細長の連通口7が突設さ
れている。第2のドクターナイフ6は、第3図に示すよ
うに、第1のステンレスローラ3の表面から0.4mmの距
離をおいて設けられている。この前壁部4、第1のドク
ターナイフ5および第2のドクターナイフ6の両側には
それぞれ平行に側面部(図示せず)が設けられ、第1の
ドクターナイフ5を挟んで前後に2個の薬液収容部13お
よび14が形成されている。そして、それぞれの薬液収容
部13,14内に銀面処理用のナイロン溶液(粘度1000〜100
000cps/25℃)8が収容されている。上記連通口7は、
薬液収容部13に流下供給されるナイロン溶液8を薬液収
容部14に流通させ、薬液収容部13および14内のナイロン
溶液8の液面を均一にするためのものである。第1図に
おいて、9は第1のステンレスローラ3から所定距離を
おいて設置された第2の円筒状ステンレスローラであ
る。この第2のステンレスローラ9の上部側表面には、
円周方向に所定間隔で、第3のドクターナイフ10および
第4のドクターナイフ11が配設され、その側面部(図示
せず)とともにナイロン溶液8を収容する薬液収容部15
および16を形成している。上記第3のドクターナイフ10
にも第1のドクターナイフ5と同様、連通口7aが穿設さ
れ、薬液収容部15および16内のナイロン溶液8の液面を
均一に保持するようになつている。この第3のドクター
ナイフ10は、第2のステンレスローラ9の表面から0.6m
mの距離をおいて設けられ、第4のドクターナイフ11
は、第2のステンレスローラ9の表面から0.8mmの距離
をおいて設けられている。12は帯状の布であり、搬送ロ
ーラ1,2に沿つて、この装置内に送り込まれ、第1のス
テンレスローラ3と、前壁部4,第1のドクターナイフ5,
第2のドクターナイフ6とのそれぞれの隙間4a,5a,6aお
よび第2のステンレスローラ9と、第3のドクターナイ
フ10,第4のドクターナイフ11とのそれぞれの隙間10a,1
1aを通過するものであり、その通過の際に、表面にナイ
ロン溶液8が塗布される。
この構成において、まず、布12の一端側を搬送ローラ
1に支受させ、これを下方の搬送ローラ2の下部側に掛
けたのち、第1のステンレスローラ3の上部側と、前壁
部4,第1のドクターナイフ5,第2のドクターナイフ6と
のそれぞれの隙間4a,5a,6aを挿通させる。さらに、この
布12の一端側を第2のステンレスローラ9の上部側まで
引つ張り、第2のステンレスローラ9の上部側と、第3
のドクターナイフ10,第4のドクターナイフ11とのそれ
ぞれの隙間10a,11aを通過させる。そして、その状態で
布12の一端側を牽引装置(図示せず)で牽引することに
より、矢印のように連続的に走行(速度2〜6m/分)さ
せる。その結果、連続的に布12の表面に、隙間5a,6a,10
aを通つて脱気されたナイロン溶液8が塗布される。す
なわち、布12は隙間4aを通過して薬液収容部13内に送り
込まれ、薬液収容部13内でナイロン溶液8に接触して接
触部のナイロン溶液8を帯同しながら走行し、その表面
部にナイロン溶液8を塗布される。この場合、上記布12
に帯同して移動するナイロン溶液8は、第1のドクター
ナイフ5の壁面に衝突する。そして、そのなかの気泡の
大部分は第1のドクターナイフ5と第1のステンレスロ
ーラ3とでつくられる隙間5aが狭いため、この隙間5aを
通過することができず、第1のドクターナイフ5の下端
に滞留し、その複数個が合体して大きな気泡になつたの
ち、第1のドクターナイフ5の薬液収容部13側の壁面に
沿つて上方へ浮上していく。また、上記帯同移動するナ
イロン溶液8中の一部の気泡は布12とともに隙間5aを通
過するが、その通過の際の圧力で微細な気泡に分散され
て薬液収容部14の上方に浮上する。したがつて、上記隙
間5aを通り抜けた布12の表面には、気泡が全く含まれて
いないナイロン溶液塗布層(層厚は隙間5aとほぼ同じ)
が形成されている。このようにしてナイロン溶液塗布層
が形成された布12は、さらに薬液収容部14内でナイロン
溶液8に接触して上塗りされ、その表面のナイロン溶液
塗布層がより厚肉に形成される。この場合も、布12に接
触する接触部のナイロン溶液8は布12に帯同して移動
し、第2のドクターナイフ6の壁面に衝突する。そし
て、そのなかの気泡の大部分が、第2のドクターナイフ
6の壁面において大気泡化し壁面に沿つて上昇するとと
もに、気泡の残部は布12とともに隙間6aを通過しその際
の圧力で微細化され、布12の走行の勢いで大気中に放出
される。このようにして、先に形成されたナイロン溶液
塗布層の上にさらにナイロン溶液塗布層が積層形成され
る。なお、上記塗布層の積層形成に際して、上記隙間6a
は隙間5aより幅広になっているため、円滑にナイロン溶
液8の積層形成がなされる。そして、第1のステンレス
ローラ3と第2のステンレスローラ9との間では、布12
が大気中を走行し、いわば大気中に自然放置された状態
と同様の状態となる。このとき、布12表面の塗布層に残
留気泡が残っていても自然に放出される。ついで、第2
のステンレスローラ9において、薬液収容部15,16内の
ナイロン溶液8が上記と同様にして隙間10a,11aを通過
する際、気泡を含まない状態で布12表面の先の塗布層の
上に塗布され、新たに塗布層を形成し布12表面に銀面を
形成する。
このように、この帯状布の薬液処理装置は、第1およ
び第2のステンレスローラ3,9の上部側表面に、円周方
向に所定間隔で、複数個のドクターナイフを配設し、こ
のドクターナイフと上記ローラ表面との間隔を、上流側
よりも下流側の方が大きくなるように設定するととも
に、上記ローラ3,9の上部側表面および上記複数個のド
クターナイフでナイロン溶液8を収容する薬液収容部を
形成し、布12を上記複数個のドクターナイフと2個のロ
ーラ表面とでつくられる隙間を次々に通して走行させ、
布12の表面にナイロン溶液8の塗布層を形成する。した
がつて、布12に対して塗布されるナイロン溶液8の脱気
が充分行われ、気泡のない塗布層が塗り重ねによつて形
成されるため、ピンホールや気泡のない銀面が形成され
るようになる。さらに、第1および第2のステンレスロ
ーラ3,9間に所定距離を設け、この間を、ナイロン溶液
8の塗布のなされた布12を走行させ、いわば塗布された
ナイロン溶液8を自然放置したと同様な状態におき、塗
布層内の残留気泡の除去をするため、より効果的な脱気
がおこなわれる。このように、本発明によれば、従来の
ように、薬液を長時間自然放置して脱気したのち、布12
の薬液処理を行うのでなく、布12表面への薬液塗布とそ
の塗布層からの脱気とを同時に進行させることが可能と
なり、高生産性を実現することができるようになる。
なお、布12に塗布されるナイロン溶液8の塗布量は30
0〜1200g/m2が好適であり、最も好適であるのは800g/m2
である。また、実験値によると、ステンレスローラとド
クターナイフとの隙間であつて、気泡を通過させないも
のの最大値は0.3mmであつた。このため、隙間5aから前
方に形成される隙間6a,10a,11aについて0.3mm以下の割
合で順次隙間を大きくし、ナイロン溶液8の塗布層の厚
みを0.3mm程度ずつ上塗りするようにして、その厚みを
設定値まで増加させることが気泡を残さないという観点
から好ましい。
なお、本発明の薬液処理装置は上記実施例のものに限
定するものでなく、1個のステンレスローラだけを用い
て、これに2個以上のドクターナイフを配設してもよい
し、上記実施例の装置を複数組設けて多段式にしてもよ
い。
〔発明の効果〕
以上のように、本発明によれば、残存気泡によるピン
ホールのない銀面を短時間で効率よく形成することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例の説明図、第2図は第1のド
クターナイフの正面図、第3図は第1図の鎖線Aで囲ま
れた部分の拡大図である。 3……第1のステンレスローラ、5……第1のドクター
ナイフ、6……第2のドクターナイフ、8……ナイロン
溶液、9……第2のステンレスローラ、10……第3のド
クターナイフ、11……第4のドクターナイフ、12……布

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】高粘性薬液に接触させた状態で帯状の布を
    走行させ、この走行の過程で上記布表面に上記高粘性薬
    液を塗布するとともに、上記布表面に塗布された塗布層
    内の空気を除去する薬液処理方法であつて、ローラの表
    面に、円周方向に所定間隔で、複数個のドクターナイフ
    を配設し、かつ上記ドクターナイフとローラ表面とでつ
    くられる複数個の間隔を、上流側よりも下流側の方が大
    きくなるように設定し、上記布の表面に上記高粘性薬液
    を接触させた状態で、この布を上記ドクターナイフとロ
    ーラ表面とでつくられる隙間を通して走行させることを
    特徴とする帯状布の薬液処理方法。
  2. 【請求項2】それ自身の表面に沿つて帯状の布を走行さ
    せるローラと、このローラの表面に円周方向に所定間隔
    で配設されそれ自身の下端部と上記ローラの表面とでつ
    くられる複数個の隙間が上流側よりも下流側の方が大き
    くなるように設定された複数個のドクターナイフと、上
    記複数個のドクターナイフとローラ表面とでつくられる
    薬液収容空間を備えていることを特徴とする帯状布の薬
    液処理装置。
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