JP2557195B2 - 幼児用三輪車のサドル構造 - Google Patents

幼児用三輪車のサドル構造

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JP2557195B2
JP2557195B2 JP6118634A JP11863494A JP2557195B2 JP 2557195 B2 JP2557195 B2 JP 2557195B2 JP 6118634 A JP6118634 A JP 6118634A JP 11863494 A JP11863494 A JP 11863494A JP 2557195 B2 JP2557195 B2 JP 2557195B2
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saddle
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慶一 中井
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は幼児用三輪車に取付けら
れるサドルの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】幼児用三輪車に取り付けられる従来のサ
ドル構造としては、(A) 鉄板をプレス加工してサドル本
体が形成され、そのサドル本体の周縁内側に切り起こし
によって引っ掛け爪が多数形成されており、その引っ掛
け爪によってサドル本体の上面に載せたクッション材と
塩化ビニルシート等の表面被覆地とを内方に折り込んで
引っ掛け、緊密に張設して構成したもの、(B) サドル本
体を合成樹脂材で成形し、そのサドル本体に対し合成樹
脂製のサドルシート部を、該シート部の裏面に突設した
伸縮可能な脚を前記サドル本体の孔に通し、引っ張って
係合取付けて一体化したもの(実開平4−71389
号)、の二種類が存在する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来のサドル
のうち、前者のものはサドル本体にクッション材と表面
被覆地とを内方に巻き込んで引っ掛けるため、選択使用
するクッション材によってクッション性を高めることが
できるという利点を有する反面、その取り付けに手数を
要し、生産性に欠けるといった問題点を有する。又、後
者のものはサドルシート部に一体に形成した脚を引っ張
って係合するため、組み付け生産性は少なくとも前者に
比べ向上されるが、前記脚はその引っ張りによって切断
しないだけのものである必要があり、その結果、サドル
シート部の材質は前記した脚の機能に因って決定される
ことになり、クッション性を抑えた硬い感じのサドルと
なる問題点を有する。
【0004】本発明は上述したような従来の技術が有す
る問題点に鑑みてなされたもので、その目的とするとこ
ろは、生産性及び所望のクッション性(軟らかさ)を備
えた樹脂成形のサドルを提供することにある。又、他の
目的はクッション材、カバー部材の交換が可能なサドル
を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成する為
に本発明が講じた技術的手段は、サドルを車体フレーム
への取付手段を備えた合成樹脂製のサドル本体と、その
サドル本体の上に接合係着する合成樹脂製のシートベー
スとで構成し、サドル本体におけるシートベースの周縁
形状と対応する位置には取付孔を開設し、他方シートベ
ースの裏側周縁には複数個の取付脚を突設してサドル本
体の取付孔に係脱自在とする。そして、シートベースの
裏側周縁に突設した取付脚を利用して該ベースの上に載
せたクッション材を包被するカバー部材を着脱自在に係
着する。
【0006】又、上記シートベースの裏側に突設する取
付脚にはサドル本体の取付孔に挿入されてその孔縁に係
合する段差部が形成され、シートベースをサドル本体か
ら分離するときは該取付脚の弾性を利用して孔縁との係
合を解除して行う。サドル本体の形状はインジェクショ
ン成形によって後縁が上方に立ち上がった形状とするな
ど任意である。更に、上記カバー部材は所定形状に裁断
したシートの外側周縁に沿ってゴム紐を取り付け、且つ
そのゴム紐の取り付け箇所より内側位置にシートベース
の取付脚に嵌合係着する引掛け孔を開設してシートベー
スに対して取り付け、取り外し自在とする。
【0007】
【作用】上記手段によれば、シートベースの上に所望の
クッション作用を発揮するクッション材を載せ、その上
からカバー部材を被せると共に、該カバー部材はシート
ベースの裏側周縁に突設した取付脚にその縁に形成した
引掛け孔を利用して引掛けて定着出来る。そして、その
シートベースはサドル本体のシートベース取付面に上方
より位置合わせして合着することでシートベースの取付
脚がサドル本体の取付孔に嵌入係合して両者は一体化さ
れる。また、サドル本体とシートベースとは共に合成樹
脂材で成形される為、色彩、形状を含めたデザインの幅
が広がり、商品価値の高いサドルの提供が容易に可能と
なる。更に、サドル本体に対してシートベースが分離自
在であり、且つシートベースの表面を覆うカバー部材も
シートベースに対して着脱可能であるため、クッション
材、及びカバー部材の交換が可能となる。
【0008】
【発明の効果】本発明に係るサドルは請求項1に示す構
成により、組み立て生産性の利点を有しながら所望のク
ッション性を備えたサドルを提供することができる。そ
して、そのサドルを構成するサドル本体とシートベース
は共に合成樹脂の成形品であるため、色彩及び形状の自
由度が広がり、商品価値の高いデザイン性に優れたサド
ルを構成することができる。又、請求項3に示す構成と
した場合は、シートベースに対するカバー部材の取り付
け、取り外しが容易に行うことが可能となり、それによ
ってクッション材及びカバー部材の交換を簡単に行うこ
とができ、クッション度合の調整が容易に可能となる。
【0009】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づき説明
すると、図中、1は合成樹脂材によるインジェクション
成形のサドル本体、2は合成樹脂材で成形したシートベ
ース、3はクッション材、4はカバー部材であり、サド
ル本体1はシートベース2が合着取り付けられる取付面
1aの後側縁が上方に向けて同一体に突出されて安定良く
座ることができるサドル形状に形成されている。又、そ
のサドル本体1の取付面1aは外周縁よりも一段低く形成
され、その取付面1aの周縁に沿ってシートベース2を組
み付けるための取付孔5が複数個開設されている。更
に、サドル本体1の裏側には車体フレームAへの取付手
段6が一体に形成されている。
【0010】上記の取付手段6は、サドルを略水平状に
支持するもので支軸7を受ける前側の軸受6aと該サドル
を弾性的に支持する後側のスプリング受け6bとからな
る。尚、車体フレームA側に取り付けられるサドルの取
付部材は前記軸受6aに挿通された支軸7を受ける支持枠
8と、サドルを弾性的に支持する門形をした支持杆9と
該支持杆9の両側の垂直杆部に装着されるコイルスプリ
ング10からなるもので、これらは今日周知の構成であ
る。
【0011】サドル本体1の上に合着するシートベース
2は、サドル本体1と同様合成樹脂材で取付面1aに嵌合
する形状に形成され、その周縁は後側に折り返されてシ
ートベースが取付面1aから浮いた状態で支持されるよう
になっている。そして、そのシートベース2の周縁にそ
った裏側には前記したサドル本体1の取付面1aに開設し
た取付孔5と対応させて取付脚11が垂直下方に突出形成
されている。その取付脚11は、断面矩形状をした帯板で
長さ方向の中程に取付孔5の孔縁に係合する段差部12が
内方に向けて突出形成され、且つその段差部12から取付
脚11の先端に向かって先細テーパー状となして取付孔5
に対する取付脚11の挿入動作がスムーズに行われるよう
にしてある。尚、図示した取付孔5と取付脚11との係合
は取付孔5の内側孔縁に段差部12が係合しており、この
場合は取付脚11を取付孔5内で外側孔縁側へ樹脂の弾性
を利用して撓ませることで両者の係合状態を解除でき
る。勿論、取付脚11の係合は取付孔5の内側孔縁に限ら
れるものではなく、外側孔縁と係合させても良く、その
場合は当然のことながら取付脚11に形成する段差部は取
付孔の外側孔縁と対向する外側面に形成する。
【0012】シートベース2の上面に載せるクッション
材3はシートベースの形状に裁断され、シートベース2
に接着剤によって仮止め固定し、そのクッション材3の
表面はカバー部材4で被覆される。カバー部材4はこの
種サドルの表面被覆地として今日一般的に使用されてい
る布引き合成樹脂地、或いは合成皮革地等によって形成
され、所定形状に裁断したカバー地の周縁に沿ってゴム
紐13が縫着されると共に、そのゴム紐13の取付け箇所よ
り内側位置にシートベース2に突設した取付脚11を利用
して該カバー部材4を緊張状態に張設するための引掛け
孔14が開設されている。
【0013】上記の構成により、サドルの組み立ては先
ずシートベース2の上面にクッション材3を載せ、その
上からカバー部材4を被せると共に、引掛け孔14を取付
脚11に引掛けて該カバー部材4を緊張状態に被覆する。
この時、シートベース2の上に載せるクッション材3は
所望のクッション性が発揮されるように材質、厚さ等を
適宜選択する。以上の如くしてクッション材3及びカバ
ー部材4を組み付け一体化したシートベース2をサドル
本体1の取付面1aに位置合わせして載せ、上方から押し
付ければシートベース2の取付脚11がサドル本体1の取
付孔5に嵌入して段差部12が孔縁に係合し、両者は合着
一体化しサドルが完成される。組み立てられたサドルは
サドル本体1の取付面1aの表面にシートベース2の折り
曲げ周縁が当接するため取付面1aとシートベース2との
間に空間が形成され、その空間の存在によりクッション
性が向上される。又、サドル本体はクッション材及びカ
バー部材が取り付けられるシートベースと別体構造であ
るため、色彩及び形状等のデザインが自由となり、従来
にないサドルの設計が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る幼児用三輪車のサドルの一実施例
を示す縦断面図である。
【図2】一部を切欠して示す同平面図である。
【図3】図1の(3)−(3)線に沿える縦断面図であ
る。
【図4】シートベース、クッション材、カバー部材を分
離して示す斜視図である。
【符号の説明】
1…サドル本体 2…シートベース 3…クッション材 4…カバー部材 5…取付孔 6…取付手段 11…取付脚 13…ゴム紐 14…引掛け孔

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体フレームへの取付手段を備えた合成
    樹脂製のサドル本体と、そのサドル本体の上に接合係着
    する合成樹脂製のシートベースとより成り、シートベー
    スの裏側周縁には複数個の取付脚を突設してサドル本体
    の取付孔に係脱自在とすると共に、シートベース上に載
    せたクッション材を包被するカバー部材を前記取付脚に
    着脱自在に係着したことを特徴とする幼児用三輪車のサ
    ドル構造。
  2. 【請求項2】 上記サドル本体がインジェクション成形
    品である請求項1記載の幼児用三輪車のサドル構造
  3. 【請求項3】 上記カバー部材が所定形状に裁断したシ
    ートの外側周縁に沿ってゴム紐が取り付けられ、且つそ
    のゴム紐の取り付け箇所より内側位置にシートベースの
    取付脚に嵌合係着する引掛け孔を開設する請求項1記載
    の幼児用三輪車のサドル構造。
JP6118634A 1994-05-31 1994-05-31 幼児用三輪車のサドル構造 Expired - Lifetime JP2557195B2 (ja)

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