JP2556903Y2 - X線管 - Google Patents

X線管

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JP2556903Y2
JP2556903Y2 JP1991022644U JP2264491U JP2556903Y2 JP 2556903 Y2 JP2556903 Y2 JP 2556903Y2 JP 1991022644 U JP1991022644 U JP 1991022644U JP 2264491 U JP2264491 U JP 2264491U JP 2556903 Y2 JP2556903 Y2 JP 2556903Y2
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JP
Japan
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filament
anode
electron beam
ray tube
focus
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JP1991022644U
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JPH04123100U (ja
Inventor
治夫 黒地
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ジーイー横河メディカルシステム株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案はX線CTに好適なX線
管に関し、特にデュアルフォーカスの位置精度を改善し
たX線管に関する。
【0002】
【従来の技術】X線CTに好適な、デュアルフォーカス
のX線管において、スモールフォーカスを精密スキャン
用に、ラージフォーカスを大出力のルーチン用に用いて
いる。このようなデュアルフォーカスのX線管の基本的
な構成は図4に示すようになっている。図において、1
はアノード2上に設けたX線を放射するターゲット、3
はスモールフォーカス用のフィラメントであるS用フィ
ラメント、4はラージフォーカス用のフィラメントであ
るL用フィラメント、5はS用フィラメント3とL用フ
ィラメント4を収納しているフィラメントカップであ
る。従来のX線管ではS用フィラメント3とL用フィラ
メント4から放射される電子ビームを期待中心位置6に
照射させるようにフィラメントカップ5の形状を形成し
て、電子ビームを偏向させて斜め方向から期待中心位置
6に焦点を結ばせていた。
【0003】S用フィラメント3とL用フィラメント4
からの電子ビームをターゲット1に照射して期待中心位
置6に結ばせるためには、各フィラメントはターゲット
1への斜め方向の電子ビームを正確に照射する必要があ
る。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】ところで、S用フィラ
メント3及びL用フィラメント4からターゲット1を斜
め方向に正確に狙いを定めるのは困難である。又、ター
ゲット1は電子ビームの衝突により温度が上がり従っ
て、アノード2は30℃から1000℃の範囲に温度が
変化するために、アノード2は膨張してターゲット1の
表面位置はフィラメント方向に変化する。図5はその状
態を示す図である。図において、図4と同じ符号を用い
てある。図に示すようにS用フィラメント3とL用フィ
ラメント4からの電子ビームの照射位置を期待中心位置
6に定めても、アノード2の熱膨張により膨張後アノー
ド表面位置7にアノード2の表面位置が移動し、電子ビ
ームの照射位置は図示のように移動した期待中心位置6
Aに対して左右に変化するため、ターゲット1へのフォ
ーカス位置がずれてしまう。このため検出器の検出チャ
ネルの位置がずれてアーティファクトを発生する。
【0005】本考案は上記の点に鑑みてされたもので、
その目的は、アノードの表面の位置が変化してもアーテ
ィファクトの生じないX線管を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記の課題を解決する本
考案は、高分解能を得るための高分解能用フィラメント
と、大出力を得るための大出力用フィラメントとを有す
るX線管において、前記高分解能用フィラメントから照
射される電子ビームがX線管のアノード軸に対して平行
になるように前記高分解能フィラメントを配置し、前記
大出力用フィラメントから照射される電子ビームがX線
管のアノード軸に対して斜めになるように前記大出力用
フィラメントを配置したことを特徴とするものである。
【0007】
【作用】フィラメントカップの形状をその中に収容され
ているS用フィラメントからの電子ビームがアノード軸
に平行に照射するようにしてあるため、電子ビームはア
ノードが膨張して表面位置が変化してもアノードの同一
点に当たるため分解能の劣化を生じない。
【0008】
【実施例】以下、図面を参照して本考案の実施例を詳細
に説明する。
【0009】図1は本考案の一実施例の概略構造図であ
る。図において、図4と同等の部分には同一の符号を付
してある。図中、6Aは期待中心位置6がアノード2の
膨脹によって移動した期待中心位置である。8はアノー
ド2を支持し、回転させるためのアノード軸である。こ
こで、本考案の原理を説明する。アノード2の膨張によ
る焦点位置のずれによる影響は、ラージフォーカスでは
電流密度か密度分解能を重視するが、位置精度には左程
敏感ではないため小さい。併し、スモールフォーカスの
ずれは深刻な映像の分解能の劣化を招来する。従って、
アノード2の熱膨張があった時、少なくともスモールフ
ォーカスのずれを生じさせないようにすれば分解能の劣
化が生じないですむことになる。
【0010】図1の実施例はこの原理に基づいている。
即ち、フィラメントカップ5の形状を図示のように、即
ち、S用フィラメント3からターゲット1へは電子ビー
ムはアノード軸8に平行に照射される。そのためこのS
用フィラメント3からの電子ビームによるスモールフォ
ーカスは、アノード2の熱膨張によってアノード2の表
面位置が膨張後アノード位置7に移動しても、電子ビー
ムは期待中心位置6Aからずれることはない。L用フィ
ラメント4からの電子ビームは、アノード軸8に対し或
る角度を持つ斜め方向から照射されているため、アノー
ド2の熱膨張により電子ビームの照射位置は期待中心位
置6Aからずれるが、本来高分解能よりも高密度の照射
を期待しているため余り影響はない。
【0011】図2はフィラメントとフィラメントカップ
及びアノードに供給する電源の回路図である。図におい
て、図1と同等の部分には同一の符号を付してある。図
中、10はフィラメント電源をS用フィラメント3とL
用フィラメント4とに切り替えて供給し、必要に応じて
いずれか一方のフィラメントを使用するためのスイッチ
である。動接点cが接点aに入った時はS用フィラメン
ト3に電源が通じてS用フィラメント3から電子ビーム
が放射される。動接点cが接点bに入った時はL用フィ
ラメント4に電源が通じて電子ビームが放射される。
【0012】次に、上記のように構成された実施例の動
作を図3のフローチャートを用いて説明する。
【0013】ステップ1 スモールフォーカスを使用するかどうかの選択を行う。
スモールフォーカスを使用する場合はステップ2に進
む。スモールフォーカスを使用しない場合はステップ1
0に進む。
【0014】ステップ2 スイッチ10の動接点cをa接点側に入れる。
【0015】ステップ3 フィラメント電源をオンにする。フィラメント電流はス
イッチ10のa接点を経てS用フィラメント3の一端と
コモン間に流れる(3〜6A)。
【0016】ステップ4 フィラメントカップ5とアノード2間に高電圧(+60
kV)を印加する。
【0017】ステップ5 電子ビームがS用フィラメント3からアノード2に照射
される。電子ビームはアノード軸8に平行に照射されて
いるのでアノード2の表面位置が膨張によって変化して
も電子ビームの照射位置であるフォーカス点は変化しな
い。
【0018】ステップ6 電子はタングステン製のターゲット1に当たり制動輻射
によりX線を発生する。
【0019】ステップ7 X線CTはスキャンを行う。スモールフォーカスの位置
は膨張によっても変化しないので分解能は劣化しない。
【0020】ステップ8 S用フィラメント3を使用したX線CTのスキャンが終
了する。高電圧電源をオフにする。
【0021】ステップ9 X線CTによる全動作が終了かどうかをチェックする。
終了であればすべての電源をオフにして終る。終了でな
ければステップ1に戻る。
【0022】ステップ10 ラージフォーカスが選定されて、スイッチ10の動接点
cをb接点側に入れる。
【0023】ステップ11 フィラメント電流はスイッチ10のb接点を経てL用フ
ィラメント4の一端とコモン間に流れる。
【0024】ステップ12 フィラメントカップ5とアノード2間に高電圧(+60
kV)を印加する。
【0025】ステップ13 電子ビームがL用フィラメント4からアノード2に照射
される。
【0026】ステップ14 ターゲット1からX線を放射する。
【0027】ステップ15 X線CTはスキャンを行う。
【0028】ステップ16 L用フィラメント4を使用したX線CTのスキャンが終
了する。高電圧電源をオフにする。
【0029】ステップ17 X線CTによる全動作が終了したかどうかをチェックす
る。終了であればすべての電源をオフにして終る。終了
でなければステップ1に戻る。
【0030】以上説明したように本実施例によれば、S
用フィラメント3から照射される電子ビームはターゲッ
ト1の面に直角に当たるので、アノード2の熱膨張によ
っても電子ビームの当たる位置は変化せず、分解能の劣
化を生じない。
【0031】
【考案の効果】以上詳細に説明したように本考案によれ
ば、アノードが温度変化により熱膨張をしても、高分解
能用のスモールフォーカスの位置が変化しなくなり、実
用上の効果は大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例の模式的構造図である。
【図2】本考案の一実施例のX線管の電気回路を示す図
である。
【図3】実施例の動作のフローチャートである。
【図4】従来のX線管におけるフィラメントの配置であ
る。
【図5】従来のX線管のフィラメント配置において、ア
ノードが熱により膨張した場合の焦点位置の変化を示す
図である。
【符号の説明】
1 ターゲット 2 アノード 3 S用フィラメント 4 L用フィラメント 5 フィラメントカップ 8 アノード軸 10 スイッチ

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高分解能を得るための第1のフィラメン
    トと、大出力を得るための第2のフィラメントとを有す
    るX線管であって、 前記第1のフィラメントから照射される電子ビームがX
    線管のアノード軸に対して平行になるように前記第1の
    フィラメントを配置しており、前記第2のフィランメン
    トから照射される電子ビームが前記アノード軸に対して
    非平行になるように前記第2のフィラメントを配置し
    おり、且つ、 アノードが熱膨脹していない状態において、前記第1及
    び第2のフィラメントからの各々の電子ビームが前記ア
    ノードの同一位置に照射されるように前記第1及び第2
    のフィラメントを配置している ことを特徴とするX線
    管。
JP1991022644U 1991-04-08 1991-04-08 X線管 Expired - Lifetime JP2556903Y2 (ja)

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JPH04123100U JPH04123100U (ja) 1992-11-06
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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