JP2555225B2 - 荷電粒子露光用透過マスク - Google Patents

荷電粒子露光用透過マスク

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JP2555225B2
JP2555225B2 JP351691A JP351691A JP2555225B2 JP 2555225 B2 JP2555225 B2 JP 2555225B2 JP 351691 A JP351691 A JP 351691A JP 351691 A JP351691 A JP 351691A JP 2555225 B2 JP2555225 B2 JP 2555225B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、所望するパターンを開
口部として持つ荷電粒子露光用透過マスクに係り、詳し
くは、シリコン酸化膜を挟んで上層Si板と支持Si板
とを貼り合わせ接着した構造の荷電粒子露光用透過マス
クに関する。
【0002】近年、集積回路の高密度化に伴い、長年微
細パターン形成の主流であったフォトリソグラフィーに
代わり、荷電粒子ビーム、例えば電子ビームやイオンビ
ームによる露光やX線を用いる新しい露光方法が検討さ
れ、実際に使用されるようになってきた。荷電粒子ビー
ム露光は、荷電粒子ビームを用いてパターン形成を行
う。電子線での形成は、ビームそのものを数Å程度にま
で絞ることができるために、ミクロン程度またはそれ以
下の微細なパターンを形成できることに大きな特徴があ
る。
【0003】ところが、本露光方法はいわゆる“一筆書
き”の露光方法であるため、微細になればなる程小さな
ビームで露光しなければならなくなり、露光時間が莫大
に長くなってしまう。この問題解決のため、ブロック露
光方法が考案された。このブロック露光方法については
後述する。
【0004】これらの露光方法で用いられる透過マスク
は、加工性や強度を考慮すると、Si板を用いて形成す
るのが最もよいと言われている。Si板を使用する場
合、各々の透過孔をSi板の厚さ分だけ開けるのは不合
理であり、パターン形成領域はメンブレン状(薄膜状)
にして、その上でパターン形成するのが一般的である。
【0005】
【従来の技術】透過マスクを構成するメンブレンは、20
μm以下程度にして形成するのが良いが20μm以下で制
御するのは難しく形成し難い。この制御は、通常エッチ
ングレートの結晶性及び不純物濃度依存性を使用する。
即ち、SiエッチングをKOH(水酸化カリウム)水溶
液で行う場合、Si板の面方位が〔 100〕と〔 111〕と
では、30倍以上のエッチングレート差が生じ、一方Si
板のボロン濃度が1020個/cm3 以上であると、Si板の
面方位が〔 100〕と〔 111〕とは略同様のエッチングレ
ートとなる。従って、面方位が〔 100〕のウエハを使用
し、ステンシルになる部分にボロン濃度を1020程度にし
ておき、エッチングを行う。ところが、ボロンをイオン
注入すると、エッチングレートを遅くするのに必要な濃
度である範囲が十分とれ難く、十分とるためには長時間
のイオン注入が必要になってしまう。一方、拡散を使用
してボロン濃度を1020程度にする場合は、拡散の深さを
コントロールするのが困難である。更に、透過マスクの
強度的問題も残る。
【0006】これらの問題点を解決するために本発明者
等は以前、貼り合わせ構造の透過マスクについて提案し
た。これは少なくともシリコン酸化膜を挟んで上層Si
板と支持Si板とを貼り合わせた構造であり、支持Si
板を開口してステンシル部分を形成するというものであ
る。以下、具体的に図面を用いてその構造と製造方法に
ついて説明する。
【0007】図11及び図12は従来の荷電粒子露光用透過
マスクを説明する図であり、図11は従来例の構造を示す
断面図、図12は従来例の製造方法を説明する図である。
これらの図において、 101は上層Si板、 102は支持S
i板、 103は支持Si板 102上に形成されたシリコン酸
化膜、 104は上層Si板 101に形成されたマスクパター
ン、 105は上層Si板 101に形成された開口部、 106は
シリコン酸化膜 103に形成された開口部である。
【0008】次に、その製造方法について説明する。ま
ず、図12(a) 〜(c)に示すように、膜厚 500μm程
度の上層Si板 101と熱酸化によって膜厚5〜15μm程
度のシリコン酸化膜 103が形成された膜厚 500μm程度
の支持Si板 102とをメルトさせて貼り合わせ接着す
る。
【0009】次に、図12(d)に示すように、厚膜の上
層Si板 101を研磨により所定の厚さ(例えば10μm程
度)まで削り出し薄膜化する。上層Si板 101は一般的
には20μm以下まで薄膜化するのがよく、これはそれ以
上厚くするとマスクの厚さ部分の影響が露光するパター
ンに及ぼすからである。
【0010】次に、図12(e)に示すように、RIE等
により上層Si板 101をパターニングしてマスクパター
ン 104を形成する。次に、図12(f)に示すように、支
持Si板 102をKOH水溶液等により異方性エッチング
して開口部 105を形成する。この場合、例えば500μm
厚の上層Si板 101を用い 500μm□のマスクパターン
104であった場合、上層Si板 101には約1200μm□の
大きさの開口部 105を開け形成しておく必要がある。こ
れはエッチングによるパターシフトが起こるためであ
る。当然ながら、支持基板 102は面方位が〔 100〕であ
る必要があり、エッチングはシリコン酸化膜 103で停止
させることができる。
【0011】そして、開口部 105を介してマスクパター
ン 104下のシリコン酸化膜 103部分を除去することによ
り、図11に示すような所望のマスクパターン 104を有す
る透過マスクを得ることができる。
【0012】このように各物質間のエッチングレートの
違いにより開口部を開けるので、上層Si板 101のパタ
ーニングはシリコン酸化膜 103まで到達しており、シリ
コン酸化膜 103を透過しない範囲であるのが良い。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】上記した従来の荷電粒
子露光用透過マスクでは、支持Si板 102と上層Si板
101間がシリコン酸化膜 103で完全に絶縁される構造で
あったため、所望の透過孔パターンをステッパー等で露
光している間は問題ないが、マスク作成のターンアラン
ドを向上するために荷電粒子ビームで露光しようとした
場合、上層Si板101がチャージアップし易いという問
題があった。
【0014】また、透過マスクとして使用する際、荷電
粒子ビームが上層Si板 101上に照射されるので、上層
Si板 101に帯電・溶解防止のために金属膜を付着させ
ればよいと考えられるが、この金属膜付着が完全でなか
った場合や、使用中にマスクが加熱され又はスパッタさ
れた結果として導通性が低下した場合も、チャージアッ
プを起こしてしまう。
【0015】更に、このチャージアップという問題は、
ウエハ周辺で上層Si板 101からシリコン酸化膜 103を
跨がって支持Si板 102まで導電層を付着させれば解決
するが、ウエハ周辺で行うと、その他の加工が困難にな
る上に剥がれ易く不良が発生し易いという問題があっ
た。
【0016】また、上層Si板 101からシリコン酸化膜
103を通過するように穴を開けて導電膜を形成すればよ
いとも考えられるが、その他の独立した工程になってし
まい、工数が増加するうえに電子ビームが照射される
時、迷ビームが発生し易くなってしまうという問題があ
った。
【0017】そこで、本発明は、透過マスクを構成する
上層シリコン板に荷電粒子ビームを照射した際、上層シ
リコン板のチャージアップを生じ難くすることができる
とともに、迷ビームを発生し難くすることができ、不良
が発生し難い安定した構造の荷電粒子露光用透過マスク
を提供することを目的としている。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明による荷電粒子露
光用透過マスクは上記目的達成のため、荷電粒子ビーム
を用いて所望のパターンを形成するためのマスクパター
ンが上層シリコン板に形成され,該上層シリコン板と支
持シリコン板とがシリコン酸化膜を挟んで貼り合わせ接
着され、該マスクパター下の該支持シリコン板に該荷電
粒子ビームが通過する第1の開口部が形成され、該マス
クパターンが形成されている領域下以外の該支持シリコ
ン板に該上層シリコン板直下まで貫通する第2の開口部
が形成され、該第2の開口部内で上層シリコン板と該支
持シリコン板とを電気的に導通させる導電性膜が形成さ
れ構成されてなるものである。この場合、第1の開口部
内で上層シリコン板と支持シリコン板とを電気的に導通
させる導電性膜を形成してもよい。
【0019】本発明による荷電粒子露光用透過マスクは
上記目的達成のため、荷電粒子ビームを用いて所望のパ
ターンを形成するためのマスクパターンが上層シリコン
板に形成され、該上層シリコン板と支持シリコン板とが
シリコン酸化膜を挟んで貼り合わせ接着され、該マスク
パターン下の該支持シリコン板に該荷電粒子ビームが通
過する第1の開口部が形成され、該マスクパターンが形
成されている領域下以外の該支持シリコン板に該上層シ
リコン板直下まで貫通する第2の開口部が形成され、該
第2の開口部内で上層シリコン板と該支持シリコン板と
を電気的に導通させる導電性膜が形成されてなるもので
ある。
【0020】本発明においては、導電性膜がポリシリコ
ンであってもよい。本発明のマスクは電子ビームが照射
されることで 600〜 800℃に昇温する。シリコン上に金
属を付着させてこの温度程度に上げると、一部の金属を
除いてSi内に拡散したりSiが折出したりするため、
使用できる金属は高融点金属となるが、それを使用する
より、ポリシリコンの方が膜厚を十分確保したものを付
着することができ好ましい。
【0021】
【作用】本発明では、図1に示すように、開口部4b、
6b内で上層Si板1と支持Si板2とを電気的に導通
させる金属膜8を形成する構造にしたため、上層Si板
1と支持Si板2とを完全に導通させることができる。
このため、上層Si板1に荷電粒子ビームを照射した
際、上層Si板1のチャージアップを生じ難くすること
ができるとともに、従来の上層Si板1からシリコン酸
化膜3に開口部を開けて導電物質を埋め込む場合のよう
に発生し易かった迷ビームを発生し難くすることができ
る。
【0022】
【実施例】以下、本発明を図面に基づいて説明する。図
1及び図2は本発明に係る荷電粒子露光用透過マスクの
一実施例を説明する図であり、図1は一実施例の構造を
示す断面図、図2は一実施例の製造方法を説明する図で
ある。これらの図において、1は上層Si板、2は支持
Si板、3は支持Si板2上に形成されたシリコン酸化
膜、4a、4bは支持Si板2に形成された開口部、5
は上層Si板1に形成されたマスクパターン、6a、6
bはシリコン酸化膜3に形成された開口部、7はポリS
i等からなるマスク、8はTa等からなる金属膜であ
る。
【0023】次に、その製造方法について説明する。ま
ず、図2(a)に示すように、膜厚 500μm程度で4″
φ程度の上層Si板1と熱酸化によって膜厚 0.5〜1μ
m程度のシリコン酸化膜3が形成された膜厚500μm程
度での4″φ程度の支持Si板2とをメルトさせて貼り
合わせ接着する。上層Si板1の厚さは20μm以下が好
ましく、更に好ましくは5〜15μm程度である。20μm
より厚くなると、露光の際Si板の厚さの影響がパター
ンに現れてしまうからである。
【0024】次に、図2に(b)に示すように、厚膜の
上層Si板1を研磨により所定の厚さ、例えば10μm程
度まで削り出し薄膜化する。次に、図2(c)に示すよ
うに、Si34 膜及びSiO2 膜等からなるマスク
(図示せず)を用い、支持Si板2をKOH水溶液等に
より異方性エッチングしてシリコン酸化膜3が露出され
た開口部4a、4bを形成する。開口部4bは開口部4
aの周囲に例えば4箇所形成される。次いで、RIE等
により上記マスクを除去する。
【0025】次に、図2(d)に示すように、RIE等
により上層Si板1をパターニングして荷電粒子ビーム
を用いて所望のパターンを形成するためのマスクパター
ン5を形成した後、RIE等により開口部4a、4bを
介してシリコン酸化膜3をエッチングして開口部6a、
6bを形成する。この時、マスクパターン5下の支持S
i板2に上層Si板1直下まで貫通する開口部4a、6
aが形成されるとともに、マスクパターン5が形成され
ている領域下以外の支持Si板2に上層Si板1直下ま
で貫通する開口部4b、6bが形成される。開口部4
b、6bは開口部4a、6a周囲に例えば4箇所形成さ
れる。
【0026】次に、図2(e)に示すように、開口部4
a、6a内にレジスト等のマスク7を形成した後、スパ
ッタ法等により開口部4b、6b内の上層Si板1と支
持Si板2を導通させるようにTaを堆積して金属膜8
を形成する。
【0027】そして、リフトオフ法により金属膜8が形
成されたマスク7を除去することにより、図1に示すよ
うな荷電粒子露光用透過マスクを得ることができる。
【0028】すなわち、上記実施例では、上層Si板1
と支持Si板2とをシリコン酸化膜3を挟んで貼り合わ
せ接着し、マスクパターン5下の支持Si板2に荷電粒
子ビームが通過する開口部4a、6aを形成するととも
に、マスクパターン5が形成されている領域下以外の支
持Si板2に上層Si板1直下まで貫通する開口部4
b、6bを形成し、この開口部4b、6b内で上層Si
板1と支持Si板2とを電気的に導通させるように金属
膜8を形成して構成している。このように、開口部4
b、6b内で上層Si板1と支持Si板2とを電気的に
導通させる金属膜8を形成する構造にしたため、上層S
i板1と支持Si板2とを完全に導通させることができ
る。このため、上層Si板1に荷電粒子ビームを照射し
た際、上層Si板1のチャージアップを生じ難くするこ
とができるとともに、従来の上層Si板1からシリコン
酸化膜3に開口部を開けて導電物質を埋め込む場合のよ
うに発生し易かった迷ビームを発生し難くすることがで
きる。
【0029】また、開口部4b、6b及び金属膜8の形
成は、通常プロセスで行われている堆積法、フォトリソ
グラフィープロセス、エッチングプロセスで済み、特に
荷電粒子ビームを通過させるための開口部4a、4bを
形成すると同時に、開口部4b、6bを形成することが
できる等、特別な工程を追加することなく形成すること
ができ、不良が発生し難い安定した構造の荷電粒子露光
用透過マスクを得ることができる。
【0030】更に、上記実施例では、開口部4b、6b
を、支持部に対する開口部のためのパターニングに利用
することができるとともに、所望の透過孔パターンとの
間の位置合わせにも利用することができる。従って、マ
スクその物の信頼性向上に著しく寄与させることができ
る。
【0031】次に、本発明に係る透過マスクを用いてブ
ロック露光について説明する。
【0032】図3は一実施例の透過マスクを有する露光
装置の構成を示す図である。図3に示すように、露光装
置は露光部10と制御部50とに分かれる。露光部10は、
カソード電極11、グリッド電極12及びアノード13を有す
る荷電粒子ビーム発生源14と、荷電粒子ビームを例えば
矩形状に形成する第1のスリット15と、成形されたビー
ムを収束する第1の電子レンズ16と、偏向信号S1 に応
じてビーム位置を偏向するためのスリットデフレクタ17
と、対向して設けられた第2、第3のレンズ18、19と、
この第2、第3レンズ18、19の間に水平方向に移動可能
に装着された透過マスク20と、透過マスク20の上下方向
に配置されて各々位置情報P1 〜P4 に応じて第2・第
3レンズ18、19の間のビームを偏向し、透過マスク上20
の複数の透過孔の1つを選択する第1〜第4の偏向器21
〜24と、ブランキング信号に応じてビームを遮断し、若
しくは通過させるブランキング25と、第4のレンズ26
と、アパーチャ27と、リフォーカスコイル28と、第5の
レンズ29と、フォーカスコイル30と、スティグコイル31
と、第6のレンズ32と、露光位置決定信号S2 、S3
応じてウエハ上のビーム位置決めをするメインデフコイ
ル33及びサブデフレクタ34と、ウエハを搭載してX−Y
方向に移動可能なステージ35と、第1〜第4のアライメ
ントコイル36〜39とを有している。
【0033】一方、制御部50は、集積回路装置の設計デ
ータを記憶した記憶媒体51と、荷電粒子ビーム全体を制
御するCPU52と、CPU52によって取り込まれた例え
ば描画情報、そのパターンを描画すべきウエハW上の描
画位置情報及び透過マスク20のマスク情報の各種情報を
転送するインターフェイス53と、インターフェイス53か
ら転送された描画パターン情報及びマスク情報を保持す
るデータメモリ54と、その描画パターン情報及びマスク
情報にしたがって例えば透過マスクの透過孔の1つを指
定し、その指定透過孔の透過マスク上での位置を示す位
置データを発生するとともに、描画すべきパターン形状
と指定透過孔形状との形状差に応じた偏向値Hを演算す
る処理を含む各種処理を行う指定手段、保持手段、演算
手段及び出力手段としてのパターン制御コントローラ55
と、上記偏向値Hから偏向信号S 1 を生成するアンプ部
55と、必要に応じて透過マスク20を移動させるマスク移
動機構57と、ブランキング制御回路58と、ブランキング
信号SB を生成するアンプ部59とを備えるとともに、イ
ンターフェイス53から転送された描画位置情報にしたが
って描画処理シーケンスを制御するシーケンスコントロ
ーラ60と、必要に応じてステージを移動させるステージ
制御機構61と、ステージ位置を検出するレーザ干渉計62
と、ウエハ上の露光位置を演算する偏向制御回路63と、
露光位置決定信号S2 、S3 を生成するアンプ部64、65
とを備えている。
【0034】次に、本発明に係る透過マスク20について
具体的に説明する。図4(a)、(b)は、各々一実施
例の透過マスクの表面及び裏面を示す全体平面図であ
る。図4(a)に示すように、透過マスク20は約50mm□
程度の大きさからなり、その中には10〜20mm□からなる
パターン形成領域 201と、5×10mm□からなり、第1シ
リコン板1と支持シリコン板3とを電気的に導通させる
ための導通用開孔部形成領域 202が複数個ある。図4
(a)に示すように、パターン形成領域 201には所定の
ピッチ間隔ELでマトリクス配置された多数(図では9
個)のエリアE1 〜E9 が設けられており、1つのエリ
アの大きさは透過マスクにおけるビームの最大偏向範囲
に対応した大きさ、例えばおよそ1〜5mm□である。E
1 〜E9 の基準点(図中●で示す)には各々XY座標値
が与えられており、例えばエリア座標EXY=(1、1)
とした場合、E7 を表現していることとする。
【0035】1つのエリア内には図5に示すように、所
定のピッチBLでマトリクス配列された多数(図では、
36個)のブロックB1 〜B26が設けられており、1つの
ブロックの大きさは透過マスク上におけるビームの大き
さに相当し、例えば 100〜 500μm□程度である。つま
り、1 つのブロックの内に、一露光単位のマスクパター
ン5が形成されているマスクパターン5の選択は、それ
が形成されているブロックを選択することで行う。つま
り、図6に示すように、B1 〜B26の基準点にも各々X
Y座標が与えられており、例えば、ブロック座標BXY
(1、2)とした場合、B22の基準点を示していること
となる。
【0036】すなわち、エリア座標EXYとブロック座標
XYの指定によって任意のエリア内の任意のブロックを
表現することができる。例えば、EXY=(1、1)、B
XY=(1、2)とした場合、E7 のエリアのB22のブロ
ックを指定したこととなり、従って1つのマスクパター
ンを指定したこととなる。一方、図4(b)に示すよう
に、パターン形成領域 202に相当する部分には、第1の
開口 401〜 402が形成されており、導通用開口部形成領
域には第2の開口 601〜 602が形成されている。第1の
開口はマスクパターンが形成してある領域、いわゆるエ
リア部に相当する支持基板3が開口されていればよく、
401に示すようにエリア1つに付き1つずつ開口してあ
っても 402に示すように、複数個のエリアに渡り1つの
開口部になってあっても良い。なお、第2の開口部は 6
01a〜 601dに示すように2mm×3mm□程度の長方形が
複数個から構成されているが、前述のように、支持部の
開口部に対する透過パターンの位置合わせを行う場合
は、 602a〜 602dに示すように、小さ目の開口部とし
ておけば良い。図中、開口部が2重に見えるのは開口を
異方性エッチングで形成するためであって、2重に見え
る内側が第1シリコン板1に相当する部分である。な
お、図4(a)で1つのエリアの4隅に位置するハッチ
ングで示したブロックB1 、B6 、B31、B36は、可変
矩形用の透過孔である。なお、図7は一実施例のブロッ
クに形成されている一露光単位マスクパターン5の例を
示す図である。
【0037】なお、上記実施例では、開口部4a、6a
内にマスク7を形成し、開口部4b、6b内に埋め込む
ように全面に金属膜8を形成した後、リフトオフ法によ
り金属膜8が形成されたマスク7を除去して上層Si板
1と支持Si板2を導通させる金属膜8を開口部4b、
6b内に形成する場合について説明したが、本発明はこ
れに限定されるものではなく、図8(a)、(b)に示
すように、スパッタ法等により開口部4b、6b内を埋
め込むように全面にTaを堆積して金属膜8を形成し、
金属膜8上にレジストマスク9を形成し、このレジスト
マスク9を用い、RIE等により開口部4a、6a内の
金属膜8をエッチングした後、レジストマスク9を除去
することにより、上層Si板1と支持Si板2を導通さ
せる金属膜8を開口部4b、6b内に形成する場合であ
ってもよい。
【0038】また、図9(a)、(b)に示すように、
CVD法等により開口部4b、6b内を埋め込むように
全面に導電性ポリSiを堆積して導電性ポリSi膜10を
形成した後、RIE等により上層Si板1及び導電性ポ
リSi膜10をパターニングしてマスクパターン5を形成
するとともに、上層Si板1と支持Si板2を導通させ
る導電性ポリSi膜10を開口部4b、6b内に形成する
場合であってもよい。
【0039】上記各実施例は、マスクパターン5下の支
持シリコン板2に荷電粒子ビームが通過する開口部4
a、6aが形成されるとともに、マスクパターン5が形
成されている領域下以外の支持シリコン板2に上層シリ
コン板1直下まで貫通する開口部4b、6bが形成さ
れ、この開口部4b、6b内で上層シリコン板1と支持
シリコン板2とを電気的に導通させる導電性膜8が形成
され構成されてなる場合について説明したが、図10に示
すように、マスクパターン5下の支持シリコン板2に荷
電粒子ビームが通過する開口部4a、6aが形成され、
この開口部4a、6a内で上層シリコン板1と支持シリ
コン板2とを電気的に導通させる導電性膜8が形成され
構成されてなる場合であってもよい。この場合、導電性
膜8にポリSiを用いれば、所望のパターンを形成する
エッチング時に透過孔となる部分が一緒にエッチングさ
れるため、工程を減らすことができる。この場合、先に
開口部4a、6aを開けてポリシリコン付着後にマスク
パターン5を作成すれば良い。
【0040】
【発明の効果】本発明によれば、透過マスクを構成する
上層シリコン板に荷電粒子ビームを照射した際、上層シ
リコン板のチャージアップを生じ難くすることができる
とともに、迷ビームを発生し難くすることができ、不良
が発生し難い安定した構造の透過マスクを得ることがで
きるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施例の構造を示す断面図である。
【図2】一実施例の製造方法を説明する図である。
【図3】一実施例の透過マスクを有する露光装置の構成
を示す図である。
【図4】一実施例の透過マスクの平面図である。
【図5】一実施例の透過マスクの1つのエリアを示す図
である。
【図6】一実施例の1つのエリア内の各ブロックを示す
図である。
【図7】一実施例のブロックに形成された透過孔の例を
示す図である。
【図8】他の実施例の製造方法を説明する図である。
【図9】他の実施例の製造方法を説明する図である。
【図10】他の実施例の構造を示す断面図である。
【図11】従来例の構造を示す断面図である。
【図12】従来例の製造方法を説明する図である。
【符号の説明】
1 上層Si板 2 支持Si板 3 シリコン酸化膜 4a、4b 開口部 5 マスクパターン 6a、6b 開口部 8 金属膜 10 導電性ポリSi膜

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 荷電粒子ビームを用いて所望のパターン
    を形成するためのマスクパターン(5)が上層シリコン
    板(1)に形成され、該上層シリコン板(1)と支持シ
    リコン板(2)とがシリコン酸化膜(3)を挟んで貼り
    合わせ接着され、該マスクパターン(5)下の該支持シ
    リコン板(2)に該荷電粒子ビームが通過する第1の開
    口部(4a、6a)が形成され、該マスクパターン
    (5)が形成されている領域下以外の該支持シリコン板
    (2)に該上層シリコン板(1)直下まで貫通する第2
    の開口部(4b、6b)が形成され、該第2の開口部
    (4b、6b)内で上層シリコン板(1)と該支持シリ
    コン板(2)とを電気的に導通させる導電性膜(8)が
    形成され構成されてなることを特徴とする荷電粒子露光
    用透過マスク。
  2. 【請求項2】 荷電粒子ビームを用いて所望のパターン
    を形成するためのマスクパターン(5)が上層シリコン
    板(1)に形成され、該上層シリコン板(1)と支持シ
    リコン板(2)とがシリコン酸化膜(3)を挟んで貼り
    合わせ接着され、該マスクパターン(5)下の該支持シ
    リコン板(2)に該荷電粒子ビームが通過する開口部
    (4a、6a)が形成され、該開口部(4a、6a)内
    で上層シリコン板(1)と該支持シリコン板(2)とを
    電気的に導通させる導電性膜(8)が形成され構成され
    てなることを特徴とする荷電粒子露光用透過マスク。
  3. 【請求項3】 前記導電性膜(8)がポリシリコン膜で
    あることを特徴とする請求項1又は2の荷電粒子露光用
    透過マスク。
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