JP2554012B2 - 徐放性製剤 - Google Patents

徐放性製剤

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、生理活性物質等の薬物
を含有してなる生体内分解吸収性の微粒子状徐放性製剤
に関する。
【0002】
【従来の技術】生体内分解性のポリマーは、医薬や農薬
等の生理活性物質の放出を制御するためのシステムであ
るドラッグデリバリーシステム(DDS)用の基剤とし
て、近年種々の検討が行われている。このようなDDS
用基剤として、乳酸重合体や乳酸−グリコール酸共重合
体等のポリマーが一般に知られている。また、このよう
なポリマーは、これに薬物等を含有させ、注射挿入によ
って皮下や筋肉内に投与できるよう、微粒子状の製剤が
検討されている。
【0003】従来、このような生分解性のポリマーを用
い、微粒子状の徐放製剤を得るためには、比較的高分子
量のポリマーが使用されていた。即ち、低分子量のポリ
マーを使用すると、製剤を微粒子状化する際に、細分化
されたポリマー粒子が付着し合い、微粒子状の製剤を得
ることが非常に困難となる。しかしながら、基剤にこの
ような高分子量のポリマーを使用すると、製剤は堅い固
体状のものとなり、これを血管中に投与すると治療部位
によっては毛細血管の閉塞を生じる危険性があり、この
ような製剤の投与は一般に皮下や筋肉等に限られている
のが実状である。従って、治療方法に於いて従来の皮下
や筋肉中だけでなく、血管内にも投与可能な微粒子状の
徐放性製剤の出現が望まれている。
【0004】また、従来の徐放性製剤は、基剤に高分子
量のポリマーを用いるため、これを製剤化するために一
般に多量の有機溶媒を使用し、ポリマーを溶解する方法
で製造されている。従って、これに薬物を添加し薬物を
基剤に包含させるため、薬物が基剤中に充分に包含でき
ず、その包含率が極めて低くなり、また得られた製剤中
の有機溶媒の残留量も多くなり、改善すべき多くの問題
を残している。
【0005】
【本発明が解決しようとする課題】本発明者らはこのよ
うな実状に鑑み、血管中に投与しても血管の閉塞等の問
題を生じない変形性の優れた微粒子状の徐放性製剤であ
って、しかも基剤への薬物の包含率の高い、徐放性能に
優れた製剤を得るべく鋭意検討を重ねた。その結果、特
定の分子量範囲の乳酸重合体または乳酸−グリコール酸
共重合体と、乳酸またはグリコール酸とδ−バレロラク
トンまたはε−カプロラクトンとの共重合体との混合物
を使用することにより、前述の課題を解決する優れた徐
放性製剤が得られることを見い出し、係る知見に基づき
本発明を完成したものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は数平均分
子量500〜5,000の乳酸重合体または乳酸−グリコール酸
共重合体(A)と、数平均分子量500〜5,000の乳酸または
グリコール酸とδ-バレロラクトンまたはε-カプロラク
トンとの共重合体(B)とを、重量比で(A)/(B)として1/1
〜20/1の範囲で混合した混合物に薬物を含有せしめてな
る微粒子状徐放性製剤に関する。
【0007】
【作用】本発明の徐放性製剤は、乳酸重合体または乳酸
−グリコール酸共重合体と、乳酸またはグリコール酸と
δ-バレロラクトンまたはε-カプロラクトンとの共重合
体の二種の各々特定分子量範囲の重合体を混合した変形
性の優れた基剤を使用することに特徴を有する。
【0008】先ず、これらの重合体の一種である乳酸重
合体または乳酸−グリコール酸共重合体に関しては、こ
れは一般的な方法により製造されるものであれば何れの
方法によって得られたものであってもよい。例えばその
例を掲げれば、乳酸または乳酸とグリコール酸とを、減
圧下で直接脱水重縮合することにより得ることができ
る。また、乳酸、グリコール酸を酸化亜鉛等の触媒存在
下で減圧蒸留を行い、ラクチド、グリコリドを得た後、
これらを塩化スズ、ジエチル亜鉛等の触媒存在下で重合
することによっても得ることができる。尚、これらの場
合に使用する乳酸のモノマーは、D体、L体、DL体の
何れであってもよい。
【0009】本発明は、このようにして得られる乳酸重
合体または乳酸−グリコール酸共重合体の数平均分子量
が500〜5,000の範囲のものを使用する。この場合に、こ
れら重合体または共重合体の分子量範囲は本発明に於て
殊に重要であり、この分子量が500を下廻ると、微粒子
状の製剤形成が困難となるだけでなく、重合体の酸強度
が高くなることから、包含させる薬物の種類によっては
これが分解したり、或いは生体に接触した際に炎症等を
生じ問題となる。また、反対に分子量が5,000を上廻る
と、得られる微粒子状製剤の強度が高くなり変形性が低
下し、血管への投与時に毛細血管での閉塞を生じ易くな
ることで問題となる。
【0010】次に、本発明徐放性製剤に使用するもう一
種の重合体である、乳酸またはグリコール酸とδ-バレ
ロラクトンまたはε-カプロラクトンとの共重合体に関
して詳述する。このような共重合体は、本発明者の先の
発明である特開平1-96139号公報に記載する方法によっ
て得ることができる。即ち、その方法は乳酸及び/また
はグリコール酸(a)と、δ-バレロラクトン及び/または
ε-カプロラクトン(b)とを、モル比(a)/(b)として3/1〜
1/3の範囲の割合で反応容器に入れ、これに窒素ガスを
導入しながら無触媒下で直接脱水重縮合反応を行うこと
により、ペースト状である共重合体を得ることができ
る。
【0011】また、このような方法により得ることがで
きる共重合体の分子量は、本発明に於いては数平均分子
量が500〜5,000の範囲のものを使用する。この範囲は、
前述のもう一方の重合体と同様に本発明に於て殊に重要
であり、その上限及び下限を越えてこの範囲を逸脱した
共重合体は、前述の重合体の分子量範囲と同様の理由に
より、本発明の徐放性製剤を得ることができないものと
なる。
【0012】本発明は、このようにして得られる数平均
分子量500〜5,000の乳酸重合体または乳酸−グリコール
酸共重合体(A)と、数平均分子量500〜5,000の乳酸また
はグリコール酸とδ-バレロラクトンまたはε-カプロラ
クトンとの共重合体(B)とを使用し、両者の混合割合が
重量比で(A)/(B)として1/1〜20/1の範囲となるように使
用する。即ち、これらの重合体の混合割合がこの範囲を
逸脱し、(A)/(B)として1/1を下廻り(B)の使用量が多く
なると、得られる製剤の粘着性が高くなり、微粒子状の
製剤を得ることが極めて困難となる。また反対に、(A)/
(B)として20/1を上廻り(A)の使用量が多くなると、製剤
の粒子強度が高くなり変形性が低下し、血管中へ投与し
た場合に毛細血管の閉塞等の問題を生じることから好ま
しくない。
【0013】次に、本発明の徐放性製剤の調製方法につ
いて詳記する。先ず、乳酸重合体または乳酸−グリコー
ル酸共重合体(A)と、乳酸またはグリコール酸とδ-バレ
ロラクトンまたはε-カプロラクトンとの共重合体(B)と
の混合物に、所定量の薬物とこれら重合体に親和性のあ
る少量の有機溶媒、そして場合によってはこれら混合物
の粘着性を低減させるために少量の添加剤を加えた後、
これを室温で混合することにより柔軟性を有する薬物含
有重合体を得る。尚、この場合に有機溶媒としては、酢
酸エチル、アセトン、クロロホルム、ジエチルエーテ
ル、ベンゼン、ジクロロメタン、ジメチルスルホキシド
等が使用でき、また粘着性を低減させるための添加剤と
しては、グリセリン、エチレングリコール、プロピレン
グリコール等が使用できるが、上述の性質を有するもの
であれば他の有機溶媒や添加剤も使用することができ
る。基剤に包含させる薬物の種類について特に制限はな
く、一般に使用されるホルモン剤、抗癌剤、抗生物質、
血圧降下剤、血管拡張剤等の薬物が挙げられる。
【0014】次いで、この薬物含有重合体を水溶性の天
然高分子や界面活性剤の水溶液中に投入する。ここで、
天然高分子の種類としては、アラビアゴム、アルギン酸
ナトリウム、カンテン、ゼラチン等が、また界面活性剤
の種類としては、ショ糖脂肪酸エステル、ポリソルベー
ト、ラウリル硫酸ナトリウム等が使用できる。また、こ
の水溶液には水溶性薬物の基剤中への包含率を高くする
ため、塩化ナトリウムのような電解質を添加してもよ
い。更に、この水溶液には水に対して低い相溶性を有す
ると同時に、重合体に対して親和性を有する少量の有機
溶媒を添加する。この有機溶媒の例として、酢酸エチ
ル、クロロホルム、ヘキサン、ベンゼン、ジクロロメタ
ン等が挙げられる。
【0015】水溶性の天然高分子等の水溶液中に投入し
た薬物含有重合体は、次いでこの系全体を各種の分散
器、攪拌器等で攪拌するか、或いは超音波照射によって
分散処理を行う。これにより薬物含有重合体は水溶液中
で粒子径が約1〜100μmの微粒子となる。分散器、攪拌
器の種類としては、ホモジナイザー、ボルテックスミキ
サー、ワーリングブレンダー等が挙げられ、この他に超
音波照射も有用であるが、一般に微粒子化技術に使用さ
れる攪拌器、分散器であれば何れのものを使用してもよ
い。
【0016】次いで、このようにして得られた微粒子製
剤が分散した液は、これを減圧下でエバポレーター等の
蒸留手段で処理し有機溶媒の除去を行う。更に、この液
を遠心分離し、上澄液のデカンテーションと水での洗浄
を数回繰り返すことにより、本発明の薬物を含有した変
形性の優れた微粒子状の徐放性製剤を得ることができ
る。
【0017】
【実施例】以下に本発明の実施例を掲げ更に説明を行う
が、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではな
い。また、本発明の実施例に於て、%は特に断わらない
限り全て重量%を示す。
【0018】(実施例1)90%DL-乳酸水溶液の60gを20
0ml容の反応容器に入れ、これに200ml/minの流量で窒素
ガスを導入しながら200℃で10時間の重合反応を行っ
た。得られた重合体の分子量を末端基定量法により測定
した結果、数平均分子量は2,300であった。また別に、9
0%L-乳酸とδ-バレロラクトンを等モル比で混合した混
合物の60gを200ml容の反応器に入れ、これに200ml/min
の流量で窒素ガスを導入しながら200℃で17時間の共重
合反応を行った。得られた共重合体の数平均分子量は2,
500であり、この共重合体はペースト状であった。
【0019】上記DL-乳酸の重合体の0.4gと、L-乳酸と
δ-バレロラクトンの共重合体の0.05gを混合し、この混
合物に酢酸エチル0.2mlとグリセリン0.05mlを加え、更
に薬物としてカルモフール20mgを加えた後、これらを室
温で充分に混練し、カルモフールが均一に分散した柔軟
性のある薬物含有重合体を得た。水30mlにゼラチン0.6g
と塩化ナトリウム5gを加熱溶解し、これを室温まで冷却
した溶液を試験管に採った。この溶液に前記の薬物含有
重合体を入れ、次いでこれに酢酸エチル0.25mlを添加し
た。この試験管をボルテックスミキサーを使用して5分
間攪拌し、更に2分間超音波照射を行うことにより、薬
物含有重合体が微粒子状に分散した分散液を得た。この
分散液を、ロータリーエバポレーターを用いて分散媒中
の酢酸エチルを留去し、留去後の分散液を遠心分離機を
使用して3000rpmで5分間の遠心分離を行った後、沈降物
を水洗し、この操作を二回繰り返すことにより、本発明
の徐放性製剤を得た。この製剤は、遠心沈降式粒度分布
測定器を使用してその粒子径を測定した結果、約5〜50
μmの分布を有していた。また、製剤中の薬物であるカ
ルモフールの包含量を測定し、初期に添加した薬物量か
ら製剤中の薬物包含率を求めた結果、包含率は95%であ
った。
【0020】このようにして得た本発明の徐放性製剤を
使用し、カルモフールのin vitroに於ける製剤からの溶
出試験を行った。試験方法は、本発明の徐放性製剤を生
理食塩水に採り、これをウォーターバスインキュベータ
ー(ヤマト科学(株)製、BT-47型)中で、37℃、100回/minの振
とう条件で振とうを行った。所定時間毎に生理食塩水中
のカルモフール溶出濃度を高速液体クロマトグラフィー
を使用して測定し、測定結果からカルモフールの溶出率
を算出した。結果を図1に示した。
【0021】(比較例1)実施例1の数平均分子量が2,
300のDL-乳酸の重合体に代え、数平均分子量が8,000のD
L-乳酸重合体を用いた以外は全て実施例1と同様に操作
を行い、薬物含有重合体を得た。その結果、この重合体
は30〜200μmの粒度分布を有していたが、柔軟性に欠
け、これを使用して動物実験を行ったところ、血管中に
投与した重合体は毛細血管を閉塞することが判った。
【0022】(比較例2)実施例1の数平均分子量が2,
300のDL-乳酸の重合体に代え、数平均分子量が350のDL-
乳酸重合体を用いた以外は全て実施例1と同様に操作を
行った。その結果、重合体を微粒子状化する段階で、重
合体の粒子同士が相互に付着し、結果的に微粒子状の製
剤を得ることができなかった。
【0023】(比較例3)実施例1の数平均分子量が2,
300のDL-乳酸の重合体を使用せず、数平均分子量が2,50
0のL-乳酸とδ-バレロラクトンの共重合体のみを使用
し、それ以外は実施例1と同様に操作を行った。その結
果、重合体を微粒子状化する段階で、重合体の粒子同士
が相互に付着し、結果的に微粒子状の製剤を得ることが
できなかった。
【0024】(実施例2〜4)90%L-乳酸とク゛リコール酸を
等モル比で混合した混合物の55gを200ml容の反応器に入
れ、これに150ml/minの流量で窒素ガスを導入しながら2
00℃で7時間の共重合反応を行い、数平均分子量が1,600
の共重合体を得た。また別に、ク゛リコール酸とε-カプロラ
クトンを等モル比で混合した混合物の60gを200ml容の反
応器に入れ、これに200ml/minの流量で窒素ガスを導入
しながら200℃で12時間の共重合反応を行った。得られ
た共重合体の数平均分子量は3,000であり、この共重合
体はペースト状であった。
【0025】このようにして得たL-乳酸とク゛リコール酸の共
重合体と、ク゛リコール酸とε-カプロラクトンの共重合体を
各々その重量比が1/1(実施例2)、10/1(実施例3)、20/
1(実施例4)で全量が0.4gとなるように混合した。これ
らの混合物に、薬物としてカルモフールを10mg使用した
以外は実施例1と同様に操作を行い、本発明の徐放性製
剤を得た。得られた製剤の薬物包含率は、各々97%(実
施例2)、94%(実施例3)、95%(実施例4)であり、ま
た製剤の粒子径は、各々15〜150μm(実施例2)、5〜80
μm(実施例3)、1〜40μm(実施例4)であった。
【0026】(比較例4、5)実施例2のL-乳酸とク゛リコ
ール酸の共重合体と、ク゛リコール酸とε-カプロラクトンの共
重合体の混合割合を、重量比で各々0.5/1(比較例5)、2
5/1(比較例6)とした以外は全て実施例2と同様に操作
を行った。その結果、比較例5では共重合体を微粒子状
化する段階で重合体の粒子同士が相互に付着し、結果的
に微粒子状の製剤を得ることができなかった。また、比
較例6では粒子径が20〜150μmの粒度分布を有する微粒
子状の製剤が得られたが、この製剤は柔軟性に乏しく本
発明の製剤としては不適当なものであった。
【0027】(実施例5、6)90%L-乳酸とグリコール
酸をモル比70/30で混合した混合物の65gを200ml容の反
応器に入れ、これに200ml/minの流量で窒素ガスを導入
しながら200℃で7時間の共重合反応を行い、数平均分子
量が1,600の共重合体を得た。また別に、DL-乳酸とε-
カプロラクトンをモル比40/60で混合した混合物の60gを
200ml容の反応器に入れ、これに200ml/minの流量で窒素
ガスを導入しながら200℃で10時間の共重合反応を行っ
た。得られた共重合体の数平均分子量は2,500であり、
この共重合体はペースト状であった。
【0028】このようにして得たL-乳酸とグリコール酸
の共重合体と、DL-乳酸とε-カプロラクトンの共重合体
を重量比で4/1となるように混合した。この共重合体の
混合物0.5gに、薬物として10mgのテガフール(実施例5)
及び10mgの5−FU(実施例6)を使用した以外は実施例
1と同様に操作を行い、本発明の徐放性製剤を得た。得
られた製剤の薬物包含率は、各々75%(実施例5)、40%
(実施例6)であり、また製剤の粒子径は、各々5〜70μm
(実施例5、6)であった。
【0029】
【発明の効果】本発明の徐放性製剤は、水に対して容易
に再分散し、しかも薬物放出特性の優れたDDS用製剤
である。またこの製剤は、従来の徐放性製剤に比べ低分
子量の重合体を使用しているにも拘らず、微粒子で変形
性を有した柔軟性のある製剤であり、これを毛細血管に
投与しても閉塞等の問題を生じない特徴を有する。
【0030】更に、従来の重合体を使用する製剤は、そ
の調製時に多量の有機溶媒を使用し、この重合体を溶解
してこれに薬物を含有させることから、薬物の製剤中へ
の包含率が低く、しかも製剤中への溶媒の残留量が多く
なるなどの問題があった。これに対して本発明の製剤
は、その調製時に使用する有機溶媒量は極めて少なく、
しかも重合体に直接薬物を含有させることが可能である
ことから、薬物の包含率が高くなり、しかも有機溶媒の
残留量は僅かである。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で得た本発明の徐放性製剤を使用し、
薬物であるカルモフールのin vitroに於ける製剤からの
溶出試験を行った結果であり、カルモフールの溶出日数
と溶出率との関係を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き 審査官 弘實 謙二

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 数平均分子量500〜5,000の乳酸重合体ま
    たは乳酸−グリコール酸共重合体(A)と、数平均分子量5
    00〜5,000の乳酸またはグリコール酸とδ-バレロラクト
    ンまたはε-カプロラクトンとの共重合体(B)とを、重量
    比で(A)/(B)として1/1〜20/1の範囲で混合した混合物に
    薬物を含有せしめてなる微粒子状徐放性製剤。
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