JP2553779Y2 - 圧力容器の蓋締結装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案は食品加工用に用いられる
加圧加熱殺菌装置並びに加圧減圧釜等の容器の蓋締装置
に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、加圧加熱殺菌装置並びに加圧減圧
釜等の圧力容器の蓋の締め付け装置として、圧力容器本
体と蓋のそれぞれの開口部周縁部にフランジを設け、そ
れぞれのフランジを合わせ、断面コ状のクランプピース
を外側から押しつけて締め付ける方法、もしくは、図
７、８に示すように本体部ないしは蓋部のフランジの一
方に複数個の歯部(８)、他方にリング(７)を設け、歯部
と同個数の断面コ状のクンランプピース(３)を断面コ状
リング(１３)に設置し、断面コ状リング(１３)を回転さ
せることにより、クランクピース(３)にて歯部とリング
を締め付け、容器本体と蓋部を締結させる方法が用いら
れている。

【０００３】図７、８に示す方法では、断面コ状リング
(１３)の内側とクランプピース(３)との間に、調理加工
材料が溜まり易く、構造上清掃が不便で不衛生である。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】本考案では、リング内
部並びにクランプピース部の清掃が容易で構造が簡単な
蓋締結装置を供給することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本考案では、上記の課題
を解決するために、圧力容器本体の開口部周縁部、及び
同開口部を塞ぐ蓋の周縁部のそれぞれにフランジを設
け、その内の一方のフランジに複数の歯部を設け、他方
のフランジの外周部に両フランジを合わせた状態で挟み
得る断面コ状のクランプピースを、複数の歯部と同数で
同位置に設置し、これらフランジを合わせ、同断面コ状
のクランプピースにより圧力容器本体及び蓋を締結する
圧力容器において、前記クランプピースの上記両フラン
ジ合わせ面に平行な両端面部分をフラット状リングに接
続し、フラット状リングにより、複数のクランプピース
を環状に固定する方法をとる。更に、クランプピースに
蓋もしくは本体のフランジの周縁に沿って駆動出来るよ
うに車輪を設ける。

【０００６】

【作用】クランプピースのフランジ合わせ面に平行な両
端面にフラット状リングを設けることにより、クランプ
ピースの背面が露出された状態になるため、クランプピ
ース部の点検・清掃が容易に実施出来るようになり、常
に清潔な状態に保たれる。

【０００７】

【実施例】本考案の一実施例を図面を用いて説明する。
図１は、本考案の一実施例である圧力釜の外観図であ
る。圧力釜本体の開口部周縁部に容器本体部フランジ
(２)を設け、容器本体部フランジの外周部に複数の歯部
(８)を等間隔に設置し、蓋(１１)の開口周縁部に蓋周縁
部フランジ(１)を設け、蓋周縁部フランジ(１)の外周に
リング(７)を容器本体部フランジ(２)の歯部(８)の外周
と同位置に平行に設ける。容器本体部の歯部(８)と同数
の断面コ状のクランプピース(３)を、蓋部のフランジの
リング(７)並びに容器本体部フランジの歯部(８)を囲う
様に設置し、クランプピース(３)の上下それぞれの両面
をリング(７)よりわずかに大きな２枚のフラット状リン
グ(４)で接続し、複数のクランプピース(３)を環状に固
定する。

【０００８】クランプピース押さえ部(９)内側の歯部
(８)に接する側に傾きをもたせておき、図２に示す様に
Ａ方向にフラット状リング(４)を動かし、クランプピー
ス(３)がフランジのリング(７)と歯部(８)を囲うように
移動させることで、フランジ部同士を密着する構造とす
る。更に、蓋周縁部フランジ(１)にパッキン(１０)を設
け、フランジでの密閉性を向上させる。図３と図４に示
すように、クランプピースに車輪押さえバー(５)を設
け、蓋周縁部フランジ(１)に接触するように、車輪(６)
を設けて、クランプピース(３)とフラット状リング(４)
の駆動を行いやすくさせる。

【０００９】上述の一実施例は、蓋周縁部フランジにリ
ング、容器本体部フランジに歯部を設けている実施例で
あるが、蓋周縁部に歯部、容器本体部にリングを設けて
もよい。この場合、クランプピースとフラット状リング
は容器本体の開口部周縁部の方に設けられる。

【００１０】なお、クランプピースおよび歯部の設置数
は使用圧力等から適切な数を選択する。

【００１１】

【考案の効果】本考案の実施により、クランプピースの
背面が露出された状態になるため、クランプピース部の
点検・清掃が容易に実施でき、常に清潔な状態に保つこ
とができる。更に、構造が簡単になり、使用する資材の
低減と軽量化がはかられるようになった。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本考案の一実施例の圧力釜の外観図

【図２】 本考案の一実施例の蓋締結装置の説明図

【図３】 図２のＣ−Ｃ断面図

【図４】 本考案の一実施例のクランプピース部の説明
図

【図５】 本考案の一実施例の蓋締結装置の断面説明図

【図６】 本考案の一実施例のクランプピースとフラッ
ト状リング

【図７】 従来の蓋締結装置の断面図

【図８】 従来のクランプピースとリングの説明図

【符号の説明】

１ 蓋周縁部フランジ ２ 容器本体部フランジ ３ クランプピース ４ フラット状リング ５ 車輪押さえバー ６ 車輪 ７ リング ８ 歯部 ９ クランプピース押さえ部 １０ パッキン １１ 蓋 １２ 容器部

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】圧力容器本体の開口部周縁部、及び同開口
   部を塞ぐ蓋の周縁部のそれぞれにフランジを設け、一方
   のフランジに複数の歯部を設け、他方のフランジの外周
   部に両フランジを合わせた状態で挟み得る断面コ状のク
   ランプピースを、複数の歯部と同数で同位置に設置し、
   これらフランジを合わせ、同断面コ状のクランプピース
   により圧力容器本体及び蓋を締結する圧力容器におい
   て、前記クランプピースの上記両フランジ合わせ面に平
   行な両端面部分をフラット状リングに接続し、フラット
   状リングにより、複数のクランプピースを環状に固定し
   たことを特徴をする圧力容器の蓋締結装置。