JP2553006B2 - セラミックス焼成用棚板 - Google Patents
セラミックス焼成用棚板Info
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- JP2553006B2 JP2553006B2 JP5090608A JP9060893A JP2553006B2 JP 2553006 B2 JP2553006 B2 JP 2553006B2 JP 5090608 A JP5090608 A JP 5090608A JP 9060893 A JP9060893 A JP 9060893A JP 2553006 B2 JP2553006 B2 JP 2553006B2
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- JP
- Japan
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- shelf
- substance
- coloring
- shelf board
- ceramics
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、セラミックスを製造す
るに当たり焼成工程で被焼成物を載せておくセラミック
ス焼成用棚板に関するものである。
るに当たり焼成工程で被焼成物を載せておくセラミック
ス焼成用棚板に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】セラミックス焼成工程において被焼成物
を載せておく板状支持材は棚板と呼ばれ、種々の組成の
耐火物が使われているが、近年、耐熱性無機質繊維と耐
火性粉末（たとえばアルミナ粉末）の混合物を成形し焼
結させて作られた軽量耐火物が、断熱性と耐熱衝撃性に
優れているため広く使われるようになった。
を載せておく板状支持材は棚板と呼ばれ、種々の組成の
耐火物が使われているが、近年、耐熱性無機質繊維と耐
火性粉末（たとえばアルミナ粉末）の混合物を成形し焼
結させて作られた軽量耐火物が、断熱性と耐熱衝撃性に
優れているため広く使われるようになった。
【０００３】しかしながら、この種の軽量耐火物からな
る棚板をセラミックス焼成工程において用いた場合、そ
のセラミックスの原料が酸化第二鉄のような着色物質を
不純物として（または着色その他の目的で添加された少
量物質として）含有していると、該着色物質による製品
の着色が、棚板と接していた部分だけ淡くなり、全体と
して見ると色むらを生じてしまう。このような現象がみ
られる代表的な例は、ムライト質セラミックス、コージ
ライト質セラミックス等を製造するに当たり不純物とし
て鉄分を含む粘土鉱物を原料に用いた場合である。色む
らは、実用上は別段不都合を生じないことが多いが、商
品価値を低下させる。
る棚板をセラミックス焼成工程において用いた場合、そ
のセラミックスの原料が酸化第二鉄のような着色物質を
不純物として（または着色その他の目的で添加された少
量物質として）含有していると、該着色物質による製品
の着色が、棚板と接していた部分だけ淡くなり、全体と
して見ると色むらを生じてしまう。このような現象がみ
られる代表的な例は、ムライト質セラミックス、コージ
ライト質セラミックス等を製造するに当たり不純物とし
て鉄分を含む粘土鉱物を原料に用いた場合である。色む
らは、実用上は別段不都合を生じないことが多いが、商
品価値を低下させる。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、着色
物質を含有する被焼成物を支持するのに用いても上述の
ような色むらを生じさせないように改良された軽量耐火
物からなる棚板を提供することにある。
物質を含有する被焼成物を支持するのに用いても上述の
ような色むらを生じさせないように改良された軽量耐火
物からなる棚板を提供することにある。
【０００５】
【課題を解決するための手段】本発明は、拡散性着色物
質を含有する被焼成物のためのセラミックス焼成用棚板
において、該棚板が無機質繊維および耐火性粉末を主成
分とする混合物を成形、焼成してなるものであり、且つ
上記拡散性着色物質と同じ物質を含有することを特徴と
するものである。
質を含有する被焼成物のためのセラミックス焼成用棚板
において、該棚板が無機質繊維および耐火性粉末を主成
分とする混合物を成形、焼成してなるものであり、且つ
上記拡散性着色物質と同じ物質を含有することを特徴と
するものである。
【０００６】製品に色むらを生じ易いセラミックスを製
造する場合、そのセラミックスの原料が含有する着色物
質と同じ物質を棚板に含有させておくと色むらが生じな
い。その理由は次のように考えられる。セラミックス焼
成用棚板は、焼成に使われたとき被焼成物と反応しない
ようにその組成が工夫されているが、それでも、被焼成
物と棚板との接触面を経由して被焼成物構成成分の一部
が棚板中に拡散することがある。そのような拡散し易い
一部成分が棚板側に拡散した場合、被焼成物は棚板との
接触面の近傍だけ組成に変化を生じる。そして、そのセ
ラミックスの構成成分が基本的に白色ないし淡色のもの
である場合においては、拡散した物質が着色物質である
と色むらの原因となる。前述の例においては原料の粘土
鉱物中の酸化第二鉄の一部が棚板に拡散するために色む
らを生じる（この明細書では、上記拡散し易い着色物質
を拡散性着色物質という。）。しかるに本発明に従い被
焼成物中の拡散性着色物質と同じ物質を棚板に含有させ
た場合は、被焼成物と棚板との接触面を境界とする着色
物質の濃度差が無くなるか、あっても拡散を実質的に生
じさせなくなるほど僅少になり、着色物質の拡散が防止
されて製品に色むらを生じさせない。
造する場合、そのセラミックスの原料が含有する着色物
質と同じ物質を棚板に含有させておくと色むらが生じな
い。その理由は次のように考えられる。セラミックス焼
成用棚板は、焼成に使われたとき被焼成物と反応しない
ようにその組成が工夫されているが、それでも、被焼成
物と棚板との接触面を経由して被焼成物構成成分の一部
が棚板中に拡散することがある。そのような拡散し易い
一部成分が棚板側に拡散した場合、被焼成物は棚板との
接触面の近傍だけ組成に変化を生じる。そして、そのセ
ラミックスの構成成分が基本的に白色ないし淡色のもの
である場合においては、拡散した物質が着色物質である
と色むらの原因となる。前述の例においては原料の粘土
鉱物中の酸化第二鉄の一部が棚板に拡散するために色む
らを生じる（この明細書では、上記拡散し易い着色物質
を拡散性着色物質という。）。しかるに本発明に従い被
焼成物中の拡散性着色物質と同じ物質を棚板に含有させ
た場合は、被焼成物と棚板との接触面を境界とする着色
物質の濃度差が無くなるか、あっても拡散を実質的に生
じさせなくなるほど僅少になり、着色物質の拡散が防止
されて製品に色むらを生じさせない。
【０００７】本発明の棚板は、その棚板上に置かれる被
焼成物が含有する拡散性着色物質と同じ着色物質を最終
的に残し得る物質を棚板製造原料に少量添加するほか
は、任意の原料を用いて任意の方法により製造すること
ができる。使用可能な着色物質形成性添加物は、その棚
板上に置かれることになる被焼成物が含有する拡散性着
色物質と同一の物質、または棚板の製造過程で前記拡散
性着色物質と同一の物質に変換される物質である。
焼成物が含有する拡散性着色物質と同じ着色物質を最終
的に残し得る物質を棚板製造原料に少量添加するほか
は、任意の原料を用いて任意の方法により製造すること
ができる。使用可能な着色物質形成性添加物は、その棚
板上に置かれることになる被焼成物が含有する拡散性着
色物質と同一の物質、または棚板の製造過程で前記拡散
性着色物質と同一の物質に変換される物質である。
【０００８】本発明の棚板の代表的な製造法を具体的に
説明すると、アルミナ繊維、シリカ・アルミナ繊維等の
セラミック繊維とアルミナ等の耐火性粉末を重量比で約
１５〜５０：５０〜８５の比率で混合し、さらに適量の
無機質結合剤（コリダルシリカ等）、着色物質形成性添
加物および水を添加し、得られたスラリー状混合物を脱
水成形後、約１４００〜１６００℃で焼成する。被焼成
物が含有する拡散性着色物質が酸化第二鉄である場合、
棚板製造原料に着色物質形成性添加物として配合可能な
物質は、硫酸第二鉄、塩化第二鉄、酸化第二鉄、鉄微粉
末等である。その場合、添加量は、酸化第二鉄換算で製
品に対し０.５〜２.０重量％になる程度が適当である。
説明すると、アルミナ繊維、シリカ・アルミナ繊維等の
セラミック繊維とアルミナ等の耐火性粉末を重量比で約
１５〜５０：５０〜８５の比率で混合し、さらに適量の
無機質結合剤（コリダルシリカ等）、着色物質形成性添
加物および水を添加し、得られたスラリー状混合物を脱
水成形後、約１４００〜１６００℃で焼成する。被焼成
物が含有する拡散性着色物質が酸化第二鉄である場合、
棚板製造原料に着色物質形成性添加物として配合可能な
物質は、硫酸第二鉄、塩化第二鉄、酸化第二鉄、鉄微粉
末等である。その場合、添加量は、酸化第二鉄換算で製
品に対し０.５〜２.０重量％になる程度が適当である。
【０００９】
実施例１，比較例１ カオリン、タルク、アルミナ等の混合物からなる成形物
を焼成してコージライト質セラミックスを製造する場
合、原料のカオリンまたはカオリンを主成分とする粘土
は不純物として鉄分をＦe2Ｏ3換算で約１％含有してお
り、このため、焼成工程を経て得られる製品は淡黄色に
着色している。この着色の色調は、酸化鉄の含有率によ
って微妙に変化する。
を焼成してコージライト質セラミックスを製造する場
合、原料のカオリンまたはカオリンを主成分とする粘土
は不純物として鉄分をＦe2Ｏ3換算で約１％含有してお
り、このため、焼成工程を経て得られる製品は淡黄色に
着色している。この着色の色調は、酸化鉄の含有率によ
って微妙に変化する。
【００１０】下記の原料に水を加えてスラリー状にした
ものを板状にプレス成形し、成形物を１５５０℃で焼成
して得られた棚板（嵩密度１.０g/cm3）を、上記コージ
ライト質セラミックスの焼成用棚板に用いた。 高アルミナ質繊維 ３０重量部 シリカ・アルミナ質繊維 ２０ 〃 アルミナ粉末 ５０ 〃 コロイダルシリカ １０ 〃
ものを板状にプレス成形し、成形物を１５５０℃で焼成
して得られた棚板（嵩密度１.０g/cm3）を、上記コージ
ライト質セラミックスの焼成用棚板に用いた。 高アルミナ質繊維 ３０重量部 シリカ・アルミナ質繊維 ２０ 〃 アルミナ粉末 ５０ 〃 コロイダルシリカ １０ 〃
【００１２】得られたセラミックスは、棚板と接触して
いた面が他の部分よりも白っぽい色調のものであった。
また、酸化第二鉄の含有率を調べたところ、棚板との接
触面から十分離れた位置における酸化第二鉄の含有率が
０.６重量％であったのに対し、棚板との接触面では０.
４重量％であった。
いた面が他の部分よりも白っぽい色調のものであった。
また、酸化第二鉄の含有率を調べたところ、棚板との接
触面から十分離れた位置における酸化第二鉄の含有率が
０.６重量％であったのに対し、棚板との接触面では０.
４重量％であった。
【００１３】上記と同様の方法で棚板を製造するに当た
り、酸化第二鉄換算量で１重量部の硫酸第二鉄を添加し
て本発明の棚板を製造し、これを上記と同様にコージラ
イト質セラミックスの焼成に用いた。得られたセラミッ
クスは全体にわたり一様な色調のもので、棚板との接触
面における淡色化は認められなかった。棚板との接触面
とそこから十分離れた位置における酸化第二鉄の含有率
を調べたところ、いずれも０.６重量％で、差はなかっ
た。
り、酸化第二鉄換算量で１重量部の硫酸第二鉄を添加し
て本発明の棚板を製造し、これを上記と同様にコージラ
イト質セラミックスの焼成に用いた。得られたセラミッ
クスは全体にわたり一様な色調のもので、棚板との接触
面における淡色化は認められなかった。棚板との接触面
とそこから十分離れた位置における酸化第二鉄の含有率
を調べたところ、いずれも０.６重量％で、差はなかっ
た。
【００１４】
【発明の効果】上述のように、拡散性着色物質を含有す
るセラミックスの焼成に本発明の棚板を用いるとセラミ
ックスに色むらを生じるのを防ぐことができる。また、
色むら発生防止手段が、拡散性着色物質と同じ物質を棚
板に少量含有させるだけなので、無機質繊維と耐火性粉
末を基材とする棚板基材の軽量性や耐熱衝撃性が損なわ
れることもない。
るセラミックスの焼成に本発明の棚板を用いるとセラミ
ックスに色むらを生じるのを防ぐことができる。また、
色むら発生防止手段が、拡散性着色物質と同じ物質を棚
板に少量含有させるだけなので、無機質繊維と耐火性粉
末を基材とする棚板基材の軽量性や耐熱衝撃性が損なわ
れることもない。
Claims (1)
- 【請求項１】 拡散性着色物質を含有する被焼成物のた
めのセラミックス焼成用棚板において、該棚板が無機質
繊維および耐火性粉末を主成分とする混合物を成形、焼
成してなるものであり、且つ上記拡散性着色物質と同じ
物質を含有することを特徴とするセラミックス焼成用棚
板。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5090608A JP2553006B2 (ja) | 1993-03-26 | 1993-03-26 | セラミックス焼成用棚板 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5090608A JP2553006B2 (ja) | 1993-03-26 | 1993-03-26 | セラミックス焼成用棚板 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06305841A JPH06305841A (ja) | 1994-11-01 |
| JP2553006B2 true JP2553006B2 (ja) | 1996-11-13 |
Family
ID=14003198
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP5090608A Expired - Lifetime JP2553006B2 (ja) | 1993-03-26 | 1993-03-26 | セラミックス焼成用棚板 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2553006B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP4685814B2 (ja) * | 2007-02-23 | 2011-05-18 | 日本碍子株式会社 | セラミック焼成方法 |
-
1993
- 1993-03-26 JP JP5090608A patent/JP2553006B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH06305841A (ja) | 1994-11-01 |
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