JP2552421Y2 - インクジェットプリンタヘッド - Google Patents

インクジェットプリンタヘッド

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JP2552421Y2
JP2552421Y2 JP6753591U JP6753591U JP2552421Y2 JP 2552421 Y2 JP2552421 Y2 JP 2552421Y2 JP 6753591 U JP6753591 U JP 6753591U JP 6753591 U JP6753591 U JP 6753591U JP 2552421 Y2 JP2552421 Y2 JP 2552421Y2
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ink jet
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雅彦 鈴木
高橋  義和
宏人 菅原
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Brother Industries Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、圧電材料のせん断変形
を利用してインクを噴射するインクジェットプリンタヘ
ッドに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ノンインパクト式のプリンタヘッ
ドとして、エネルギー発生体の作用によりインクの噴射
を行うインクジェットプリンタヘッドが提案されてき
た。前記エネルギー発生体としては、主に電気熱変換素
子や電気機械変換素子が利用されている。この電気機械
変換素子として、代表的なものに圧電素子がある。つま
り、分極処理された圧電素子に電界を印加することによ
り変形させ、その変形による圧力変化をインク滴の噴射
に利用するというものである。
【0003】圧電素子の電界印加による変形モードの
内、せん断変形を利用したホットメルトインクジェット
プリンタヘッドの圧電素子として、図6に示すような構
成のものが提案されている。この圧電素子51は、図6
に矢印Aで示すように厚さ方向の下向き方向に分極方向
を持つように分極処理された圧電基板52の両面に、電
界を印加するための駆動電極53及びアース電極54を
設けることにより形成されている。そして、この圧電素
子51の駆動電極53とアース電極54との間に電界を
印加すると、矢印Aで示す圧電基板52の分極方向と矢
印Bで示す電界印加方向とが直交するため、局所的なせ
ん断変形が発生して圧電基板52は厚み方向に変形す
る。この圧電基板52の局所的せん断変形を利用するこ
とによりインク滴の噴射を行う。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、エネル
ギー発生体として圧電素子を用いた場合、圧電素子の分
極状態が温度上昇によって劣化してしまうという問題点
を内在していた。そのため、熱により圧電素子の分極状
態が劣化した場合、圧電素子の持っている特性を最大限
に有効利用するためには再分極処理を施すことが必要と
なる。圧電式インクジェットプリンタヘッドでは、ヘッ
ドの組立工程中に、熱処理などによって圧電素子の分極
状態の劣化が起こったり、あるいは、ホットメルトイン
クの使用に伴い長時間加熱状態にさらされることにより
圧電素子の分極状態が劣化することがあった。そのよう
な場合、上述したような圧電素子のせん断変形を利用し
たインクジェットプリンタヘッドでは、圧電素子の分極
方向と駆動電界方向とが直交しているため、再分極処理
を施すことによって分極状態を復帰させることが出来な
かった。
【0005】本考案は、上述した問題点を解決するため
になされたものであり、圧電素子の分極状態が劣化した
場合でも、容易に再分極処理を施すことができ、圧電素
子の性能を回復させることのできるインクジェットプリ
ンタヘッドを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本考案のインクジェットプリンタヘッドは、厚み方向
に分極処理されており、電界が加えられることによりせ
ん断変形する圧電基板と、前記電界を加えるための電極
からなる圧電素子を有するインクジェットプリンタヘッ
ドであって、前記圧電基板の厚み方向の両面に設けられ
たPTCサーミスタ材料からなる層を有する。
【0007】
【作用】上記の手段を有する本考案のインクジェットプ
リンタヘッドでは、圧電素子に形成された電極間に電界
を印加することによりその圧電素子がせん断変形する。
また、PTCサーミスタ材料からなる層が圧電基板の厚
み方向の両面に形成されている。
【0008】
【実施例】以下、本考案を具体化した一実施例を図面を
参照して説明する。
【0009】図2は本実施例のインクジェットプリンタ
ヘッド20で使用されている圧電素子10の構成を示す
概略図である。
【0010】厚さが0.3mmであり、矢印Cで示す厚
み方向に分極処理された圧電基板11の厚み方向の上面
及び下面には、それぞれPTCサーミスタ材料からなる
厚さ0.003mmのPTCサーミスタ層12a,12
bが全面に形成されている。そして、そのPTCサーミ
スタ層12の表面に負極駆動電極13とアース電極14
とを交互に配置することにより圧電素子10を構成して
いる。なお、PTCサーミスタ材料としてはキュリー温
度を80℃に調整したチタン酸バリウム系の材料を用い
ている。このPTCサーミスタ材料は、図4に示すよう
に、キュリー温度Tcよりも低温側では導電性であり、
キュリー温度Tcよりも高温側では絶縁性であるという
特性を有している。
【0011】このように形成されている圧電素子10の
下面には、図1に示すように、貫通口32が形成されて
いるバックプレート33が絶縁性接着剤により接着され
ており、圧電素子10の上面には、インクキャビティ3
4が形成されたキャビティプレート35が同様に絶縁性
接着剤により接着されている。また、キャビティプレー
ト35の上面には、インクキャビティ34内のインクを
噴射するためのインク噴射孔36を有するノズルプレー
ト37が装着されている。そして、前記キャビティプレ
ート35には、インクキャビティ34と常温では固体の
インクを収納しているインクタンク(図示せず)とを連
通しているインク供給口(図示せず)が形成されてい
る。
【0012】このように構成されたインクジェットプリ
ンタヘッド20の搭載されたインクジェットプリンタ
(図示せず)では、インクタンク内に収納しているイン
クを溶融して、その溶融状態を保持するために、インク
ジェットプリンタヘッド20付近を100〜120℃で
保っている。そして、所望の文字等を印字する場合に
は、図示しない端末装置から前記文字等の印字データが
入力されると、まず、前記印字データに対応した負極駆
動電極13とアース電極14との間にマイナス電圧が印
加される。すると、圧電基板11の分極方向と電圧印加
方向とが直交しているため、圧電基板11は局所的にせ
ん断変形し、負極駆動電極13及びアース電極14に対
応するインクキャビティ34の容積が増加しインクキャ
ビティ34内の圧力が低下する。それにより、インクタ
ンク内で溶融されたインクがインク供給口を介してイン
クキャビティ34内に供給される。
【0013】そして、印加された電圧が取り除かれる
と、圧電基板11は電圧印加時に充電された電荷を放電
して元の形状に復帰する。そのとき、インクキャビティ
34の容積が減少しインクキャビティ34内の圧力が増
加する。この圧力増によってインクキャビティ34内の
インクがインク噴射孔36を通じて噴射され、前記印字
データに対応した文字等が印字される。
【0014】このとき、前述したようにインクジェット
プリンタヘッド20付近は100〜120℃で保たれて
いるため、圧電素子10を構成しているPTCサーミス
タ層12a,12bは絶縁性の物質として作用してい
る。しかし、このような動作温度では圧電基板11の分
極状態は徐々に劣化していく。また、インクジェットプ
リンタヘッド20の組立工程中でも圧電素子10と他の
部材との接着工程において、通常150〜250℃の熱
を加えることが多く、その時にも圧電基板11の分極状
態が劣化する。
【0015】次に、圧電基板11の分極状態が劣化した
インクジェットプリンタヘッド20の再分極処理の方法
について、図5を参照して説明する。なお、この再分極
処理は直流電源41を使用して室温で行うため、PTC
サーミスタ材料は導電性となる。
【0016】まず、直流電源41の陽極41aを圧電基
板11の上面側に配置されているPTCサーミスタ層1
2aに接続し、陰極41bを圧電基板11の下面側に配
置されているPTCサーミスタ層12bに接続する。す
ると、圧電基板11に直流電界が印加され、矢印Cで示
す方向に分極処理がなされたことになる。この再分極処
理はインクジェットプリンタヘッド20を組み立てた後
でも行うことができるため、必要に応じて再分極を行う
ことにより、圧電素子10の性能を回復することができ
る。
【0017】また、図3に示すように、分極処理された
圧電基板11の分極方向の両面に負極駆動電極13及び
アース電極14を配置し、その駆動電極13及びアース
電極14の一部を露出させた状態でPTCサーミスタ層
12a,12bを分極方向の両面に形成することにより
圧電素子10を構成して、その圧電素子10を用いてイ
ンクジェットプリンタヘッド20を組み立てても、上述
した効果と同様の効果が得られる。
【0018】
【考案の効果】以上説明したことから明かなように、本
考案のインクジェットプリンタヘッドによれば、圧電
の厚み方向の両面にPTCサーミスタ材料からなる層
を形成したので、インクジェットプリンタヘッドを組み
立てた後の分極処理が可能となり、熱により圧電素子の
性能が劣化した場合でも、分極処理を施すことにより、
圧電素子の性能を回復させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案を具体化したインクジェットプリンタヘ
ッドの構成を示す概略図である。
【図2】本実施例のインクジェットプリンタヘッドで使
用する圧電素子の構成を示す概略図である。
【図3】本実施例のインクジェットプリンタヘッドで使
用する圧電素子の別の構成を示す概略図である。
【図4】本実施例で使用するPTCサーミスタ材料の温
度と比抵抗との関係を示すグラフである。
【図5】本実施例のインクジェットプリンタの再分極処
理の方法を示す概略図である。
【図6】従来の圧電素子構成及び電界印加時の変形の様
子を示す概略図である。
【符号の説明】
10 圧電素子 11 圧電基板 12a PTCサーミスタ層 12b PTCサーミスタ層 13 負極駆動電極 14 アース電極

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 厚み方向に分極処理されており、電界が
    加えられることによりせん断変形する圧電基板と、前記
    電界を加えるための電極からなる圧電素子を利用した圧
    電式インクジェットプリンタヘッドにおいて、 前記圧電基板の厚み方向の両面に設けられたPTCサー
    ミスタ材料からなる層を有することを特徴とするインク
    ジェットプリンタヘッド。
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