JP2552416B2 - シート状ドレーン工法におけるドレーン材の打止め制御方法及び打止め制御装置 - Google Patents
シート状ドレーン工法におけるドレーン材の打止め制御方法及び打止め制御装置Info
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Description
止め層に確実に打止めし、ドレーン材がマンドレルと共
に引き抜かれる事態を防止する、シート状ドレーン工法
におけるドレーン材の打止め制御方法及び打止め制御装
置に関するものである。
ルを打設することによりドレーン材の先端を目標の打止
め層に打止めするシート状ドレーン工法では、ボーリン
グ調査等の地盤調査に基づいてドレーン材の打止め層を
決定し、これに応じて100mメッシュ程度の打設区画に打
設地点の設計深度(打止め深度)を記入した打設計画図
を作成し、この計画図に従ってオペレータがマンドレル
の打設を手動で操作することによりマンドレルの打ち込
みが行われる。地盤調査は通常、200mメッシュ当たりに
1本の割合で実施される程度であることから、全打設区
域の打止め層を正確に把握することが不可能であるた
め、従来は補助的に打止め層付近の地層の変化をマンド
レルの貫入抵抗の変化や貫入速度の変化を感覚的に捉え
ることにより打止め操作されている。しかしながら、地
層の微妙な変化を感覚的に検知することは熟練を要する
ため、所定の打止め層にドレーン材を確実に打止めする
ことは未熟練オペレータには難しく、打設終了後にマン
ドレルと共に引き抜かれる共上りが発生する頻度が高
い。
駆動装置の油圧値として計測・表示されるが、油圧値は
打止め深度付近で微妙に変化する傾向があるため、この
油圧値の変化から打止めの時期を判断することは地層の
変化を捉える場合と同様に難しい。このことは特に打設
中の貫入抵抗や速度の変化がより微妙である、軟弱層の
中途に打止めする設計の場合にも当てはまる。
まえてなされたもので、人間の感覚に頼らずに打止めを
行える制御方法とその装置を新たに提案しようとするも
のである。
層の地盤強度は事前に求められる一方、マンドレルの打
設施工時にドレーン材が目標の打止め層に到達したこと
はリアルタイムで表示される、マンドレルの貫入抵抗値
である油圧値として得られることから、本発明では予め
決定された、各ドレーン材の打設地点における打止め層
の地盤強度に相当し、マンドレルの打止め層への貫入に
要する力を表示する貫入抵抗値,もしくはマンドレルの
先端が受ける力を表示する先端抵抗値を目標値として設
定しておき、マンドレルの貫入と共に打設深度毎のマン
ドレルの貫入抵抗値,もしくは先端抵抗値を計測し、こ
の計測値と前者の目標値とを比較し、計測値が目標値を
上回ったときにマンドレルの打ち込み操作を停止させる
ことによりドレーン材の所定の打止め層への打止めの確
実性を高め、共上りの発生を防止する。
象とする地盤において事前に行われる地盤調査や事前打
設等による打設計画図作成の段階で、目標とする打止め
層に対応して設定される。施工中に表示される貫入抵抗
値はマンドレルの貫入と共にその打設深度毎に駆動装置
の油圧値として直接的に得られ、先端抵抗値は測定され
た貫入抵抗値と事前打設で予め求めたマンドレルの摩擦
力等によって一義的に定まり、演算によって求められ
る。
しくは先端抵抗値を目標値として予め設定し、この目標
値と打設中に得られる計測値とを比較し、計測値が目標
値を超えることをドレーン材の打止めの目安にすること
によりドレーン材の打止めは画一的に行われ、オペレー
タの地層の変化に対する感覚的な判断や、油圧値の変化
に対する目視判断による打止め深度のむらの発生がなく
なり、一定の打設品質が確保されると同時に、打止め層
への打止めの確実性が高まる。また打止め深度付近での
オペレータの感覚的な判断が不要になり、計測値が目標
値を超えた時点で打止め完了の判断が自動的に行えるこ
とにより、打設開始から打止め終了までの時間が短縮さ
れ、施工の省力化と迅速化が図られる。
も、目標の打止め深度の地盤に対応した目標値を設定し
ておくことにより感覚や目視に依存することなく機械的
に目標の深度に打止めすることが可能となる。
説明する。
打込機械1のマンドレル2を用いてドレーン材3の先端
を目標の打止め層に打設するドレーン工法において、図
6,図9に示すように地盤調査やそれに基づく打設計画
図の作成時に予め決定された、各ドレーン材3の打止め
層の地盤強度に相当する貫入抵抗値や先端抵抗値を目標
値として設定しておく一方、マンドレル2の貫入と共に
その打設深度毎に貫入抵抗値や先端抵抗値を計測し、こ
の計測値と目標値とを比較し、前者が後者を上回ったと
きにマンドレル2の打ち込みを停止させることにより共
上りを防止しながらドレーン材3の打止め層への打止め
を行う方法である。
予定区域の土質をボーリング調査やサウンディング調査
によって計測・分析し、打止め層を決定する。続いて本
打設に先行し、各ドレーン材3の打設地点における目標
値を設定するための事前打設を行い、図7に示すフロー
に従って打設深度毎のマンドレル2の周面に作用する摩
擦力と、マンドレル2の先端に作用する先端抵抗値を算
出し、共上りの生じない打止め深度目標値と、その深度
に対応した貫入抵抗目標値PK や先端抵抗目標値RK を
設定するとともに、後述する、貫入抵抗値(計測値)P
WPから先端抵抗値(計測値)RP を算出するための、貫
入時の摩擦力FP の打設深度毎の平均値を算定する。事
前打設は本打設と同じ要領で実施される。
を変換することにより直接得られ、先端抵抗値RP は駆
動装置4の油圧値PP と事前打設で得た摩擦力FP の平
均値等を用い、式RP =PWP−FP +W−RM から算出
される。ここに、RP :先端抵抗値,PWP:マンドレル
貫入時の油圧値PP から荷重に変換した貫入抵抗値,F
P :マンドレル貫入時のマンドレル外周面に作用する摩
擦力,W:マンドレル自重,RM :機械や油送管路によ
る油圧の損失値。
圧値PU から荷重に変換した引き抜き抵抗値PWUと引き
抜き時のマンドレル外周面の摩擦力FU との間に成立す
る式PWU=FU +W+RM と、FP とFU を等置するこ
とにより求められる。
打設区域の地盤に対して適当な数の探り打ちを行い、打
止め層の分布を調査する。この探り打ちから得られた打
設深度毎の先端抵抗値等のデータをコンピュータによる
最小2乗法や最良多項式近似法,あるいは重みづけ平均
法等によって補間し、任意の地点の打止め層(打止め深
度目標値)とこれに対応した、駆動装置4の油圧値PP
から得られる貫入抵抗目標値PK や先端抵抗目標値RK
を推定・算出し、5mメッシュ程度毎の打止め深度目標値
と貫入抵抗目標値PK や先端抵抗目標値RK を記入した
打設計画図を作成する一方、打設地点の打設座標に対応
する打止め深度目標値と貫入抵抗目標値PK や先端抵抗
目標値RK をメモリーカード等の記録媒体に書き込み、
これを打込機械1の制御装置5に入力する。
き、打込機械1のオペレータが打設計画図における打設
地点の座標を指定し、座標の指定によってメモリーカー
ドから制御装置5に目標値(PK やRK )が入力される
ことにより開始される。施工は図8に示すフローに従っ
て実施される。
引き抜き終了までの軌跡図である図9に示すように制御
装置5が打止め深度目標値の手前から打設深度とマンド
レル2の貫入抵抗値PWPをリアルタイムに計測、もしく
は上記式を演算して先端抵抗値RP を算出し、併せて計
測値(PWPやRP )と目標値(PK やRK )の比較を行
う。制御装置5は比較の結果、貫入抵抗や先端抵抗の計
測値(PWPやRP )が目標値(PK やRK )を下回る場
合には貫入を継続させ、計測値(PWPやRP )が目標値
(PK やRK )を上回った時点(PWP>PK ,またはR
P >RK )で駆動装置4に停止指令信号を発信して駆動
装置4を停止させ、ドレーン材3の打止めを終了させ
る。
レーン材3の共上りが発生していないことを確認してマ
ンドレル2の引き抜きが行われる。計測値(PWPや
RP )が目標値(PK やRK )を上回りながら、共上り
が発生している場合には再度事前打設に戻って先端抵抗
値と摩擦力の見直しが行われる。
値RK と打止め深度目標値の設定精度は図6に示すよう
に施工する毎に打設記録データの内、打設深度に対応す
る貫入抵抗値や先端抵抗値の結果を探り打ちの過程にフ
ィードバックし、制御装置5に学習機能を持たせること
により高められ、目標値の信頼性を向上させることがで
きる。
いて説明した通り、図6に示すように予め決定された、
各ドレーン材3の打設地点における打止め層の貫入抵抗
目標値PK や先端抵抗目標値RK をメモリーカードから
読み込む一方、マンドレル2の貫入と共に打設深度毎の
貫入抵抗値PWPを計測、もしくは先端抵抗値RP を算出
すると同時に、この計測値(PWPやRP )と、目標値
(PK やRK )を比較し、計測値(PWPやRP )が目標
値(PK やRK )を上回ったときに駆動装置4に停止指
令信号を出力し、駆動装置4を停止させるものである。
示したものである。
ータレジスタに書き込まれたデータの中から打設地点の
打止め深度目標値とそれに対応する貫入抵抗目標値PK
や先端抵抗目標値RK を始め、貫入抵抗値PWPから先端
抵抗値RP を算出するための油圧値や打止め速度等を読
み出した後、駆動装置4を自動運転に切り替えて打ち込
み押しボタンスイッチをONする。
の打止め深度目標値や打止め速度から加速パターン,減
速位置,減速パターンを計算した後、打ち込み用電磁弁
をONするとともに、図9に示すように流量制御弁に加速
パターンを入力してマンドレル2を加速運転後、定速運
転する。
制御弁に減速パターンを入力してマンドレル2を減速さ
せ、低速運転に移行する。更に打設深度が打止め深度目
標値を超えた地点を演算開始点とし、貫入抵抗値PWPの
計測や先端抵抗値RP の計算をリアルタイムで行い、同
時に目標値(PK やRK )との比較を行う。貫入抵抗値
の計測値PWPや先端抵抗値の計算値RP が目標値(PK
やRK )を超えた時点(PWP>PK ,RP >RK )で、
駆動装置4に停止指令信号を発信して打ち込み用電磁弁
をOFF すると同時に、流量制御弁に停止パターンを入力
してマンドレル2を制動し、併せて演算を終了する。駆
動装置4の停止後、マンドレル2の先端が予備打設区間
まで貫入し、停止したところでドレーン材3の打止めが
完了する。
引き抜き押しボタンスイッチをONして引き抜きを開始
し、引き抜き用電磁弁をONするとともに、流量制御弁に
低速パターンを入力してマンドレル2を低速で引き抜き
運転する。
と、ドレーン材3の共上り量が共上り許容値以下にある
ことを確認した後、流量制御弁に加速パターンを入力
し、マンドレル2を加速させ、定速運転しながらマンド
レル2を引き抜く。
ところで流量制御弁に減速パターンを入力して減速運転
を行い、引き抜き深度が停止予定位置まで上昇したとこ
ろで引き抜き用電磁弁をOFF するとともに、流量制御弁
に停止パターンを入力してマンドレル2を停止させ、マ
ンドレル2の引き抜きが終了する。以上でドレーン材3
の打止め施工が終了するが、マンドレル2の貫入時に得
られたデータは前記の通り、打設計画図に反映される。
された、各ドレーン材の打設地点における共上りの発生
しにくい打止め層の地盤強度に相当する貫入抵抗値,も
しくは先端抵抗値を目標値として設定しておく一方、マ
ンドレルの貫入と共に打設深度毎のマンドレルの貫入抵
抗値,もしくは先端抵抗値を計測し、この計測値と目標
値とを比較し、計測値が目標値を上回ったときにマンド
レルを停止させるものであるため、ドレーン材の打止め
が画一的に行われ、一定の打設品質を確保することがで
きると同時に、打止め層への打止めの確実性が高めら
れ、共上りの発生と打ち込み過ぎを防止することができ
る。
完了の判断も自動的に行われるため操作性が向上される
ことに加え、打設開始から打止め終了までの時間が短縮
され、施工の省力化と迅速化を図ることができる。
にも、目標の打止め深度の地盤に対応した目標値を設定
することにより機械的に目標の深度に打止めすることが
可能である。
面図である。
面図である。
である。
面図である。
流れ図である。
時間と深度の関係を示したマンドレル先端の軌跡図であ
る。
ある。
材、4……駆動装置、5……制御装置。
Claims (2)
- 【請求項1】 打込機械のマンドレルを用いてドレーン
材を軟弱地盤中に打設するシート状ドレーン工法におい
て、ドレーン材の共上りを防止しながらドレーン材の打
止めを制御する方法であり、予め決定された、各ドレー
ン材の打設地点における共上りの発生しにくい打止め層
の地盤強度に相当し、マンドレルの打止め層への貫入に
要する力を表示する貫入抵抗値,もしくはマンドレルの
先端が受ける力を表示する先端抵抗値を目標値として設
定しておき、マンドレルの貫入と共に打設深度毎のマン
ドレルの貫入抵抗値,もしくは先端抵抗値を計測し、こ
の計測値と前者の目標値とを比較し、計測値が目標値を
上回ったときにマンドレルを停止させるシート状ドレー
ン工法におけるドレーン材の打止め制御方法。 - 【請求項2】 請求項1記載の打込機械の駆動装置を制
御する装置であり、予め決定された、各ドレーン材の打
設地点における共上りの発生しにくい打止め層の地盤強
度に相当し、マンドレルの打止め層への貫入に要する力
を表示する貫入抵抗値,もしくはマンドレルの先端が受
ける力を表示する先端抵抗値を目標値として読み込む一
方、マンドレルの貫入と共に打設深度毎のマンドレルの
貫入抵抗値,もしくは先端抵抗値を計測すると同時に、
この計測値と予め入力された目標値とを比較し、計測値
が目標値を上回ったときに駆動装置に停止指令信号を出
力して駆動装置を停止させ、マンドレルを停止させるシ
ート状ドレーン工法におけるドレーン材の打止め制御装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4275974A JP2552416B2 (ja) | 1992-10-14 | 1992-10-14 | シート状ドレーン工法におけるドレーン材の打止め制御方法及び打止め制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4275974A JP2552416B2 (ja) | 1992-10-14 | 1992-10-14 | シート状ドレーン工法におけるドレーン材の打止め制御方法及び打止め制御装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06128935A JPH06128935A (ja) | 1994-05-10 |
JP2552416B2 true JP2552416B2 (ja) | 1996-11-13 |
Family
ID=17563017
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4275974A Expired - Fee Related JP2552416B2 (ja) | 1992-10-14 | 1992-10-14 | シート状ドレーン工法におけるドレーン材の打止め制御方法及び打止め制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2552416B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4806116B2 (ja) * | 2000-11-20 | 2011-11-02 | 錦城護謨株式会社 | ボードドレーンの打止め管理法及びボードドレーン施工機 |
-
1992
- 1992-10-14 JP JP4275974A patent/JP2552416B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06128935A (ja) | 1994-05-10 |
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