JP2552114Y2 - バインダーファイル用袋状シート - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は、バインダーファイリング用袋シートに関す
るものである。

［従来の技術］ 従来より、事務書類、写真、資料、切り抜き、布見
本、印刷見本、小物商品見本などを保管するための袋状
のシートを束ねたバインダーファイルが使用されてい
る。

また、これらのバインダーフイルムは、袋の中に保管
した物が外から見えるように透明または半透明のプラス
チック製フイルムにより袋フイルムを構成してあるの
で、目的物を探すのに便利である。

しかし、単に、プラスチック製フイルムのみで袋を形
成していると、袋に腰がなく、バインダーファイルの中
に品物を出し入れしたり、ファイルをめくる操作が不便
である。

これを防ぐため、厚手のシートを袋状シートの中に入
れることが提案されているが、製造工程が複雑となり、
収納部一つ当たりに厚手のシート一枚必要となり、バイ
ンダーファイルが分厚くなる欠点が生じる。

また、プラスチック製であるため筆記性がなく、収納
した品物に関する情報を記載することができない欠点が
あった。

［考案が解決しようとする課題］ 本考案は、上記問題点を解決して、比較的薄いバイン
ダーファイルであって、袋状シートの腰が強く扱いやす
く、その上、収納品物に関する情報記載欄を有し、簡単
な工程で連続的に製造できるバインダーファイルを提供
することを目的とするものである。

［課題を解決するための手段］ 本考案者は、厚手のシートをプラスチックフイルム製
袋状シートの中に入れて、該シートとフイルム袋とを上
下縁で熱シールにより融着して、該厚手シートの表裏両
側にバインダーの綴じ代の方に向けて開口部を設けれ
ば、厚手のシート一枚当たり、収納袋部がその表裏に２
箇所できること及び袋状シートを厚手シートに連続工程
でかぶせる際に少し位置をずらし、筆記用粗面を設ける
と、綴じ代部分の余白に内容物に関する情報を記載でき
ることを想到して本考案を完成した。

すなわち、本考案は、長方形の厚手プラスチックシー
トに、該厚手プラスチックシートの中央線上の折り目の
左部及び右部の表面及び裏面に中央線上の折り目に開口
部を向けた長方形の収納袋部を、前記折り目の左部及び
右部のそれぞれに、少なくとも４個以上有する袋状シー
トであって、該厚手プラスチックシートの中央線近傍の
綴じ代部を残して、該厚手プラスチックシートの左部及
び右部に、それぞれ別個の薄手プラスチックフイルムを
該厚手プラスチックシートの側縁で折り曲げて、該厚手
プラスチックシートを上下から前記薄手フイルムで挟ん
で３枚重ねに重合して、かつ、該厚手プラスチックシー
トの上縁及び下縁において、前記薄手フイルムと該厚手
プラスチックシートを融着固定することにより袋状部を
形成して、中央線上の折り目に対して垂直方向の一本以
上の熱シールによって該袋状部を２以上に区分し、中央
線上に折目を設け該折目の両側に沿って熱で打抜いた２
列の綴じ穴を設け、さらに、該厚手プラスチックシート
の表及び裏の中央余白部分に、粗面化された筆記面を設
けたことを特徴とするバインダーファイル用袋状シート
を提供するものである。

本考案を実施例の図面に従い、さらに、詳細に説明す
る。

第１図及び第２図の本考案実施例の長方形の厚手プラ
スチックシート１は、寸法はバインダーページの倍寸法
の熱可塑性樹脂製シートであり、中央線上の折り目11を
折り曲げて束ねてバインダーファイルにするものであ
る。

厚手プラスチックシート１の中央折り目11の近くの左
及び右側の余白部分４に、マットインキが塗布されて、
筆記用粗面３、３′が設けられている。

そして、右側筆記用粗面３の右側部分の厚手シートを
薄手のフイルム２が折り返し部５で折り返して、表及び
裏に重合されている。

また、これと対称的に、厚手シートの左側もフイルム
２′よって、折り返し部分５′で折り返して、厚手シー
トの表及び裏に重合されている。

これらのフイルム２及び２′は、厚手シートの上縁７
及び下縁８において、厚手シートと融着固定されてい
る。

この上縁及び下縁の融着固定は、３枚重ねの積層物を
熱刃で融断することによって、融着シールと切断を同時
に施工して形成することができる。

この融着固定によって、厚手シートに薄手フイルムが
固定されるとともに、長方形の袋状部が形成される。

本実施例シートは、さらに、中央線上の折り目11に対
して垂直方向の２本の熱シール９及び10によって、袋状
部を３個の収納袋部に区分けしてある。

この熱シールは、薄手フイルム２及び２′の上から熱
ローラを走らせて形成することができる。

本実施例ではかかる熱シールを厚手シートの表面及び
裏面に施工しているので、本実施例のシートには、片面
の表裏に厚手シートと薄手フイルムで形成される６個の
収納袋部が形成されていて、結局左右両側を合わせる
と、合計12個の収納袋部が存在する。

また、中心線上の折り目11によって、バインダーに束
ねるときに折り曲げやすくしてある。

本実施例のバインダーファイル用袋シートは、従来の
製袋製造の工程を組み合わせることにより連続的に容易
に製造することができる。

すなわち、まず、マットインキを表裏両面の中央余白
部４に塗布した長尺の厚手シートを連続的に繰り返し、
この両側に、長尺チューブ状の薄手フイルムを中心線に
沿って切断して得た２枚のＵ字型断面のフイルムを連続
的に嵌め込み、第２図の断面構造の長尺の積層シートを
形成させる。ついで、この連続積層シートを間欠的移送
に切り替えて、第１図のシート上縁７の部分を融断し
て、上縁の切断と融着シールを形成し、同時に熱シール
９及び10の位置に熱ロールを当ててシールし、ついで、
積層シートを間欠移送して、下縁８を前記と同様に融断
により形成する。

本考案のシートは、綴じ穴で束ねる方法に対応して第
１図のように、中心部に２列の綴じ穴を設ける。

これは中心折り目の両側に穴を明け、この穴を利用し
てバインダーファイルとすることができる。この穴は、
穴の縁から裂けないように、穴は熱で打ち抜く方式が望
ましい。

本考案のバインダーシートの他の特徴は、各収納袋の
開口部に筆記用粗面３及び３′が設けてある点である。

ここに収納物に関する情報、例えば、種類、インデッ
クス番号、性質、価格などを記載することができる。

［考案の効果］ 本考案は、袋状シートのバインダーファイルにおい
て、厚手シートの裏表に収納袋部があるため、バインダ
ーファイルが分厚くならない利点があり、かつ、収納物
に関する情報を開口部に記載できる利点もある。

さらに、本考案バインダーファイル用袋状シートは連
続的に容易に製造することができることも産業的に有利
である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例のバインダーファイル用袋シ
ートの平面図であり、第２図はその積層構造を示す断面
図である。 図中の符号は、1;厚手シート、2;薄手フイルム、3;筆記
用粗面、4;余白部、5;折り返し部、6;開口部、7;上縁融
着部、8;下縁融着部、９、10;熱シール、11;折り目、1
2;綴じ穴である。

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】長方形の厚手プラスチックシートに、該厚
   手プラスチックシートの中央線上の折り目の左部及び右
   部の表面及び裏面に中央線上の折り目に開口部を向けた
   長方形の収納袋部を、前記折り目の左部及び右部のそれ
   ぞれに、少なくとも４個以上有する袋状シートであっ
   て、該厚手プラスチックシートの中央線近傍の綴じ代部
   を残して、該厚手プラスチックシートの左部及び右部
   に、それぞれ別個の薄手プラスチックフイルムを該厚手
   プラスチックシートの側縁で折り曲げて、該厚手プラス
   チックシートを上下から前記薄手フイルムで挟んで３枚
   重ねに重合して、かつ、該厚手プラスチックシートの上
   縁及び下縁において、前記薄手フイルムと該厚手プラス
   チックシートを融着固定することにより袋状部を形成し
   て、中央線上の折り目に対して垂直方向の一本以上の熱
   シールによって該袋状部を２以上に区分し、中央線上に
   折目を設け該折目の両側に沿って熱で打抜いた２列の綴
   じ穴を設け、さらに、該厚手プラスチックシートの表及
   び裏の中央余白部分に、粗面化された筆記面を設けたこ
   とを特徴とするバインダーファイル用袋状シート。