JP2551151B2 - 潜熱回収方式の給湯装置における放熱装置 - Google Patents

潜熱回収方式の給湯装置における放熱装置

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JP2551151B2 JP15822789A JP15822789A JP2551151B2 JP 2551151 B2 JP2551151 B2 JP 2551151B2 JP 15822789 A JP15822789 A JP 15822789A JP 15822789 A JP15822789 A JP 15822789A JP 2551151 B2 JP2551151 B2 JP 2551151B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は,エンジンの排気ガスを利用し潜熱回収方式
によって給湯を行う給湯装置において,給湯休止区間で
の潜熱回収器の放熱を適切に行うようにした潜熱回収方
式の給湯装置における放熱装置に関する。
[従来の技術] 従来の潜熱回収方式の給湯装置における放熱装置は,
第2図のように構成されていた。
同図において,1は冷却水の循環路1aと分岐循環路1bと
排気管1c及び温水ポンプ2とを備えたエンジン(たとえ
ば,ガスエンジン),3は交流発電機である。は潜熱回
収器で,上方に先端部がシャワー状の蛇口5aを有する供
給管5,排気管6を備え,蛇口5aの直下方に当たる略中間
部に充填層7を,また,底部に貯湯部8と排気ガス供給
管9(この供給管9は排気管1cに連結されている)を備
えて構成されている。
8Aは給水用のタンクで,給水管8a,レベルスイッチ8b
とを備え,貯湯部8のレベルスイッチ8cからの要求信号
にもとづいて貯湯部8への水を補給し,自身への水の補
給はレベルスイッチ8bからの信号にもとづいて行うにな
っている。
10は温水ポンプ,11は温水熱交換器で,その1次側11a
には温水ポンプ10を介して与えられる潜熱回収器から
の温水を熱源として,2次側に対して給水管12を介して与
えられる水道水を温水に変換して給湯管13から給湯する
ようになっている。14は排気管6と排気ガス供給管9を
連絡する分岐管である。15は常時開の自動ダンパー,16
は常時閉の自動ダンパーで,これらのダンパー15及び16
は夫々排気ガス供給管9及び分岐管14の途中に挿入され
る。
エンジン1によって交流発電機2を駆動して電力を発
生すると共に,エンジン1から排出される高熱量の排気
ガスが潜熱回収器に供給されている。一方,潜熱回収
内では貯湯部8の水が温水ポンプ10を介して温水熱
交換器11の1次側11aを経て供給管5から潜熱回収
対して循環的に供給される。したがって潜熱回収器
で排気ガスと供給水が直接接触し,いわゆる潜熱回収方
式で貯湯部8に温水を貯え,温水ポンプ10を介して循環
されて加熱される。なお,この間,循環される温水を熱
源として温水熱交換器11で給水管12から供給される水道
水を加熱してクリーンな温水に熱交換し,この温水を給
湯管13から給湯する。ところで,給湯は常に連続的に行
うものでなく,需要がない時には停止する必要がある。
この場合,唯単に給湯のみを停止すると潜熱回収器
異常に高熱となり破損してしまうので,給水管5からの
給水を中止すると共に,ダンパー15,16を連動して作動
しダンパー15は閉ざし,ダンパー16を開くようにし,排
気管1cからの高温の排気ガスを潜熱回収器へは送ら
ず,分岐管14を経て排気管6を介して放出するようにし
ていた。
[発明が解決しようとする課題] 従来のものでは,給湯の休止期間では,排気ガスの流
れを切り換える操作をダンパー15,16によっていたが,
これらダンパー15,16が設置されている供給管9,分岐管1
4の部分には高温(500℃〜600℃)の排気ガスを通過す
るので,これらのダンパー15,16は高温に耐える自動ダ
ンパー,また関連の機械部品も耐熱性のものとなりコス
トアップの原因となっていた。
本発明は,従来のもののこのような課題(問題点)を
解決するようにした潜熱回収方式の給湯装置における放
熱装置を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段] 本発明の潜熱回収方式の給湯装置における放熱装置
は,上記目的を達成するために,エンジンの排気ガスを
潜熱回収器に導き,この潜熱回収器の上方に設けた給水
管から供給された供給水を潜熱回収器の中間に配置され
る充填層を介して上記排気ガスで加熱して温水として一
旦貯蔵される潜熱回収器の貯湯部の温水を温水熱交換器
の1次側を介して循環経路を介して潜熱回収器の給水管
へと循環して供給し,このように循環経路にある上記温
水熱交換器において供給水をクリーンな温水に加熱して
給湯するようにした潜熱回収方式の給湯装置において,
上記循環経路中に常時開の第1の電磁弁を設けると共
に,上記潜熱回収器の給水管と貯湯部とを結ぶ経路に絞
り弁,常時閉の第2の電磁弁及び戻し弁をこの順序で接
続し,上記第1の電磁弁と第2の電磁弁とは補助経路で
連結し,給湯期間中は上記第1の電磁弁は開き,第2の
電磁弁は閉ざして潜熱回収器からの温水を温水熱交換器
及び上記循環経路を介して潜熱回収器へ循環させるよう
にし,この温水を温水熱交換器の熱源とする給湯ルート
を形成し,給湯の休止期間中は上記第1の電磁弁は閉ざ
し,第2の電磁弁は開くことにより上記給湯ルートは解
除し,その代わりに潜熱回収器から上記補助経路を介し
て排出される一部の温水を上記絞り弁を介して潜熱回収
器に給水すると共に,残りの温水は上記戻し弁を介して
潜熱回収器の貯湯部へ戻すように構成した。
この場合,給湯休止期間中は,潜熱回収器に循環する
温水を絞り弁によって給湯時の7%位の量に絞って供給
するが望ましい。
また,潜熱回収器への給水管の蛇口を複数個とし,潜
熱回収器の排気ガスに対して分散して均一に給水される
ようにするのが望ましい。
さらに,エンジンのジャケット部を1次側の熱源とす
る冷却水熱交換器を備え,温水熱交換器からの温水をこ
の冷却水熱交換器により再加熱した上で給湯する望まし
い。
[実施例] 以下第1図に示す一実施例により本発明を具体的に説
明する。
同図において,従来例と同等の部分については対応す
る構成について第2図のものと同一の符号を付して示し
た。
17及び18は夫々常時開の第1の電磁弁及び常時閉の第
2の電磁弁で,第1の電磁弁17は温水ポンプ10から温水
熱交換器11に至る供給管19中に,また,第2の電磁弁18
は温水ポンプ10と供給管5を結ぶ分岐管20間に挿入され
る。
17a,18aはそれら電磁弁17,18のコイルである。21は分
岐管20中に挿入される絞り弁で,供給量のおよそ7%の
水量に絞るように設定されている。
22は戻し弁で,絞り弁21で絞い残った分の温水を補助
管23を介して潜熱回収器の貯湯部8に逃がすようにし
ている。
25は電磁弁17と18を連結し,補助経路を形成するため
の補助管である。
なお,給湯される温水の温度を高温とする必要がある
ときは,破線で示すように,エンジン1のジャケット部
を1次側熱源とする冷却水熱交換器24を備えて,温水熱
交換器からの温水をさらに加熱して高温水として給湯す
るようにすれば良い。
[作用] 本発明を適用した給湯装置では,給湯時は第1の電磁
弁17が開かれ,第2の電磁弁18が閉ざされているため,
エンジン1から供給される排気ガスを利用して蛇口5aか
ら供給される水が潜熱回収器内で充填層7を介して潜
熱回収方式により温水となり,一旦,貯湯部8で貯蔵さ
れた後,温水ポンプ10,電磁弁17,供給管19,温水熱交換
器11を介して温水の循環が行われ,この温水を熱源とし
て,温水熱交換器11ではクリーンな温水が発生するの
で,これがそのまま給湯管13から給湯されるか,冷却水
熱交換器24が存在するときは,さらにこの温水が高温水
とされた上給湯される。
ところで,給湯の需要がなくなったときは,操作員が
給水管12からの給水を停止すると共に,電磁弁17,18の
コイル17a,18aを励磁することにより第1の電磁弁17は
閉ざし,第2の電磁弁18は開く。
この結果,エンジン1からの排気ガスの供給は潜熱回
収器に対して供給管9を介して継続されるが,第1の
電磁弁17が閉ざされるため,温水ポンプ10,電磁弁17,供
給管19,温水熱交換器11を介して形成される温水の循環
経路は遮断されるが,第2の電磁弁18が開かれるため,
温水ポンプ10,補助管25を介して温水の一部(7%位)
が第2の電磁弁18を経て絞り弁21で絞られて蛇口5aから
潜熱回収器にシャワーとして散布されるため,これが
高温の排気ガスによって一瞬の内に蒸気となって気化さ
れ,この状態が継続するので,この気化熱の分だけ排出
される排気ガスは30℃位まで温度低下された値となり外
部へ安全に放出することが可能となる。
この場合,残りの温水は戻し弁22,補助管23を介して
貯湯部8に戻される。
なお,潜熱回収器に設ける蛇口5aは1個ではなく,
複数個にする方が良く,その場合はシャワー効果が分散
化して均一化されるため,給湯中は潜熱回収が,また給
湯休止中は気化が夫々有効に促進される。
[発明の効果] 本発明は上記のように常時閉,常時開の第1及び第2
の電磁弁と絞り弁並びにう戻し弁とを備え,給湯期間中
は上記第1の電磁弁は開き,第2の電磁弁は閉ざして潜
熱回収器からの温水を温水熱交換器を介して潜熱回収器
へ循環させるようにし,この温水を温水熱交換器の熱源
とする給湯ルートを形成するが,給湯の休止期間中は,
第1の電磁弁は閉ざし,第2の電磁弁を開くことにより
上記給湯ルートは解除し,その代わりに潜熱回収器から
の温水の一部を絞り弁を介して潜熱回収器へ給水し排気
ガスにより蒸発させ,残りの温水は戻し弁を介して潜熱
回収器の貯湯部に戻すようにした潜熱回収方式の給湯装
置における放熱装置に関するものであり,次のような優
れた特長を有する。
給湯休止期間におけるエンジンからの排気ガスは,気
化熱によって温度上昇を低下して排出するようにしてい
るため,従来のような耐熱性は要せず,その取り扱いは
楽である。
本発明の場合,放熱装置に用いられる構成としては2
つの電磁弁と絞り弁,戻し弁とこれらを挿入する分岐用
の供給管があれば良く,従来もののように高熱に耐える
自動ダンパー等は不要となるので,装置も安価に製作で
きる。
また,潜熱回収器内に蛇口を複数個設けるようにすれ
ば、シャワー効果が分散し均一化されるため給湯期間中
は潜熱回収が向上でき,また,給湯休止期間では気化に
より排気ガスの温度を低下させる作用よりも効果的とな
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を示す系統図,第2図は従来
例を示す系統図である。 :潜熱回収器、5a:蛇口 9:排気ガス供給管、11:温水熱交換器 17:常時開の第1の電磁弁 18:常時閉の第2と電磁弁 20:分岐管、21:絞り弁 22:戻し弁、23,25:補助管

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エンジンの排気ガスを潜熱回収器に導き、
    この潜熱回収器の上方に設けた給水管から供給された供
    給水を潜熱回収器の中間に配置される充填層を介して上
    記排気ガスで加熱して温水として一旦貯蔵される潜熱回
    収器の貯湯部の温水を温水熱交換器の1次側を介して循
    環経路を介して潜熱回収器の給水管へと循環して供給
    し,このように循環経路にある上記温水熱交換器におい
    て供給水をクリーンな温水に加熱して給湯するようにし
    た潜熱回収方式の給湯装置において, 上記循環経路中に常時開の第1の電磁弁を設けると共
    に,上記潜熱回収器の給水管と貯湯部とを結ぶ経路に絞
    り弁,常時閉の第2の電磁弁及び戻し弁をこの順序で接
    続し, 上記第1の電磁弁と第2の電磁弁とは補助経路で連結
    し, 給湯期間中は上記第1の電磁弁は開き,第2の電磁弁は
    閉ざして潜熱回収器からの温水を温水熱交換器及び上記
    循環経路を介して潜熱回収器へ循環させるようにし,こ
    の温水を温水熱交換器の熱源とする給湯ルートを形成
    し, 給湯の休止期間中は上記第1の電磁弁は閉ざし,第2の
    電磁弁は開くことにより上記給湯ルートは解除し,その
    代わりに潜熱回収器から上記補助経路を介して排出され
    る一部の温水を上記絞り弁を介して潜熱回収器に給水す
    ると共に,残りの温水は上記戻し弁を介して潜熱回収器
    の貯湯部へ戻すように構成したことを特徴とする潜熱回
    収方式の給湯装置における放熱装置。
  2. 【請求項2】給湯休止期間中は,潜熱回収器に循環する
    温水を絞り弁によって給湯時の7%位の量に絞って供給
    するようにした請求項第1記載の潜熱回収方式の給湯装
    置における放熱装置。
  3. 【請求項3】潜熱回収器への給水管の蛇口を複数個と
    し,潜熱回収器の排気ガスに対して分散して均一に給水
    されるようにした請求項1又は2記載の潜熱回収方式の
    給湯装置における放熱装置。
  4. 【請求項4】エンジンのジャケット部を1次側の熱源と
    する冷却水熱交換器を備え,温水熱交換器からの温水を
    この冷却水熱交換器により再加熱した上で給湯するよう
    にした請求項1又は2或は3記載の潜熱回収方式の給湯
    装置における放熱装置。
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