JP2550681B2 - 液晶表示素子 - Google Patents

液晶表示素子

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、一対の基板に封入したネマティック液晶の
分子を両基板間においてねじれ配列させた液晶表示素子
に関するものである。
〔従来の技術〕
液晶表示素子としては、一般にTN(ツイステッド・ネ
マティック)型のものが利用されている。このTN型液晶
表示素子は、一対の基板間に封入したネマティック液晶
の分子を両基板間においてねじれ配列させたもので、そ
の構成は次のようになっている。
第6図はテレビジョン画像等の画像表示に利用される
マトリックス表示方式のTN型液晶表示素子を示してい
る。第6図において、1,2はシール材3を介して接着さ
れた一対の透明基板であり、一方の基板例えば入射側基
板(図では下基板)1面には、多数本のストライプ状透
明走査電極4が形成され、出射側基板2面には上記走査
電極4と交差対向する多数本のストライプ状透明信号電
極5が形成されており、さらにこの両基板1,2面にはそ
れぞれラビング等によって配向処理された配向膜6,7が
形成されている。LCは両基板1,2間に封入されたネマテ
ィック液晶であり、この液晶中には液晶分子配列にねじ
れ性を与える光学活性物質(例えばカイラル液晶)が混
入されており、この液晶LCの分子は、両基板1,2面の配
向6,7によりその向きを規制されて両基板1,2間において
ねじれ配列している。8,9は両基板1,2の外面に配置され
た一対の偏光板である。なお、第6図では単純マトリッ
クス型の液晶表示素子を示したが、マトリックス表示方
式の液晶表示素子としては、薄膜トランジスタによって
各画素電極を駆動するアクティブマトリックス型のもの
もある。
このTN型液晶表示素子には、液晶LCに左旋性(液晶表
示素子を透過する光の進み方向から見て左回りの旋向
性)のカイラル液晶を混入して液晶分子を入射側基板1
から出射側基板2に向かって左回りにねじれ配列させて
いるものと、液晶LCに右旋性のカイラル液晶を混入して
液晶分子を入射側基板1から出射側基板2に向かって右
回りにねじれ配列させているものとがあり、従来の液晶
表示素子では、両基板1,2間の液晶分子が一様な傾き角
(チルト角)をもってねじれ配列するように、出射側基
板2の配向処理方向(配向膜7の配向処理方向)を、入
射側基板1の配向処理方向(配向膜6の配向処理方向)
に対して、液晶分子配列のねじれ方向と逆方向に回転さ
せた方向にし、入射側基板1の配向処理方向に応じて入
射側偏光板8と出射側偏光板9の偏光軸方向を決定して
いる。
第7図は従来の液晶表示素子における両基板1,2の配
向処理方向および液晶分子配列のねじれ方向と偏光板8,
9の偏光軸方向を示したもので、ここでは液晶分子を入
射側基板1から出射側基板2に向かって左回りにねじれ
配列させている液晶表示素子の場合を示している。第7
図(a)において、A1は入射側基板の配向処理方向、A2
は出射側基板の配向処理方向、Tは液晶分子配列のねじ
れ方向を示しており、入射側基板の配向処理方向A1は液
晶表示素子の前縁に対してほぼ45゜の角度で斜め右前方
向とされ、出射側基板の配向処理方向A2は、入射側基板
の配向処理方向A1に対して、液晶分子配列のねじれ方向
Tと逆方向にほぼ90゜回転させた方向とされている。そ
して液晶分子は、入射側基板面においてはその配向処理
方向A1に配向され、出射側基板面においてはその配向処
理方向A2に配向されており、この液晶分子は、その左旋
性により入射側基板から出射側基板に向かって(図を裏
側から見て)左回りにほぼ90゜のねじれ角ψでねじれ配
列している。なお、第7図(a)において矢印Fは液晶
表示素子の視角位置を示しており、この液晶表示素子の
視角位置Fは図のように液晶表示素子の前縁側にある。
また、第7図(b)において、B1は入射側偏光板の偏光
軸方向(透過軸または吸収軸の方向)、B2は出射側偏光
板の偏光軸方向(透過軸または吸収軸の方向)を示して
おり、入射側偏光板の偏光軸方向B1は入射側基板の配向
処理方向A1とほぼ直交する方向とされ、またテレビジョ
ン画像等を表示するネガ表示タイプの液晶表示素子で
は、出射側偏光板の偏光軸方向B2は入射側偏光板の偏光
軸方向B1とほぼ平行とされている。
第8図は上記従来の液晶表示素子における液晶分子の
配列状態をそのねじれ方向に沿って展開して示したもの
で、出射側基板2の配向膜7の配向処理方向A2を、入射
側基板1の配向膜6の配向処理方向A1に対して、液晶分
子配列のねじれ方向と逆方向に回転させた方向にしてい
る従来の液晶表示素子では、両基板1,2間の液晶分子a
が図示のように一様なチルト角θをもって並び、この状
態でほぼ90゜ねじれ配列している。
ところで、最近マトリックス表示方式の液晶表示素子
は、大画面化および解像度の向上をはかるために画素数
を多くされる傾向にあり、これにともなって高時分割駆
動されるようになってきている。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、両基板間においてねじれ配列する液晶
分子を一様なチルト角をもって配列させている従来の液
晶表示素子は、画素数を多くして高時分割駆動すると、
液晶の動作マージンが低下してコントラストが悪くなっ
てしまうという問題をもっていた。なお、上記従来の液
晶表示素子においても、液晶分子配列のねじれ角を大き
くしてやれば、しきい値特性を急峻にしてコントラスト
を向上させることができるが、上記従来の液晶表示素子
では、液晶分子配列のねじれ角を大きくすると、応答速
度が著しく低下してしまう。
本発明は上記のような実情にかんがみてなされたもの
であって、その目的とするところは、応答速度を低下さ
せることなくしきい値特性を急峻にして、高時分割駆動
に対しても良好なコントラストを得ることができるよう
にした液晶表示素子を提供することにある。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は上記目的を達成するために、一対の基板間に
封入したネマティック液晶の分子を一方の基板から他方
の基板に向かってねじれ配列させるとともに、前記一対
の基板の外面にそれぞれ配置される一対の偏光板のうち
の一方の偏光板の偏光軸方向を前記一対の基板のうちい
ずれかの基板の配向処理方向とほぼ平行またはほぼ直交
させた液晶表示素子において、前記他方の基板の配向処
理方向を、前記一方の基板の配向処理方向に対して、液
晶分子配列のねじれ方向と同方向に回転させた方向に
し、前記両基板に隣接する液晶分子を、その両基板面に
対するチルトの傾き方向を互いに逆方向に向けて配向さ
せ、かつ前記ネマティック液晶の誘電率異方性Δεと液
晶分子軸に直交する方向の誘電率εとの比Δε/
ε)を約0.8以下、前記ネマティック液晶の曲げ弾性
定数K33とスプレイ弾性定数K11との比(K33/K11)を約
1.0以下としたものである。
〔作用〕
すなわち、本発明の液晶表示素子は、両基板の配向処
理方向と液晶分子配列のねじれ方向とを上記のような関
係とすることにより、両基板間の液晶分子の配列状態
を、そのねじれ方向に沿って展開して見たときに、両基
板面での液晶分子のチルト方向が互いに逆方向でかつ基
板面から離れるにしたがって液晶分子のチルト角が小さ
くなる状態に配列させるとともに、液晶のΔε/ε
よびK33/K11の値を上記のように小さくしたものであ
り、このようにすれば、印加電圧に対する液晶分子の配
列の変化が大きくなるため、応答速度を低下させること
なくしきい値特性を急峻にして、高時分割駆動に対して
も良好なコントラストを得ることができる。
〔実施例〕
以下、本発明の第1の実施例を第1図〜第4図を参照
して説明する。
この第1実施例の液晶表示素子は、両基板の配向処理
方向と入射側および出射側偏向板の偏光軸方向の関係は
従来の液晶表示素子と同じにし、両基板間に封入するネ
マティック液晶を、従来の液晶表示素子とは逆方向の旋
向性をもたせた液晶(カイラル液晶等の光学活性物質を
混入したネマティック液晶)としたものである。
すなわち、第1図はこの第1実施例の液晶表示素子に
おける両基板の配向処理方向および液晶分子配列のねじ
れ方向と入射側および出射側偏光板の偏光軸方向を示し
たもので、ここでは、右旋性の液晶を使用する液晶表示
素子の場合を示している。第1図(a)において、A1は
入射側基板の配向処理方向、A2は出射側基板の配向処理
方向、Tは液晶分子配列のねじれ方向を示しており、入
射側基板の配向処理方向A1と出射側基板の配向処理方向
A2は、第7図に示した従来の液晶表示素子と同じ方向と
され、液晶分子は、その右旋性により入射側基板から出
射側基板に向かって(図を裏側から見て)右回りにほぼ
90゜のねじれ角ψでねじれ配列している。なお、この場
合、液晶表示素子の視覚位置Fは第1図(a)に示すよ
うに液晶表示素子の左側にくるが、液晶表示素子をその
視角位置Fから見る画像を表示するものとし、この液晶
表示素子を第1図(a)の状態からほぼ90゜回してやれ
ば、液晶表示素子の視覚位置Fを前縁側にもってくるこ
とができる。また、第1図(b)において、B1は入射側
偏光板の偏光軸方向、B2は出射側偏光板の偏光軸方向を
示しており、入射側偏光板の偏光軸方向B1は入射側基板
の配向処理方向A1とほぼ直交する方向とされ、出射側偏
光板の偏光軸方向B2は入射側偏光板の偏光軸方向B1とほ
ぼ平行とされている。
第2図は上記液晶表示素子における液晶分子の配列状
態をそのねじれ方向に沿って展開して示したもので、出
射側基板2の配向膜7の配向処理方向A2を、入射側基板
1の配向膜6の配向処理方向A1に対して、液晶分子配列
のねじれ方向と同方向に回転させた方向にしている上記
液晶表示素子では、両基板1,2間の液晶分子aが、両基
板1,2での液晶分子aのチルト方向が互いに逆方向で、
かつ基板1,2面から離れるにしたがって液晶分子aのチ
ルト角が小さくなり、液晶層の中央部でほぼ水平となる
状態に配列する。そして、この液晶分子aは、この状態
でほぼ90゜ねじれ配列している。なお、配向膜6,7上で
の液晶分子aのチルト角θは5゜以下である。
また、前記両基板1,2間に封入されるネマティック液
晶は、その誘電率異方性Δεと液晶分子軸に直交する方
向の誘電率εとの比(Δε/ε)が約0.8以下、曲
げの弾性定数K33とスプレイの弾性定数K11との比(K33/
K11)が約1.0以下の物性をもつものとされている。
第3図は上記実施例の液晶表示素子と従来の液晶表示
素子との誘電率特性を示している。この図から分るよう
に、上記実施例の液晶表示素子は従来の液晶表示素子に
比べて印加電圧の変化に対する誘電率(ε)の変化がは
るかに大きく、この誘電率の変化は液晶分子の配向状態
の変化に対応しており、これは即ち液晶表示素子の光学
的変化に対応しているため、急峻なしきい値特性を示
す。
このように、上記液晶表示素子においては、出射側基
板2の配向処理方向A2を、入射側基板1の配向処理方向
A1に対して、液晶分子配列のねじれ方向Tと同方向に回
転させた方向にして、両基板1,2間の液晶分子aの配列
状態を、そのねじれ方向Tに沿って展開して見たとき
に、両基板1,2面での液晶分子aのチルト方向が互いに
逆方向でかつ基板1,2面から離れるにしたがって液晶分
子aのチルト角が小さくなる状態に配列させているか
ら、印加電圧に対する光学的変化が大きくなり、応答速
度を低下させることなくしきい値特性を急峻にして、高
時分割駆動に対しても良好なコントラストを得ることが
でき、また視野角も広くすることができる。
この効果は、液晶として、Δε/εの値が約0.8以
下、K33/K11の値が約1.0以下の物性の液晶組成物を使用
した場合に得られる。
下記の[表1]は各種ネマティック液晶の物性(旋向
性液晶を混入していない状態での物性)を示している。
下記の[表2]は、上記[表1]の液晶のうち、Δε
/εおよびK33/K11の値が小さいII〜IVの液晶を上記
実施例の液晶表示素子に使用してその電気光学特性を測
定した結果を示している。
なお、実施例1〜4の液晶II〜IVは右旋性のカイラル
液晶を混入したものである。また、[表2]において、
VST(50%)は、1KHzでスタティック駆動した場合にお
ける透過率が50%になるときの駆動電圧、VST(50%)/
VST(5%)は、同じく1KHzでスタティック駆動した場
合の透過率50%〜5%の輝度変化に必要な実効電圧比
(この値が小さいほど電圧変化に対する輝度変化が大き
い)である。また、[表2]におけるコントラストと応
答速度(立ち上がり時間+立ち下がり時間)の値は、1/
56デューティ、1/8.5バイアス、60KHzで時分割駆動した
ときの値である。
この[表2]からも明らかなように、実施例1〜4の
液晶表示素子は、コントラストが32以上と極めて高く
(従来の液晶表示素子のコントラストは15〜18)、かつ
VST(50%)/VST(5%)の値が小さく、しきい値特性
が急峻であり、また応答速度についても200〜300m sec
以上で高速応答する。
また、実施例1〜4の液晶表示素子を比較すると、液
晶分子のチルト角θ(両基板1,2面の配向膜6,7上でのチ
ルト角)が同じ(θ=1.8)である実施例1〜3では、
液晶Δε/εおよびK33/K11の値が小さいほど良好な
特性が得られる。したがって、液晶のΔε/εおよび
K33/K11の値は小さいほどよい。ただし、液晶のΔε/
εの値が約0.8以下、K33/K11の値が約1.0以下であれ
ば、電気光学特性は十分満足できる。また、実施例4の
ように液晶分子のチルト角θを3.0゜にすると、同じ物
性の液晶IIIを使用した実施例2に比べて、電気光学特
性が悪くなり、また液晶分子の配向の安定性も悪くなる
から、液晶分子のチルト角θはできるだけ小さくするの
が望ましいが、液晶分子のチルト角θが5゜以下であれ
ば十分満足できる電気光学特性を得ることができる。
上記電気光学特性は、液晶分子を、そのねじれ方向に
沿って展開して見たときに両基板1,2面での液晶分子a
のチルト方向が互いに逆方向でかつ基板1,2面から離れ
るにしたがって液晶分子aのチルト角が小さくなる状態
に配列させ、さらに液晶としてΔε/εおよびK33/K
11の値が小さい液晶組成物を使用することによって得ら
れたものである。
すなわち、下記の[表3]は、[表1]の液晶うちΔ
ε/εおよびK33/K11の値が最も小さい液晶IVを従来
の液晶表示素子に封入した比較例1と、Δε/εおよ
びK33/K11の値が大きい液晶Iを上記実施例のように液
晶分子を配列させた液晶表示素子に封入した比較例2と
についてその電気光学特性を上記実施例1〜4と同じ条
件で測定した結果を示している。
なお、比較例1の液晶IVは左旋性のカイラル液晶を混
入したものであり、比較例2は右旋性のカイラル液晶を
混入したものである。
この比較例1,2と上記[表2]に示した実施例1〜4
とを比べてみると、液晶分子を上記実施例のように配列
させても、比較例2のように液晶のΔε/εの値が0.
87で、かつK33/K11の値が1.16と大きい液晶表示素子で
は、コントラストおよびしきい値特性の急峻性が低下す
る。また、従来の液晶表示素子でも、Δε/εおよび
K33/K11の値が小さい液晶を使用すれば、比較例1のよ
うにコントラストを比較的高くすることができるが、そ
れでもコントラストは28程度であり、これに比べれば、
同じ液晶IVを用いた実施例3の液晶表示素子は、コント
ラストが42と格段に優れている。また、比較例1で使用
した液晶IVよりもΔε/εおよびK33/K11の値が大き
い液晶II,IIIを用いている実施例1,2でも、その電気光
学特性の全てが比較例1よりも格段に優れている。さら
に、実施例1,2は、液晶のΔεを大きくできるので、比
較例1よりも動作電圧が低い。これは、液晶のΔε/ε
の値を比較例1の程度まで小さくしなくても高コント
ラストおよびしきい値特性の急峻性が得られるためであ
り、したがって実施例1,2の液晶表示素子は、比較例1
に比べて低い電圧で駆動できるから、駆動回路を単純な
回路構成とすることができる。
また第4図は、上記実施例の液晶表示素子の分光特性
を従来の液晶表示素子の分光特性と比較して示したもの
で、上記実施例の液晶表示素子は、従来の液晶表示素子
に比べて、スペクトル分布はほぼ同じ傾向を示すが、ON
状態での透過率が極めて高い。すなわち、上記実施例に
よれば、着色せず、かつ明るい液晶表示素子を得ること
ができる。
以上のように、上記実施例の液晶表示素子は、液晶分
子を、そのねじれ方向に沿って展開して見たときに両基
板1,2面での液晶分子aのチルト方向が互いに逆方向で
かつ基板1,2面から離れるにしたがって液晶分子aのチ
ルト角が小さくなる状態に配列させ、さらに液晶とし
て、Δε/εの値が約0.8以下、K33/K11の値が約1.0
以下と小さい液晶組成物を使用しているから、優れた電
気光学特性をもっており、また特に赤,緑,青のカラー
フィルタを備えてフルカラー画像を表示する液晶表示素
子においては、従来の液晶表示素子に比べてはるかに鮮
明なフルカラー画像を表示することができる。
なお、上記第1の実施例では右旋性をもたせた液晶を
使用しているが、左旋性をもたせた液晶を使用する場合
も、出射側基板の配向処理方向を、入射側基板の配向処
理方向に対して、液晶分子配列のねじれ方向と同方向に
回転させた方向にするとともに、液晶のΔε/εの値
を約0.8以下、K33/K11の値を約1.0以下にすれば、上記
第1の実施例と同じ効果をもつ液晶表示素子を得ること
ができる。
すなわち、第5図は本発明の第2の実施例を示したも
ので、第5図(a)において、A1は入射側基板の配向処
理方向、A2は出射側基板の配向処理方向、Tは液晶分子
配列のねじれ方向を示しており、入射側基板の配向処理
方向A1は、第1図に示した第1実施例における出射側基
板の配向処理方向A2と同じ方向とされ、出射側基板の配
向処理方向A2は、第1実施例における入射側基板の配向
処理方向A1と同じ方向とされている。また、両基板間に
封入するネマティック液晶は、第1実施例とは逆方向の
旋向性をもたせた液晶(左旋性のカイラル液晶を混入し
たネマティック液晶)とされており、その液晶分子は、
その左旋性により入射側基板から出射側基板に向かって
(図を裏側から見て)左回りにほぼ90゜のねじれ角ψで
ねじれ配列している。なお、この場合も、液晶表示素子
の視覚位置Fは第5図(a)に示すように液晶表示素子
の左側にくる。また、第5図(b)において、B1は入射
側偏光板の偏光軸方向、B2は出射側偏光板の偏光軸方向
を示しており、入射側偏光板の偏光軸方向B1は入射側基
板の配向処理方向A1とほぼ直交する方向とされ、出射側
偏光板の偏光軸方向B2は入射側偏光板の偏光軸方向B1と
ほぼ平行とされている。
この第2の実施例においても、出射側基板2の配向処
理方向A2を、入射側基板1の配向処理方向A1に対して、
液晶分子配列のねじれ方向Tと同方向に回転させた方向
にしているから、両基板1,2間の液晶分子aの配列状態
は、そのねじれ方向Tに沿って展開して見たときに、両
基板1,2面での液晶分子aのチルト方向が互いに逆方向
でかつ基板1,2面から離れるにしたがって液晶分子aの
チルト角が小さくなる状態になり、したがって液晶のΔ
ε/εの値を約0.8以下、K33/K11の値を約1.0以下に
すれば、上記第1実施例と同様に、応答速度を低下させ
ることなくしきい値特性を急峻にして、高時分割駆動に
対しても良好なコントラストを得ることができるととも
に、視野角も広くすることができる。
〔発明の効果〕
本発明の液晶表示素子は、一対の基板間に封入したネ
マティック液晶の分子を一方の基板から他方の基板に向
かってねじれ配列させるとともに、前記一対の基板の外
面にそれぞれ配置される一対の偏光板のうちの一方の偏
光板の偏光軸方向を前記一対の基板のうちいずれかの基
板の配向処理方向とほぼ平行にするかまたはほぼ直交さ
せ、他方の偏光板の偏光軸方向は前記一方の偏光板の偏
光軸方向とほぼ平行にした液晶表示素子において、前記
他方の基板の配向処理方向を、前記一方の基板の配向処
理方向に対して、液晶分子配列のねじれ方向と同方向に
回転させた方向にし、かつ前記ネマティック液晶の誘電
率異方性Δεと液晶分子軸に直交する方向の誘電率ε
との比(Δε/ε)を約0.8以下、前記ネマティック
液晶の曲げの弾性定数K33とスプレイの弾性定数K11との
比(K33/K11)を約1.0以下としたものであるから、応答
速度を低下させることなくしきい値特性を急峻にして、
高時分割駆動に対しても良好なコントラストを得ること
ができる。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第4図は本発明の第1の実施例を示したもの
で、第1図は両基板の配向処理方向および液晶分子配列
のねじれ方向と偏光板の偏光軸方向の模式図、第2図は
液晶分子の配列状態をそのねじれ方向に沿って展開して
示した液晶分子配列図、第3図は液晶表示素子の誘電率
特性図、第4図は液晶表示素子の分光特性図である。第
5図は本発明の第2の実施例を示す両基板の配向処理方
向および液晶分子配列のねじれ方向と偏光板の偏光軸方
向の模式図である。第6図は液晶表示素子の断面図、第
7図は従来の液晶表示素子における両基板の配向処理方
向および液晶分子配列のねじれ方向と偏光板の偏光軸方
向の模式図、第8図は従来の液晶表示素子における液晶
分子の配列状態をそのねじれ方向に沿って展開して示し
た液晶分子配列図である。 1……入射側基板、2……出射側基板、6,7……配向
膜、a……液晶分子、A1……入射側基板の配向処理方
向、A2……出射側基板の配向処理方向、T……液晶分子
配列のねじれ方向、ψ……ねじれ角、B1……入射側偏光
板の偏光軸方向、B2……出射側偏光板の偏光軸方向、F
……視角位置。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一対の基板間に封入したネマティック液晶
    の分子を一方の基板から他方の基板に向かってねじれ配
    列させるとともに、前記一対の基板の外面にそれぞれ配
    置される一対の偏光板のうちの一方の偏光板の偏光軸方
    向を前記一対の基板のうちいずれかの基板の配向処理方
    向とほぼ平行またはほぼ直交させた液晶表示素子におい
    て、前記他方の基板の配向処理方向を、前記一方の基板
    の配向処理方向に対して、液晶分子配列のねじれ方向と
    同方向に回転させた方向にし、前記両基板に隣接する液
    晶分子を、その両基板面に対するチルトの傾き方向を互
    いに逆方向に向けて配向させ、かつ前記ネマティック液
    晶の誘電率異方性Δεと液晶分子軸に直交する方向の誘
    電率εとの比(Δε/ε)を約0.8以下、前記ネマ
    ティック液晶の曲げ弾性定数K33とスプレイ弾性定数K11
    との比(K33/K11)を約1.0以下としたことを特徴とする
    液晶表示素子。
JP63258815A 1988-07-29 1988-10-14 液晶表示素子 Expired - Fee Related JP2550681B2 (ja)

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