JP2550112B2 - チタン合金翼の製作方法 - Google Patents

チタン合金翼の製作方法

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JP2550112B2 JP62283300A JP28330087A JP2550112B2 JP 2550112 B2 JP2550112 B2 JP 2550112B2 JP 62283300 A JP62283300 A JP 62283300A JP 28330087 A JP28330087 A JP 28330087A JP 2550112 B2 JP2550112 B2 JP 2550112B2
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寛 福井
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、チタン合金翼の製作方法に関するもので、
とくに、チタン合金翼の製作中に生ずる変形をクリープ
変形させて矯正する方法に関するものである。
〔従来の技術〕 従来、蒸気タービン用のタービン翼は、主に12Cr系の
材料であり、この材料の場合でも切削加工時の応力や蒸
気中の水分による翼の蒸気入口側のエロージヨン防止の
ためにステライト板を溶接する際の熱応力により翼に変
形が生じ、その変形を矯正するための処置が施されてい
るが、12Cr系材料の場合には、変形を戻す方向に単に曲
げや捩りを加えることにより、矯正が可能であつた。
一方、チタン合金翼の場合は、前記12Cr系材料のよう
な曲げや捩りによる矯正では、翼が割れてしまうので、
不可能とされていた。
そこで、チタン合金翼の最近の変形矯正方法について
は、精密鍛造メーカーなどで実施されているが、その方
法は、翼を500℃〜600℃に加熱し、同温度に加熱した金
型を用い、プレスで圧力を加えて保持する方法である。
しかし、チタン合金は、変形を与えても、時間の経過で
元に戻るというスプリングバツクの性質が強く、金型も
正規の寸法よりスプリングバツク分を考慮して多めに曲
げる方法をとつている。
特公昭60−39744号公報にはチタン合金を矯正治具に
固定し、時効熱処理することにより矯正と時効とを同時
に行う方法が示されている。しかし、この方法でも、ス
プリングバツクが大きく、所定形状への矯正ができな
い。
〔発明が解決しようとする問題点〕
チタン合金翼のとくに、α+β系の合金では、結晶構
造が稠密六方晶であることやヤング率が鋼の半分である
ことや伸びが小さいなど、通常では塑性変形しにくい材
料であるため、前記従来の技術の中で述べた12Cr鋼の場
合のように室温で曲げや捩りを与えて矯正する方法で
は、矯正途中で突然破断または亀裂が入つてしまうとい
う問題点があつた。また蒸気中に含まれる水滴によるエ
ロージヨンを防止するためにチタン合金翼の蒸気入口側
にβ系チタン合金をエロージヨンシールド材として溶接
した場合など、α+β型とβ型チタン合金でスプリング
バツク量が異なる等、前述のように500℃〜600℃に加熱
し、スプリングバツク量を見込んで正規寸法より過剰に
曲げもしくは捩りを加えることにより変形を矯正するこ
とは、非常にむずかしい。またチタン合金の性質上、加
熱することにより、曲げや捩りを室温よりは加えやすく
なるために、一時的に変形を矯正することができるが、
そのままでは、時間の経過とともに、変形を矯正する前
の状態に戻つてしまい、しかも、α+β型とβ型チタン
合金の溶接部は、それぞれの戻り量に違いがでるため、
欠陥や残留応力となつてタービン翼として不適当なもの
となるという問題点がある。
本発明は、このような問題点を解決しようとするもの
である。すなわち、本発明は、α+β型のチタン合金翼
にエロージヨンシールド材としてβ型チタン合金例えば
Ti−15%Mo−5%Zr,Ti−15%Mo−5%Zr−3%Alを溶
接したチタン合金翼においても、その溶接時の変形を、
翼本体,エロージヨンシールド材,溶接部などに、欠陥
を生じさせることなく、適正な変形の矯正方法を提供す
ることを目的とするものである。
〔問題点を解決するための手段〕
上記のチタン合金製タービン翼にエロージヨンシール
ド材を溶接する工程で発生した変形は、シールド材の時
効温度より低い温度、特に150℃〜350℃の温度で一次矯
正を行ないほぼもとの溶接前の形状にした後、所定の翼
プロフアイル形状を有する治具に強制拘束し、所定のプ
ロフアイルに固定した状態で、シールド材の時効温度、
特に450℃〜550℃で時効処理と同時に二次矯正を行うこ
とにより所定のプロフアイルに修正することができる。
また二次矯正中には、β型チタン合金のエロージヨンシ
ールド材の時効作用もあり、水滴によるエロージヨン防
止のために必要な十分に高い硬さを有するエロージヨン
シールド部が得られる。
〔作用〕
チタン合金は高温状態で荷重を加えると永久変形する
性質を有するから、チタン合金翼を高温で矯正するとと
もに、治具で強制拘束して熱処理を行なうことにより、
欠陥の生じない適正に矯正されたチタン合金翼が得られ
る。
すなわち、チタン合金は通常の鋼よりかなり低い温度
でスリープ変形を生ずる。第4図はTi−6Al−4Vのチタ
ン合金のクリープ変形の特性を示す図であり、負荷応力
=耐力×0.7の荷重をかけた場合の時間に対するクリー
プ変形量の関係を示したものである。常温では、100時
間でも変形量が0.01以下であるが、400℃〜500℃の場合
は10時間で5%に達している。また第5図は前記チタン
合金の負荷除去後100時間経過したときの作用応力とス
プリングバツク量の関係を示す。つまり、常温で負荷を
かけただけのものは、50%以上元の状態に戻つてしまう
が、熱間(150℃〜350℃)で負荷を加え、変形を矯正
し、治具に締付けて熱処理(450℃〜550℃で1〜15時間
保持)したものについては、スプリングバツク量が10%
以下まで下がつた。しかし、熱間でも負荷の量が少な
い、すなわち、変形の矯正が不充分だと、スプリングバ
ツク量も多くなつている。この理由は、第6図に示すよ
うに、チタン合金の変形の場合、変形領域の中に塑性変
形域と弾性変形域があり、負荷を加え続けると、時間と
ともに塑性変形域が広がつて永久変形となり、弾性変形
域として残つた部分はスプリングバツクして元に戻るわ
けである。つまり、第7図に示すように、時間とともに
増える塑性変形域は、同じであるから、初期において、
一次矯正を行ない、塑性変形域を増やしておけば、最終
的に残る弾性変形域は少なくなり、その分だけ、スプリ
ングバツク量は少なくなる。また一次矯正に一次矯正の
温度は、150℃より低い温度で行うと、材料の変形抵抗
が大きく、かつ延性が小さいために、β型合金のエロー
ジヨンシールド材にき裂がはいり易い。また350℃より
高い温度では、β型合金のエロージヨンシールド材にW
相が析出し延性が低くなるために、次に二次矯正の負荷
途中でエロージヨンシールド材にき裂が入り易い。した
がつて、一次矯正は150〜350℃の温度範囲で行なうのが
好ましい。特に、200℃〜300℃で行なうのが好ましい。
〔実施例〕
第1図は本発明の方法を実施する装置の一例を示して
いる。この装置は、チタン合金翼1の翼植込み部を押え
る押え金具2と、全体を支えるベース3と、翼プロフア
イル部を固定する所定のプロフアイルを形成するプロフ
イル固定治具4とから構成された変形矯正治具である。
β系のチタン合金として、重量でTi−15%Mo−5%Zr
−3%Alをエロージヨンシールド材1aとして溶接された
α+β系チタン合金翼1(重量でTi−6%Al−4%V合
金)は溶接時に発生した熱応力により変形する。チタン
合金翼は、700〜730℃で固溶化処理した後、第3図に示
す変形矯正フローチヤートのように、その先端のリーデ
ング部にエロージヨンシールド材を電子ビーム又はTIG
溶接した後、まず、200℃〜300℃の熱間で溶接による変
形を一次矯正し、その後に、第1図の変形矯正治具に翼
植込み部およびプロフイル固定治具4を締付け所定のプ
ロフアイルになるまでゲージにて測定しながら矯正さ
れ、固定される。その状態でチタン合金の酸化防止のた
め、アルゴンガス雰囲気中において、500℃に加熱して
シールド材の時効処理をかねて10時間保持した。その結
果、翼は所定のプロフアイルとなりスプリングバツクも
ほとんど生せず、変形が矯正された。
この実施例によれば、エロージヨンシールド材1aの時
効処理および残留応力の除去の効果も同時に達成され
る。
〔発明の効果〕 本発明は、チタン合金翼の製作中に生ずる変形を矯正
する方法において、その翼を治具で強制拘束して熱処理
を行なう方法であるから、チタン合金翼の製作途中で発
生した変形を無欠陥で矯正することが可能である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の方法を実施する装置の一例を示した正
面図、第2図は第1図の切断線A−Aに沿う断面図、第
3図は本発明の方法の変形矯正工程の一例の説明図、第
4図はチタン合金のクリープ変形量の説明図、第5図は
同じくスプリングバツク量の説明図、第6図は同じく変
形領域の推移の説明図、第7図は同じく変形領域の推移
のもう1つの説明図である。 1……チタン合金翼、1a……エロージヨンシールド材、
2……押え金、3……ベース、4……プロアフイル固定
治具。
フロントページの続き (72)発明者 福井 寛 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社 日立製作所日立研究所内 (72)発明者 栗山 光男 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社 日立製作所日立研究所内 (72)発明者 武田 正男 茨城県日立市幸町3丁目1番1号 株式 会社日立製作所日立工場内 (56)参考文献 特開 昭55−113865(JP,A) 特開 昭62−170464(JP,A) 特開 昭62−180048(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】チタン合金製のタービン翼先端にβ型チタ
    ン合金製エロージヨンシールド材を溶接する工程、該溶
    接によつて生じた変形を、前記エロージヨンシールド材
    の時効温度より低い温度で一次矯正を行なつた後、所定
    の翼プロフアイル形状を有する治具に強制拘束し前記所
    定プロフアイル形状にした状態でエロージヨンシールド
    材の時効処理と同時に前記プロフアイル形状に矯正する
    ことを特徴とするチタン合金翼の製作方法。
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