JP2549614Y2 - 圧延装置 - Google Patents
圧延装置Info
- Publication number
- JP2549614Y2 JP2549614Y2 JP1660492U JP1660492U JP2549614Y2 JP 2549614 Y2 JP2549614 Y2 JP 2549614Y2 JP 1660492 U JP1660492 U JP 1660492U JP 1660492 U JP1660492 U JP 1660492U JP 2549614 Y2 JP2549614 Y2 JP 2549614Y2
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- Japan
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- wire
- rolls
- rolling
- roll
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- Reduction Rolling/Reduction Stand/Operation Of Reduction Machine (AREA)
- Superconductors And Manufacturing Methods Therefor (AREA)
- Metal Rolling (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、酸化物超電導線材等の
線材を圧延してテープ状線材とする圧延装置に関し、特
に、品質が良好なテープ状線材を提供できる圧延装置に
関する。
線材を圧延してテープ状線材とする圧延装置に関し、特
に、品質が良好なテープ状線材を提供できる圧延装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来から一般的に用いられている圧延装
置として、例えば、一対の円筒状のロールを平行に配置
し、回転状態にあるロール間に線材を定常的に通過させ
るようにしたものがある。
置として、例えば、一対の円筒状のロールを平行に配置
し、回転状態にあるロール間に線材を定常的に通過させ
るようにしたものがある。
【0003】しかし、この圧延装置は加工を定常的に行
っているため、線材は長手方向への伸びが大きく、テー
プ状線材としての幅出しが困難であった。特に、金属系
超電導線材等の難加工線材の場合には、長手方向への伸
びが大きいため、割れが生じ易く、テープ状線材の品質
を低下させていた。
っているため、線材は長手方向への伸びが大きく、テー
プ状線材としての幅出しが困難であった。特に、金属系
超電導線材等の難加工線材の場合には、長手方向への伸
びが大きいため、割れが生じ易く、テープ状線材の品質
を低下させていた。
【0004】一方、この他の圧延装置として、クロスロ
ールミルと呼ばれるものがある。この圧延装置は、ロー
ルを線材の幅方向に移動させることによって、線材の減
面加工を行うものであり、線材を幅方向に圧延すること
で、線材の長手方向の伸びを少なくし、難加工材でも割
れを生じさせることなく加工することができる。
ールミルと呼ばれるものがある。この圧延装置は、ロー
ルを線材の幅方向に移動させることによって、線材の減
面加工を行うものであり、線材を幅方向に圧延すること
で、線材の長手方向の伸びを少なくし、難加工材でも割
れを生じさせることなく加工することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のクロス
ロールミルと呼ばれる圧延装置では、装置が複雑化して
コストアップになると共に、ロールが往復運動するた
め、変形挙動が長手方向に定常的でなく、長手方向にテ
ープ幅のバラツキが生じ易いという不都合がある。
ロールミルと呼ばれる圧延装置では、装置が複雑化して
コストアップになると共に、ロールが往復運動するた
め、変形挙動が長手方向に定常的でなく、長手方向にテ
ープ幅のバラツキが生じ易いという不都合がある。
【0006】従って、本考案の目的は、装置のコストア
ップや品質の低下を招かずに、線材の幅出しを大にする
ことができる圧延装置を提供することである。
ップや品質の低下を招かずに、線材の幅出しを大にする
ことができる圧延装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本考案は上記問題点に鑑
み、装置のコストアップや品質の低下を招かずに、線材
の幅出しを大きくするため、平行に配置された一対の回
転軸と共に回転する一対のロールより構成し、この一対
のロールの線材を挟持する加工面を回転軸に対して所定
の角度だけ傾斜させた圧延装置を提供するものである。
み、装置のコストアップや品質の低下を招かずに、線材
の幅出しを大きくするため、平行に配置された一対の回
転軸と共に回転する一対のロールより構成し、この一対
のロールの線材を挟持する加工面を回転軸に対して所定
の角度だけ傾斜させた圧延装置を提供するものである。
【0008】
【作用】本考案は上記のように、線材と接触するロール
の加工面が回転軸に対して所定の角度だけ傾斜している
ため、線材に幅方向への剪断応力を付加できると共に、
ロール径に対して線材への加工接触長を大きくすること
ができ、線材に大径ロールで加工したときと同等の挙動
を与えることができる。このため、線材の長手方向への
伸びを抑えて、幅方向への拡がりを促進させる。
の加工面が回転軸に対して所定の角度だけ傾斜している
ため、線材に幅方向への剪断応力を付加できると共に、
ロール径に対して線材への加工接触長を大きくすること
ができ、線材に大径ロールで加工したときと同等の挙動
を与えることができる。このため、線材の長手方向への
伸びを抑えて、幅方向への拡がりを促進させる。
【0009】
【実施例】以下、本考案の圧延装置について添付図面を
参照しつつ詳細に説明する。
参照しつつ詳細に説明する。
【0010】図1には、本考案の一実施例の圧延装置が
示されている。この圧延装置の構成は、通常の圧延装置
と略同一になっており、適宜の圧下力と駆動力(回転
力)を受け、供給される線材3aを挟持,圧延してテー
プ状線材3bとするロール1,及びロール2を有した構
成となっている。
示されている。この圧延装置の構成は、通常の圧延装置
と略同一になっており、適宜の圧下力と駆動力(回転
力)を受け、供給される線材3aを挟持,圧延してテー
プ状線材3bとするロール1,及びロール2を有した構
成となっている。
【0011】ロール1,及びロール2は、回転軸(図示
せず)に対して所定の角度だけ傾斜した加工面1b,2
bと、その両端部に位置する大径部1a,2a,及び小
径部1c,2cがそれぞれ形成された形状を有し、加工
面1bと2bが互いに向き合い、かつ、大径部1aと小
径部2cが、また、小径部1cと大径部2aがそれぞれ
近接するように配置されている。
せず)に対して所定の角度だけ傾斜した加工面1b,2
bと、その両端部に位置する大径部1a,2a,及び小
径部1c,2cがそれぞれ形成された形状を有し、加工
面1bと2bが互いに向き合い、かつ、大径部1aと小
径部2cが、また、小径部1cと大径部2aがそれぞれ
近接するように配置されている。
【0012】図2には、ロール1とロール2の詳細な断
面構造が示されている。図から分かるように、ロール1
とロール2の加工面1b,2bは、回転軸4に対して所
定の角度θだけ傾斜している。
面構造が示されている。図から分かるように、ロール1
とロール2の加工面1b,2bは、回転軸4に対して所
定の角度θだけ傾斜している。
【0013】次に、上記ロール1,及びロール2を用
い、加工材として直径0.662mmのTl系銀被覆超
電導線材を厚さ0.14mmに圧延した。ここで、ロー
ル1,及びロール2として鍛鋼を用い、図2における各
サイズを以下の通りにした。 D1 =200mm D2 =180mm D3 =220mm L1 =160mm L2 =60mm L3 =40mm θ=70° テープ状に圧延されたTl系銀被覆超電導線材の幅と長
手方向の伸び歪を考察したところ、幅は2.5mmとな
り、長手方向の伸び歪は殆どなかった。
い、加工材として直径0.662mmのTl系銀被覆超
電導線材を厚さ0.14mmに圧延した。ここで、ロー
ル1,及びロール2として鍛鋼を用い、図2における各
サイズを以下の通りにした。 D1 =200mm D2 =180mm D3 =220mm L1 =160mm L2 =60mm L3 =40mm θ=70° テープ状に圧延されたTl系銀被覆超電導線材の幅と長
手方向の伸び歪を考察したところ、幅は2.5mmとな
り、長手方向の伸び歪は殆どなかった。
【0014】また、比較例として、一対の円筒状のロー
ルを用いた圧延装置で同様に実験を行ったところ、Tl
系銀被覆超電導線材の幅は2.0mmであった。すなわ
ち、本発明の圧延装置の圧延装置による加工の方が、テ
ープ状線材の幅拡がりが大きく、かつ、長手方向の寸法
バラツキが少ない均一な加工が行なえることが分かっ
た。
ルを用いた圧延装置で同様に実験を行ったところ、Tl
系銀被覆超電導線材の幅は2.0mmであった。すなわ
ち、本発明の圧延装置の圧延装置による加工の方が、テ
ープ状線材の幅拡がりが大きく、かつ、長手方向の寸法
バラツキが少ない均一な加工が行なえることが分かっ
た。
【0015】上記理由としては、線材と接触するロール
1,2の加工面1b,2bが回転軸4に対して所定の角
度θだけ傾斜しているため、線材に幅方向への剪断応力
を付加できると共に、ロール径に対して線材への加工接
触長を大きくすることができ、線材に大径ロールで加工
したときと同等の挙動を与えることができるからであ
る。
1,2の加工面1b,2bが回転軸4に対して所定の角
度θだけ傾斜しているため、線材に幅方向への剪断応力
を付加できると共に、ロール径に対して線材への加工接
触長を大きくすることができ、線材に大径ロールで加工
したときと同等の挙動を与えることができるからであ
る。
【0016】更に、前述の圧延加工によって得られた2
種類のテープ状Tl系銀被覆超電導線材の77K,0T
における臨界電流密度(Jc)を比較した。Jcの測定
法は直流4端子法により行い、1μV/cm電圧発生時
の電流値を超電導体コアの横断面積で割った値をJcと
定義した。本発明の圧延装置によって得られたテープ状
Tl系銀被覆超電導線材のJc値は、15000A/c
m2 を超えたのに対し、比較例の圧延装置によって得ら
れたTl系銀被覆超電導線材は5000A/cm2 しか
得られなかった。このように、上述した幅拡がり加工
は、超電導線材の特性にも大きな影響を及ぼすことが分
かる。
種類のテープ状Tl系銀被覆超電導線材の77K,0T
における臨界電流密度(Jc)を比較した。Jcの測定
法は直流4端子法により行い、1μV/cm電圧発生時
の電流値を超電導体コアの横断面積で割った値をJcと
定義した。本発明の圧延装置によって得られたテープ状
Tl系銀被覆超電導線材のJc値は、15000A/c
m2 を超えたのに対し、比較例の圧延装置によって得ら
れたTl系銀被覆超電導線材は5000A/cm2 しか
得られなかった。このように、上述した幅拡がり加工
は、超電導線材の特性にも大きな影響を及ぼすことが分
かる。
【0017】
【考案の効果】以上説明した通り、本考案の圧延装置に
よると、平行に配置された一対の回転軸と共に回転する
一対のロールより構成し、この一対のロールの線材を挟
持する加工面を回転軸に対して所定の角度だけ傾斜させ
たため、装置のコストアップや品質の低下を招かずに、
線材の幅出しを大きくすることができる。また、超電導
線材の圧延に使用すると、良好な超電導特性を有したテ
ープ状超電導線材とすることができる。
よると、平行に配置された一対の回転軸と共に回転する
一対のロールより構成し、この一対のロールの線材を挟
持する加工面を回転軸に対して所定の角度だけ傾斜させ
たため、装置のコストアップや品質の低下を招かずに、
線材の幅出しを大きくすることができる。また、超電導
線材の圧延に使用すると、良好な超電導特性を有したテ
ープ状超電導線材とすることができる。
【図1】本考案の一実施例に係る圧延装置を示す説明
図。
図。
【図2】ロールの構造を示す断面図。
1,2 ロール 1a,2a
大径部 1b,2b 加工面 1c,2c
小径部 3a 線材 3b テー
プ状線材 4 回転軸
大径部 1b,2b 加工面 1c,2c
小径部 3a 線材 3b テー
プ状線材 4 回転軸
Claims (1)
- 【請求項1】 平行に配置された一対の回転軸と共に回
転して、供給される線材を挟持して圧延する一対のロー
ルより構成され、 前記一対のロールは、前記線材を挟持する加工面が前記
回転軸に対して所定の角度だけ傾斜していることを特徴
とする圧延装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1660492U JP2549614Y2 (ja) | 1992-02-20 | 1992-02-20 | 圧延装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1660492U JP2549614Y2 (ja) | 1992-02-20 | 1992-02-20 | 圧延装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0570701U JPH0570701U (ja) | 1993-09-24 |
JP2549614Y2 true JP2549614Y2 (ja) | 1997-09-30 |
Family
ID=11920908
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1660492U Expired - Fee Related JP2549614Y2 (ja) | 1992-02-20 | 1992-02-20 | 圧延装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2549614Y2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN109772890A (zh) * | 2019-02-28 | 2019-05-21 | 西北工业大学 | 一种大尺寸高温合金棒材的超细晶轧制方法 |
-
1992
- 1992-02-20 JP JP1660492U patent/JP2549614Y2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN109772890A (zh) * | 2019-02-28 | 2019-05-21 | 西北工业大学 | 一种大尺寸高温合金棒材的超细晶轧制方法 |
CN109772890B (zh) * | 2019-02-28 | 2020-01-31 | 西北工业大学 | 一种大尺寸高温合金棒材的超细晶轧制方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0570701U (ja) | 1993-09-24 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
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