JP2549364B2 - ロ−ル剛性自動調節装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は自動車の車軸のオレオニューマチック懸架装
置と協働するようになった自動車用自動横揺れ剛性モジ
ュレータに関する。

〔従来の技術〕

オレオニューマチック懸架装置は各車輪についてオレ
オニューマチックアキュムレータを有している。このア
キュムレータは一般に、自動車の本体にしっかりと取り
付けられたアクチュエータのシリンダに連結され、横材
又は長さ方向部材に回動的に連結された車輪のアームに
回動的に連結されているピストンが前記シリンダ内で摺
動する。

２つのオレオニューマチックアキュムレータは車軸を
釣合わせるように互いに油圧的に連結され、これら２つ
のオレオニューマチックアキュムレータは又、車軸に加
わる荷重に応じて車高を修正するように作動する高さ修
正器に連結されている。

オレオニューマチック懸架装置の車軸が上下動を受け
て車軸の２つの車輪が同一方向に同時に押圧されると、
車軸の２つのアキュムレータ内に閉じ込められているガ
スが圧縮されそして車軸は制動された振動を受け、次に
その最初の釣合いを取る。

〔発明が解決しようとする問題点〕

他方、かかる車軸が横揺れを受けると車軸の２つの車
輪は、路面の輪郭か或いは曲げ遠心力の作用による本体
の傾斜かのいづれかの理由で反対方向に同時に押圧され
る。これらの状態では、オレオニューマチック懸架装置
は反応しない。というのは、アキュムレータから駆動さ
れた液体が閉じ込められたガスを圧縮することなく他方
のアキュムレータに合流するからであり、したがって横
揺れを止める作用がない。このために、オレオニューマ
チック懸架装置を備えた車軸は一般的に横揺れ止め用の
バーを備えている。

本発明の目的は、横揺れ止めバーが応力をほとんど受
けないように車軸のオレオニューマチックアキュムレー
タがあらゆる状態で横揺れと反応するような横揺れ剛性
のオレオニューマチックモジュレータを提供することに
ある。

〔問題点を解決するための手段〕

本発明によれば、自動車の車軸のオレオニューマチッ
ク懸架装置と協働するようになった自動横揺れ剛性モジ
ュレータであって、オレオニューマチック懸架装置が前
記車軸の各車輪についてオレオニューマチックアキュム
レータを備え、車軸の２つのアキュムレータが高さ修正
器に連結された油圧回路によって互いに連結され、前記
油圧回路が、２つのアキュムレータを互いに連結してい
る前記油圧回路を閉鎖するための閉鎖装置を備え、該閉
鎖装置が油圧連結回路中の流量と応答するような自動横
揺れ剛性モジュレータにおいて、高さ修正器からの流体
の流れがあった場合、２つのアキュムレータを互いに連
結している油圧回路閉鎖装置を開き位置に固定するため
の装置を有することを特徴とする自動横揺れ剛性モジュ
レータを提供する。

本発明のその他の特徴は、添付の図面を参照して非限
定的な例示として与えられる自動横揺れ剛性モジュレー
タの一実施例についての以下の詳細から明らかになろ
う。

〔実施例〕

第１図を参照すると、第１図は、アキュムレータが高
さ修正器によって供給されているときの本発明の調整装
置を示し、高さ修正器の役割は、車両の姿勢を再調整す
ることにある。

この図では、２つの車輪1a、1bが示され、各車輪は、
3a、3bで回動することができるように取付けられたアー
ム2a、2bによって横材、すなわち、長手方向部材4a、4b
に連結されている。サスペンションは、２つのアクチュ
エータ5a、5bによって形成され、アクチュエータのピス
トン6a、6bは、7a、7bで回動自在にアーム2a、2bに取付
けられ、アクチュエータのシリンダ8a、8bは、横材、す
なわち、長手方向部材4a、4bに固定され、或いは、回動
自在に取付けられている。アクチュエータ5a、5bは、図
示しない減衰装置を介してハイドロニューマチックアキ
ュムレータ9a、9bと液圧連通し、ハイドロニューマチッ
クアキュムレータ9a、9bのメンブレン10a、10bが、液体
室11a、11bと気体室12a、12bとを分離する。油圧回路13
が、室11a、11bを互いに連結させ、平衡状態の下では、
２つのアキュムレータ9a、9bは同じ圧力である。

本発明を適切に表すロール剛性調節装置は、円筒室15
を有する本体14によって形成され、円筒室15はカバー16
によって密封閉鎖されている。室15は管状盲要素によっ
て形成されたシャットル17を有し、管状盲要素の底部18
は、特別に厚い中央部分19を有し、管状盲要素の側壁20
は、第３図、４図及び５図で見ることができる、直径方
向に対向した２つのＵ形凹部21a、21bを有する。シャッ
トル17の底部18には、直径方向に対向した２つの穴22
a、22bが形成され、これらの穴22a、22bは、凹部21a、2
1bと同じ直径方向平面に位置され、中央部分19に対して
接線方向に配置されている。シャットル17は、更に、室
15内部において垂直方向移動の自由を有している。

本体14に横方向に嵌められた同軸の２つのダクト30
a、30bが、凹部21a、21bを通り、シャットル17内で、シ
ャットルに形成された室23に通じる。これらの２つのダ
クト30a、30bは油圧回路、すなわち、ダクト13に連通さ
れ、ダクト13は、室11a、11bをアキュムレータ9a、9bと
連通させる。

室23に通じるダクト30a、30bの端は、ボール24の着座
部として役立つように機械加工され、ボール24は、シャ
ットル17の底部の特別に厚い部分19上に位置しながら、
このシャットルの室23で移動する。

２つのアキュムレータを互いに連通させる回路の閉鎖
は、かくして、シャットルが第２図に示すように低位置
にあるときに、ボールの移動によって得られる。すなわ
ち、この場合には、ボールの中心は、ダクト30a、30bの
共通軸線上にある。

円筒室15は、ウェルの形態の通路25を介して室26と連
通し、この室26には、高さ修正器28から来る第１ダクト
27と、ブレーキ回路31に連通された第２ダクト29とが通
じ、周知のように、ブレーキ圧は軸線上の荷重に比例す
る。

高さ修正器28が遮断され、シャットル17が低位置にあ
るときには（第２図）、シャットルは、ロール力が引き
起こすダクト13の流れに従って２つのダクト30a、30bの
うちの１つを閉じる。すなわち、ボールは、一定の方向
に移動し、室23内部で、ダクト30a、30bの端に機械加工
された着座部のうちの１つに当接される。２つのアキュ
ムレータ9a、9bは、かくして、ダクト13の２つの部分の
間の連通を遮断するボール24の作用により独立され、次
いで、アキュムレータはロール力に対して弾性的に反応
する。

高さ修正器28が作動し（第１図）、図示しない高圧リ
ザーバがアキュムレータに供給するときには、シャット
ル17は、室15内で上昇し、ボール24を持ち上げ、かくし
て、ボールの中心を上昇させ、次いで、ボールの中心
は、最早、ダクト30a、30bの共通軸線上にはない。２つ
のダクト30a、30bのいずれをも閉じることはできず、ア
キュムレータ9a、9bに対する油圧供給は平衡される。

高さ修正器28がサスペンションを出口に連通すること
ができるように作動するならば、シャットル17は室15の
底部に残るが、２つのダクト30a、30bは開いたままであ
り、ボール24が２つのダクト30a、30bのうちの１つを遮
断したとしても、室15に瞬時に圧力差が生じ、この圧力
差がボールを再度中央に位置させることになる。

詳述すると、高さ修正器は、車両を上昇させるときに
は２つのアクチュエータ5a、5bをポンプと連通させ、車
両を下降させるときには２つのアクチュエータ5a、5bを
リザーバと連通させるようになっている。かかるアクチ
ュエータが出口、すなわち、リザーバに連通されている
ときに、ボール24が、例えば、アクチュエータ5bと連通
しているダクト13を塞いでしまうと、シリンダ8aの圧力
が降下するのに対して、シリンダ8bの圧力は一定のまま
である。従って、ボール24の右半部に及ぼされる力もボ
ール24の左半部に及ぼされる力よりも強く、この圧力差
がボールを再度中央に位置させる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、ハイドロニューマチックアキュムレータが高
さ修正器によって供給されているときの調整装置を示
す。 第２図は、一方の車輪が押圧されているときの調節装置
を示す。 第３図、４図及び５図は、本発明の調節装置の一部を形
成するシャットルの３つの平面における各断面図であ
る。 1a、1b……車輪 5a、5b……アクチュエータ 6a、6b……ピストン 8a、8b……シリンダ 9a、9b……ハイドロニューマチックアキュムレータ 11a、11b……液体室 12a、12b……気体室 13……油圧回路 14……本体 15……円筒室 17……シャットル 24……ボール 28……高さ修正器

フロントページの続き (72)発明者 ディディエール エクマン フランス国 77350 ル メー スュー ル セーヌ スカール ロンザール 64 (56)参考文献 特開 昭48−41422（ＪＰ，Ａ) 実開 昭54−172416（ＪＰ，Ｕ) 特公 昭39−16962（ＪＰ，Ｂ１)

Claims (4)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】各々がハイドロニューマチックアキュムレ
   ータを有する一対の右車輪及び左車輪のハイドロニュー
   マチックサスペンションと協働するようになっているロ
   ール剛性自動調節装置であって、 ２つのアキュムレータ9a、9bが、高さ修正器28に連通さ
   れた油圧回路によって互いに連通され、 ロール剛性自動調節装置が、２つのアキュムレータ9a、
   9bを互いに連通させる油圧回路13を閉鎖するための閉鎖
   手段24を有し、前記閉鎖手段24が、油圧連通回路内の流
   体流に応答する、ロール剛性自動調節装置において、 油圧回路13に構成された円筒室15内で垂直に移動するこ
   とができるシャットル17を有し、前記シャットル17には
   油圧室23が形成され、 一端がアキュムレータ9a、9bに夫々連通され、他端が前
   記油圧室23に通じる２つの同軸ダクト30a、30bを有し、
   前記各ダクトの他端には着座部が機械加工され、 閉鎖手段24が、前記油圧室23に配置され、前記油圧室23
   内で移動することができ、前記ダクト30a、30bの着座部
   と協働するボール24からなり、 高さ修正器28から円筒室15に流体が流入するときには、
   シャットル17が流体流の作用で垂直方向上方に移動さ
   れ、ボール24をその中心が前記ダクト30a、30bの共通軸
   線よりも上にある開放位置に係止する、 ことを特徴とするロール剛性自動調節装置。
2. 【請求項２】シャットル17は、ボール24が載る特別に厚
   い部分19と、該部分19の外側に形成された穴22a、22bと
   を備える底部18と、２つのＵ形凹部21a、21bを備えた側
   壁20とをを有する管状要素で作られ、アキュムレータ9
   a、9bに連通された２つのダクト30a、30bがＵ形凹部21
   a、21bを通ることを特徴とする、特許請求の範囲第１項
   記載のロール剛性自動調節装置。
3. 【請求項３】円筒室15がウェル形状通路25を介して油圧
   室26と連通し、油圧室26が、高さ修正器28に連通された
   第１ダクト27と、ブレーキダクト31に連通された第２ダ
   クト29とに通じることを特徴とする、特許請求の範囲第
   １項又は第２項記載のロール剛性自動調節装置。
4. 【請求項４】本体14に、キッャプ16によって蓋をされた
   円筒室15と、円筒室15で垂直方向に移動でき、２つのダ
   クト30a、30bが通じる油圧室23を構成するシャットル17
   とを有し、２つのダクト30a、30bが、夫々、ハイドロニ
   ューマチックアキュムレータ9a、9bに連通され、油圧室
   23の内側のダクト30a、30bの端が、シャットル17の底部
   18の特別に厚い部分19に載る閉鎖ボール24の着座部とし
   て役立つように機械加工され、円筒室15が通路25を介し
   て室26と連通し、室26が、高さ修正器28と、ブレーキ回
   路31とに連通することを特徴とする、特許請求の範囲第
   １項乃至第３項のいずれか一項に記載のロール剛性自動
   調節装置。