JP2548095B2 - 流動層炉を用いた金属材料の熱処理方法 - Google Patents

流動層炉を用いた金属材料の熱処理方法

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JP2548095B2 JP62121660A JP12166087A JP2548095B2 JP 2548095 B2 JP2548095 B2 JP 2548095B2 JP 62121660 A JP62121660 A JP 62121660A JP 12166087 A JP12166087 A JP 12166087A JP 2548095 B2 JP2548095 B2 JP 2548095B2
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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は流動層炉を用いた金属材料の熱処理方法に関
する。
金属材料を熱処理する場合に種々の加熱炉が利用され
る。近年、これらのうちで特に、いわゆる雰囲気炉に比
べて数倍の熱伝達速度を有する流動層炉が注目されてい
る。
本発明は、流動層炉を用いた金属材料の熱処理方法で
あって、レトルトに無理な熱的負荷をかけることなく金
属材料を短時間で熱処理できる方法に関するものであ
る。
<従来の技術、その問題点> 従来、一般に、流動層炉を用いて金属材料を熱処理す
る場合、流動層炉として、共に断熱材製の炉壁と開閉可
能な炉蓋とで囲繞された加熱室内にヒータ及びレトルト
が装入されており、該レトルトの下部に分散板が取付け
られていて、該分散板の上部において該レトルトの内部
に流動粒子が装填されて成る流動層炉を用いる方法が行
なわれている。この従来法は、分散板からレトルト内へ
全面均一流で流動化ガスを噴出させて流動粒子を流動化
させ、形成される流動層内に装入した金属材料を、ヒー
タ→レトルト→流動粒子→金属材料の経路で熱伝達して
熱処理する方法である。
ところが、かかる従来法によると、全面均一流で流動
化ガスを噴出させて流動粒子を流動化させる関係で、レ
トルトの内壁面部における流動粒子の流動化が悪く、こ
のためヒータ→レトルト→流動粒子→金属材料の熱伝達
経路におけるレトルト→流動粒子間の熱伝達が遅くなっ
て、その結果、それだけ熱処理時間が長くなり、また単
位時間当りの熱処理量も少なくなるという問題点があ
る。特に上記の問題点は高温域で熱処理する場合に大き
い。低温域で熱処理する場合には、レトルト→流動粒子
間の熱伝達が遅い点をその間の温度差を大きくとること
によって結果的に解消し得るが、高温域で熱処理する場
合には、レトルトの材質上の制約があって、そのように
大きな温度差をとることができないからである。そして
いうまでもないが、上記のように温度差を大きくとれ
ば、それだけレトルトの寿命が短くなり、また温度差を
大きくとるとはいってもそこには限界があるため、結局
はレトルト→流動粒子間の熱伝達が遅いことに起因し
て、例えば1200℃というような高温域での熱処理を行な
い難いのである。
<発明が解決しようとする問題点、その解決手段> 本発明は叙上の如き従来の問題点を解決する流動層炉
を用いた金属材料の熱処理方法を提供するものである。
しかして本発明は、流動層炉を用いて金属材料を熱処
理するに際し、流動層炉として、共に断熱材製の炉壁と
開閉可能な炉蓋とで囲繞された加熱室と、該加熱室の内
部に装入されたレトルトと、該炉壁と該レトルトとの間
の加熱室の内部に装入されたヒータと、該レトルトの下
部に取付けられた分散板と、該分散板の上部において該
レトルトの内部に装填された流動粒子とを備え、該分散
板から該レトルトの内部への流動化ガスの噴出量が該レ
トルトの内壁面部と中央部との間で独立して制御される
ように構成された流動層炉を用い、分散板からレトルト
の内部への流動化ガスの噴出量を、少なくとも流動層の
復温時間中はレトルトの中央部よりも内壁面部の方が多
くなるように制御することを特徴とする流動層炉を用い
た金属材料の熱処理方法に係る。
本発明で用いる流動層炉は、共に断熱材製の炉壁と開
閉可能な炉蓋とで囲繞された加熱室と、該加熱室の内部
に装入されたレトルトと、該炉壁と該レトルトとの間の
加熱室の内部に装入されたヒータと、該レトルトの下部
に取付けられた分散板と、該分散板の上部において該レ
トルトの内部に装填された流動粒子とを備え、分散板か
らレトルト内への流動化ガスの噴出量(分散板単位面積
当りの噴出量)がレトルトの内壁面部(レトルト内の周
辺部)と中央部との間で独立して制御されるように構成
された流動層炉である。
本発明では、上記のような流動層炉を用い、分散板か
らレトルト内への流動化ガスを噴出量を、レトルト内に
形成される流動層(流動化ガスの噴出によって流動粒子
が流動化し、かかる流動化によって形成される流動層)
の少なくとも復温時間中(流動層に金属材料を装入する
と、該流動層の温度が一時的に低下し、その後次第に元
の温度に戻るのであるが、この間の時間)はレトルトの
中央部よりも内壁面部の方が多くなるように制御する。
従来法のように、金属材料の熱処理段階とは関係な
く、分散板から常に全面均一流で流動化ガスを噴出させ
るのではなくて、少なくとも流動層の復温時間中は、流
動化ガスの噴出量をレトルトの中央部よりも内壁面部の
方が多くなるように制御する。このように制御すると、
流動層の復温時間中は、レトルト→流動粒子間の熱伝達
がそれだけ速くなり、したがって流動層の復温時間をそ
れだけ短縮でき、結果的に金属材料をそれだけ短時間で
熱処理できる。
流動層の復温後も、流動化ガスの噴出量をレトルトの
中央部よりも内壁面部の方が多くなるように制御するこ
とによって、レトルト→流動粒子間の熱伝達をそれだけ
速くすることもできるが、金属材料を均一加熱し、とり
わけ高価な流動化ガスの無駄使いを防止するために、復
温後は、流動化ガスの噴出量をレトルトの中央部と内壁
面部との間で同じにするすなわち全面均一流にするのが
好ましい。
<実施例> 第1図は本発明で使用される流動層炉を例示する縦断
面図である。共に断熱材製の炉蓋11と炉壁12とで囲繞さ
れて加熱室21が形成されており、炉蓋11は脱着装置31で
吊り上げ又は吊り下げることにより開閉可能となってい
る。加熱室21の内部にはレトルト51が装入されており、
炉壁12とレトルト51との間における加熱室21の内部にヒ
ータ41,42が装入されている。レトルト51の下部には分
散板61が取付けられており、分散板61の上部においてレ
トルト51の内部に流動粒子71が装填されている。
そして分散板61の下部には、レトルト51の中央部に流
動化ガスを噴出させるための内側プレナムチャンバ81と
レトルト51の内壁面部に流動化ガスを噴出させるための
外側プレナムチャンバ82とが区画形成されており、内側
プレナムチャンバ81と外側プレナムチャンバ82のそれぞ
れへ独立して、炉外からバルブ91,92,93を適宜に介して
流動化ガスが送入されるように構成されている。分散板
61からレトルト51内への流動化ガスの噴出量を、バルブ
91,92,93の開度を調節することにより、レトルト51の中
央部と内壁面部との間で独立して制御できるようになっ
ているのである。
本発明では、バルブ91,92,93→内側プレナムチャンバ
81・外側プレナムチャンバ82→分散板61の経路でレトル
ト51の内部へ流動化ガスを噴出させて、レトルト51の内
部に装填されている流動粒子71を流動化させ、流動層を
形成させるその一方で、ヒータ41,42を加熱して、ヒー
タ41,42→レトルト51→流動粒子71の経路で熱伝達さ
せ、流動層内に装入した金属材料を加熱するが、この際
に少なくとも該流動層の復温時間中は、バルブ91→内側
プレナムチャンバ81→分散板61の経路でレトルト51の中
央部へ噴出させる流動化ガス量(分散板61の単位面積当
りの流動化ガス量)よりも、バルブ92,93→外側プレナ
ムチャンバ82→分散板61の経路でレトルト51の内壁面部
へ噴出させる流動化ガス量の方を多くする。そして好ま
しくは、流動層の復温後は分散板61からレトルト51内へ
の流動化ガスの噴出量を全面均一流にする。
第2図は第1図に例示した流動層炉を用いて金属材料
を熱処理したときの熱処理時間と温度との関係を略視す
るグラフである。図中、温度曲線Aは炉壁12とレトルト
51との間における加熱室21(ヒータ41,42が装入されて
いる室)の温度、温度曲線Bはレトルト51の温度、温度
曲線Cは流動層の温度、温度曲線Dは金属材料の温度を
それぞれ示しているが、流動層へ金属材料を装入する
と、該流動層の温度は一時的に低下し、その後次第に元
の温度に戻っている。この間すなわち復温時間中(図中
R)は、該復温時間を短くするために、できるだけ速い
熱伝達が要求されるのであるが、従来法のように分散板
からレトルト内へ全面均一流で流動化ガスを噴出させる
と、レトルト内壁面部における流動粒子の流動化が悪
く、このためにレトルト→流動粒子間の熱伝達が遅くな
って、復温時間が長くなってしまう。特に高温域で熱処
理する場合には、レトルト→流動粒子間の熱伝達が遅い
点を結果的に解消する対応手段として双方の間の温度差
を大きくとるというようなことも、レトルトの材質上の
制約があって採用できない。本発明では、少なくとも復
温時間中、レトルト51の中央部よりもレトルト51の内壁
面部における流動化ガスの噴出量を多くして、該レトル
ト51の内壁面部における流動粒子71の流動化を促進する
ことにより、レトルト51→流動粒子71間の熱伝達を速く
し、その分だけ復温時間を短くするのである。そして好
ましくは、復温時間後は上記のような速い熱伝達が特に
は必要とされないので、高価な流動化ガスの無駄使いを
防止するため、分散板61からレトルト51内への流動化ガ
スの噴出量を全面均一流にする。
本発明によると、レトルト→流動粒子間の熱伝達が速
くなることによって流動層の復温時間が短くなるため、
従来の場合に金属材料の熱処理時間が50分であったもの
が15分に短縮され、したがってそれだけ単位時間当りの
熱処理量を多くすることができ、しかも従来法のように
レトルト→流動粒子間の温度差を大きくとる必要もない
のでそれだけレトルトの寿命も長くなり、更に例えばレ
トルト温度が1250℃でも流動層温度を1200℃にすること
ができるためにハイス鋼等の工具鋼の熱処理も可能であ
る。
<発明の効果> 以上説明した通りであるから、本発明には、金属材料
を短時間で熱処理することができ、したがってそれだけ
単位時間当りの熱処理量を多くすることができ、しかも
レトルトの寿命を長くし、かかる効果は特に高温域にお
いて大きく、更に従来は困難であった高温域での熱処理
をも行なうことができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明で使用される流動層炉を例示する縦断面
図、第2図は第1図に例示した流動層炉を用いて金属材
料を熱処理したときの熱処理時間と温度との関係を略視
するグラフである。 11……炉蓋、12……炉壁、21……加熱室 31……脱着装置、41,42……ヒータ 51……レトルト、61……分散板、71……流動粒子 81……内側プレナムチャンバ、82……外側プレナムチャ
ンバ 91〜93……バルブ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−251266(JP,A) 特開 昭63−96482(JP,A) 実開 昭56−66636(JP,U)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】流動層炉を用いて金属材料を熱処理するに
    際し、流動層炉として、共に断熱材製の炉壁と開閉可能
    な炉蓋とで囲繞された加熱室と、該加熱室の内部に装入
    されたレトルトと、該炉壁と該レトルトとの間の加熱室
    の内部に装入されたヒータと、該レトルトの下部に取付
    けられた分散板と、該分散板の上部において該レトルト
    の内部に装填された流動粒子とを備え、該分散板から該
    レトルトの内部への流動化ガスの噴出量が該レトルトの
    内壁面部と中央部との間で独立して制御されるように構
    成された流動層炉を用い、分散板からレトルトの内部へ
    の流動化ガスの噴出量を、少なくとも流動層の復温時間
    中はレトルトの中央部よりも内壁面部の方が多くなるよ
    うに制御することを特徴とする流動層炉を用いた金属材
    料の熱処理方法。
  2. 【請求項2】分散板からレトルトの内部への流動化ガス
    の噴出量を、流動層の復温時間中はレトルトの中央部よ
    りも内壁面の方が多くなるようにし、また該流動層の復
    温後は全面均一流となるように制御する特許請求の範囲
    第1項記載の流動層炉を用いた金属材料の熱処理方法。
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JPS6396482A (ja) * 1986-10-14 1988-04-27 株式会社小松製作所 流動層炉のガス分散ノズル装置

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