JP2547775B2 - Ofケ−ブル - Google Patents

Ofケ−ブル

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JP2547775B2
JP2547775B2 JP62157270A JP15727087A JP2547775B2 JP 2547775 B2 JP2547775 B2 JP 2547775B2 JP 62157270 A JP62157270 A JP 62157270A JP 15727087 A JP15727087 A JP 15727087A JP 2547775 B2 JP2547775 B2 JP 2547775B2
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正幸 廣瀬
良輔 畑
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Sumitomo Electric Industries Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はプラスチックフイルムの少くとも片面にセル
ロース紙をラミネートした絶縁紙テープの巻回層を少く
とも絶縁層の一部に具えたOFケーブルに関するものであ
る。
(従来技術) 第1図はOFケーブルの1例の概略横断面図である。図
面において、(1)は内部に絶縁油通路(2)を有する
分割導体、分割圧縮導体等のケーブル導体、(3)は絶
縁層、(4)は波付アルミニウムシースの如き金属シー
ス、(5)はビニル等からなる防食層である。本発明の
対象とするOFケーブルにおいては、上記絶縁層(3)
は、ポリプロピレンフイルム、ポリメチルペンテンフイ
ルム等のプラスチックフイルムの両面又は片面にセルロ
ース紙が接着剤層等を介して、あるいはプラスチックが
セルロース紙に喰い込むことによって一体にラミネート
された絶縁紙テープの巻回層が少くともその一部に有し
て形成されている。
(解決しようとする問題点) 上述のように絶縁層がプラスチックフイルムの少くと
も片面にセルロース紙をラミネートした絶縁紙テープの
巻回層を具えて形成されたOFケーブルにおいては、絶縁
油の中でプラスチックフイルムが膨潤して一定量の厚さ
増加を示し、絶縁層中における絶縁油の流動を阻害する
あるいはケーブルの曲げ性能をそこなうという問題点が
ある。
この対策として調濕法が開発実用化されている(特公
昭52−38237号公報参照)。この調濕法は第3図に示す
ように、オリジナルのラミネート絶縁紙(イ)に濕気を
付与して膨潤させた状態(ロ)でケーブル導体上に巻回
して絶縁層を形成し、その後ケーブルを乾燥することに
より前記濕気は除去されて同図(ハ)のようにその厚さ
を減少する。このような状態において、ケーブル内に絶
縁油を含浸すると、絶縁油によりプラスチックフイルム
は膨潤するが、その厚さは同図(ニ)のように最初ラミ
ネート絶縁紙テープを巻回した第3図(ロ)の場合と同
等となり、絶縁油によるプラスチックフイルムの膨張分
を吸収することができる。
しかし、上述のような調濕法によるときは、絶縁紙テ
ープに水分が含まれた状態で導体上に巻回される。ケー
ブルの完成品としては、絶縁紙中に水分が含まれていれ
ば、OFケーブルとしての重要な性能の1つであるtanδ
が高くなったり、絶縁油の分解や絶縁紙の劣化が起こる
等、OFケーブルの寿命に悪影響がある。従って、絶縁紙
中の水分を完全に除去するため、絶縁紙テープの巻回後
の工程である乾燥工程で充分な温度と時間をかける必要
がある。
従来のクラフト紙テープのみを用いたケーブルでは、
絶縁油による膨潤がないため、乾燥紙を用いており、乾
燥時の熱履歴を最小限にとどめることが出来たが、上述
のように水分を付与したラミネート絶縁紙を用いる場
合、水分を完全に除去するには、さらに温度と時間が必
要となる。特に絶縁層の内側の絶縁紙の水分を除去する
には長時間の乾燥を必要とし、絶縁紙を加熱劣化させる
という問題点がある。
(問題点を解決するための手段) 本発明は上述の問題点を解決したOFケーブルを提供す
るもので、その特徴は、プラスチックフイルムの少くと
も片面にセルロース紙をラミネートした絶縁紙のセルロ
ース紙面に水滴を散布して表面に凹凸を形成し、これを
乾燥して表面に凹凸を残した状態で水分を除去した絶縁
紙テープの巻回層を少くとも絶縁層の一部に具えて成る
OFケーブルにある。
第2図は本発明のOFケーブルにおけるラミネート絶縁
紙の処理の説明図である。
同図(イ)に示すように、ポリプロピレン、ポリメチ
ルペンテン等のプラスチックフイルム(32)の両面にセ
ルロース紙(31)をラミネートした厚さt0を有するオリ
ジナルの絶縁紙の両面のセルロース紙面に粒径分布の広
い水滴の散布することによりセルロース紙(31)は膨潤
すると共に、その表面に凹凸が形成される。従来はこの
状態で水分を保持したまま、即ち、例えばセルロース紙
に重量で6〜12%の水分を残したまま、紙巻きを行ない
ケーブルコアを作っていた。しかし、この水滴による凹
凸の効果を詳細に観察し、検討した結果、次の知見を得
るに至った。即ち本発明の水滴調濕の場合は、絶縁紙の
厚さはt1となる(同図ロ)。このような絶縁紙を乾燥し
てセルロース紙(31)の表面の水滴の除去すると、上記
凹凸は保持され、その厚さt′はt1より幾分目減りす
る程度である(同図ハ)。このような絶縁紙テープをケ
ーブル導体上に巻回して絶縁層を形成することにより、
前記凹凸のクッション効果により、プラスチックフイル
ムの絶縁油による膨潤量を吸収することができることを
知るに至った。
即ち、本発明では従来法による水分6〜12%を、幅広
テープの紙巻幅への切断前に、赤外線乾燥器により、水
分0.1〜4%の範囲で乾燥してから切断し、紙巻きに必
要な幅のテープを作り、各々で紙巻条件(テープ張力
等)を加えてケーブルを試作したところ、0.1〜4%の
水分範囲では十分に絶縁紙表面の凹凸は保持されてお
り、非常にわずかの条件変更で良好なケーブルを作り得
た。
(発明の効果) 上述した本発明のOFケーブルによれば、ケーブル導体
に巻回する前の絶縁紙を乾燥することになるので、従来
のケーブル絶縁層を形成したケーブルを乾燥するのに比
して極めて短時間に乾燥することができる。従って、ケ
ーブルとしての乾燥温度及び時間を最低限にすることが
可能となり、絶縁層の熱劣化を防止すると共に、ケーブ
ルのコストダウン及び水分による機械の損傷(サビ)も
回避することができる。又水滴調濕中の水分を特殊な密
閉法や保管法によって維持する苦労が殆んどなくなり、
極めて経済的かつ実用的である。
【図面の簡単な説明】
第1図はOFケーブルの一例の概略横断面図である。 第2図は本発明のOFケーブルにおける絶縁紙の処理の説
明図、第3図は従来の調濕法の説明図である。 1……ケーブル導体、2……絶縁油通路、3……絶縁
層、4……金属シース、 31……セルロース紙、32……プラスチックフイルム。

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】プラスチックフイルムの少くとも片面にセ
    ルロース紙をラミネートした絶縁紙のセルロース紙面に
    水滴を散布して表面に凹凸を形成し、これを乾燥して表
    面に凹凸を残した状態で水分を除去した絶縁紙テープの
    巻回層を少くとも絶縁層の一部に具えて成ることを特徴
    とするOFケーブル。
  2. 【請求項2】絶縁紙がプラスチックフイルムの両面にセ
    ルロース紙をラミネートしたものであることを特徴とす
    る特許請求の範囲第1項記載のOFケーブル。
  3. 【請求項3】プラスチックフイルムがポリオレフィンで
    あることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載のOFケ
    ーブル。
  4. 【請求項4】ポリオレフィンがポリプロピレン又はポリ
    メチルペンテンであることを特徴とする特許請求の範囲
    第3項記載のOFケーブル。
  5. 【請求項5】セルロース紙中の水分が4%以下であるこ
    とを特徴とする特許請求の範囲第1項記載のOFケーブ
    ル。
  6. 【請求項6】プラスチックフイルムとセルロース紙が接
    着媒体を介してラミネートされていることを特徴とする
    特許請求の範囲第1項記載のOFケーブル。
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