JP2547233B2 - コード化テレビ信号用デコード装置 - Google Patents

コード化テレビ信号用デコード装置

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Description

【発明の詳細な説明】 本発明はテレビジョン標準変換装置に関し、特に狭い
帯域伝送チャンネルを用いることを可能とするテレビジ
ョン標準変換装置に用いられるデコード装置に関する。
狭帯域チヤンネルに沿つてテレビ信号を伝送する提案
や実験装置が作製されており、そのような提案の1つは
条件的補充コーダーを用いて、このコーダーは通常動作
時は画面の変更部分に関連するデータのみが伝送され、
このデータは受像機のデコーダにより用いられて画面の
記憶された表示を変更し変化を再生する。実際には、デ
ータと記憶表示はデイジタル形式で、定データ伝送レー
トが用いられ、このことは画面が大量の変化を受けてい
る時には変更データの発生速度を制限する段階を設けね
ばならず、また画面が静止している時には差の画素デー
タではなく絶対データを伝送して累積した誤差を補正で
きるものとする。このような装置は通信82、IEE(UK)
会議出版第209号(付録)(1982年4月)、第12−16頁
のテー・エス・ダツフィとアール・シー・ニコルによる
「視覚無線会議用コーデツク」や、1982年7月ヨーク州
(UK)の「デイジタル映像処理(IEE)国際会議」のエ
ム・デー・カー・ジエー・ピー・テミム、シー・エス・
ケー・クラツプ、ジエー・シー・ジヨリベツトによる
「エラーの多いチヤネル上に条件補充ビデオ・コーデツ
クを実装する際の実際問題」に記述されている。また、
共願のヨーロツパ特願第83304259号や米国特願第4,609,
941号を参照されたい。
このような装置は従来は同期動作を含んでいた、すな
わち、コーデイング終了時のビデオ・フイールド・レー
トとデコーダ出力時のそれは同一である。しかし、例え
ば、局所的なビデオ源を有するデコーダのビデオ出力と
の同期を可能とするため、非同期動作を備えることが望
ましい。また、異なる標準を用いた装置間の動作も貴重
である。例えば、ヨーロツパで最も広く用いられている
テレビ標準(例えばシステムI)は50Hzのフイールド・
レートでフレーム当り625本のインターレース走査線を
有している。アメリカ合衆国や他のいくつかの国で用い
られているテレビ標準(システムM)は60Hzのフイール
ド・レートでフレーム当り525本のインターレース走査
線を有している。上記標準の内の一方に従つて発生され
たテレビ信号は他の標準に変換された後にのみ他の標準
に従つて動作する装置によつて利用できることは明らか
であり、このような変換を実行するために各種の装置が
用いられていた。この装置は複雑で高価である。
非同期動作の可能性はダツフィとニコルによる上記論
文に簡単に言及されており、また互換性のある標準間動
作も引用されている。しかしながら、これまでこのよう
な動作を達成できる装置は提案されていない。
本発明は、コード化されたテレビ画面の画素における
変化に関するデータを正規のデータレートで受信するバ
ツフア手段と、連続する画面フレームに関する画面内容
の変化を表わすこのバツフア手段で受信されたデータに
応答して画面記憶部を更新し、この画面記憶部からデー
タを読出して映像信号を発生するようにされた、前記画
面記憶部と制御手段を含むデコーダ手段とから成るコー
ド化テレビ信号用のデコード装置であつて、 各フレームを前記画面記憶部から読出し前記映像信号
を発生するフレームレートが受信される前記データの平
均的フレームレートと非同期でかつそれより大きく、前
記制御手段が、前記映像信号を発生するため前記画面記
憶部からデータを読出すフレームレートと等しい瞬間的
フレームレートで前記更新を行うようにされ、かつ前記
バツフア手段からデータを読出す平均的なレートが前記
バツフア手段でデータが受信される平均的レートと等し
くなるように規則的な周期で、前記更新の過程を中断す
るようにされたコード化テレビ信号用のデコード装置を
提供する。
(例えば)50Hzから60Hzへの変換を有するデコーダで
は、これは更新ループが60Hzのフイールド・レートで実
行され、フイールド又はフレームの繰返しを生じさせる
バツフアの再補充の間6つの内の1フレーム又は1フイ
ールドでは更新が生じないことを意味している。コーダ
ーの60Hzから50Hzの変換の場合は、更新ループは60Hzの
フイールド・レートで実行し、6つの内の1フレーム又
は1フイールド停止し、1フイールド又は1フレームの
ジヤンプを生じる。各場合とも、バツフアが低速度のフ
レーム又はフイールドと割込まれる高速のフレーム又は
フイールドとの間の差を吸収する役割を果たす。運動の
再生はフイールド又はフレームが繰返されたか又はジヤ
ンプしたかに応じて1/10秒又は1/5秒毎のある種の不連
続をこうむることになる(当然フレーム・レート差が小
さい時にはこれはそんなに目立たない)。フイールドが
繰返された又はジヤンプされた場合の不連続の大きさは
小さいため、これは好結果をもたらすが、ジヤンプ又は
繰返しが生じた時に2つの奇又は偶フイールドが隣接
し、時のジヤンプ又は繰返しまで奇偶フイールド列が反
転するということを補正する別な困難が残る。インター
レーシングによる走査線オフセツトを補正するためには
垂直空間補正が必要であり、交互の走査線によりU及び
V信号が運ばれる場合には多分何らかの色誤差も生じ
る。
上述の不連続は時間的内挿により、すなわち2枚の連
続する入力フレームの時間に対する出力フレームの時間
に依存する値の比率を用いて2枚の連続する入力フレー
ムの対応する画素の輝度(及び色)値間を内挿すること
により移動する縁のわずかな不明瞭さの犠牲の下に除去
できる。内挿を実行するための係数は読取専用メモリに
記憶され必要に応じて読出される。5から6のような簡
単な数値関係から生じるわずかなずれの修正のために、
内挿段階を周期的に繰り返すか又はジャンプを行う。複
雑な数値関係から生じるずれの修正のためには、多数の
内挿係数の用意が必要である。このようなずれは59.94H
zのフィールド・レートを用いているN.T.S.C.カラー・
テレビ信号と、ヨーロッパ標準の50Hzのフィールド・レ
ートの間に生ずる。
フレーム中の走査線数を変換するためには、空間内挿
を用いて走査線の異なる位置を補正し、入力レートで走
査線を表示するデータが入りかつ出力レートで読出され
るバツフア記憶部の使用により走査線時間差が補正され
る。空間内挿は横断フイルタにより実行される。フレー
ム中の走作線数が大きく、例えば50%以上増加する場
合、特定のフイールドの走査線のデータと共にインター
レースされたフイールドの走査線からのデータも使用さ
れる。
添附した図面を参照しつつ1例として本発明のいくつ
かの実施例が以下に説明される。
第1図及び第2図は上述の論文に記された型式の条件
補充ビデオ・データ伝送装置の部品を示し、これは送信
機(第1図)でテレビ信号を取入れ、条件補充コーデイ
ングを用いて受信機(第2図)でテレビ信号を再生す
る。送信されるテレビ信号は線路1上で受信されてアナ
ログ・デイジタル変換器(図示せず)を介してプレフイ
ルタ装置2へ印加される。変換器は各線で256素子をサ
ンプルして明度値Yを発生し、又各線で52素子をサンプ
ルしてU,Vカラー信号値を発生する。条件的補充コーデ
イングでは、アナログ形式でデータのフレームを記憶す
るよりは容易なためPCMコード化データを用いるのが便
利である。プレフイルタ2の空間/時間フイルタ操作の
後、デイジタル・データは全体を3で示す条件補充コー
ダへ印加され、このコーダーにより発生されたデータは
ビデオ多重化コーダ4とバツフア記憶部5を介して伝送
コーダ6へ送られ、ここで音声データ、フアクシミリ伝
送データや他の送信を必要とするデータと組合される。
これら全てのデータはデイジタル形式である。伝送路は
1.5又は2メガビツト/秒のデータ・レートを標準的に
は有して伝送デコーダ7により受信され、ここでバツフ
ア記憶部8を介してビデオ多重化デコーダ9へ印加され
るビデオ・データから音声、フアクシミリや他のデータ
が分離される。条件補充デコーダ10はビデオ・データを
受信し、送信フレームを再生し、これをポストフイルタ
11とデイジタル・アナログ変換器(図示せず)を介して
送り出しして従来のテレビ信号を再生する。
条件補充コーダ3はフレーム記憶部20を含み、条件補
充コーデイングは、入力フレームをフレーム記憶部20に
記憶されたものと比較し、ビデオ多重化コーダへ印加さ
れる差を表わす出力を発生する差動PCMコーダにより実
行される。
ビデオ多重化コーダ4は条件補充コーダからの出力デ
ータを可変長のコード化データ語に変換し、これにより
有効データ・レートをさらに減少させる。コーダ出力に
おける瞬間データ・レートは一定ではない、何故ならこ
れは送信画面の移動量に従つて変動し、バツフア記憶部
5がデータ・レートを平滑化して標準の2Mビツト/Sのデ
ータ・レートを発生する。移動検出器22が設けられてい
て、バツフア記憶部5の過充填を避けるため大量の移動
の場合にはDPCM閾値を変化させる。
デコーダでは、バツフア記憶部8は伝送デコーダ7か
らのデータを受信する役割を果たし、データを(ビデオ
・多重化・デコーダ9を介して)条件補充コーダ3によ
りデータが発生されるのと同じ不規則なレートで条件補
充デコーダ10へ送る。本装置は基本的には動作が同期し
ていることが認められる。すなわち入力ビデオの各フィ
ールドは送信機の出力時に送信データ項目(実際の画面
変更情報又は現フィールドが前フィールドから不変であ
るという文)を含み、これが(バッファや伝送遅延に続
いて)条件補充デコーダ10の画面記憶形成部分から読み
出されるフィールドを生じる。フイールド・サブサンプ
リングを用いる場合この文は成立しないが最終結果は同
一である、すなわち入出力フイールド・レートは等し
い。
以下にコーデツク(COder−DECoder)の形式で入力信
号として525本、60フイールド/秒(システムM)を受
入れ、前記信号を受信してそれから625本50フイールド
/秒(システムI)テレビ信号を発生するように設計さ
れた遠隔コーデツクへの伝送用の312.5本50フイールド
/秒条件補充信号を発生可能な本発明の特定の実施例を
説明する。上述のコーデツクは又遠隔コーデツクから31
2.5本、50フイールド/秒の条件補充ビデオ・データ伝
送を受信し、これから525本60フイールド/秒テレビ信
号を発生するよう配置されている。従つて、後述する特
定のコーデツクは一方が送信機で他方が受信機の2組の
変換回路を含む。このようなコーデツクの機能は、ヨー
ロツパ標準コーデツクの変更を必要とせずに米国標準の
条件補充ビデオ・データ伝送装置とヨーロツパ標準装置
との間のリンクを設けることである。伝送信号用の「31
2.5本」標準は625本信号から内挿により容易に発生可能
であるために選択されていることは明らかである。「31
2.5本」という表現は便宜上用いており、事実システム
I信号は572本の能動走査線のみを含んでいる。残り
(フイールド帰線消去時)は画面情報を含んでいないた
め、このシステムは実際には286本に関してのみ(フイ
ールド当り143本)データを伝送している。
第3図はシステムM標準信号からシステムI標準信号
へのテレビ信号の伝送時の可能な順序列を示す。実際に
は、NTSC標準システムM信号は60Hzフイールド・レート
ではなく59.94Hzのレートを用いていて、2信号のフレ
ーム・レート間の簡単な数値的関係からこのずれを適応
させる技術は後述されている。第3図の矢印に示されて
いるように、同一の条件補充伝送を用いたヨーロツパ標
準システムから米国標準システムへの伝送は同一の4段
階を逆順で追つている。
テレビ信号から条件補充データの実際の発生や条件補
充データからのテレビ信号の発生の詳細は、これが公知
の技術であり、任意の都合のよい方法で実行できるため
ここでは与えない。
まず526/60入力の場合のコーダ動作を考える。コーダ
の概観ブロツク線図は既に第1図に示してある。しかし
ながら、60Hzから50Hzへのフイールド・レートの変更を
実行するためには、条件補充コーダ3のフレーム記憶部
の動作を以下のように変更する。
フレーム記憶部20とコーダ21は同期を保持するために
60Hzのフイールド・レートで実行しているが、コーダ4
へ印加される出力データのフイールド・レートを50Hzへ
減少させるためには、フレーム記憶部20を6フレーム中
の1フレーム停止させてコーダ21へ印加されるデータの
平均レートを50フイールド/秒に減ずる。すなわち、プ
レフイルタ2から入つてくるビデオの6フレームの内の
1フレームは無視され記憶部20には入らず、この間DPCM
コーダによつては何の出力も発生されない。従つて不規
則な出力データ・レートが生じる。条件補充コーデイン
グを用いたビデオ・データ発生のレートは伝送される画
面中の移動量によつて著しく影響を受けるため、従来の
コーダはデータ伝送レートを平滑化するためのバツフア
記憶部を含んでいることが想起されるが、データ・レー
トを平滑化するバツフア記憶部の動作の詳細は上で引用
した特願に既に記述されているため詳細には説明しな
い。
無視されない6フレームの内の5フレームの間バッフ
ァは画面の動きにより決められるより速くデータを充填
しようとし、コーディング過程が中断した時のみ再び空
にしようとする。記憶部20は、条件補充コーダの間欠動
作によるデータ・レートの変更を適応させる役割を果た
す。従ってバッファは50Hz入力/50Hz出力(全てのもの
が等しい)コーダ用に必要とされるより大きくする必要
がある。このように簡単な装置では、受信機により再生
される画面の動きはわずかに不連続である。なぜなら前
記動きの2/3は4伝送フレームを占有し、前記動きの1/3
の1伝送フレームを占有するからである。
この不連続は1フレームの代りに1フイールドを周期
的に繰返す又は除外することにより減少され、この方法
は大きさが半分で回数が2倍の不連続を生じる。しかし
ながら、これは偶奇フイールド順の変更を生じ、フイー
ルド繰返し又は除外が生じた時にフレーム中の走査線の
位置を補正するため走査線を変位させる何らかの装置の
使用を必要とする。
この不連続は時間内挿と名付けられた方法の使用によ
り移動縁のわずかな不明瞭さの犠牲の下に減少され、こ
の時間内挿はフレーム記憶部20の制御により繰返される
又は除外されるフレームの発生時間に対する問題のフレ
ームのタイミングに応じて、画素輝度の変化をコーダ3
によるその実際の値ではなく何らかの中間値にコード化
することを意味する。画素輝度間のこの内挿は、繰返し
フレーム又は除外フレームが調時されて発生するにつれ
て前のフレームから後のフレームへ、又は逆順に行なわ
れるため、画素輝度の実際の変化は、フレームが繰り返
されようとしているのか又は省かれようとしているのか
にかかわらず当間隔でなされる。
上述した時間内挿を実行する装置は本発明の実施例に
用いられるプレフイルタ(第1図の番号2と置換えられ
る)のブロツク線図である第4図を参照して説明され
る。第4図の回路はプレフイルタの部品を用いたフレー
ム遅延30を含み、この遅延部30からの入出力は、入力33
を介して印加される制御信号に応じて遅延部30へ出入り
する値間の値を出力32に発生する内挿器31へ共に印加さ
れる。データはデイジタル形式であり、従つて内挿器31
は所要内挿デイジタル値の発生を実行する。第5図は繰
返し又は除外フレームのタイミングに対するフレームの
タイミングに応じて遅延部30への入力値からその出力値
へ段階的に進行していく内挿器により実行される内挿の
性質を図式で示してある。
上述したように、フレーム・レートが簡単な数値関係
にない時、時間内挿用の内挿係数の発生に問題が生じ
る。これは59.94Hzのフイールド・レートを有するシス
テムMのNTSCカラー・テレビ信号の場合に一方ヨーロツ
パPAL信号は50Hzのフイールド・レートを有しているこ
とから問題が生じる。時間内挿を各フレーム毎に正確に
実行する場合には1000個の係数を記憶しなければなら
ず、一方これが不当なハードウエアのオーバーヘツドな
しに可能だとしても、いくつかのフレームに対して繰り
返し使用されるより少ない数の係数を使用することによ
り実質的に同様の結果が得られる。
第4図のプレフイルターは走査線の標準変換も実施
し、非線形時間転送特性を与える。デイジタル形式への
変換後の入力テレビ信号は、データに各々K1,K2,K3,K4,
K5の値を乗算し積を共通出力35へ印加する5個の乗算器
と直列の4個の線遅延とから構成されるトランスバーサ
ルフイルターへ印加される。出力35は3レジスタ・バツ
フアへ印加されこのバツフアから信号は減算回路37へ印
加される。回路37はその第2入力としてフレーム遅延30
の出力を有し、その差出力は非線形特性を有する乗算器
38へ印加される。乗算器38の出力は加算回路39へ印加さ
れ、ここで回路37からの修正差出力がフレーム遅延30の
出力と再結合される。
乗算器38は差の小さい値は相対的に減少するが、差の
大きい値は変更なしで送信されるような特性を有してい
る。フレーム遅延30と回路37,38,39により形成される回
路の効果は相対的に小さい差を減少させ、従つて例えば
ノイズは減少して大きな差は減少されないことは明らか
である。このように、微小ではあるが連続的変化が生じ
ている場合、当初遅延部30のフレーム遅延にはこれは記
録されず、相当な値まで累計された時に全部が入力され
遅延部30に記憶される。
第4図の回路の最初の部分は入力テレビ信号のフレー
ム中の走査線の数の変化と条件補充コーダにより用いら
れるものとを収容するための入力テレビ信号の処理に関
連している。今関係している例では、入力信号はフレー
ム当り525本を有し条件補充コーダはフレーム当り312.5
本使用している。バツフア36の3本のレジスタの各々は
入力したレートで入力フレームの線を記憶するように配
置され、又312.5本フレームが必要とするものより低い
レートでレジスタから読出される。従つて、各線はバツ
フア36のレジスタから107μsで読出され、一方レジス
タには64μsで入力される。トランスバーサルフイルタ
34の目的は312.5本フレームの走査線の空間位置が525本
フレームの走査線の位置と正確に必ずしも対応していな
いことを補償するためのもので、乗算器の係数K1〜K5を
選択して走査線の空間位置のこの変化に従つて画素輝度
の補正された値を発生する。値K1〜K5の制御は図示して
いない読取専用メモリに記憶された値を参照して実行さ
れる。625本入力テレビ信号の場合、係数K1〜K5の値は
より簡単に計算されこれらは第4図に含まれる表に図示
されている。
コーデツクのデコーダの部分は第6図に示され、ここ
で入つてくる条件補充データは40でバツフア8に印加さ
れ、そこから条件補充データのデコードを実行するDPCM
プリデイクタ42へ印加さる。直列に接続された2個のフ
イールド記憶部43,44は画面のフレーム記憶部を形成
し、第3のフイールド記憶部45は記憶部44の出力に接続
される。乗算器46,47,48,49は各各フイールド記憶部43,
44の入力とフイールド記憶部45の出力に接続されてい
る。乗算器46,48の出力は加算回路50を介してバツフア
記憶部51の入力に接続される。乗算器47,49の出力は加
算回路52を介してバツフア記憶部53の入力に接続され
る。バッファ記憶部51、53の出力は、トランスバーサル
フィルタ55と、PCMテレビ信号を出力57として発生する
バッファ56に印加される。今説明している本発明の実施
例では、条件補充データは50フイールド/秒で312.5線
フレームを有する標準を基にしており、フイルタ55から
の出力は60フイールド/秒の525線フレームである。制
御器58は読取専用メモリに記憶された値から乗算器46〜
49の各々の値K,L,1−K,1−Lを発生する。
プリデイクタ42と記憶部43,44により形成されるルー
プは60Hzのフイールド・レート(すなわち秒当り30フレ
ーム)で記憶したフレームを循環させる。入力データは
50Hzのフイールド・レートを基にしており、バツフア8
を制御して5フレームの間連続してデコーダ・ループ中
を循環するフレームの画素の条件補充を行ない、次いで
1フレーム時間の間フレームを補充を不能とする。もち
ろん、バツフア8は条件補充データを連続的に再充填さ
れている。このようにして50Hzデータを用いて60Hzで実
行しているフレームを更新する。コーダの場合のよう
に、バツフア寸法はこの間欠動作と共に画面の移動内容
の変動による不規則性を平滑化することも考慮する。
フレームは312.5本のインターレース線のみを有し、
単一フイールドのみの走査線を用いて262.5本のインタ
ーレース線の出力フイールドを再生する場合、相当量の
細部の欠損が生じる。これを克服するため第6図の回路
は312.5本フレームの両フイールドの走査線を用いて525
本フレームの各フイールドの走査線を発生する。加え
て、上述したように6フレーム中の1フレームの修正の
中断の結果としてこうしないと生じるジヤンプを避ける
ために時間内挿が用いられている。時間内挿は312.5本
フレームの一方のフイールドに対しては乗算器46,48と
加算回路50により実行され、フレームの他方のフイール
ドに対しては乗算器47,49と共に加算回路52により実行
される。制御器58は所要の時間内挿を実行するため乗算
器46〜49が必要とする値を発生する。インターレースさ
れているので問題のフイールドの時間が異なつており、
それ故内挿のサイクルの異なつた段階にあるため、Kと
Lの値は想定されるように等しくはない。
第7図を参照すると回路のこの部分で実行される操作
を明確にする助けとなる。垂直線Aは前のフイールドの
発生時間を表わし、線Bは後のフイールドの発生時間を
表わす。もちろん実際にはフイールドはある時間を占有
し、これらの線はフイールドの対応する位置を示してい
る。破線C,Dは線A,Bにより表わされるフイールドのすぐ
前に先行するインターレース・フイールドの発生時間を
表わす。線Eは60Hzフイールドの対応する時間を表わ
し、線C,Dに対する線Eの時関係は線A,Bに対する時間関
係とは異なつていることがただちに明らかとなる。
加算回路50,52の出力は30フレーム/秒で動作してい
る312.5本フレームの走査線に対応し、従つて各線は107
μsを占有する。60Hzで動作している525本フレームの
走査線は64μsを占有する。バツフア51,53の機能は107
μsの周期で走査線を受信しこれを53.5μsの周期でト
ランスバーサルフィルタ55へ送出することである。
走査線はバツフア51,53から交互に取られ、これは53.
5μs毎に交番するスイツチ54として概略的に図示され
ている。このスイツチからの出力は実際にはフレーム当
り625本(フイールド当り312.5本)から構成されてい
る。フイルタ55はコーダに用いたものと同様の走査線内
挿器を形成し、乗算器K1〜K5は読取専用メモリに記憶さ
れた値に応答して制御され、312.5本出力が出力中に位
置に応じて正しく内挿された必要な262.5本走査線を含
むようにフイールドの途中で変化する。出力バツフア56
は冗長走査線を周期的に無視し、所望の走査線を64μs
の正しい持続時間に調整する。
PCMテレビ信号出力は走査線当り256画素を基にデイジ
タル・アナログ変換器により通常のアナログ信号に変換
される。
上記の説明は526/60信号から312.5/50の条件補充信号
へ変換するコーダと、これに続いて525/60信号へ再び変
換するデコーダを描いている。しかしながら、入力フイ
ールド・レートは出力フイールド・レートと同一である
必要はなく、又どちらかと送信レートとの間に簡単な関
係がある必要もない(事実、59.94Hzのフイールド・レ
ート〔29.97フレーム/秒〕は既に説明した)。コーデ
イング過程は「フレーム・スキツプ」を含む(簡単な30
/25変換に対しては6回に1回、29.97/25に変換に対し
ては約1000フレーム毎にスキツプは生じない)ことがわ
かり、従つて本装置は送信フレーム・レートに等しい又
はこれより大きい任意のフレーム・レートに適応可能と
なつている。同様に、デコーダでは再循環フレーム記憶
部の更新レートがフレームの再循環するレート、すなわ
ち出力ビデオ・レートに等しいか又はそれ以下であるこ
とを仮定している。
従つてシステムMで作動する非同期「単一標準」に対
して、29.97フレーム/秒の送信フレーム・レートを採
用可能である。入力がその公称値の1パーセント以内で
ある場合には、この値は30又は29.97フレーム/秒(公
称)入力に適応可能である。同期装置と比較してこの装
置はビデオ・レコーダの様に不安定なビデオ源には特に
有用である。同様にコーダからの出力は局所的に同期源
にロツク可能である(再び公称29.97以下1%以内の場
合)。明らかに、公称25フレーム/秒又は二重規準作動
に対しても同様の数字が採用できる。提案した装置の他
の利点は、送受信機のフレーム記憶部が独立なクロツク
の制御下で実行しているため、導入部分で参照した論文
に記述されている装置の場合のようにクロツク正当化情
報を送信する必要がない点である。
第4図及び第6図を参照して上述した25/30フレーム
/秒装置はこれを実施しないと生じる運動の不連続性を
避けるためフレーム内挿を含む。「単一標準」装置で
は、フイールドを除外する又は繰返すレートは低く、運
動に認識可能な歪を生じさせることなく必要に応じて内
挿を除外できる。
前述した特願に記載されている装置は、特に送信エラ
ーの発生時に正確なバツフア追跡を保証するためバツフ
ア記憶部制御情報の送信を含んでいる。伝送路の2端の
ビデオ・フイールド・レートが非同期である上述の装置
の場合、これは必要ない。受信機側でデコード・ループ
は局所的に定まるフイールド・レートで走行し、これは
入力データのフイールド・レートより低くないため、何
の問題も生じない。送信端では、関連するバツフアがオ
ーバーフロー(又はアンダーフロー)しないようにデー
タ発生のレートがなつていることを保証する(上述の特
願のように)ことが単に必要である。これはリンクの2
端で用いられるフイールド・レートにかかわらず真であ
る。
しかしながら、上述の型式のコーダを含むコーデツク
を「従来の」デコーダを含むものにインターフエースし
たい場合、後者のデコーダはデコーダ・バツフア状態BD
(t)が以下の関係に従つているかどうかを調べるため
エンコーダ・バツフア状態BE(t)に関する情報を必要
とする。
BE(t−Δt)+BD(t)=VRΔt (ここでVRは伝送容量で、Δtはデータがエンコーダ・
バツフア記憶部に入る時とデコーダバツフア記憶部を出
る時の時間である)。従つて、互換動作を望む場合、こ
の情報をコーダにより与えられなければならない。しか
しながら、実際のコーダ・バツフア状態はコーデイング
・ループの間欠動作により歪まされるため、送信すべき
値BE(t)は実際のバツフア状態ではなく、実際にコー
ド化されるフイールド数を一様なレートでコード化した
場合にあるべきバツフア状態の計算値である。もちろん
逆方向の場合は「非同期」デコーダは単に「同期」コー
ダにより送信されたエンコーダ・バツフア情報を無視す
る。
コーデツクがNTSC,PAL又はSECAMのカラー・テレビ装
置に接続された場合、この形式のコーデイングは条件補
充と関連して使用するのには適しておらず、第8図が使
用可能なテレビ・コーデイングの1形式を示している。
フレームは312.5本のインターレース走査線から構成さ
れ、今から説明する例では50Hzのフイールド・レートを
用いている。走査線の内で各フイールドの143本を画面
情報に使用し、各フイールドの残り13.25本をフイール
ド・ブランキングに使用する。各走査線中にはテレビ装
置のY信号から得られた256素子の明度データとU,Vから
得られた52素子のカラーデータがある。U,V情報はフレ
ームの交互の走査線により担持される。
【図面の簡単な説明】
第1図は条件補充コーダの線図である。第2図は条件補
充デコーダのブロツク線図である。第3図は625本50フ
イールド/画面を発生する受信機に525本60フイールド
/画面の伝送時に生じる可能な一連の変換段階を示す図
である。第4図は本発明によるコーダの1形式に用いら
れるプレフイルタのブロツク線図で、空間及び時間の両
内挿を含む。第5図は時間内挿の使用を説明する際に用
いた図である。第6図は時間及び空間の両内挿を実行す
るポストフイルタと組合せた条件補充デコーダの1形式
を示す。第7図は第6図の動作を説明する際に用いた図
である。第8図は312.5本フレーム中の画面情報の可能
な組合せを示す。 2……プレフイルタ、3……コーダ、5……バツフア記
憶部、6……伝送コーダ、7……伝送デコーダ、8……
バツフア記憶部、10……デコーダ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 デビツド ジヨフレイ モリソン イギリス国イプスウイツチ,トリムリ イ,ライラーズ グリーン 10 (72)発明者 リチヤード チヤールズ ニコル イギリス国イプスウイツチ,ウイツトネ シヤム,ホール レーン,“ハイ スト ーズ”(番地なし) (56)参考文献 特開 昭57−184387(JP,A)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】コード化されたテレビ画面の連続するフレ
    ーム間の画素の変化に関するデータをある一定のデータ
    レートで受信するバッファ手段(8)と、 画面を記憶する画面記憶部(43、44)と、 前記バッファ手段(8)で受信された前記画素の変化に
    関するデータを読み出し、前記画面記憶部に記憶されて
    いる画面を更新し、この画面記憶部から更新された画面
    を読み出して映像信号を発生する制御部(42)と、 を含むコード化テレビ信号用のデコード装置(10)であ
    って、 映像信号を発生するため、前記制御部が前記画面記憶部
    から更新された画面を読み出すフレームレートが、前記
    バッファ手段が受信する前記画素の変化に関するデータ
    の平均フレームレートより、大きくて非同期であり、 前記制御部が前記画面記憶部に記憶されている画面を更
    新するフレームレートは、映像信号を発生するため前記
    画面記憶部から更新された画面を読み出すフレームレー
    トに等しいが、前記制御部が前記バッファ手段から前記
    フレーム間の画素の変化に関するデータを読み出す平均
    的データレートが、前記バッファ手段が受信する前記画
    素の変化に関するデータのデータレートに等しくなるよ
    うに規則的周期で前記画面記憶部に記憶されている画面
    を更新する作業を行わないことを特徴とする、コード化
    テレビ信号用デコード装置。
  2. 【請求項2】前記画面記憶部に記憶されている画面を更
    新する作業の後に、前記画面を更新する作業を行わない
    事により映像信号の表す動きに不連続性が生じる事をふ
    せぐために、連続するフレームの各画素について、内挿
    を行う内挿手段(43−52、58)を持つ特許請求の範囲第
    1項記載のコード化テレビ信号用デコード装置。
  3. 【請求項3】前記画面記憶部(43、44)が、前記内挿手
    段用の記憶装置又はその一部を形成する特許請求の範囲
    第2項記載のコード化テレビ信号用デコード装置。
  4. 【請求項4】前記バッファ手段が前記画素の変化に関す
    るデータを受信する平均的フレームレートは毎秒25フレ
    ームで、前記制御部が前記画面記憶部から更新された画
    面を読み出すフレームレートは毎秒30フレームである特
    許請求の範囲第1項乃至第3項のいずれかに記載のコー
    ド化テレビ信号用デコード装置。
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