JP2546817B2 - パッケージ反転装置 - Google Patents

パッケージ反転装置

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JP2546817B2 JP35606391A JP35606391A JP2546817B2 JP 2546817 B2 JP2546817 B2 JP 2546817B2 JP 35606391 A JP35606391 A JP 35606391A JP 35606391 A JP35606391 A JP 35606391A JP 2546817 B2 JP2546817 B2 JP 2546817B2
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  • Replacing, Conveying, And Pick-Finding For Filamentary Materials (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、繊維製造工場において
ワインダー等で巻き取られたパッケージ(ボビン又は
玉)の表裏を反転するための装置に関する。
【0002】
【従来の技術】通常、ワインダ等の巻取り装置から玉揚
げされたパッケージは、トレイに載置されて搬送され、
検査等の工程を実施した後、品種別に梱包され、ユーザ
ーに出荷される。
【0003】そして、ユーザーである織屋においては、
整経工程にて多数のパッケージをクリールスタンドへ入
手又は自動的に装着し、これらパッケージから糸を解舒
してビームに巻取ることがなされるが、パッケージ両端
面のうち、どちらの面をクリールスタンド側にしてこれ
に装着するかによって、糸の解舒に際して糸の撚のかか
り方に相違があるため、前述のパッケージの梱包に際し
ては、パッケージの一定面をそろえて梱包するというこ
とがなされ、従来、この作業は人手によりなされてい
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記人
手による反転作業においては、パッケージの重量が10
kgを越えることもあり非常に重労働であった。又、こ
の反転作業の際にはパッケージの外形を崩すことのない
よう、また、パッケージ表面を汚すことのないよう留意
する必要があり、かかる見地からパッケージ外周表面を
把持することができなかった。このため、紙管を把持す
ることしかできず作業性も悪かった。
【0005】本発明は以上の実情に鑑みなされたもので
あって、パッケージの表裏を自動的に反転することので
きる装置の提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明は、トレイ上に載置した糸条パッケージを該ト
レイとともにその上下を反転せしめる装置において、前
記トレイの搬入方向に平行な軸芯を中心として回転する
本体枠と、該本体枠の内側に、該軸芯を中心とし、相互
に対向せしめて配設した二個一対の支持機構とから構成
するとともに、該支持機構を、前記トレイを搬入又は排
出せしめるローラ部と、該ローラ部上の前記トレイを位
置決めする位置決め手段と、位置決めした前記トレイを
把持する把持手段と、前記ローラ部,位置決め手段,把
持手段を前記軸芯に対し、進退せしめる押圧手段とから
構成したことを要旨とするものである。
【0007】
【作用】以下、本発明の作用について説明する。まず、
本体枠を回転して一方の支持機構を下方に、他方の支持
機構をその上方に位置せしめる。尚、このとき他方の支
持機構の把持手段が空のトレイを把持している。
【0008】ついで、パッケージを載置したトレイをロ
ーラ部により本体枠内に搬入し、位置決め手段により位
置決めする。しかる後把持手段によりトレイを把持す
る。
【0009】ついで、上方に位置する前記他方の支持機
構の押圧手段を駆動して、ローラ部,位置決め手段,把
持手段を前記下方の支持機構側へ移動させる。これによ
り、パッケージは上下のトレイを介して上下の支持機構
により挟持される。
【0010】ついで、本体枠を180°回転させてパッ
ケージの表裏を反転させる。そして、下方に移動した他
方の支持機構の前記押圧手段を収縮させて、パッケージ
の挟持を解く。この時、パッケージは下方に移動したト
レイ上に載置される。そして、ローラ部を駆動してトレ
イを本体枠から排出する。以上により、トレイに載置し
たパッケージの上下を反転することができる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例につき添付図面に基づ
いて説明する。図1,図2は本発明の一実施例装置の正
面図及び側面図である。同図に示すように反転装置
(1)は、適宜な配設台(2)と、この配設台(2)上
に設けた本体枠(3)と、図2に示す如く本体枠(3)
の前後に設けた搬送コンベア(4)と、前記本体枠
(3)の内側に、相互に対向せしめて配設した第一の支
持機構(S1)及び第二の支持機構(S2)とからなる
装置である。以下、各部の詳細について説明する。
【0012】A.配設台 前記配設台(2)は、横断面コの字形状の部材であるチ
ャンネルを所定の間隔で配設するとともに、その上に平
板を配設して構成したものであり、この平板上面に前記
本体枠(3)を設けている。
【0013】B.本体枠 前記本体枠(3)は図1に示すように、環状の大輪部
(31)と、前記大輪部(31)を軸芯回りに回転自在
に支持する支持部(32)と、大輪部(31)を回転さ
せる回転機構(33)とからなる。
【0014】前記支持部(32)は、図2に示すよう
に、前記配設台(2)上に設けらるものであって、矢印
A方向の前後に所定間隔で離隔して配設した遊転ローラ
(32A)群と、前記大輪部(32)の両端面に当接
し、これを挟持するように配設したボールベア(32
C)と、前記配設台(2)上に配設され前記遊転ローラ
(32A)及びボールベア(32C)を支持する支持台
(32D)とからなる。
【0015】前記大輪部(31)は前述の如く、所定幅
の外周面を有する環状部材であり、この外周面の略中央
に、外周に沿って設けた大歯車(33B)と、この大歯
車(33B)を挟み所定間隔を有して並行に配設したロ
ーラガイド(32B)を備える。尚、このローラガイド
(32B)と前記遊転ローラ(32A)とが係合する。
【0016】また、前記回転機構(33)は、適宜な配
設台(2)上に設けられ、前記大輪部(31)の大歯車
(33B)と歯合してこれを軸芯回りに回転させる一対
の伝導歯車(33A)と、モータ(33D)と、前記一
対の伝導歯車(33A)の回転軸に設けられ、モータ
(33D)からの駆動力を伝えるプーリ(33C)と、
前記モータ(33D)の回転軸に設けられたプーリ(3
3E)と、前記プーリ(33C),(33E)を接続す
るベルト(33F)とからなる。
【0017】以上の構成により、大輪部(31)は、前
記遊転ローラ(32A)上で軸芯回りに自在に回転す
る。また、伝導歯車(33A)と大歯車(33B)との
歯数比により、一回のモータ(33D)の回転数は、本
体枠(3)が180°回転するように設定してある。
尚、この例ではモータ(33D)からの伝達損失を考慮
して前記ベルト(33F)にタイミングベルトを、前記
プーリ(33C),(33E)にタイミングベルトプー
リを用いた。
【0018】C.搬送コンベア 前記搬送コンベア(4)は、矢示A方向における前記大
輪部(31)の前後に、図2に示す如く配設される公知
のコンベアであって、適宜な駆動源(図示せず)を有す
る。
【0019】D.第一の支持機構及び第二の支持機構 前記第一の支持機構(S1)及び第二の支持機構(S
2)は、前述の如く、前記大輪部(31)の内側に設け
られるものであって、同じ構成を有するとともに、相互
に対向するように設けられるものである。以下、代表と
して第一の支持機構(S1)の構成について説明する。
【0020】図1に示すように前記第一の支持機構(S
1)は、パッケージ(P)搬送用のトレイ(T)を搬送
するローラ部(5)と、このローラ部(5)上のトレイ
(T)を位置決めする位置決め手段(7)と、前記ロー
ラ(5)上のトレイ(T)を把持する把持爪(9)を有
する把持手段(8)と、これらローラ部(5),位置決
め手段(7),把持手段(8)を矢示C−D方向に移動
させる押圧手段(6)とからなるものである。
【0021】前記ローラ部(5)は、複数の駆動ローラ
(51),この駆動ローラ(51)を支持する支持枠
(52),前記駆動ローラ(51)にモータ(53)か
らの回転力を伝える回転軸(54),前記モータ(5
3)と回転軸(54)を接続するベルト(55),前記
回転軸(54)と前記駆動ローラ(51)とを接続する
ベルト(56)からなる。
【0022】また、前記位置決め手段(7)は、図2に
示すように、前記ローラ部(5)の矢示A側端部に設け
られるものであって、前記駆動ローラ(51)間の間隙
に設けられ、前記駆動ローラ(51)上に突没する二本
一対の位置決め丸棒(71)と、前記位置決め丸棒(7
1)に接続し、これを上下方向に進退せしめるエアシリ
ンダ(72)と、前記エアシリンダ(72)を支持する
支持部材(74)とからなる。尚、前記位置決め丸棒
(71)は、前記エアシリンダ(72)のピストンロッ
ド(73)が最下端にある場合には、駆動ローラ(5
1)の上面よりも低くなるように設置してあるととも
に、この二本一対の位置決め丸棒(71)を本体枠
(3)の中心線に対して対称となるように設置してあ
る。
【0023】また、前記把持手段(8)は、図1に示す
ように、把持爪(9),エアシリンダ(82),支持部
材(84)を一組として、これを二組相互に対向せしめ
て前記支持枠(52)上に配設したものであって、前記
位置決め手段(7)により位置決めした搬送用トレイ
(T)を把持する。そして、前記把持爪(9)は、詳し
くは図3及び図4に示すように、トレイの外周形状に合
致した形状のトレイガイド板(91),トレイ(T)と
その上のパッケージ(P)の間の間隙に挿入されるトレ
イ押え板(92),これらと前記エアシリンダ(82)
のピストンロッド(83)とを接続する接続部材(9
3)とからなる。
【0024】一般的に、合成繊維等をワインダーで捲き
取るに際しては、1スピンドル当たり複数個のパッケー
ジに捲き取るが、隣接するパッケージに接触しないよう
に、紙管の端部には糸を捲き取らない。本実施例装置に
おいては、この糸を捲き取っていない部分にできた空間
に、トレイ押え板(92)を挿入しパッケージを載置し
たトレイ(T)の上面に当接せしめてトレイを把持する
ように、以下のような構成とした。まず、トレイ押え板
(92)の下面位置と、トレイ(T)のパッケージ載置
面の上面位置が同じ高さになるように支持部材(84)
を設けるとともに、トレイ押え板(92)がトレイ側面
からトレイのパッケージ載置面の上面に当接できるよう
に、トレイ押え板(92)の下端部にテーパを設けてあ
る。また、トレイガイド(91)の厚みは、トレイ
(T)のパッケージ載置面の厚みと相関があり、駆動ロ
ーラ(51)との干渉を避けるため、トレイガイド(9
1)の厚みの方が薄くなっている。また、トレイ押え板
(92)の厚みは、トレイのパッケージ載置面とパッケ
ージ下端面との間隙の厚みと相関があり、パッケージと
の干渉を避けるため、トレイ押え板(92)の厚みの方
が薄くなっている。
【0025】上述のような構成にすることにより、トレ
イ押え板(92)をトレイ(T)に対して側方より押し
付けるだけで把持ができ、トレイ押え板(92)を駆動
ローラ(51)の方向に押さえる必要がない。又、上述
のような構成にすることにより、特殊なトレイ(T)を
用いて、トレイ(T)のパッケージ載置面とパッケージ
の下端面との間隙を拡げる必要もない。
【0026】尚、前記二組のエアシリンダ(82)は、
同時に同速度で進出または後退するように制御されてい
る。
【0027】前記押圧手段(6)は、複数のスクリュー
ジャッキ(61)と、前記スクリュージャッキ(61)
のウォームギアの回転軸(62)と、前記回転軸(6
2)に設けられ、モータ(65)からの駆動力を伝える
伝導歯車(63)と、モータ(65)の回転軸に設けら
れた伝導歯車(64)と、前記複数のスクリュージャッ
キ(61)を支持する適宜な水平配設台(66)と、前
記配設台(66)と本体枠(3)を接続する支持台(6
7)と、一回のスクリュージャッキ(61)の進出距離
を調節する切替え部(68)とからなる。このように複
数のスクリュージャッキ(61)を一本の回転軸(6
2)により上下動させるため、押圧手段(6)上に設置
されたローラ部(5)は、常に水平状態を保つことがで
きる。尚、両側部の押圧手段(6)は、それぞれ近づ
く、または離れるように動作するように制御されてい
る。
【0028】また、前記ローラ部(5)の支持枠(5
2)は、前記押圧手段(6)のスクリュージャッキ(6
1)の端面に接合され、スクリュージャッキ(61)の
支持台(67)は本体枠(3)の大輪部(31)内周面
に接合されている。
【0029】次に、以上の構成を備える実施例装置の作
用について説明する。まず、パッケージ(P)を載置し
ていないトレイ(T)を搬送コンベア(4)にて反転装
置(1)まで搬送する。尚この時、第一の支持機構(S
1)が下方に、第二の支持機構(S2)がその上方に位
置しているものとする。
【0030】ついで、第一の支持機構の位置決め手段
(7)のエアシリンダ(72)を駆動してそのピストン
ロッド(73)を最上端にまで進出させ二本一対の位置
決め丸棒(71)を駆動ローラ(51)上面より上方に
突出させる。しかる後、搬送コンベア(4)及び駆動ロ
ーラ(51)によりトレイ(T)を矢示A方向に搬送し
て位置決め丸棒(71)に当接せしめ、位置決めする。
そして、前記ピストンロッド(73)を最下端にまで後
退させて前記二本一対の位置決め丸棒(71)を駆動ロ
ーラ(51)上面より下方に没しめる。
【0031】ついで、第一の支持機構(S1)の把持手
段(8)における一対のエアシリンダ(82)を駆動し
てピストンロッド(83)を進出させ、一対の把持爪
(9)を同時に同速度でトレイ(T)に接近させる。こ
れにより、トレイ(T)にトレイガイド板(91)が同
時に当接し、これを支持する。しかる後、第二の支持機
構(S2)における押圧手段(6)のスクリュージャッ
キ(61)を駆動して、第二の支持機構(S2)の把持
爪(9)等を下方に移動させる。これにより、パッケー
ジ(P)は上下のトレイ(T)を介して、第一の支持機
構(S1)及び第二の支持機構(S2)により挟持され
る。ついで回転機構(32)を駆動して本体枠(3)を
180°回転し、パッケージ(P)を反転せしめる。
尚、前記スクリュージャッキ(61)の進出量は、パッ
ケージ(P)の種類に応じて切替え部(68)に設定さ
れている。またトレイ(T)はトレイガイド板(91)
によりその外周を、またトレイ押え板(92)によりそ
の上面を、当接し把持されているため、トレイの位置が
ずれることはない。
【0032】ついで、前記第二の支持手段(S2)にお
ける押圧手段(6)のスクリュージャッキ(61)を、
元の位置まで後退させるとともに、前記一対の把持爪
(9)を元の状態に復し、トレイ(T)を解放する。そ
して、第二の支持手段(S2)の駆動ローラ(51)を
駆動してトレイ(T)を排出する。
【0033】しかして、以上の作動を繰り返すことによ
り、パッケージを自動的かつ連続的に上下反転すること
ができる。
【0034】ところで、合成繊維等をワインダーで捲き
取るに際しては、織屋等のユーザーの要望に応じて数種
の幅のパッケージに捲き取ることがなされる。1スピン
ドル当たり、N個のパッケージに捲き取った場合、一般
にこれをN分繊と呼び、Nの値が2倍になると、紙管長
さ及び捲取幅が1/2倍となる。一般的なNの値として
は、2,4,6,8,等とされるが、ワインダーの機械
的制限,玉揚げ頻度,織屋における縦糸の長さ等から4
分繊または8分繊のものが多く使用されている。
【0035】以上を考慮して、実施例装置には前述の如
く、前記本体枠の両側部の押圧手段(6)に切替え部
(68)を設けている。この切替え部(68)により、
前記スクリュージャッキ(61)の一回の進出距離をパ
ッケージの4分繊又は8分繊に合わせて調整することが
できるので、これを反転するに際し、適宜に行うことが
できる。
【0036】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
従来人手により実施していたパッケージの反転を自動的
に行うことができ、その省人化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例装置を示す正面図である。
【図2】本発明の一実施例装置を示す側面図である。
【図3】把持手段の把持爪を示す正面図である。
【図4】把持手段の把持爪を示す平面図である。
【符号の説明】
1 反転装置 2 配設台 3 本体枠 4 搬送コンベア 5 ローラ 6 押圧手段 7 位置決め手段 8 把持手段 9 把持爪

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トレイ上に載置した糸条パッケージを該
    トレイとともにその上下を反転せしめる装置において、
    前記トレイの搬入方向に平行な軸芯を中心として回転す
    る本体枠と、該本体枠の内側に、該軸芯を中心とし、相
    互に対向せしめて配設した二個一対の支持機構とから構
    成するとともに、該支持機構を、前記トレイを搬入又は
    排出せしめるローラ部と、該ローラ部上の前記トレイを
    位置決めする位置決め手段と、位置決めした前記トレイ
    を把持する把持手段と、前記ローラ部,位置決め手段,
    把持手段を前記軸芯に対し、進退せしめる押圧手段とか
    ら構成したことを特徴とするパッケージ反転装置。
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