JP2546571B2 - 静電塗装装置の高電圧電極に於ける火花放電検知方法及びその装置 - Google Patents

静電塗装装置の高電圧電極に於ける火花放電検知方法及びその装置

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JP2546571B2 JP4100177A JP10017792A JP2546571B2 JP 2546571 B2 JP2546571 B2 JP 2546571B2 JP 4100177 A JP4100177 A JP 4100177A JP 10017792 A JP10017792 A JP 10017792A JP 2546571 B2 JP2546571 B2 JP 2546571B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、静電塗装装置において
接地された被塗装物品が高電圧電極に接近した際に生じ
る火花放電を抑制するため、高電圧電源装置と接地との
間に介在させた高電圧スイッチをスイッチングさせる火
花放電発生予知信号を得るための方法及びその装置に係
り、特に火花放電に至らないコロナ放電に反応すること
なく火花放電のみを検出可能とした火花放電検知方法及
びその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】静電塗装装置は、例えば図7に示すよう
に、可変直流高電圧発生器E等から構成される直流高電
圧電源装置1と、腕状に形成された高電圧電極2と、高
電圧電極側と低電圧端子(接地)間に接続された高電圧
スイッチ3と、高電圧スイッチ3の開閉を制御する制御
回路4とを具備して構成されている。図中、抵抗Rはそ
れぞれ電流制限用の抵抗である。そして、前記高電圧電
極2に直流高電圧電源装置1による高電圧を印加すると
ともに、高電圧電極2を高速度で回転させて塗料を流出
させると、塗料が遠心力によって高電圧電極2周囲から
荷電量をもった塗料粒子として噴霧し、この塗料粒子が
接地された被塗装物5にクーロン力により収着されるこ
とにより塗装を行なう。
【0003】上記静電塗装装置は高電圧を使用するので
火花放電が生じる可能性があり、直流高電圧発生器Eの
出力負荷電流を電流検出回路6により検出し、該検出信
号に基づいて火花放電発生予知回路7において火花発生
を予知した警報信号が生じると、この信号により駆動回
路8から駆動信号が発生し、この駆動信号により制御回
路5からの信号を受けて高電圧スイッチ3を閉じ、直流
高電圧電源装置1の出力端子Oと静電塗装用ガンの入力
端子I間を接続する高圧ケーブル8が有する対地容量C
1 に蓄積された電荷、高電圧電極2と被塗装物5及び高
電圧電極2と対地間に形成される容量C2 に蓄積された
電荷を放電させて火花放電の発生を防止していた。
【0004】従来、火花放電発生予知回路7による火花
放電の検知方法としては、電流検出回路6により検出し
た出力負荷電流の時間に対する変化量(微分値)を求
め、この値が予め設定された設定値より大きい場合に火
花放電発生と検知して火花放電発生予知信号を発生させ
る方法が採られていた(例えば、特開昭58ー6185
2号公報、特公昭55ー35989号公報参照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記検知
方法によると、火花放電に至らないコロナ放電によるコ
ロナノイズの微分値も大きな値となり、これについても
火花放電発生と検知してしまうので高電圧スイッチ3を
閉じる回数が多く、その度に塗装工程が遮断されるので
塗装効率が悪くなるという問題点があった。
【0006】一方、出力負荷電流の絶対値が予め設定し
た設定値を越えた場合に火花放電発生と検知する検知方
法もあるが、この場合、静電塗装装置の電極の汚れによ
る電流漏洩、被塗装物の移動による負荷電流値の変動等
により、出力負荷電流を10〜100μAとして静電塗
装装置を運転している場合、前記設定値を200μA程
度に設定する必要があるため、火花放電発生時の検出の
遅れが生じ、火花放電の防止ができなくなるという問題
点がある。
【0007】本発明は上記実情に鑑みてなされたもの
で、コロナ放電を検知することなく、火花放電のみを確
実に検知可能とした静電塗装装置の高電圧電極に於ける
火花放電検知方法及びその装置を提供することを目的と
している。
【0008】
【問題点を解決するための手段】上記目的を達成するた
め請求項1に記載された静電塗装装置の高電圧電極に於
ける火花放電検知方法は、次のように検知することを特
徴としている。先ず、静電塗装装置の高電圧電極を流れ
る電流を常時検知することにより変動電流曲線を設定す
る。次に、この変動電流曲線中に含まれるコロナ放電の
立上がり値より大きい値を前記変動電流曲線に加算する
とともに前記コロナ放電の持続時間より長く且つ前記高
電圧電極と被塗装物との接近による電流変化時間より短
い時間遅らせた比較電流曲線を設定する。そして、該比
較電流曲線と前記変動電流曲線とが交差する時点を火花
放電発生と検知する。
【0009】請求項2に記載された静電塗装装置の高電
圧電極に於ける火花放電検知装置は、次の構成を具備す
ることを特徴としている。静電塗装装置の高電圧電極を
流れる電流変動を検出する検出器を設ける。この検出器
から出力される信号を、前記検出器で検出されるコロナ
放電の持続時間より長く且つ前記高電圧電極と被塗装物
との接近による電流変化時間より短い時間遅延させる遅
延回路を設ける。前記コロナ放電の立上がり値より大き
い値を前記遅延回路の出力に加算する加算器を設ける。
この加算器の出力信号と前記検出器の出力信号とを比較
する比較回路を設ける。
【0010】請求項3に記載された静電塗装装置の高電
圧電極に於ける火花放電検知方法は、次のように検知す
ることを特徴としている。先ず、静電塗装装置の高電圧
電極を流れる電流を常時検知することにより変動電流曲
線を設定する。次に、この変動電流曲線中に含まれるコ
ロナ放電の立上がり値より大きい値を前記変動電流曲線
に加算するとともに、前記変動電流曲線の微分値が予め
設定した設定値を越えた場合に前記変動電流曲線の値を
前記コロナ放電の持続時間より長い時間保持する比較電
流曲線を設定する。そして、該比較電流曲線と前記変動
電流曲線とが交差する時点を火花放電発生と検知する。
【0011】請求項4に記載された静電塗装装置の高電
圧電極に於ける火花放電検知装置は、次の構成を具備す
ることを特徴としている。静電塗装装置の高電圧電極を
流れる電流変動を検出する検出器を設ける。この検出器
から出力される信号を微分する微分回路を設ける。この
微分回路の出力を予め設定した値と比較する微分値比較
回路を設ける。前記検出器で検出されるコロナ放電の立
上がり値より大きい値を前記検出器の出力に加算する加
算器を設ける。前記微分値比較回路の出力信号により、
前記検出器で検出されるコロナ放電の持続時間より長い
時間だけ前記加算器の出力を保持する保持回路を設け
る。この保持回路の出力信号と前記検出器の出力信号と
を比較する比較回路を設ける。
【0012】
【作用】本発明によれば、負荷電流を常時検知すること
により求められる変動電流曲線に対し、この変動電流に
含まれるコロナ放電によるノイズと交差しないような比
較電流曲線を設定し、該比較電流曲線と前記変動電流曲
線とが交差する時点を火花放電発生と検知するので、コ
ロナ放電を火花放電として検知することを防ぐことがで
きる。
【0013】
【実施例】以下、本発明に係る火花放電検知装置の第1
の実施例について図1ないし図3を参照しながら説明す
る。図1は火花放電検知装置のブロック図、図2(a)
〜(f)は火花放電検知装置を構成する各回路の出力波
形図、図3は火花放電検知装置全体の回路構成図であ
る。
【0014】この火花放電検知装置は、静電塗装装置の
高電圧電極を流れる電流の変動を検出する検出回路11
と、前記変動電流のノイズを除去するフィルター回路1
2と、フィルター回路12の出力を増幅する増幅回路1
3と、増幅回路13の出力を遅延させる遅延回路14
と、設定回路15で設定された値を前記遅延回路14の
出力に加算する加算回路16と、加算回路16の出力と
増幅回路13の出力を比較する比較回路17とから構成
されている。すなわち、静電塗装装置の直流高電圧発生
器Eから発生し、高電圧電極2と接地された被塗装物5
との間を流れる負荷電流iは、検出回路11を構成する
抵抗101の両端に生じる電圧変化により検出される。
検出回路11から出力される電流信号は、高電圧電極2
が被塗装物5に対して接近したり離れたりするので、図
2(a)に示すように時間とともに変動する波形とな
る。
【0015】フィルター回路12は高周波信号を除去す
るローパスフィルターで形成され、検出回路11から出
力される電流信号に含まれる高周波ノイズや高電圧発生
器Eを構成するトランスから発生する振動波等のノイズ
を除去する。従って、フィルター回路12からの出力電
流は、図2(b)に示すように、変動電流にコロナ放電
や火花放電の放電ノイズが含まれた波形となる。
【0016】増幅回路13は、フィルター回路12から
出力される電流信号を増幅することにより、変動電流に
含まれる放電ノイズの絶対的な変化量を大きくししてい
る(図2(c))。遅延回路14は、増幅回路13の電
流信号を一定時間t1遅延させる積分器から構成されて
いる(図2(d))。この一定時間t1は、変動電流に
含まれるコロナ放電の持続時間より十分長く、被塗装物
と高電圧電極とが相対的に移動することにより両者の距
離変化に応じて負荷電流iが変化する時間より十分短い
時間、具体的には数10μ秒〜数m秒である。
【0017】加算回路16は、予め設定回路15により
設定された設定値dを、前記遅延回路14の電流信号に
加算する。設定回路15により設定される設定値dは、
変動電流に含まれるコロナ放電の立上がり値より大きい
値とする。従って、加算回路16から出力される電流信
号は図2(e)のような比較電流曲線となり、変動電流
に含まれるコロナ放電によるノイズのピーク値が、時間
t1 遅延させて設定値dを加算した比較電流曲線と交差
しないようにしている。
【0018】加算回路16からの出力信号と前記増幅回
路13からの出力信号とは比較回路17に入力され、図
2(f)に示すように、図2(c)と図2(e)の電流
信号同士が常時比較され、増幅回路16からの出力信号
の方が大きくなるとき(図2(c)の変動電流曲線と図
2(e)の比較電流曲線との交差する時点)、火花放電
発生と検知して警報信号を比較回路17から出力する。
この警報信号により、例えば図7に示した高電圧電極側
と低電圧端子(接地)間に接続された高電圧スイッチ3
を制御回路4の信号によりオンさせ、火花放電の発生を
未然に防止する。
【0019】図3は火花放電検知装置の具体的な回路を
示すもので、図1と同一構成をとる部分は同一符号を付
している。検出回路11は、抵抗101の両端に生じる
電圧変化を検出することにより、高電圧電極2と接地さ
れた被塗装物5との間を流れる負荷電流(変動電流)i
を検出する。フィルター回路12の入力側にはツェナダ
イオード102が接続され、フィルター回路12の入力
側に供給される信号が予め設定された電圧レベルを越え
ることを防止している。フィルター回路12は、演算増
幅器103と、この演算増幅器103の入力及び出力に
接続された抵抗104,105及びコンデンサ106,
107により所望の伝達関数を有したローパスフィルタ
ーで構成されている。従って、演算増幅器103の出力
端子に現れる信号は、高周波成分が除去され、被塗装物
5が静電塗装装置の高電圧電極2に接近するにしたがっ
てその大きさが増し、高電圧電極2から離れるにしたが
ってその大きさが減少する電圧信号となる。
【0020】増幅回路13は、演算増幅器108と、演
算増幅器108の入力側に接続された抵抗109と、一
端側を前記抵抗109と演算増幅器108の接続点に接
続し他端側を接地した抵抗110と、演算増幅器108
と並列に接続された抵抗112とから構成され、抵抗1
09と抵抗110とで増幅比を定め前記フィルター回路
12の出力信号を増幅する。
【0021】遅延回路14は、前記増幅回路13の出力
側に接続された抵抗113と、該抵抗113に直列に接
続し他端側を接地させたコンデンサ114と、前記抵抗
113とコンデンサ114との接続点に入力側を接続し
た演算増幅器115と、該演算増幅器115と並列に接
続された抵抗116とから成る積分器で構成され、増幅
回路13の出力信号を時間t1 遅延させる。時間t1
は、前記したように、変動電流に含まれるコロナ放電の
持続時間より十分長く、被塗装物と高電圧電極とが相対
的に移動することにより両者の距離変化に応じて負荷電
流iが変化する時間より十分短い。
【0022】設定回路15は、定電圧源―Vと、抵抗1
17を介して前記定電圧源―Vに直列に接続された可変
抵抗119と、この可変抵抗119に並列に接続された
ツェナーダイオード118と、前記可変抵抗の可変端子
に入力側を接続した演算増幅器120と、該演算増幅器
120と並列に接続した抵抗121とから構成され、前
記負荷電流(変動電流)iに含まれるコロナ放電の立上
がり値より大きい値が出力するようにしている。
【0023】加算回路16は、前記遅延回路14の出力
側に接続された抵抗122と、前記設定回路15の出力
側に接続された抵抗123と、一端側を前記抵抗122
及び抵抗123に接続し他端側を接地した抵抗124
と、各抵抗122,123,124の接続点に入力側を
接続した演算増幅器125と、該演算増幅器125と並
列に接続した抵抗126とから構成され、前記遅延回路
14の出力電圧に設定回路15の出力電圧を上乗せして
(レベルシフトさせて)出力信号としている。
【0024】比較回路17は、前記加算回路16の出力
側に接続された抵抗127と、前記増幅回路13の出力
側に接続された抵抗128と、抵抗127及び抵抗12
8の他端側をそれぞれ入力側とする演算増幅器129と
から構成され、加算回路16からの出力信号と前記増幅
回路13からの出力信号とを比較し、増幅回路13から
の出力信号の方が大きいとき、火花放電発生と検知して
警報信号を出力する。また、増幅回路13からの出力信
号は、もう一方の比較回路19に入力されている。すな
わち比較回路19は、抵抗128と並列接続された抵抗
130と、抵抗131と、抵抗130及び抵抗131の
一端側をそれぞれ入力側とする演算増幅器132とから
構成され、この比較回路19の他方の入力側(抵抗13
1側)は、前記設定回路15と同様に構成された(定電
圧源の極性のみ異なる)リミッター設定回路18が接続
され、増幅回路13からの出力信号が一定の値を越えた
場合に警報信号を出力するようになっている。すなわ
ち、緩やかに電流値(電流絶対値)が上昇する場合等に
は、この比較回路19による警報信号により火花放電の
発生を未然に防止することができる。
【0025】本実施例によれば、変動電流曲線中に含ま
れるコロナ放電の立上がり値より大きい値を前記変動電
流曲線に加算し、コロナ放電の持続時間より十分長く且
つ前記高電圧電極と被塗装物との接近(静電塗装装置の
運転)による電流変化時間より十分短い時間t1遅らせ
た比較電流曲線を設定したので、コロナ放電によるノイ
ズ及び前記静電塗装装置の運転による緩やかな電流値の
増加については、比較電流曲線と変動電流曲線とが交差
することがない。従って、比較電流曲線と前記変動電流
曲線とが交差する時点を検知することにより、火花放電
発生のみを確実に検知することができ、静電塗装装置を
効率良く運転することができる。
【0026】図4ないし図6は、本発明の他の実施例を
示すもので、図3は火花放電検知装置のブロック図、図
4(a)〜(g)は火花放電検知装置を構成する各回路
の出力波形図、図5は火花放電検知装置全体の回路構成
図である。図中、図1ないし図3と同一構成をとる部分
については同一符号を付している。図3中、検出回路
1、フィルター回路2、増幅回路3は図1に示す第1の
実施例と同じであり、図4中の(a)(b)(c)の各
波形は、図2の(a)(b)(c)の各波形と同様であ
る。以下、第1の実施例と異なる点を中心に説明する。
【0027】増幅回路13の出力は、加算回路16及び
微分回路21に入力される。加算回路16は、予め設定
回路15により設定された設定値dを、前記増幅回路1
3の電流信号に加算する。設定回路15により設定され
る設定値dは、変動電流に含まれるコロナ放電の立上が
り値より大きい値とする。従って、加算回路16から出
力される電流信号は図5(d)のような電流曲線とな
る。
【0028】微分回路21は、増幅回路13からの出力
信号を微分し、変動電流中において波形の立上がりの変
化の速い部分の変化分の大きさを出力する。この微分回
路21の出力波形は微分値比較回路22に入力され、設
定回路23により予め設定された設定値と比較し、この
設定値より大きい場合に保持信号を出力する(図4
(e))。設定回路23で設定される設定値は、コロナ
放電による変化量より小さい値とし、コロナ放電の発生
を確実に検知できるようにする。
【0029】前記加算回路16の出力信号及び微分値比
較回路22の保持信号は、保持回路(ピークホールド回
路)24に入力され、前記保持信号に対応して、変動電
流信号をコロナ放電の持続時間より長く、被塗装物と高
電圧電極とが相対的に移動することにより両者の距離変
化に応じて負荷電流が変化する時間より充分短い時間t
1、具体的には数10μ秒〜数m秒、出力信号を保持す
る(図4(f))。
【0030】保持回路24の出力信号と前記増幅回路1
3の出力信号は比較回路17に入力され、図5(g)に
示すように、図5(d)と図5(f)の電流信号同士が
常時比較され、増幅回路13からの出力信号の方が大き
くなるとき(図5(d)の変動電流曲線と図5(f)の
比較電流曲線との交差する時点)、火花放電発生と検知
して警報信号を比較回路17から出力する。この警報信
号により、第1の実施例と同様に例えば図7に示した高
電圧電極側と低電圧端子(接地)間に接続された高電圧
スイッチ3を制御回路4の信号によりオンさせ、火花放
電の発生を未然に防止する。
【0031】図6は火花放電検知装置の具体的な回路を
示すもので、図3と同一構成をとる部分については同一
符号を付してその詳細な説明を省略する。微分回路21
は、増幅回路13の出力側に接続された抵抗141と、
該抵抗141に直列接続されたコンデンサ142と、該
コンデンサに入力側を接続した演算増幅器143、演算
増幅器143に対して並列に接続された抵抗144とか
ら構成され、負荷電流(変動電流)iの変化成分を出力
している。
【0032】微分値比較回路22は、微分回路21の出
力側に接続された抵抗145と、設定回路23の可変端
子に接続された抵抗146と、抵抗145と抵抗146
の一端部をそれぞれ入力側とする演算増幅器147とか
ら構成されている。また、設定回路23の構成は、前記
設定回路15若しくは設定回路18と同一である。微分
値比較回路22においては、 前記微分回路21と設定
回路23からの出力信号を比較し、微分回路21からの
出力信号が大きいとき、コロナ放電ないし火花放電の発
生と検知して検知信号を出力する。
【0033】保持回路24は、保持時間設定回路24a
とピークホールド回路24bとから構成されている。保
持時間設定回路24aは、微分値比較回路22の出力側
に接続された抵抗148と、該抵抗148と直列に接続
されたコンデンサ149、該コンデンサ149に一端側
を接続し他端側を接地した抵抗150と、抵抗150と
コンデンサ149との接続点を入力側とした演算増幅器
151と、演算増幅器151の入力側と定電圧源+Vと
の間に介在させた抵抗152と、演算増幅器151の入
力側と接地との間に介在させた抵抗153と、演算増幅
器151に並列に接続したコンデンサ154とから構成
され、前記微分値比較回路22からの出力があったとき
次段のピークホールド回路24bの保持時間を設定す
る。ピークホールド回路24bは、加算回路16の出力
側に接続された抵抗155と、該抵抗155に接続され
た演算増幅器156、演算増幅器156の出力側に接続
された抵抗157と、該抵抗157と前記保持時間設定
回路24aの演算増幅器151の出力側との間に介在さ
せカソード側が演算増幅器151側となるように接続さ
れたダイオード158と、ダイオード158のアノード
側をベースに接続しドレインを演算増幅器156の出力
側,ソースを演算増幅器159の入力側にそれぞれ接続
したトランジスタ160と、演算増幅器159の入力側
と接地との間に介在させたコンデンサ161と、前記演
算増幅器156の入力側と演算増幅器159の出力側と
の間に介在させた抵抗162とから構成され、前記微分
値比較回路22からの出力が無ければ加算増幅回路16
からの出力をそのまま出力し、前記微分値比較回路22
からの出力があればその時の加算増幅回路16からの出
力を一定時間持続出力させる。
【0034】本実施例によれば、高電圧電極を流れる電
流を常時検知することにより変動電流曲線を設定し、こ
の変動電流曲線中に含まれるコロナ放電の立上がり値よ
り大きい値を前記変動電流曲線に加算するとともに、前
記変動電流曲線の微分値が予め設定した設定値を越えた
場合に前記変動電流曲線の値を前記コロナ放電の持続時
間より長い時間保持する比較電流曲線を設定したので、
コロナ放電によるノイズ及び静電塗装装置の運転による
緩やかな電流値の増加については、比較電流曲線と変動
電流曲線とが交差することがない。従って、比較電流曲
線と前記変動電流曲線とが交差する時点を検知すること
により、火花放電発生のみを確実に検知することがで
き、静電塗装装置を効率良く運転することができる。
【0035】
【発明の効果】本発明によれば、負荷電流を常時検知す
ることにより求められる変動電流曲線に対し、この変動
電流に含まれるコロナ放電によるノイズ及び静電塗装装
置の運転による緩やかな電流値の増加分と交差しないよ
うな比較電流曲線を設定し、この比較電流曲線と前記変
動電流曲線とが交差する時点を火花放電発生と検知する
ので、コロナ放電を火花放電として検知することを防ぐ
ので、火花放電を確実に検知することができ、火花放電
の発生を防止しつつ効率良く塗装を行なうことができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る火花放電検知装置の一実施例を
示すブロック図である。
【図2】 (a)ないし(f)は図1の火花放電検知装
置を構成する各回路の出力波形図である。
【図3】 図1の火花放電検知装置の回路図である。
【図4】 本発明に係る火花放電検知装置の他の実施例
を示すブロック図である。
【図5】 (a)ないし(g)は図4の火花放電検知装
置を構成する各回路の出力波形図である。
【図6】 図4の火花放電検知装置の回路図である。
【図7】 静電塗装装置の構成説明図である。
【符号の説明】 1…直流高電圧電源装置、 2…高電圧電極、 3…高
電圧スイッチ、 4…制御回路、 5…被塗装物、 1
1…検出回路、 12…フィルター回路、13…増幅回
路、 14…遅延回路、 15…設定回路、 16…加
算回路、17…比較回路、 21…微分回路、 23…
設定回路、 24…保持回路、E…高電圧発生器

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 静電塗装装置の高電圧電極を流れる電流
    を常時検知することにより変動電流曲線を設定し、該変
    動電流曲線中に含まれるコロナ放電の立上がり値より大
    きい値を前記変動電流曲線に加算するとともに前記コロ
    ナ放電の持続時間より長く且つ前記高電圧電極と被塗装
    物との接近による電流変化時間より短い時間遅らせた比
    較電流曲線を設定し、該比較電流曲線と前記変動電流曲
    線とが交差する時点を火花放電発生と検知することを特
    徴とする静電塗装装置の高電圧電極に於ける火花放電検
    知方法。
  2. 【請求項2】 静電塗装装置の高電圧電極を流れる電流
    変動を検出する検出器と、該検出器から出力される信号
    を、前記検出器で検出されるコロナ放電の持続時間より
    長く且つ前記高電圧電極と被塗装物との接近による電流
    変化時間より短い時間遅延させる遅延回路と、前記コロ
    ナ放電の立上がり値より大きい値を前記遅延回路の出力
    に加算する加算器と、該加算器の出力信号と前記検出器
    の出力信号とを比較する比較回路と、を具備する静電塗
    装装置の高電圧電極に於ける火花放電検知装置。
  3. 【請求項3】 静電塗装装置の高電圧電極を流れる電流
    を常時検知することにより変動電流曲線を設定し、該変
    動電流曲線中に含まれるコロナ放電の立上がり値より大
    きい値を前記変動電流曲線に加算するとともに、前記変
    動電流曲線の微分値が予め設定した設定値を越えた場合
    に前記変動電流曲線の値を前記コロナ放電の持続時間よ
    り長い時間保持する比較電流曲線を設定し、該比較電流
    曲線と前記変動電流曲線とが交差する時点を火花放電発
    生と検知することを特徴とする静電塗装装置の高電圧電
    極に於ける火花放電検知方法。
  4. 【請求項4】 静電塗装装置の高電圧電極を流れる電流
    変動を検出する検出器と、該検出器から出力される信号
    を微分する微分回路と、該微分回路の出力を予め設定し
    た値と比較する微分値比較回路と、前記検出器で検出さ
    れるコロナ放電の立上がり値より大きい値を前記検出器
    の出力に加算する加算器と、前記微分値比較回路の出力
    信号により、前記検出器で検出されるコロナ放電の持続
    時間より長い時間だけ前記加算器の出力を保持する保持
    回路と、該保持回路の出力信号と前記検出器の出力信号
    とを比較する比較回路と、を具備する静電塗装装置の高
    電圧電極に於ける火花放電検知装置。
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