JP2546151B2 - レーザダイオード発光波長制御装置 - Google Patents
レーザダイオード発光波長制御装置Info
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- JP2546151B2 JP2546151B2 JP5167335A JP16733593A JP2546151B2 JP 2546151 B2 JP2546151 B2 JP 2546151B2 JP 5167335 A JP5167335 A JP 5167335A JP 16733593 A JP16733593 A JP 16733593A JP 2546151 B2 JP2546151 B2 JP 2546151B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は光ファイバケーブル通信
等に用いられるレーザダイオードの制御装置に関し、特
にレーザダイオードの発光波長を制御する装置に関す
る。
等に用いられるレーザダイオードの制御装置に関し、特
にレーザダイオードの発光波長を制御する装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般にレーザダイオードの発光波長を制
御することが必要とされる場合として、NB−WDM等
の波長多重化技術を用いた場合が考えられる。波長多重
は波長の異なる複数の光信号を1本の光ファイバケーブ
ルにより伝送するため、多重度を上げるにはそれぞれの
光信号の波長間隔を狭くし、それに伴いバンドパスフィ
ルタの通過波長帯域幅を狭くする必要がある。そのた
め、レーザダイオードの発光波長制御が必要となる。従
来、レーザダイオードの発光波長制御装置として、レー
ザダイオードの温度を制御することで発光波長を一定に
保っている。即ち、レーザダイオードにおいては温度と
発光波長とに密接な関係を有しているため、温度を制御
することで発光波長の制御を行うことができる。例え
ば、図4に示すように、レーザダイオード駆動回路1に
よって駆動されて発光されるレーザダイオードLDの近
傍に、ダイオードやサーミスタ等の温度検出素子TDを
配置し、この温度検出素子TDによりレーザダイオード
の温度検出を行い、この検出した温度を比較器6におい
て基準温度と比較し、その比較結果に基づいて温度制御
回路7により熱電変換素子であるペルチェ・クーラーP
Cの温度を制御してレーザダイオードLDを加熱又は冷
却し、レーザダイオードLDの温度を一定に保持して発
光波長の制御を行っている。
御することが必要とされる場合として、NB−WDM等
の波長多重化技術を用いた場合が考えられる。波長多重
は波長の異なる複数の光信号を1本の光ファイバケーブ
ルにより伝送するため、多重度を上げるにはそれぞれの
光信号の波長間隔を狭くし、それに伴いバンドパスフィ
ルタの通過波長帯域幅を狭くする必要がある。そのた
め、レーザダイオードの発光波長制御が必要となる。従
来、レーザダイオードの発光波長制御装置として、レー
ザダイオードの温度を制御することで発光波長を一定に
保っている。即ち、レーザダイオードにおいては温度と
発光波長とに密接な関係を有しているため、温度を制御
することで発光波長の制御を行うことができる。例え
ば、図4に示すように、レーザダイオード駆動回路1に
よって駆動されて発光されるレーザダイオードLDの近
傍に、ダイオードやサーミスタ等の温度検出素子TDを
配置し、この温度検出素子TDによりレーザダイオード
の温度検出を行い、この検出した温度を比較器6におい
て基準温度と比較し、その比較結果に基づいて温度制御
回路7により熱電変換素子であるペルチェ・クーラーP
Cの温度を制御してレーザダイオードLDを加熱又は冷
却し、レーザダイオードLDの温度を一定に保持して発
光波長の制御を行っている。
【0003】しかしながら、レーザダイオードにおいて
は、温度のみならずレーザダイオードの劣化等による注
入キャリア密度変動によっても発光波長が変動すること
があるため、単に温度のみで発光波長を制御すると制御
精度が低くなるという問題がある。このため、従来で
は、例えば特開昭56−55087号公報に記載されて
いるように、レーザダイオードの発光波長を波長に依存
する電気量として検出し、この検出値に基づいてレーザ
ダイオードの温度を制御することで発光波長を制御する
方式が提案されている。この方式では、レーザダイオー
ドの波長を直接的に検出するため、前記したレーザダイ
オードにおける注入キャリア密度変動等による発光波長
の変動にも対処することができ、制御精度を上げること
ができる。
は、温度のみならずレーザダイオードの劣化等による注
入キャリア密度変動によっても発光波長が変動すること
があるため、単に温度のみで発光波長を制御すると制御
精度が低くなるという問題がある。このため、従来で
は、例えば特開昭56−55087号公報に記載されて
いるように、レーザダイオードの発光波長を波長に依存
する電気量として検出し、この検出値に基づいてレーザ
ダイオードの温度を制御することで発光波長を制御する
方式が提案されている。この方式では、レーザダイオー
ドの波長を直接的に検出するため、前記したレーザダイ
オードにおける注入キャリア密度変動等による発光波長
の変動にも対処することができ、制御精度を上げること
ができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ここで、前記公報に開
示されているものは、レーザダイオードの発光波長を検
出するための手段として、プリズムと受光器を組み合わ
せたもの、或いは干渉膜フィルタと受光器を組み合わせ
たものが提案され、受光器での受光量が一定となるよう
にレーザダイオードを制御する方式がとられている。し
かしながら、プリズムを利用したものは、光の屈折率が
波長に応じて相違することを利用するものであるため、
微細な波長の変動では屈折率の変動も極めて小さくな
り、この屈折率の変動に伴う光ビームの変動を検出する
ための受光器に極めて高感度のものが必要とされ、かつ
検出精度を高めることが難しいという問題がある。
示されているものは、レーザダイオードの発光波長を検
出するための手段として、プリズムと受光器を組み合わ
せたもの、或いは干渉膜フィルタと受光器を組み合わせ
たものが提案され、受光器での受光量が一定となるよう
にレーザダイオードを制御する方式がとられている。し
かしながら、プリズムを利用したものは、光の屈折率が
波長に応じて相違することを利用するものであるため、
微細な波長の変動では屈折率の変動も極めて小さくな
り、この屈折率の変動に伴う光ビームの変動を検出する
ための受光器に極めて高感度のものが必要とされ、かつ
検出精度を高めることが難しいという問題がある。
【0005】また、干渉膜フィルタを利用したものは、
光の損失が波長に応じて相違することを利用するもので
あるため、検出値の変動がレーザダイオードの出力変化
か、波長の変動によるものかを分離するために、レーザ
ダイオードの出力が常に一定となるような自動出力制御
回路が必要とされ、回路の複雑化をまねくという問題が
ある。また、この場合でも微細な波長の変動に伴う微小
な損失を検出するための受光器に高感度なのもが必要と
され、かつ検出精度を高めることが難しいという問題も
ある。本発明の目的は、発光波長の変動を高精度に検出
して高精度な波長制御を実現するレーザダイオード発光
波長制御装置を提供することにある。
光の損失が波長に応じて相違することを利用するもので
あるため、検出値の変動がレーザダイオードの出力変化
か、波長の変動によるものかを分離するために、レーザ
ダイオードの出力が常に一定となるような自動出力制御
回路が必要とされ、回路の複雑化をまねくという問題が
ある。また、この場合でも微細な波長の変動に伴う微小
な損失を検出するための受光器に高感度なのもが必要と
され、かつ検出精度を高めることが難しいという問題も
ある。本発明の目的は、発光波長の変動を高精度に検出
して高精度な波長制御を実現するレーザダイオード発光
波長制御装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の発光波長制御装
置は、レーザダイオードで発光される光を2分岐する手
段と、分岐された光をそれぞれ透過させる一対の光バン
ドパスフィルタと、各光バンドパスフィルタの透過光量
に応じた電気信号を出力する手段と、これらの出力信号
を比較し、両信号の差に基づく制御信号を出力する比較
手段と、この制御信号に基づいてレーザダイオードの温
度を制御する手段とを備えており、かつ一対の光バンド
パスフィルタは、その中心波長をレーザダイオードの発
光中心波長を挟んだ長波長側と短波長側にそれぞれ設定
する。ここで、各フィルタの透過光量に応じた電気信号
を出力する手段は、フィルタの透過光量に応じた値の電
流を出力するPINダイオードと、このPINダイオー
ドの出力を電流−電圧変換する電流電圧変換回路で構成
する。また、一対の光バンドパスフィルタの中心波長
は、レーザダイオードの発光中心波長に対して、その長
波長側と短波長側に対称となるように設定する。
置は、レーザダイオードで発光される光を2分岐する手
段と、分岐された光をそれぞれ透過させる一対の光バン
ドパスフィルタと、各光バンドパスフィルタの透過光量
に応じた電気信号を出力する手段と、これらの出力信号
を比較し、両信号の差に基づく制御信号を出力する比較
手段と、この制御信号に基づいてレーザダイオードの温
度を制御する手段とを備えており、かつ一対の光バンド
パスフィルタは、その中心波長をレーザダイオードの発
光中心波長を挟んだ長波長側と短波長側にそれぞれ設定
する。ここで、各フィルタの透過光量に応じた電気信号
を出力する手段は、フィルタの透過光量に応じた値の電
流を出力するPINダイオードと、このPINダイオー
ドの出力を電流−電圧変換する電流電圧変換回路で構成
する。また、一対の光バンドパスフィルタの中心波長
は、レーザダイオードの発光中心波長に対して、その長
波長側と短波長側に対称となるように設定する。
【0007】
【実施例】次に、本発明について図面を参照して説明す
る。図1は本発明の一実施例のブロック構成図である。
図において、レーザダイオードLDにはレーザダイオー
ド駆動回路1が接続され、この駆動回路1により供給さ
れる電流に応じて所定のレーザ光を所定方向に発光する
が、これと同時にレーザダイオードLDの後方にもモニ
タ光として光を出力する。2はこのモニタ光を2つの光
路に分岐する光分岐器であり、例えばプリズムとハーフ
ミラーを組み合わせたビームスプリッタ等が用いられ
る。前記光分岐器2により分岐された一方のモニタ光
は、第1の光バンドパスフィルタ31を通された後、P
INフォトダイオード等の第1受光素子41で受光さ
れ、ここで光電気変換が行われ、光量に対応した電流が
出力される。更に、この出力電流は第1電流電圧変換回
路51により電圧に変換される。同様に、前記光分岐器
2で分岐された他方のモニタ光は、第2の光バンドパス
フィルタ32を通過後に第2受光素子42で受光され、
ここで光量に対応した電流として出力され、更に第2電
流電圧変換回路52において電圧に変換される。
る。図1は本発明の一実施例のブロック構成図である。
図において、レーザダイオードLDにはレーザダイオー
ド駆動回路1が接続され、この駆動回路1により供給さ
れる電流に応じて所定のレーザ光を所定方向に発光する
が、これと同時にレーザダイオードLDの後方にもモニ
タ光として光を出力する。2はこのモニタ光を2つの光
路に分岐する光分岐器であり、例えばプリズムとハーフ
ミラーを組み合わせたビームスプリッタ等が用いられ
る。前記光分岐器2により分岐された一方のモニタ光
は、第1の光バンドパスフィルタ31を通された後、P
INフォトダイオード等の第1受光素子41で受光さ
れ、ここで光電気変換が行われ、光量に対応した電流が
出力される。更に、この出力電流は第1電流電圧変換回
路51により電圧に変換される。同様に、前記光分岐器
2で分岐された他方のモニタ光は、第2の光バンドパス
フィルタ32を通過後に第2受光素子42で受光され、
ここで光量に対応した電流として出力され、更に第2電
流電圧変換回路52において電圧に変換される。
【0008】ここで前記第1及び第2の各光バンドパス
フィルタ31,32の帯域幅及び中心波長はレーザダイ
オードLDの発光中心波長λLDに応じて設定される。
即ち、ここでは図2(a)に示すように、第1の光バン
ドパスフィルタ31の中心波長λ31はレーザダイオー
ドLDの中心波長λLDに対して短波長側に設定し、第
2の光バンドパスフィルタ32の中心波長λ32は長波
長側に設定し、しかも各中心波長λ31,λ32をレー
ザダイオード中心波長λLDからそれぞれ等波長離れた
ところに設定している。なお、各フィルタ31,32の
帯域は略同一となるように設定される。
フィルタ31,32の帯域幅及び中心波長はレーザダイ
オードLDの発光中心波長λLDに応じて設定される。
即ち、ここでは図2(a)に示すように、第1の光バン
ドパスフィルタ31の中心波長λ31はレーザダイオー
ドLDの中心波長λLDに対して短波長側に設定し、第
2の光バンドパスフィルタ32の中心波長λ32は長波
長側に設定し、しかも各中心波長λ31,λ32をレー
ザダイオード中心波長λLDからそれぞれ等波長離れた
ところに設定している。なお、各フィルタ31,32の
帯域は略同一となるように設定される。
【0009】また、図1において、6は比較器であり、
前記各電流電圧変換回路51,52から出力される電圧
を比較し、この比較結果を温度制御回路7に出力する。
この温度制御回路7は、比較器6からの比較結果に基づ
いてレーザダイオードLDに付設されているペルチェ・
クーラPCに通流する電流を制御する。ペルチェ・クー
ラはレーザダイオードLDに一体的に設けられており、
周知のように通流される電流の方向及び電流量に応じて
その温度が制御され、これに伴ってレーザダイオードL
Dの温度制御を行うことができる。
前記各電流電圧変換回路51,52から出力される電圧
を比較し、この比較結果を温度制御回路7に出力する。
この温度制御回路7は、比較器6からの比較結果に基づ
いてレーザダイオードLDに付設されているペルチェ・
クーラPCに通流する電流を制御する。ペルチェ・クー
ラはレーザダイオードLDに一体的に設けられており、
周知のように通流される電流の方向及び電流量に応じて
その温度が制御され、これに伴ってレーザダイオードL
Dの温度制御を行うことができる。
【0010】次に、本発明の発光波長制御装置の動作を
説明する。制御に先立ち、予めレーザダイオード駆動回
路1によりレーザダイオードLDを発光させ、図外の波
長検出器を用いてレーザダイオードLDの発光波長が所
定波長になるような設定を行う。また、これと同時にそ
の時のレーザダイオードLDからの光のうち、図2
(a)に斜線で示す領域の光を第1及び第2の光バンド
パスフィルタ31,32で選択透過させ、これを各受光
器41,42で受光し、これから得られる電流を電圧に
変換した各電流電圧変換回路51,52の出力を得る。
そして、この電圧を比較器6において比較し、これから
出力される比較結果が所定の値、ここでは零となるよう
に比較器6の定数を設定する。この状態が平衡状態とな
る。
説明する。制御に先立ち、予めレーザダイオード駆動回
路1によりレーザダイオードLDを発光させ、図外の波
長検出器を用いてレーザダイオードLDの発光波長が所
定波長になるような設定を行う。また、これと同時にそ
の時のレーザダイオードLDからの光のうち、図2
(a)に斜線で示す領域の光を第1及び第2の光バンド
パスフィルタ31,32で選択透過させ、これを各受光
器41,42で受光し、これから得られる電流を電圧に
変換した各電流電圧変換回路51,52の出力を得る。
そして、この電圧を比較器6において比較し、これから
出力される比較結果が所定の値、ここでは零となるよう
に比較器6の定数を設定する。この状態が平衡状態とな
る。
【0011】そして、レーザダイオードLDが温度変化
や注入キャリア密度変化等の要因によって発光波長が変
動すると、レーザダイオードLDの発光中心波長λLD
が短波長側或いは長波長側に移動される。例えば、図2
(b)のように長波長側に移動されると、同図に斜線で
示すように、長波長側の第2光バンドパスフィルタ32
の透過光量が増え、短波長側の第1バンドパスフィルタ
31の透過光量が低下されるため、各受光器41,42
の受光量も変化され、結果として各電流電圧変換回路5
1,52の出力に差が生じる。このため、比較器6はこ
の差を検出し、差に応じた出力を温度制御回路7に出力
し、温度制御回路7はこれに応じてペルチェ・クーラP
Cを制御し、その温度を低下させる。これにより、レー
ザダイオードLDの温度が低下され、発光波長が低波長
側に移動され、前記した差が減少する。以下、この帰還
制御を繰り返し行い、ここでは両者の差が零となるよう
な制御を行う。これにより、レーザダイオードLDは予
め設定した発光中心波長となるような温度に制御され
る。
や注入キャリア密度変化等の要因によって発光波長が変
動すると、レーザダイオードLDの発光中心波長λLD
が短波長側或いは長波長側に移動される。例えば、図2
(b)のように長波長側に移動されると、同図に斜線で
示すように、長波長側の第2光バンドパスフィルタ32
の透過光量が増え、短波長側の第1バンドパスフィルタ
31の透過光量が低下されるため、各受光器41,42
の受光量も変化され、結果として各電流電圧変換回路5
1,52の出力に差が生じる。このため、比較器6はこ
の差を検出し、差に応じた出力を温度制御回路7に出力
し、温度制御回路7はこれに応じてペルチェ・クーラP
Cを制御し、その温度を低下させる。これにより、レー
ザダイオードLDの温度が低下され、発光波長が低波長
側に移動され、前記した差が減少する。以下、この帰還
制御を繰り返し行い、ここでは両者の差が零となるよう
な制御を行う。これにより、レーザダイオードLDは予
め設定した発光中心波長となるような温度に制御され
る。
【0012】また、レーザダイオードLDの発光中心波
長が短波長側に変動されたときには、短波長側の第1光
バンドパスフィルタ31の透過光量が増大し、長波長側
の第2光バンドパスフィルタ32の透過光量が減少する
ため、各電流電圧変換回路51,52の出力差が逆方向
に変化され、この差を比較器6が検出して温度制御回路
7を制御することで、レーザダイオードLDの温度が上
昇され、発光波長が高波長側に移動され、予め設定した
中心波長となるように制御される。なお、図3はレーザ
ダイオードLDの発光波長の変動と、ペルチェ・クーラ
PCにおける温度制御の関係を示す図である。
長が短波長側に変動されたときには、短波長側の第1光
バンドパスフィルタ31の透過光量が増大し、長波長側
の第2光バンドパスフィルタ32の透過光量が減少する
ため、各電流電圧変換回路51,52の出力差が逆方向
に変化され、この差を比較器6が検出して温度制御回路
7を制御することで、レーザダイオードLDの温度が上
昇され、発光波長が高波長側に移動され、予め設定した
中心波長となるように制御される。なお、図3はレーザ
ダイオードLDの発光波長の変動と、ペルチェ・クーラ
PCにおける温度制御の関係を示す図である。
【0013】このように、レーザダイオードLDの発光
波長の変動を直接検出してレーザダイオードの温度制御
を行うことにより、レーザダイオードの発光波長の変動
原因が、その温度変化や注入キャリア変動等、種々の要
因による場合でも所定の中心波長に制御することができ
る。また、予め設定したレーザダイオードの発光中心波
長を挟むように一対の光バンドパスフィルタ31,32
を配置してその透過光量に基づく受光量の差を求め、こ
の差が零、または一定値となるような制御を行うため、
各受光器41,42に高精度のものを用いなくとも高精
度の波長制御が実現できる。この場合、レーザダイオー
ドの発光出力を一定に制御するための自動出力制御回路
を必要としないことも言うまでもない。
波長の変動を直接検出してレーザダイオードの温度制御
を行うことにより、レーザダイオードの発光波長の変動
原因が、その温度変化や注入キャリア変動等、種々の要
因による場合でも所定の中心波長に制御することができ
る。また、予め設定したレーザダイオードの発光中心波
長を挟むように一対の光バンドパスフィルタ31,32
を配置してその透過光量に基づく受光量の差を求め、こ
の差が零、または一定値となるような制御を行うため、
各受光器41,42に高精度のものを用いなくとも高精
度の波長制御が実現できる。この場合、レーザダイオー
ドの発光出力を一定に制御するための自動出力制御回路
を必要としないことも言うまでもない。
【0014】ここで、第1及び第2の光バンドパスフィ
ルタ31,32は、その透過特性が等しいものであり、
かつそれぞれの中心波長λ31,λ32をレーザダイオ
ードLDの発光中心波長λLDに対して長波長側及び短
波長側に対称な位置に設定すれば、比較器及び温度制御
回路における制御を図3のように対称特性で制御する上
で好ましい。しかしながら、必ずしも対称に設定する必
要はなく、レーザダイオードの発光波長の変動の偏りに
応じて各光バンドパスフィルタの透過特性やその中心波
長を任意の波長に設定することは可能である。この場合
には、図3の特性にも偏りが生じることになる。
ルタ31,32は、その透過特性が等しいものであり、
かつそれぞれの中心波長λ31,λ32をレーザダイオ
ードLDの発光中心波長λLDに対して長波長側及び短
波長側に対称な位置に設定すれば、比較器及び温度制御
回路における制御を図3のように対称特性で制御する上
で好ましい。しかしながら、必ずしも対称に設定する必
要はなく、レーザダイオードの発光波長の変動の偏りに
応じて各光バンドパスフィルタの透過特性やその中心波
長を任意の波長に設定することは可能である。この場合
には、図3の特性にも偏りが生じることになる。
【0015】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、レーザダ
イオードの光を2分岐した上で、各分岐光を発光中心波
長を挟んで設定された一対の光バンドパスフィルタで透
過させてそれぞれの受光量を検出し、この受光量の差に
基づいてレーザダイオードの温度を制御するように構成
しているので、レーザダイオードの光の波長の変動を直
接検出でき、レーザダイオードの温度変化による波長変
動ばかりでなく、注入キャリア密度変動による波長変動
に対しても制御することができる。これにより、NB−
WDMのようなレーザダイオードの発光波長に対する精
度が要求される場合でも、これを満足し得る高精度な波
長制御が実現でき、しかも受光器に高精度のものが必要
なく、更にレーザダイオードの出力を一定化するための
回路も不要になる等、構成を簡略化できる効果がある。
また、一対の光バンドパスフィルタの中心波長を、レー
ザダイオードの発光中心波長に対して、その長波長側と
短波長側に対称となるように設定することで、レーザダ
イオードの温度制御を対称特性で行うことができ、制御
を容易にしかも単純化できるという効果もある。
イオードの光を2分岐した上で、各分岐光を発光中心波
長を挟んで設定された一対の光バンドパスフィルタで透
過させてそれぞれの受光量を検出し、この受光量の差に
基づいてレーザダイオードの温度を制御するように構成
しているので、レーザダイオードの光の波長の変動を直
接検出でき、レーザダイオードの温度変化による波長変
動ばかりでなく、注入キャリア密度変動による波長変動
に対しても制御することができる。これにより、NB−
WDMのようなレーザダイオードの発光波長に対する精
度が要求される場合でも、これを満足し得る高精度な波
長制御が実現でき、しかも受光器に高精度のものが必要
なく、更にレーザダイオードの出力を一定化するための
回路も不要になる等、構成を簡略化できる効果がある。
また、一対の光バンドパスフィルタの中心波長を、レー
ザダイオードの発光中心波長に対して、その長波長側と
短波長側に対称となるように設定することで、レーザダ
イオードの温度制御を対称特性で行うことができ、制御
を容易にしかも単純化できるという効果もある。
【図1】本発明の発光波長制御装置のブロック構成図で
ある。
ある。
【図2】レーザダイオードの発光波長と光バンドパスフ
ィルタの透過特性を示す図である。
ィルタの透過特性を示す図である。
【図3】発光波長の変動と温度制御との関係を示す図で
ある。
ある。
【図4】従来の発光波長制御装置の一例のブロック図で
ある。
ある。
LD レーザダイオード PC ペルチェ・クーラ 1 レーザダイオード駆動回路 2 光分岐器 31,32 光バンドパスフィルタ 41,42 PINフォトダイオード 51,52 電流電圧変換回路 6 比較器 7 温度制御回路
Claims (2)
- 【請求項1】 レーザダイオードで発光される光を2分
岐する手段と、分岐された光をそれぞれ透過させる一対
の光バンドパスフィルタと、各光バンドパスフィルタの
透過光量に応じた電気信号を出力する手段と、これらの
出力信号を比較し、両信号の差に基づく制御信号を出力
する比較手段と、この制御信号に基づいて前記レーザダ
イオードの温度を制御する手段とを備え、前記一対の光
バンドパスフィルタは、その中心波長を前記レーザダイ
オードの発光中心波長を挟んだ長波長側と短波長側にそ
れぞれ対称位置に設定したことを特徴とするレーザダイ
オードの発光波長制御装置。 - 【請求項2】 各フィルタの透過光量に応じた電気信号
を出力する手段は、フィルタの透過光量に応じた値の電
流を出力するPINダイオードと、このPINダイオー
ドの出力を電流−電圧変換する電流電圧変換回路である
請求項1のレーザダイオード発光波長制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5167335A JP2546151B2 (ja) | 1993-06-15 | 1993-06-15 | レーザダイオード発光波長制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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