JP2545721B2 - レーダ断面積低減シート - Google Patents
レーダ断面積低減シートInfo
- Publication number
- JP2545721B2 JP2545721B2 JP3352546A JP35254691A JP2545721B2 JP 2545721 B2 JP2545721 B2 JP 2545721B2 JP 3352546 A JP3352546 A JP 3352546A JP 35254691 A JP35254691 A JP 35254691A JP 2545721 B2 JP2545721 B2 JP 2545721B2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- metal
- sheet
- radar cross
- electric field
- reflected
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
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- Shielding Devices Or Components To Electric Or Magnetic Fields (AREA)
- Aerials With Secondary Devices (AREA)
- Aiming, Guidance, Guns With A Light Source, Armor, Camouflage, And Targets (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、レーダ画像に写る不要
な反射体の影像を除く等のために、その反射体の表面に
塗布あるいは貼ることによってレーダ断面積を小さく
し、反射強度を低減させるシートに関するものである。
な反射体の影像を除く等のために、その反射体の表面に
塗布あるいは貼ることによってレーダ断面積を小さく
し、反射強度を低減させるシートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、レーダ波やテレビジョン放送波の
不要な反射や散乱を生じる大型橋梁や建築物等には、そ
の対策として主に電波吸収体等が用いられてきた。
不要な反射や散乱を生じる大型橋梁や建築物等には、そ
の対策として主に電波吸収体等が用いられてきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これらは厚さ
がある程度必要で、かつフェライト等を用いるため重量
が重い等の欠点があった。本発明はこれらの欠点を除く
ためになされたものである
がある程度必要で、かつフェライト等を用いるため重量
が重い等の欠点があった。本発明はこれらの欠点を除く
ためになされたものである
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明においては、入射
電磁波を空間の各部分で位相を変えて反射させるので、
位相を変える手段であるシートの誘電率や透磁率または
伝送路の長さが要点であり、軽い材料の選択や薄膜金属
の特定のパターンを工夫することにより薄く軽いシート
を構成することができる。
電磁波を空間の各部分で位相を変えて反射させるので、
位相を変える手段であるシートの誘電率や透磁率または
伝送路の長さが要点であり、軽い材料の選択や薄膜金属
の特定のパターンを工夫することにより薄く軽いシート
を構成することができる。
【0005】
【作用】本発明の原理は、反射体の各微小部分毎に位相
をランダムに変化させて入射波を反射させると、空間の
ある特定の方向で反射体の各微小部分からの位相が同相
に揃うことがなく、ランダムフェイズドアレイになり、
反射電磁波は広い空間にほぼ一様に散らばり、結果とし
て特定の方向への反射強度を小さくすることができるこ
とにある。
をランダムに変化させて入射波を反射させると、空間の
ある特定の方向で反射体の各微小部分からの位相が同相
に揃うことがなく、ランダムフェイズドアレイになり、
反射電磁波は広い空間にほぼ一様に散らばり、結果とし
て特定の方向への反射強度を小さくすることができるこ
とにある。
【0006】
【実施例】最も単純な本発明の実現例を図1に示す。図
1(a)はシートの正面図で、図1(b)は図1(a)
のA−A’における断面図である。図1(b)において
一様金属板3の上の厚さDの支持体4の表面に、図1
(a)に示す様に一辺Wの正方形の薄い金属1を間隔W
で市松模様状に配置する。
1(a)はシートの正面図で、図1(b)は図1(a)
のA−A’における断面図である。図1(b)において
一様金属板3の上の厚さDの支持体4の表面に、図1
(a)に示す様に一辺Wの正方形の薄い金属1を間隔W
で市松模様状に配置する。
【0007】
【発明の効果】このシートを縦にして電磁波が左から垂
直入射した場合の断面説明図を図2(a)に、同じく反
射波の説明図を図2(b)に示す。図2(a)に示す様
に金属1の表面に入射した電界Ei1は完全反射(反射波
位相−180°)して図2(b)に示す様に逆向きの電
界Er1となって戻っていく。一方、図2(a)におい
て、金属のない部分2に入射した電界Ei2は支持体4の
中を波線矢印の様に変化しながら実線矢印に示す方向に
上下2つに分かれて金属1と金属板3の間を進む。この
金属1と金属板3の間には反対側から同様にして進んで
来る電界があり、これら上下両方向からの電界は図2
(a)に示す様に電界の向きが互いに逆(位相が逆)で
あるから、丁度金属1の裏の中間点Cでは合成電界は常
に零になる。従って、C点に金属の短絡板を置いたのと
等価になり、上下両方向からの入射波はこのC点で完全
反射すると考えてもよい。従って、支持体4の中で上下
に分かれた入射波のC点からの各反射電界は図2(b)
において波線矢印の様に変化しながら実線矢印の方向に
進み再び金属のない部分2で合成されて反射電界Er2と
して出ていく。この金属のない部分2での反射波の位相
は金属1の辺長Wと支持体4の厚さDおよび支持体4の
電気的特性等に関係し、これらを調整してこの反射位相
を−360°近辺にすると、金属のない部分2の反射電
界Er2(図2(b))は同じ部分の入射電界Ei2(図2
(a))と同じ向き(同位相)となる。一方、図2
(b)に示す様に金属1の表面での反射電界Er1は入射
電界Ei1(図2(a))とは逆向き(逆相)であるか
ら、図2(a)において同じ向き(同相)の入射電界E
i1とEi2に対して、図2(b)において金属1の反射電
界Er1と金属のない部分2の反射電界Er2は互いに逆向
き(位相差180゜)となる。これら逆向きの各反射電
界は図1(a)から判る様に空間的に交互になり、これ
ら逆相の電界は遠方で互いに打ち消しあう様に働き、反
射波強度を小さくすることができる。図1に示す本発明
の実験例として、金属1の一辺Wが9ミリメートル、支
持体4(テフロン)の厚さDが約1.2ミリメートルと
すると、周波数10.3ギガヘルツにおいて完全反射の
場合に比ベて約−40dBの反射損が得られている。入
射角を16°位変えても−25dB以下であった。この
実験例のシートの厚さは波長の約100分の4の薄さに
相当する。
直入射した場合の断面説明図を図2(a)に、同じく反
射波の説明図を図2(b)に示す。図2(a)に示す様
に金属1の表面に入射した電界Ei1は完全反射(反射波
位相−180°)して図2(b)に示す様に逆向きの電
界Er1となって戻っていく。一方、図2(a)におい
て、金属のない部分2に入射した電界Ei2は支持体4の
中を波線矢印の様に変化しながら実線矢印に示す方向に
上下2つに分かれて金属1と金属板3の間を進む。この
金属1と金属板3の間には反対側から同様にして進んで
来る電界があり、これら上下両方向からの電界は図2
(a)に示す様に電界の向きが互いに逆(位相が逆)で
あるから、丁度金属1の裏の中間点Cでは合成電界は常
に零になる。従って、C点に金属の短絡板を置いたのと
等価になり、上下両方向からの入射波はこのC点で完全
反射すると考えてもよい。従って、支持体4の中で上下
に分かれた入射波のC点からの各反射電界は図2(b)
において波線矢印の様に変化しながら実線矢印の方向に
進み再び金属のない部分2で合成されて反射電界Er2と
して出ていく。この金属のない部分2での反射波の位相
は金属1の辺長Wと支持体4の厚さDおよび支持体4の
電気的特性等に関係し、これらを調整してこの反射位相
を−360°近辺にすると、金属のない部分2の反射電
界Er2(図2(b))は同じ部分の入射電界Ei2(図2
(a))と同じ向き(同位相)となる。一方、図2
(b)に示す様に金属1の表面での反射電界Er1は入射
電界Ei1(図2(a))とは逆向き(逆相)であるか
ら、図2(a)において同じ向き(同相)の入射電界E
i1とEi2に対して、図2(b)において金属1の反射電
界Er1と金属のない部分2の反射電界Er2は互いに逆向
き(位相差180゜)となる。これら逆向きの各反射電
界は図1(a)から判る様に空間的に交互になり、これ
ら逆相の電界は遠方で互いに打ち消しあう様に働き、反
射波強度を小さくすることができる。図1に示す本発明
の実験例として、金属1の一辺Wが9ミリメートル、支
持体4(テフロン)の厚さDが約1.2ミリメートルと
すると、周波数10.3ギガヘルツにおいて完全反射の
場合に比ベて約−40dBの反射損が得られている。入
射角を16°位変えても−25dB以下であった。この
実験例のシートの厚さは波長の約100分の4の薄さに
相当する。
【0008】また、周波数帯域幅を広げる方法として、
支持体4の中に抵抗体(皮膜)を挿入することにより反
射損−20dB以下の帯域幅で中心周波数の10%以上
を得ることができる実験結果も得られている。
支持体4の中に抵抗体(皮膜)を挿入することにより反
射損−20dB以下の帯域幅で中心周波数の10%以上
を得ることができる実験結果も得られている。
【0009】この様に本発明によれば、比較的簡単な構
成で薄く軽いレーダ断面積低減シートができる。
成で薄く軽いレーダ断面積低減シートができる。
【図1】(a)は本発明の実施例の正面図。(b)は
(a)の断面図。
(a)の断面図。
【図2】(a)は図1(b)と同じ断面図を縦にして拡
大した図で、入射波の説明図。(b)は(a)と同様な
断面図で反射波の説明図。
大した図で、入射波の説明図。(b)は(a)と同様な
断面図で反射波の説明図。
1 支持体4の表面の金属性模様の金属部 2 支持体4の表面の金属のない部分 3 支持体4の後面の金属板 4 支持体。W 金属1の一辺の長さ D 支持体4の厚さ C 金属1の裏側の中間点 Ei1 金属1に入射する電界,Er1 金属1からの反射
電界 Ei2 金属のない部分2に入射する電界 Er2 金属のない部分2から反射する電界
電界 Ei2 金属のない部分2に入射する電界 Er2 金属のない部分2から反射する電界
Claims (3)
- 【請求項1】 電磁波を反射あるいは散乱する物体の表
面に塗布あるいは貼ることによって当電磁波の反射ある
いは散乱の強度を低下させるシートにおいて、シートに
特定の金属性の模様を施したことを特徴とするレーダ断
面積低減シート。 - 【請求項2】 上記請求項1の特定の金属性の模様が矩
形あるいは円形または多角形状の市松模様であることを
特徴とするレーダ断面積低減シート。 - 【請求項3】 上記請求項1または請求項2の特定の金
属性の模様が矩形あるいは円形または多角形状の市松模
様であるレーダ断面積低減シートにおいて、シートの支
持体中に抵抗体を挿入することを特徴とするレーダ断面
積低減シート。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3352546A JP2545721B2 (ja) | 1991-11-11 | 1991-11-11 | レーダ断面積低減シート |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3352546A JP2545721B2 (ja) | 1991-11-11 | 1991-11-11 | レーダ断面積低減シート |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07229698A JPH07229698A (ja) | 1995-08-29 |
JP2545721B2 true JP2545721B2 (ja) | 1996-10-23 |
Family
ID=18424805
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3352546A Expired - Lifetime JP2545721B2 (ja) | 1991-11-11 | 1991-11-11 | レーダ断面積低減シート |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2545721B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4194735B2 (ja) * | 2000-04-28 | 2008-12-10 | Tdk株式会社 | 電波減衰体 |
JP4098788B2 (ja) * | 2005-05-09 | 2008-06-11 | Tdk株式会社 | 電波減衰体 |
JP5465047B2 (ja) * | 2009-08-28 | 2014-04-09 | 三菱電機株式会社 | 反射構造 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH01179399A (ja) * | 1988-01-05 | 1989-07-17 | Nec Corp | 電波吸収体 |
-
1991
- 1991-11-11 JP JP3352546A patent/JP2545721B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH07229698A (ja) | 1995-08-29 |
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Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
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EXPY | Cancellation because of completion of term |