JP2545429B2 - 電解コンデンサ用アルミニウム電極箔の製造方法 - Google Patents
電解コンデンサ用アルミニウム電極箔の製造方法Info
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- JP2545429B2 JP2545429B2 JP63015297A JP1529788A JP2545429B2 JP 2545429 B2 JP2545429 B2 JP 2545429B2 JP 63015297 A JP63015297 A JP 63015297A JP 1529788 A JP1529788 A JP 1529788A JP 2545429 B2 JP2545429 B2 JP 2545429B2
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Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明は電解コンデンサ用アルミニウム電極箔の製
造方法に関する。
造方法に関する。
従来の技術 電解コンデンサ用アルミニウム電極材として用いられ
るアルミニウム箔は、可及的大きな表面積を有して単位
体積当りの静電容量の大きいものであることが要請され
る。このため、一般的に電気化学的あるいは化学的なエ
ッチング処理を施して多数のエッチングピットを形成
し、アルミニウム箔の実効表面積を拡大することが行わ
れている。しかし、実際上、従来既知のエッチング技術
においては、該してエッチングピットの発生部位が不均
一であり、またエッチングピットどうしが連通して粗大
孔となるなどして結果において充分に期待されるような
拡面率の増大効果を得ることが難しいという問題があっ
た。
るアルミニウム箔は、可及的大きな表面積を有して単位
体積当りの静電容量の大きいものであることが要請され
る。このため、一般的に電気化学的あるいは化学的なエ
ッチング処理を施して多数のエッチングピットを形成
し、アルミニウム箔の実効表面積を拡大することが行わ
れている。しかし、実際上、従来既知のエッチング技術
においては、該してエッチングピットの発生部位が不均
一であり、またエッチングピットどうしが連通して粗大
孔となるなどして結果において充分に期待されるような
拡面率の増大効果を得ることが難しいという問題があっ
た。
そこで、エッチングピットの発生部位を予め意図的に
決定して多数の深いエッチングピットを均一に形成し、
拡面率に優れたものとなしうる電解コンデンサ用アルミ
ニウム電極箔の製造方法として、フォトレジスト技術を
用いた方法が提案されている(例えば特開昭59−161808
号)。この方法は、アルミニウム箔の表面にフォトレジ
スト法即ち少なくともレジスト液の塗布、フォトマスク
の装着、露光、現像の各工程の実施により、所定のパタ
ーンにレジストの存在するレジスト部と存在しない非レ
ジスト部とを形成したのち、エッチングを行って非レジ
スト部分のアルミニウム箔表面を食刻し、その後箔表面
に付着残存しているレジスト部のレジストの剥離処理を
行うものである。
決定して多数の深いエッチングピットを均一に形成し、
拡面率に優れたものとなしうる電解コンデンサ用アルミ
ニウム電極箔の製造方法として、フォトレジスト技術を
用いた方法が提案されている(例えば特開昭59−161808
号)。この方法は、アルミニウム箔の表面にフォトレジ
スト法即ち少なくともレジスト液の塗布、フォトマスク
の装着、露光、現像の各工程の実施により、所定のパタ
ーンにレジストの存在するレジスト部と存在しない非レ
ジスト部とを形成したのち、エッチングを行って非レジ
スト部分のアルミニウム箔表面を食刻し、その後箔表面
に付着残存しているレジスト部のレジストの剥離処理を
行うものである。
発明が解決しようとする課題 ところが、上記の方法では、レジストが付着状態のま
まアルミニウム箔のエッチングを行うものであるため、
エッチング液に侵食されないレジストの選定が必要であ
り、レジスト選定範囲が限られるものであった。しかも
エッチングによりレジストが剥離しないようにレジスト
の塗布厚さを厚くする必要があり、これを厚くすると膜
厚方向で受光量の差が大きくなるためパターン精度が悪
くなるという欠点もあった。しかもまた、レジスト剥離
工程で脱離したレジストがエッチングピットに侵入し、
その後実施されることのある陽極酸化処理に支障を来た
すおそれもあった。
まアルミニウム箔のエッチングを行うものであるため、
エッチング液に侵食されないレジストの選定が必要であ
り、レジスト選定範囲が限られるものであった。しかも
エッチングによりレジストが剥離しないようにレジスト
の塗布厚さを厚くする必要があり、これを厚くすると膜
厚方向で受光量の差が大きくなるためパターン精度が悪
くなるという欠点もあった。しかもまた、レジスト剥離
工程で脱離したレジストがエッチングピットに侵入し、
その後実施されることのある陽極酸化処理に支障を来た
すおそれもあった。
この発明はかかる欠点を解消し、レジストの種類の選
択自由性を拡大しうるとともに、レジスト塗布厚さを薄
くでき、さらには脱離したレジストがエッチングピット
に侵入する不都合等を回避しえて、高容量の電解コンデ
ンサ用アルミニウム電極箔を効率良く安定して製造する
ことのできる方法の提供を目的とするものである。
択自由性を拡大しうるとともに、レジスト塗布厚さを薄
くでき、さらには脱離したレジストがエッチングピット
に侵入する不都合等を回避しえて、高容量の電解コンデ
ンサ用アルミニウム電極箔を効率良く安定して製造する
ことのできる方法の提供を目的とするものである。
課題を解決するための手段 上記目的において、この発明は、上述の従来技術の欠
点がレジストの付着状態のままエッチング処理を実施す
ることから派生している点に鑑み、エッチング前におい
てレジストの除去を可能としながらも、なおかつ均一な
エッチングピットを形成しうる方法を追及した結果完成
しえたものである。
点がレジストの付着状態のままエッチング処理を実施す
ることから派生している点に鑑み、エッチング前におい
てレジストの除去を可能としながらも、なおかつ均一な
エッチングピットを形成しうる方法を追及した結果完成
しえたものである。
即ち、具体的には、この発明に係る電解コンデンサ用
アルミニウム電極箔の製造方法は、第1図〜第4図に示
すように、焼鈍前の硬質アルミニウム箔(1)の表面
に、レジストの塗布、フォトマスクの装着、露光、現像
の各工程の順次的実施を含むフォトレジスト法により、
所望のエッチングパターンに対応したレジストの存在す
るレジスト部(2)と存在しない非レジスト部(3)と
を形成したのち、酸化処理を実施して前記非レジスト部
(3)におけるアルミニウム箔(1)表面に酸化処理皮
膜(4)を形成し、次いで加熱することにより前記レジ
スト部(2)のレジストを灰化せしめたのち、エッチン
グ処理を実施することを特徴とするものである。
アルミニウム電極箔の製造方法は、第1図〜第4図に示
すように、焼鈍前の硬質アルミニウム箔(1)の表面
に、レジストの塗布、フォトマスクの装着、露光、現像
の各工程の順次的実施を含むフォトレジスト法により、
所望のエッチングパターンに対応したレジストの存在す
るレジスト部(2)と存在しない非レジスト部(3)と
を形成したのち、酸化処理を実施して前記非レジスト部
(3)におけるアルミニウム箔(1)表面に酸化処理皮
膜(4)を形成し、次いで加熱することにより前記レジ
スト部(2)のレジストを灰化せしめたのち、エッチン
グ処理を実施することを特徴とするものである。
アルミニウム箔(1)は、純度99.99%の高純度のも
のが好ましいが、これに限定されることはなく、電解コ
ンデンサ用に使用される範囲内の純度のものであればよ
い。
のが好ましいが、これに限定されることはなく、電解コ
ンデンサ用に使用される範囲内の純度のものであればよ
い。
レジスト部(2)と非レジスト部(3)の形成は、焼
鈍前の圧延上りの硬質アルミニウム箔の段階で行う。ア
ルミニウム箔は後述のようにその後の工程で加熱処理さ
れるため、アルミニウム箔の通常の製造工程で実施する
焼鈍処理はこれを省略できる。また硬質箔であるから以
後の処理の取扱上も便利である。なおレジストパターン
の形成前に箔表面を洗浄しておくものとする。
鈍前の圧延上りの硬質アルミニウム箔の段階で行う。ア
ルミニウム箔は後述のようにその後の工程で加熱処理さ
れるため、アルミニウム箔の通常の製造工程で実施する
焼鈍処理はこれを省略できる。また硬質箔であるから以
後の処理の取扱上も便利である。なおレジストパターン
の形成前に箔表面を洗浄しておくものとする。
フォトレジスト法は、アルミニウム箔(1)の表面に
レジスト部(2)と非レジスト部(3)を形成するもの
であり、一般的には、箔表面へのレジストの塗布、フォ
トマスクの装着、露光、現像の各工程の順次的実施を含
むものである。前記フォトマスクは、レジスト部(2)
と非レジスト部(3)を所望のパターンに形成するため
のものであり、非レジスト部形成予定部分が透光部、そ
れ以外が遮光部となされている。また前記現像処理は、
露光工程によりフォトマスクの透光部を介して光照射さ
れた部位の不要レジストを除去するためのものであり、
この現像処理によってアルミニウム箔表面(1)に第1
図に示すようにレジスト部(2)と非レジスト部(3)
がパターニングされる。なお、エッチングパターンにお
けるレジスト部(2)と非レジスト部(3)は必ずしも
均一配置に形成される必要はなく、例えば電極箔に特に
強度を必要とするような場合には、非レジスト部(3)
の存在する領域を部分的に大きくしておくというような
パターンを形成しても良い。
レジスト部(2)と非レジスト部(3)を形成するもの
であり、一般的には、箔表面へのレジストの塗布、フォ
トマスクの装着、露光、現像の各工程の順次的実施を含
むものである。前記フォトマスクは、レジスト部(2)
と非レジスト部(3)を所望のパターンに形成するため
のものであり、非レジスト部形成予定部分が透光部、そ
れ以外が遮光部となされている。また前記現像処理は、
露光工程によりフォトマスクの透光部を介して光照射さ
れた部位の不要レジストを除去するためのものであり、
この現像処理によってアルミニウム箔表面(1)に第1
図に示すようにレジスト部(2)と非レジスト部(3)
がパターニングされる。なお、エッチングパターンにお
けるレジスト部(2)と非レジスト部(3)は必ずしも
均一配置に形成される必要はなく、例えば電極箔に特に
強度を必要とするような場合には、非レジスト部(3)
の存在する領域を部分的に大きくしておくというような
パターンを形成しても良い。
レジスト部(2)と非レジスト部(3)の形成後に実
施する酸化処理は、第2図に示すように、レジストの除
去された非レジスト部(3)の底面に露出したアルミニ
ウム箔表面に酸化処理皮膜(4)を形成するために行う
ものである。酸化処理の一例としては、アルミニウム箔
を、水分や酸素を含む雰囲気中で50〜250℃×1〜30時
間加熱する方法や、50〜100℃に加熱した水またはアミ
ン水溶液中で1〜600秒浸漬処理する方法等を挙げう
る。
施する酸化処理は、第2図に示すように、レジストの除
去された非レジスト部(3)の底面に露出したアルミニ
ウム箔表面に酸化処理皮膜(4)を形成するために行う
ものである。酸化処理の一例としては、アルミニウム箔
を、水分や酸素を含む雰囲気中で50〜250℃×1〜30時
間加熱する方法や、50〜100℃に加熱した水またはアミ
ン水溶液中で1〜600秒浸漬処理する方法等を挙げう
る。
酸化処理後実施するアルミニウム箔の加熱処理は、箔
表面におけるレジスト部(2)のレジストを灰化して消
失させるとともに、非レジスト部においてアルミニウム
箔に形成された酸化処理皮膜(4)を厚く安定した安定
化皮膜(5)に変化させるために実施するものである。
かつまた、この加熱によってアルミニウムの結晶方位を
立方体方位に調整してまっすぐなエッチングピットの形
成を可能とせしめる効果もある。ここで、加熱処理条件
は特に限定されないが、一般的には、400〜580℃で1〜
30時間行う。特に500℃×10時間程度行うのが良い。な
お、通常の製造工程での焼鈍処理では、酸化皮膜が厚く
なりすぎないようにするため、大量の不活性ガスを導入
しながら焼鈍したり、1×10-5Torr前後の高真空中で焼
鈍したりするが、本発明での加熱処理は、レジストを灰
化させるとともに非レジスト部対応部分に形成された酸
化皮膜を更に厚く安定したものに変化させるものであれ
ばく、従来の焼鈍処理のような厳しい雰囲気管理を必要
としない。従って加熱雰囲気は特に限定されないが、レ
ジスト皮膜が灰化消失したのちはその部分のAl面が露出
するため、そこでの酸化が進みにくいように、例えば10
-2Torr程度の低い真空度で行うのも良い。
表面におけるレジスト部(2)のレジストを灰化して消
失させるとともに、非レジスト部においてアルミニウム
箔に形成された酸化処理皮膜(4)を厚く安定した安定
化皮膜(5)に変化させるために実施するものである。
かつまた、この加熱によってアルミニウムの結晶方位を
立方体方位に調整してまっすぐなエッチングピットの形
成を可能とせしめる効果もある。ここで、加熱処理条件
は特に限定されないが、一般的には、400〜580℃で1〜
30時間行う。特に500℃×10時間程度行うのが良い。な
お、通常の製造工程での焼鈍処理では、酸化皮膜が厚く
なりすぎないようにするため、大量の不活性ガスを導入
しながら焼鈍したり、1×10-5Torr前後の高真空中で焼
鈍したりするが、本発明での加熱処理は、レジストを灰
化させるとともに非レジスト部対応部分に形成された酸
化皮膜を更に厚く安定したものに変化させるものであれ
ばく、従来の焼鈍処理のような厳しい雰囲気管理を必要
としない。従って加熱雰囲気は特に限定されないが、レ
ジスト皮膜が灰化消失したのちはその部分のAl面が露出
するため、そこでの酸化が進みにくいように、例えば10
-2Torr程度の低い真空度で行うのも良い。
上記加熱処理によってアルミニウム箔(1)表面のレ
ジスト部(2)におけるレジストは灰化し、アルミニウ
ム箔表面には第3図に示すように、所定のパターンに安
定化酸化皮膜(5)が被覆形成されたものとなってい
る。次いでこのアルミニウム箔に、従来と同様の電気化
学的あるいは化学的エッチング処理を実施する。このエ
ッチング処理により第4図に示すように安定化酸化皮膜
(5)の存在しない部分がエッチング核となり、該部分
が集中的にエッチングされ、深くて太いエッチングピッ
ト(6)が均一に形成される。
ジスト部(2)におけるレジストは灰化し、アルミニウ
ム箔表面には第3図に示すように、所定のパターンに安
定化酸化皮膜(5)が被覆形成されたものとなってい
る。次いでこのアルミニウム箔に、従来と同様の電気化
学的あるいは化学的エッチング処理を実施する。このエ
ッチング処理により第4図に示すように安定化酸化皮膜
(5)の存在しない部分がエッチング核となり、該部分
が集中的にエッチングされ、深くて太いエッチングピッ
ト(6)が均一に形成される。
発明の効果 以上説明したように、この発明は、レジストの存在す
るレジスト部と存在しない非レジスト部の形成後、加熱
を行ってアルミニウム箔表面のレジスト部におけるレジ
ストを灰化させることにより、エッチング処理前にレジ
ストを予め除去するものでありながらも、酸化処理及び
加熱工程を経て所望のパターンに形成された酸化皮膜部
分を障壁としてそれ以外の部分を集中的にエッチングせ
しめて深くて太いエッチングピットの均一形成を可能と
するものである。従って、拡面率に優れた換言すれば静
電容量の大きな電極箔を製造しうるのはもとより、エッ
チング時においては箔表面にレジストはもはや付着して
いないから、以下のような効果を奏する。即ち、エッチ
ング液に対するレジストの耐侵食性の有無を考慮する必
要はなくなり、エッチング液に侵食されないレジストは
勿論のこと、侵食されるレジストをも使用することがで
き、レジストの選択範囲を拡大しうる。またエッチング
によるレジストの剥離の危険を考慮してこれを厚く塗布
する必要もなくなり、レジスト塗布厚さを薄くできるか
ら、露光時の受光量も膜厚方向で均一となしえてエッチ
ングパターンの精度を向上でき、ひいては一層高容量の
電解コンデンサを提供しうる。しかもレジスト塗布量の
の減少により材料費の節約も図り得る。さらに剥離した
レジストのエッチング孔への侵入もなくなるから、その
後実施されることのある陽極酸化処理に何ら支障を来た
すおそれもなくなり、高静電容量の電極箔を確実に実現
しうる。
るレジスト部と存在しない非レジスト部の形成後、加熱
を行ってアルミニウム箔表面のレジスト部におけるレジ
ストを灰化させることにより、エッチング処理前にレジ
ストを予め除去するものでありながらも、酸化処理及び
加熱工程を経て所望のパターンに形成された酸化皮膜部
分を障壁としてそれ以外の部分を集中的にエッチングせ
しめて深くて太いエッチングピットの均一形成を可能と
するものである。従って、拡面率に優れた換言すれば静
電容量の大きな電極箔を製造しうるのはもとより、エッ
チング時においては箔表面にレジストはもはや付着して
いないから、以下のような効果を奏する。即ち、エッチ
ング液に対するレジストの耐侵食性の有無を考慮する必
要はなくなり、エッチング液に侵食されないレジストは
勿論のこと、侵食されるレジストをも使用することがで
き、レジストの選択範囲を拡大しうる。またエッチング
によるレジストの剥離の危険を考慮してこれを厚く塗布
する必要もなくなり、レジスト塗布厚さを薄くできるか
ら、露光時の受光量も膜厚方向で均一となしえてエッチ
ングパターンの精度を向上でき、ひいては一層高容量の
電解コンデンサを提供しうる。しかもレジスト塗布量の
の減少により材料費の節約も図り得る。さらに剥離した
レジストのエッチング孔への侵入もなくなるから、その
後実施されることのある陽極酸化処理に何ら支障を来た
すおそれもなくなり、高静電容量の電極箔を確実に実現
しうる。
加えてこの発明では、レジスト部と非レジスト部の形
成後に加熱工程を実施するから、従来アルミニウム箔の
製造工程において通常実施していた大量の不活性ガス中
または高真空中での焼鈍工程を省略し得る。その結果消
耗エネルギの低減や設備の簡素化を図り得る。
成後に加熱工程を実施するから、従来アルミニウム箔の
製造工程において通常実施していた大量の不活性ガス中
または高真空中での焼鈍工程を省略し得る。その結果消
耗エネルギの低減や設備の簡素化を図り得る。
実施例 純度99.99%、厚さ0.1mmの圧延上りのアルミニウム箔
を、焼鈍することなくその表面を洗浄したのち、30℃の
レジスト液中に30秒間浸漬し、次いで50℃×15分の前加
熱処理を施して箔表面にレジスト被覆層を形成した。次
に、遮光性部材に直径1.0μmの透光窓を1.0μm間隔で
ちどり配置に穿設してなるフォトマスクを介して、2KW
の超高圧水銀灯を1分間照射し露光を行った。次いで、
25℃の現像液に30秒浸漬して現像を行ったのち、90℃×
20分の後加熱処理を行い、アルミニウム箔の表面に多数
の微細孔を有する多孔レジスト皮膜を形成した。尚、レ
ジストは東京応化工業株式会社製の商品名「OHPR」を使
用し、また現像液は同社製の商品名「OHPR現像液」を使
用した。
を、焼鈍することなくその表面を洗浄したのち、30℃の
レジスト液中に30秒間浸漬し、次いで50℃×15分の前加
熱処理を施して箔表面にレジスト被覆層を形成した。次
に、遮光性部材に直径1.0μmの透光窓を1.0μm間隔で
ちどり配置に穿設してなるフォトマスクを介して、2KW
の超高圧水銀灯を1分間照射し露光を行った。次いで、
25℃の現像液に30秒浸漬して現像を行ったのち、90℃×
20分の後加熱処理を行い、アルミニウム箔の表面に多数
の微細孔を有する多孔レジスト皮膜を形成した。尚、レ
ジストは東京応化工業株式会社製の商品名「OHPR」を使
用し、また現像液は同社製の商品名「OHPR現像液」を使
用した。
次に、上記アルミニウム箔を、大気中で70℃×10時間
加熱して非レジスト部におけるアルミニウム箔表面に酸
化処理皮膜を形成した。
加熱して非レジスト部におけるアルミニウム箔表面に酸
化処理皮膜を形成した。
続いて上記箔を、10-2Torr真空中で500℃×10時間加
熱した。この加熱により箔表面のレジスト部におけるレ
ジストは灰化するとともに、非レジスト部における酸化
処理皮膜は厚く安定した皮膜に変化した。
熱した。この加熱により箔表面のレジスト部におけるレ
ジストは灰化するとともに、非レジスト部における酸化
処理皮膜は厚く安定した皮膜に変化した。
次いで灰化したレジストを完全に除去したのち、エッ
チング液:5wt%塩酸水溶液、浴温:70℃、直流電流密度:
10A/dm2、エッチング時間:7分の条件のもとでエッチン
グ処理を実施し、電解コンデンサ用アルミニウム電極箔
を得た。
チング液:5wt%塩酸水溶液、浴温:70℃、直流電流密度:
10A/dm2、エッチング時間:7分の条件のもとでエッチン
グ処理を実施し、電解コンデンサ用アルミニウム電極箔
を得た。
[従来例] 上記実施例と同一組成、同一厚さの焼鈍アルミニウム
箔を用い、該箔の表面に実施例と全く同様にしてレジス
ト部と非レジスト部とを形成した。
箔を用い、該箔の表面に実施例と全く同様にしてレジス
ト部と非レジスト部とを形成した。
次に上記試料を実施例と同じ条件のもとでエッチング
処理したのち、25℃、5wt%水酸化ナトリウム水溶液に
2秒浸漬してレジスト剥離処理を行った。
処理したのち、25℃、5wt%水酸化ナトリウム水溶液に
2秒浸漬してレジスト剥離処理を行った。
上記により得られた実施例、従来例2種類のアルミニ
ウム箔を5wt%硼酸浴中で400Vに化成したのち、該箔の
静電容量を測定した。
ウム箔を5wt%硼酸浴中で400Vに化成したのち、該箔の
静電容量を測定した。
その結果、従来例の電極箔の静電容量を100とした場
合、本実施例の電極箔は105であった。従って、本発明
によれば、レジスト選択の自由性、製造工程の簡素化等
による利点を保有するものでありながらも、なおかつ従
来と同程度以上の静電容量を有する電極箔の製造が可能
であることを確認しえた。
合、本実施例の電極箔は105であった。従って、本発明
によれば、レジスト選択の自由性、製造工程の簡素化等
による利点を保有するものでありながらも、なおかつ従
来と同程度以上の静電容量を有する電極箔の製造が可能
であることを確認しえた。
第1図はレジスト部と非レジスト部形成後の、第2図は
酸化処理後の、第3図は加熱処理後の、第4図はエッチ
ング処理後の、それぞれアルミニウム箔の模式的部分拡
大断面図である。 (1)……アルミニウム箔、(2)……レジスト部、
(3)……非レジスト部、(4)……酸化処理皮膜、
(5)……安定化酸化皮膜、(6)……エッチングピッ
ト。
酸化処理後の、第3図は加熱処理後の、第4図はエッチ
ング処理後の、それぞれアルミニウム箔の模式的部分拡
大断面図である。 (1)……アルミニウム箔、(2)……レジスト部、
(3)……非レジスト部、(4)……酸化処理皮膜、
(5)……安定化酸化皮膜、(6)……エッチングピッ
ト。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 仲矢 長嗣 大阪府堺市海山町6丁224番地 昭和ア ルミニウム株式会社内 (72)発明者 西崎 武 大阪府堺市海山町6丁224番地 昭和ア ルミニウム株式会社内 (56)参考文献 特開 昭59−161808(JP,A) 特開 昭63−220512(JP,A) 特開 昭61−288411(JP,A) 特開 昭60−31217(JP,A)
Claims (1)
- 【請求項1】焼鈍前の硬質アルミニウム箔の表面に、レ
ジストの塗布、フォトマスクの装着、露光、現像の各工
程の順次的実施を含むフォトレジスト法により、所望の
エッチングパターンに対応したレジストの存在するレジ
スト部と存在しない非レジスト部とを形成したのち、酸
化処理を実施して前記非レジスト部におけるアルミニウ
ム箔表面に酸化処理皮膜を形成し、次いで加熱すること
により前記レジスト部のレジストを灰化せしめたのち、
エッチング処理を実施することを特徴とする電解コンデ
ンサ用アルミニウム電極箔の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63015297A JP2545429B2 (ja) | 1988-01-25 | 1988-01-25 | 電解コンデンサ用アルミニウム電極箔の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63015297A JP2545429B2 (ja) | 1988-01-25 | 1988-01-25 | 電解コンデンサ用アルミニウム電極箔の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01189907A JPH01189907A (ja) | 1989-07-31 |
JP2545429B2 true JP2545429B2 (ja) | 1996-10-16 |
Family
ID=11884893
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63015297A Expired - Lifetime JP2545429B2 (ja) | 1988-01-25 | 1988-01-25 | 電解コンデンサ用アルミニウム電極箔の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2545429B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4763363B2 (ja) * | 2005-07-05 | 2011-08-31 | 幸子 小野 | エッチング特性に優れた電解コンデンサ電極用アルミニウム材及びその製造方法、アルミニウム電解コンデンサ用電極材ならびにアルミニウム電解コンデンサ |
JP7313013B2 (ja) * | 2020-07-28 | 2023-07-24 | ニチコン株式会社 | 電解コンデンサ用電極箔およびその製造方法 |
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1988
- 1988-01-25 JP JP63015297A patent/JP2545429B2/ja not_active Expired - Lifetime
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