JP2544973B2 - 訓練用履物 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は人間の足の筋肉を強化するための訓練用履物
に関するものである。

〔発明の背景〕

人間の足の骨は、第１、２、３楔状骨、立方骨を中心
とした横アーチと、踵骨、距骨、足舟状骨、第１、２楔
状骨を中心とした縦アーチとにより構成されており、こ
れら２つのアーチは足部にある骨と骨との間にある靱
帯、関節の固有筋（intrinsic muscle）（足虫様筋、骨
間筋、短趾伸屈筋、長短母趾内外転筋）、下腿から足に
及ぶ外来筋（extrinsic muscle）（前後脛骨筋、長趾伸
屈筋、長短腓骨筋、強趾審屈筋）等の筋肉により支承さ
れている。

本発明はこれらの筋肉を訓練用履物により強化するも
のである。

〔従来の技術と発明が解決しようとする課題〕

足の上記筋肉を強化するための訓練用履物としては従
来適当なものが存在しなかった。

運動を行なう際に一般に用いられている運動靴は使用
者の足を保護するためのものであって、運動靴自体が足
の筋肉の強化に直接役立つことはない。すなわち、運動
靴は足にピッタリ適合する袋状部を備えており、この袋
状部に足を挿入すると運動靴は常に足に密着し、足と不
離一体となるため、使用者は運動を行なう際足の動きに
運動靴を追随させるために足の筋肉を働かせる必要は全
くない。従って、従来の運動靴のみを使用していると足
における上記の靱帯、足固有筋、外来筋等が充分に発達
せずに偏平足となったり備逆足となるおそれがある。ま
たそのための長時間の起立能力、歩行能力あるいはスポ
ース能力、持久力等が劣り、更には転びやすい、骨折し
やすい等の問題も生ずる。

本発明は以上の如き問題を解決しようとしてなされた
ものである。

〔課題を解決するための手段〕

本発明は足における靱帯、足固有筋、外来筋等の強化
に直接役立つ訓練用履物を提供することにより上記課題
を解決するものである。すなわち、本発明は足底の前部
のみに対応する長さと足底の幅を越す幅とを備えた台部
の上面に緒を挿げ、該緒の前緒は足の母指と第２指との
股部より上方に突出するに足る長さを有することを特徴
とする訓練用履物を提供するものである。

〔作 用〕

本発明の訓練用履物は、草覆と同様に足の母指と第２
指との間に前緒を挟んだ状態で覆くのであるが、台部が
通常の草覆に比べて極めて短く足底の前部のみに対応す
る長さを有するにすぎないものであって踵を受ける部分
を有しない。従って使用者は踵に体重をかけることがで
きず、爪先立ちを強制される（第１図参照）。更に、前
緒が足の母指と第２指との間の股部より上方に突出して
いるため使用者は訓練用履物が脱げることを防止するた
めに勢い前緒を母指と第２指との間に強く挟みつけてお
かなければならない。故に、本発明の訓練用履物を覆い
た状態で歩行、ジョギング等を行なえば必然的に足の靱
帯、足固有筋、外来筋帯が強化される。

〔実施例〕

次に本発明の実施例を添付図面にしたがって説明す
る。

符号１は訓練用履物の台部である。台部は足底の前部
のみに対応する長さを有する。すなわち、台部１の後端
２が足底の「土踏まず」付近に位置するようになす。台
部１は足底の幅を越す幅を備えるものとする。台部１の
下面における前後両端付近は、歩行等を容易ならしめる
ため、斜めに切除して傾斜部３、４を形成する。台部１
の上面には緒５を挿げ、緒５の前緒６は足の母指と第２
指との間の股部より上方に突出するに足る長さを有する
ものとする。なお、緒５とその前緒６は足の指等が台部
１より外に出ないような位置に取り付けなければならな
いことはいうまでもない。

〔発明の効果〕

以上説明したように、本発明の訓練要履物を覆いて歩
行、ジョギング等を行なうときには使用者は前緒を足の
母指と第２指との間に強く挟みつけた状態で爪先立ちを
強制されるため、必然的に足の靱台、固有筋、外来筋等
が強化される。なお、本発明の訓練要履物は幼児期より
使用すれば上述の効果は一層高まる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明による訓練用履物の一例を示す正面図、
第２図は同上の平面図である。 １……台部、２……後端 ３、４……傾斜部、５……緒 ６……前緒

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】足底の全部のみに対応する長さと足底の幅
   を越す幅とを備えた台部の上面に緒を挿げ、該緒の前緒
   は足の母指と第２指との間の股部より上方に突出するに
   足る長さを有することを特徴とする訓練用履物。