JP2544432Y2 - コンクリート型枠材 - Google Patents

コンクリート型枠材

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JP2544432Y2
JP2544432Y2 JP1992041671U JP4167192U JP2544432Y2 JP 2544432 Y2 JP2544432 Y2 JP 2544432Y2 JP 1992041671 U JP1992041671 U JP 1992041671U JP 4167192 U JP4167192 U JP 4167192U JP 2544432 Y2 JP2544432 Y2 JP 2544432Y2
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layer
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wood
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wood fiber
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JP1992041671U
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明 島村
孝道 興津
嘉貴 石川
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株式会社ノダ
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、コンクリートとの剥離
性に優れ、しかも転用回数の多い木質繊維板からなるコ
ンクリート型枠材に関する。
【0002】
【従来技術およびその問題点】従来、その取り扱いの容
易さから合板を用いたコンクリート型枠が大量に使用さ
れている。この合板は、天然木材を薄く剥ぎ取った単板
を積層接着し製造するものであり、天然資源の枯渇問題
が世界的に大きく取り上げられている現在、原材料であ
る原木を伐採することが困難になると共に、原木の質が
低下することによって、単板に使用する良質の単板を多
量に得ることが難しくなり、品質の良い合板を多量に市
場に供給することが困難となりつつある。
【0003】さらに、コンクリート型枠として用いる合
板の使用期間は、建築用あるいは家具用部材として用い
る合板が少なくとも10年以上の期間使用されているの
に比べ、著しく短い期間の使用の後に大量廃棄される等
の問題を有し、この問題は天然資源のリサイクル運動な
どが盛んに叫ばれている現在、今後ますます深刻化する
ことが予測され、合板に代わる代替え品を用いた型枠材
の提供が熱望されている。
【0004】また、コンクリート型枠の合板の表面性の
向上および転用回数を多くするため、合板表面に合成樹
脂被膜を形成させたものあるいは、紙に合成樹脂を含浸
させた含浸紙を合板表面に接着するなどしてコンクリー
トとの剥離性能を高めた合板コンクリート型枠が知られ
ている。
【0005】しかし、これらの型枠は、合板の表面単板
の上に合板とは明らかに物性の異なる新たな合成樹脂被
膜を塗布形成するか、含浸紙を接着剤を介して接着する
ものであり、キズがつき易く繰り返し使用することによ
り表面に形成した合成樹脂被膜に割れが入ったり、合板
表面から含浸紙が剥離するなどの問題点を有していた。
【0006】
【問題点を解決するための手段】本考案は合板の代替え
品として使用できる新規なコンクリート型枠材を提供す
ることを目的として鋭意工夫の結果完成されたものであ
る。
【0007】すなわち本考案は、厚さ方向における中心
層に比べ比重が高く、しかも中心層に比べ非透水性の高
い硬質層を表裏層に設けると共に、少なくとも片側の硬
質層を表面あるいは裏面に露出してなる木質繊維板から
なるコンクリート型枠材である。
【0008】以下本考案のコンクリート型枠材の実施例
を図面に基づいて説明する。本考案のコンクリート型枠
は、図1に示すような構成であり、表裏層に硬質層1
と、その間に中心層2が配された一体成形により得られ
る3層構造からなり、硬質層1が表面および裏面に露出
した木質繊維板からなるコンクリート型枠材を示してい
る。
【0009】本考案の木質繊維板の表面または裏面に露
出した硬質層1は、その比重が平均して0.8〜1.4
g/cm、好ましくは1.0〜1.2g/cmの範
囲であり、その間の中心層2の比重は、0.4〜0.7
5g/cm、好ましくは0.6〜0.7g/cm
範囲であり、硬質層1は中心層2の比重に比べ少なくと
も0.1g/cm以上好ましくは0.3〜0.8g/
cmの比重差を有することが好ましい。
【0010】このように中心層に比べ比重が高く引っ張
り強度および圧縮強度が優れた硬質層1が表裏層に配さ
れることにより、表面硬度が高くキズがつきにくく、板
材全体として曲げ強度に優れ、また単位荷重によるたわ
み量も非常に小さいものとなる。
【0011】硬質層の比重が0.8g/cmより低い
と非透水性が低く、キズがつき易く側圧によるたわみ量
も大きくなりコンクリート型枠材として好ましくない。
【0012】また、硬質層の比重が1.4g/cm
り大きいと、耐衝撃性能が悪くもろい板材となってしま
うため、作業者が板材を投げ地面に衝突した際に簡単に
割れが入ってしまう等の問題が生じ好ましくない。
【0013】また、中心層の比重が0.4g/cm
り低いと十分な強度が得られず、逆に0.75g/cm
より大きいと板材としての全体重量が上がってしまい
取り扱いにくくなり好ましくない。
【0014】さらに、硬質層1と中心層2との比重の差
が0.1g/cmより小さいと表裏層に設ける硬質層
の厚さを中心層と同等に厚くしないと十分な曲げ強度、
たわみが得られず、結果的に重量の重い板材となってし
まい作業性が悪い。逆に比重の差が0.8g/cm
り大きいと硬質層1と中心層2と機械的物性に大きな差
が生ずることとなり、例えば表面に曲げ荷重がかかった
際に、表裏層の硬質層は比重が高いため木質繊維間が密
な状態となっており面方向での収縮が起こりにくいのに
対し、中心層は比重が小さいため木質繊維間が疎の状態
となっており容易に収縮する等の違いにより、中心層と
硬質層との間で層間剥離が生じ易くなるため好ましくな
い。
【0015】このような硬質層1は、木質繊維板の製造
工程において加熱圧締の際の表裏層の木質繊維の含水率
を高めること、または木質繊雑への接着剤の添加量を増
加させることにより他の部分に比べ局所的に比重の高い
層を形成することができる。
【0016】さらに、この硬質層1は、中心層2に比べ
非透水性が高いため板材内への吸水性を著しく低下させ
る効果を有し、コンクリート型枠材として用いた場合の
コンクリートとの剥離性能も良好なもので、コンクリー
ト型枠材として繰り返し使用することが可能となる。
【0017】この非透水性の高い硬質層1は、硬質層1
を形成する木質繊維に耐水性を付与するロジンサイズ、
ワックスサイズ、クマロンロジンサイズおよびアスファ
ルトサイズ等のサイズ剤が2〜8重量%付着または含有
されていることおよび硬質層1の比重が前述の通り0.
8〜1.4g/cm、好ましくは1.0〜1.2g/
cmに形成されていることの複合作用に非透水性が高
い性質を有するものである。
【0018】サイズ剤の含有量が2重量%より少ないと
非透水性が十分に付与されず、また、8重量%より多く
含有されると硬質層1の木質繊維間の接着強度が低下し
てしまい好ましくない。
【0019】このように、酎水性を付与するサイズ剤が
硬質層1を形成する木質繊維の一本一本に塗布または含
有された状態で、一体的に硬質層1を形成するため、硬
質層1全体が非透水性の高い層となり、従来の表面に形
成された樹脂被膜の割れ、あるいは剥離等の問題も解決
されるものである。
【0020】さらに、必要に応じ本考案の木質繊維板か
らなるコンクリート型枠材に対し、アマニ油、綿油、桐
油、大豆油、魚油、トール油等の乾性油、あるいはアル
キット樹脂、石炭酸樹脂、リグニン樹脂、ラテックス等
の合成樹脂を表裏面の硬質層1に含浸させ加熱処理して
硬化させる油含浸処理を施すことにより、非透水性をさ
らに高め、同時に油の塗布または含有により硬質層1の
比重が高まることでさらに強度の向上を図ることができ
る。
【0021】また、このように比重の高い硬質層1の間
に、比重の低い中心層2が存在することにより、板材と
しての重量は非常に軽いものとなり持ち運びが容易で作
業性も良好なものである。
【0022】また、本考案の木質繊維板は、表裏面に露
出した硬質層1とその間に配された中心層2とが、木質
繊維板の製造工程における加熱圧締により一体的成型さ
れ、1枚の板材となるため、硬質層1と中心層2とは木
質繊誰の絡み合いにより一体的に連続しており、複数枚
の板材を接着剤により接着して1枚の板材を形成した場
合の、板材間での剥離の問題なども生じないものであ
る。
【0023】また、本考案の木質繊維板に用いる木質繊
維としては、松、杉、桧等の針葉樹材または、ラワン、
カポール、栗、ポプラ等の広葉樹材の原木で板材あるい
は角材として使用できない部分または廃材を切削した木
材チップを、常法により解繊して得られる木質繊維、お
よび木質繊維板製造の際に生じるサンダーダスト、ソー
ダスト、チップダスト等の屑材を混入し用いることがで
きる。
【0024】本考案の木質繊維板からなるコンクリート
型枠材は、例えば乾式木質繊維板の製造工程において、
解繊され接着剤を添加し乾燥した木質繊維を、フォーミ
ング装置によりスクリーンコンベアー上に堆積し、シェ
イビングローターにより厚みを各々調整し次いで仮圧締
することにより木質繊維マットを得、次いで一定寸法に
裁断された定尺マットを加熱圧締することにより中比重
繊維板が用いられる。
【0025】また、先と同様にして得られる定尺マット
の上面および下面に水の塗布または含有された不織布、
紙、布等の保水性のあるシート状物を載置し加熱圧締す
ることにより、シート状物に塗布または含有された水分
が表裏層の木質繊維中に保持されながら加熱圧締される
ため、表裏面に比重の非常に高い硬質層1を形成するこ
とができる。
【0026】また、スクリーンコンベアー上に木質繊維
を堆積させるフォーミング装置として、裏層形成木質繊
維、中層形成木質繊維、表層形成木質繊維をそれぞれ別
々にフォーミングしスクリーンコンベアー上に堆積させ
る3台のフォーミング装置を設け、例えば中心層形成木
質繊維への接着剤の添加量を3〜5重量%加え、表層形
成木質繊維および裏層木質繊維への接着剤の添加量を1
0〜30重量%加えた後に加熱圧締することにより、前
述の水分による硬質層の形成方法とあわせて硬質層の比
重を上げると共に強度の向上を図ることができる。
【0027】また、同様のフォーミング装置において、
裏層形成木質繊維および表層形成木質繊維として2〜8
重量%サイズ剤を塗布または含有させたものをフォーミ
ング装置に供給させるようにし、裏層、中層、表層の3
層の木質繊維を積層堆積させた後、加熱圧締することに
より、表層および裏層のサイズ剤の含有量を2重量%以
上とすることができる。
【0028】このようにして木質繊維板の表裏面には、
中心層2に比較して比重が高く、非透水性の高い硬質層
1が形成される。
【0029】また、得られた木質繊維板の硬質層1の中
でも比重分布が生ずるため、必要に応じサンディングを
施し、硬質層1の中でも特に比重の高い層(面)を表面
に露出することにより、非透水性、曲げ強度およびたわ
み等の性能がさらに優れたものとなり、コンクリート型
枠としての繰り返し使用できる回数が増え、セメントか
らの側圧に対する性能も優れたものとなる。
【0030】さらに得られた木質繊維板の表面に乾性
油、合成樹脂等を塗布した後加熱硬化させるか、木質繊
維板をこれら乾性油または合成樹脂中に浸漬させた後加
熱硬化させることにより油塗布または含有処理を施すこ
とができ、非透水性の向上および強度の向上を図ること
ができる。
【0031】
【考案の効果】本考案のコンクリート型枠は、木質繊維
を加熱圧締して得られる木質繊維板からなり、この木質
繊維板は単板として使用できない欠点のある原木を小さ
く破砕あるいは解繊したものを用いて得られるものであ
るため、資源の有効利用となり自然破壊の防止に役立つ
ことができる。
【0032】さらに、表裏面に露出した硬質層は、中心
層に比べ比重が高くしかも木質繊維中のサイズ剤の含有
量も2%以上と多いことの複合作用により非透水性が高
いものである。
【0033】さらに、耐水性を付与するサイズ剤が硬質
層を形成する木質繊維の一本一本に塗布または含有され
た状態で、一体的に硬質層を形成するため、硬質層全体
が非透水性の高い層を形成し、従来の表面に形成された
樹脂被膜の割れ、あるいは剥離等の問題も解決されるも
のである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本考案コンクリート型枠材の断面図、
【符号の説明】
1:硬質層、2:中心層。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭51−144413(JP,A) 実開 昭59−75847(JP,U) 特公 昭47−35293(JP,B1)

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 厚さ方向における中心層に比べ比重が高
    く、しかも中心層に比べ非透水性の高い硬質層を表裏層
    に設けると共に、少なくとも片側の硬質層を表面あるい
    は裏面に露出してなる木質繊維板からなるコンクリート
    型枠材。
  2. 【請求項2】 表裏層の硬質層を形成する木質繊維中に
    2重量%以上の割合でサイズ剤が含有されてなることを
    特徴とするコンクリート型枠材。
JP1992041671U 1992-05-07 1992-05-07 コンクリート型枠材 Expired - Lifetime JP2544432Y2 (ja)

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JPH0591807U JPH0591807U (ja) 1993-12-14
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS51144413A (en) * 1975-06-06 1976-12-11 Nippon Seiro Kk Method of producing panels having good concreteeexfoliation and readyycutting properties
JPS5975847U (ja) * 1982-11-15 1984-05-23 貞重特殊合板工業株式会社 コンクリ−トパネル

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JPH0591807U (ja) 1993-12-14

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